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遥香の日常

海へ行こうvol.2

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トレモロは最初、お泊まり女子会参加に気乗りしていなかった。

海の家のお手伝い自体はさして問題じゃないらしい…。

やっぱり七海や沙織にトレモロの存在がバレるかもしれないから?

「違う。そういう事ではないのだが…。」

それ以外 他に何があるんだ?

大きなため息をついてるけど、トレモロは他に何が気にいらないのか謎?

(遥香は自分を知らぬな。)

何だそれ?分からないよ…。

新しく購入した水着を着た私を見て、七海と沙織の反応はイマイチだった。

私的にはお気に入り可愛いと思ってるのに、3人?して

「可愛いよ、強いて言えば可愛すぎるのが難点。」

そう言った七海も、いつものお下げ髪をまとめ編み込みのアップにして

薄桃色のリボンの付いた可愛いワンピースの水着に

薄手のレースのトップス羽織っている。

海では眼鏡を外してる訳だから、かなり可愛い。

「海の家、遥香や七海 目当てで来る虫が多くなると

忙しくなるでしょ?遊んでる時もナンパとか

そうなると、思いっきり遊べないでしょ?

七海はいいのよ、話したり眼鏡かければ、

そんな虫けら撃退出来るスキルがあるんだから…。

けど遥香は元々超絶 呑気だから、絡まれている事も気がつかずに

ズルズル長びかせそうなんだもん。」

沙織の毒舌が冴え渡る。

そんな彼女も黒の胸元に二段フリルの付いたスカート風のワンピース

薄手のトップス スタイル抜群でいつもまとめた引っ詰め髪を解放している。


トレモロは沙織の言葉に反応して

(確かにな!変な輩に絡まれるのは、一々あしらうのも苦行だな。)

とのたまわった。


「ええ?ないない、ないわ!それは大丈夫だよぉ。」




「「(ある)わ!」」




(自分を知らぬとは…愚かな。)



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




「お姉ちゃん、かき氷3つ  味は イチゴミルクとレモンミルク それとブルーハワイ。」

「はぁい、ただいま!」

「おでん追加したいんだけど、スジと大根と玉子。」

「はい、少々お待ちくださいね!辛子つけますか?はい、どうぞ!」

「焼きそばは、まだですか?」

「はい、もう出来ますので少々お待ちください!」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

朝から仕込んだおでんが、昼前には底がつきそうなほど売れに売れ

追加を懸命に作っても更に飛ぶ様に売れる。

年季の入った海の家

建てつけはボロいけど味は美味しい

いつもは常連さん達が休んで行く くらいなのに

何故か今年は、かなり忙しい。

いい事なんだろうけど、目が回りそうだ。

「ななちゃんや、さおちゃんとはるちゃん一緒に 休憩行っといで~。

悟ちゃんが補習から帰って来たから、少し休まんとバテるよぉ。」

七海の従兄弟の悟さんは大学生のお兄さんで、毎年ここを手伝っている。

「こんちは、遅くなってごめんね、後は任せて休憩行っといで。」

悟さんと悟さんの友達が一人こちらにぺこりと頭を下げた。

ヘトヘトになって時計を見ると午後2時

確かにお腹減っているんだけど、とりあえず足を伸ばしたい。

3人揃って足を伸ばしてパンパンのふくらはぎをマッサージしていると

悟さんがおにぎりと焼きそば3人前を休憩室までもって来てくれて

「お疲れ様!ゆっくり遊んでおいでって

ばあちゃん言ってたよ。今日のお昼殺人的忙しさだったって

七海たち可愛いから、それ目当てにヤローが集ってきたってさ笑笑笑

おかげで売り上げ倍増したって喜んでたよ!

みんな満身創痍だけどね笑

おでん、無くなりそうだから今年は焼きそばで勘弁してくれだってさ。」 

そう言うと白い歯を見せ爽やかな笑顔を見せて休憩室を後にした。

「悟さん、かっこいいよね!今度は女子のお客様が増える感じかなぁ?」

沙織が七海にこっそり話していた。
























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