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怪盗コレクターVS宇宙警察

黒騎士のルビー

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無事帰還したマスターはすぐ様救命ポットへ直行した。

「黒騎士のルビー」は、ラクティス製の透明な特殊防御ガラスに覆われ

ジョナサンとアランの前に置かれていた。

パスティア光蟲を体内に宿しているジョナサンとアランが

怪盗コレクターが盗みだした…いや、お借り受けした珍しい宝石達の意思を知ろうと

時間の有する限り自発的に鑑定をしにクローゼットから宇宙船メティアローズに足繁く通っている。

彼らがここで宝石の意思鑑定をするのは最早日常になっている。 


メティから「黒騎士のルビー」は呪いの石だと簡単な説明され

呪われし「黒騎士のルビー」その放つ怪しい輝きに2人は眼を見張った。

「黒騎士のルビー」

元々そこに宿っている持ち主を守護しようとする美しいエナジーに

禍々しく赤黒い独占欲の塊の様なエナジーが覆い隠す様に絡みついている。

エナジーの正体は、おそらく元々の守護石としての聖なるエナジーと、

裏切られて悲惨な死を迎えた黒騎士の怨念と呼ばれるエナジーだろう。


「こんなに多すぎる声が聞こえる石は初めてです!」

「実に面白いですね!」


メティは、特殊ゴーグルをかけラクティス製、高性能意思変換イヤホンマイクをつけて話しかけた。

「こんにちは、初めまして、私はメティアローズ。見ての通り宇宙船の人工頭脳です。」

『お前か?私のルビーを盗もうとするとは、笑止千万。我が呪いを受けるが良い。』

「ああ、勘違いしないで頂きたい。話せば長くなりますが、

私達は「黒騎士のルビー」その物を欲している訳ではありません。

お見かけしたところ貴方は随分前にお亡くなりになっている様ですね?お間違えないですか?」

「そうだ、私は騙され、宝石を盗まれ殺されたのだ。

思い出したくもない、忌々しい出来事だった…。」


「そうですね…。確かに大変な思いをされたのだと石も語ってくれています。」

『なんと!? 石が喋れる訳がなかろう、我を愚弄するつもりか?』

「いいえ、実際に体験していただいた方が早いでしょう。」

特殊防護ガラスからエナジー分離機転送装置に移す

エナジー分離転送装置は文字通り

それぞれのエナジーを個別に分離し、転送する機械だ。


「どうぞ気を沈めて下さい

ただ私達は、貴方にそのルビーの意思とその歴史を知って貰えればと思ったまでですから。」

メティはエナジー分離転送装置をオンにした。
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