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怪盗コレクターVS宇宙警察

アンブロージ工場 その後

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突然眩い光が部屋全体を照らし、

不覚にも、一瞬怯んで攻撃を止めてしまった。

その一瞬を怪盗コレクターは見逃さなかった…。

特殊な光だったのか、その光を浴びた身体は

金縛りのように固まって、しばら動けなくなっていて

気がついたら、まんまと「白い乙女」と共に逃げられた…。

自分の余りの不甲斐なさに

エル.ロキソニーは慟哭を抑えられなかった。


「うっうう~わあああああああああああああ~~ん!

ナタリーぃぃぃテルぅぅぅ~! わあああああああんんん」

気を失った地球人以外、敵も味方も誰も居なくなってしまった。

エルはその場にへたり込み大声で泣き崩れた。



エルが物凄い大声で泣き喚いている中

部屋の中央辺りに、七色の光の粒が湧き上がり渦を巻き

徐々に形がまとまって2つの影が出来た。

そして、その影の中から消滅したはずの2人が現れた。







テル.イアンが自分の手足を確認しながら呑気な声をあげた…。


「…あれ?おかしいな?撃たれなかったっけ?ここ天国? 

それにしても、身体 楽!よく寝た気分だわ! 」

その隣で身体の軽さを確認したナタリー.ローマは、

「ふむ、確かに身体が軽いな。が…テル、どうやら天国では無さそうだ…。」

そう言うとテルに目配せ、顎でエルを指す。

エルは泣き崩れ、2人の存在に気が付いていないまま

床に突っ伏して喚いている。

「うわァ~ああああああん!ナタリーぃぃぃ、テルぅぅぅううううううう~~!

死んじゃうなんてえぇ ばかぁぁぁあああああああ!!!!!!」


余りのエルの大声と文句にナタリーがくっくっくっと肩を震わせ笑う。

そんなナタリーにテルは無言で抗議の目を向け

エルの肩を後ろから叩いた。

「エル、心配掛けたね。安心して俺たち生きてるみたいだから。」


エルはびくりと身体を強張らせ、首だけ後ろを振り返る。

「ふぇ? ふぇえええええ~~????」

一瞬固まったエルはそのまま

「うわあああああああああああん!生きてたぁあああああああああああ

よかったああああああああ!!!!!!」


泣き止むと思いきや、またも泣き直すエルに

今度はナタリーが心配そうに声をかけた。

「エル?どうした?怪盗コレクターにどこかやられたのか?」

延々と泣き崩れるエルに、ナタリーとテルは顔を見合わせ


「ナタリー…撤収だよね…?」

「…ああ、撤収だな…。すまない。アカンサス、転がっている奴らの記憶改ざん

我々の撤収。よろしく頼む。」

通信機に声をかけた、転がっているアンブロージと数人のイタリア警官の額に

小さなボタンを取り付けた。

ボタンはそのまま額の中に吸い込まれた。

『あ~あ任務失敗ね。はいはーい。了解しました。』

ナタリーとテルは泣き崩れるエルを支えると

腕時計式転送装置スイッチを押した。



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