コレクターガールの憂鬱な日常

遥香の日常

海に行こうvol.12

結局ギリギリで私達が勝利した。

息が上がりバテバテの私はその負荷から解放されると七海と沙織に支えられ

渚さん達の試合を観戦した。

流石としか言いようの無いチームワークだ。

相手も強い、あまりの良い勝負に知らないうちにギャラリーが増えて

大盛り上がり、やはり体力的にも本気モードの男の子チームが少し優勢か

徐々に点を取り差が開きかけた時、猛烈なボールをレシーブで返そうとし

斜め高く跳ね上がり海の方へと飛んで行った。

「あれ？おい！ちょっとタイム!!  あれ見ろ、流されてないか？」

ボールを取りに行った男の子を目で追う、周りの1人が

海の遊泳ゾーンポールギリギリ、沖の方に小さい子が小さな浮き輪に必死でしがみついているのを見つけた。

ざわりと空気に緊張感が漂う。

白熱していた観客達の歓声が悲鳴に変わる。

「おい、ライフセーバーに伝えて船出してもらって!!

先に泳いで行けれそうだから行くわ。」

水泳に自身がありがとうな男の子の1人がそのまま海へと向かった。