コレクターガールの憂鬱な日常

遥香の日常

花火大会 真島貴志の憂鬱

あいつは何かを勘違いしているかも知れない。

自分の気持ちも良くわからない。

その自分の良くわからない感情の正体を見極める為

人混みを掻き分け立川を探した。



良くわからないけど とりあえず、

顔が見たいし

声が聞きたいし

話がしたい…。


ただそれだけで追いかけた。

人にぶつかりながら必死で追いかける。

消えた方角へ


…………。



見つけた！

シートがたくさん引いてある河原に向かっている紺色の浴衣

でも、間違いなく男と手を繋いでいる。

隣の男は見た事ない顔だ…。

…中学校の同級生なのか…？

恥ずかしそうに手を繋いでいる姿


笑顔の立川。

胸の中がキュッとしまる気がした。



何やってるんだ俺は…彼氏がいるのに追いかけてどーすんだ…。



その場で立ち尽くし

もう、追いかける気も起きなかった。



なんだ…やっぱり失恋確定か…。








そっから先、帰りはどうやって帰ったのかあんまり覚えてない。



でも、家に着いてからすぐくらいに

連れが連絡くれてた

唯一の救いになったのは、確かだ。



…部活頑張ろうと思った。