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怪盗コレクターVS宇宙警察

イギリス警察の言い分

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警察は基本的にICPOが嫌いだ。

英国王室に届いた怪盗コレクターからの予告状の所為で

呼んでも無いのにしゃしゃり出てきて小偉そうに物を言って来る。

ここで怪盗コレクターを捉えても、ICPOのお手柄にされると思うと納得がいかない。

なんとか現場はイギリス警察で固めておきたいと思っていたのだが、

「怪盗コレクターは世界規模の犯罪者

各国との連携を密にして全力を持って捉えましょう。」

などと言い現場にもしゃしゃり出て来た。

それだけでも腹立たしいと言うのに

「怪盗コレクターは、数刻前まんまとイタリア警察を出し抜き

シェルカメオ「白い乙女」を奪い去った。

あかろうことか、イタリア警察は我々ICPOの助言を聞かず

独断で事に当たったらしい。

現地の警察の甘さが招いた結果だ。

イギリス警察は有能だと思うが、慢心せず、我々の助言を心して聞いて

物事に取りかかって欲しい。

イタリアの二の舞はしたくないのでな。」  



…っとこーだ…。


結局、どーのこーの言いながら

ICPOのお偉方はいつも

失敗すれば現地の警察の所為にして

成功したらしたで美味しい所取ろうとする。



それだけじゃない気分が悪い原因はまだある。

今回怪盗コレクターの狙いは

曰く付きの代物「黒騎士のルビー」。

王族以外が持つと呪われると言うお宝だ。


王室の奥の部屋に置いてある宝石は確かに禍々しい光を湛えて気味が悪い。

しかも、曰く付きの代物ばかりを集めて置いてある部屋とかで

普段は開かずの間、この部屋の空気は重い。

そんなにしゃしゃり出たいのなら、宝石を守る為にその部屋で待てば良いものを

入り口を見張るだけで近づこうともしない…。




王室側の反応は、

「曰く付きの代物ですので、触る事も飾る事も有りません。

例え失ったとしても私達には何も差し支え有りません。

ですが、もし、「黒騎士のルビー」が巷に出回り

その呪いで不幸な出来事が起こる事は避けなければいけません。

私達の責任は確かにあります。

協力は惜しみません。

どうぞ、全力を尽くして「黒騎士のルビー」を保護して頂けたらと思います。 

よろしくお願いします。」
 

と言われ王室お抱えの近衛兵を配備した。



警察とICPOそれに近衛兵

たくさんの団体が、それぞれに怪盗コレクターの捕獲を虎視眈々と狙っている。

ごちゃごちゃして仕事が遣り難い。


大きなため息を吐いて、扉を開け、怪盗コレクターが入室してくるのを待った。

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