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怪盗コレクターVS宇宙警察

誤算

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「悪いが終わらせる。」冷ややかな言葉と同時に

ナタリーの手がぐにゃりと伸びた。

伸びた手の先端には棘が無数に生えている。

棘は刃物の様に鋭く腕は鞭の様にしなやかに畝りトレモロを襲った。

腕を弾ませ、器用に鞭を打ち込んで来る、攻撃の速さは、尋常じゃなかった。


トレモロは重力を無視して横壁を走り伝いながら攻撃かわし

あっという間に間合いを縮め至近距離からナタリーに向け5次元キャノン砲を打ち込んだ。

ナタリーは、前回この原子分解型5次元キャノン砲で一発でやられ

辛酸を飲まされている。

向き合っているなら、例え至近距離からの攻撃でも避ける事は出来る。

目にも留まらぬ早さで攻撃をかわすと

バウンドさせた鞭を網の目状に姿を変えてトレモロを捉えようと放った。

まるで地引網を投げ込む漁のよう。

「捉えた」と思ったが、するりとすり抜けてしまう…。



問題は亜空間バリアーをしているトレモロに、

傷1つ負わせられないと言う事だ。

それについてもイタリアでの経験を踏まえ対策を考えいた。



ナタリーは一度、大きく後ろに引き、トレモロに向き合った。






ユーナが腕時計型通信機に声をかける。

「アカンサス、どう、もうすぐ出来る?」

『今やってるよ!後、12秒後いける!

言っとくけど、そこに小規模でも磁場の乱れを作ったら

トレモロの亜空間バリアーは消えるけど、

原子分解型5次元キャノン砲の原子記憶型再生モードも効かなくなる。

時間が許すのは、わずか10分だけど、その間は絶対当たらないでよね。』



「…だそうだ。

トレモロさん、あんたお得意の亜空間バリアーも5次元キャノン砲の再生モードも効かない。

これで、双方命がけになる訳だが、怖いなら投降してもいいぞ?」

「…………。」

トレモロは、肩をすくませると左右に首を振り

まるで子供のわがままを聞くお母さんの様な仕草で

ナタリーに言った。

「やれやれ、身の程しらない、愚かなのはお前達だ。

弱い者は、弱いのだと自覚すればいものを…。」





なんて事ぉおおおおおおお!

What? What that you say?'

トレモロさぁああああん!

何で、そんな事言うかなぁ?

冷静に考えようよ!

今、もしかして、いや、もしかしなくても、絶対絶命、大ピンチじゃないですか?

煽ってどぉすんだ、おい!

煽ってどおすんだぁ、おい!






「試してみるか?」


ナタリーの腕の鞭が、更に禍々しくバージョンUPした。

ユーナもいつでも戦いに参加出来る様に両手は剣に変わっている。

テルとトードは静かに端により

さっきから物が壊れないように保護に走り回っている。


 

うん、いい仕事してる。



もう1人いたエルは、扉の抑えているスライムだろう。

バチバチと火花を散らしていた。

部屋全体にギラギラとした殺気型充満してる。







…やっぱり、そうなるよねぇ。




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