コレクターガールの憂鬱な日常

MOKO

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宇宙警察

宇宙警察 凶悪犯担当の外宇宙捜索専用チームCOSMO ある日の一日(午前)

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日曜の麗らかな昼下がり

リビングの端にある大きな鏡の前、幻覚投影ペンダントで大人姿になった自分にうっとりしているトードを

テル.イアンが必要以上に持ち上げ褒めそやす

その気になったトードはテルが選んだ衣装を次から次へと着てみせ

モデル風にカッコつけて部屋の中を歩かせ

やいのやいの楽しむ姿に

アカンサスのイライラはピークに達していた。

はしゃいでいる2人に向かって

「ねぇ、この狭い空間の中、鬱陶しさ全開で何やってんの?

ねぇ?落ち着かないでしょう?見てわからない?

ねぇ?仕事してるんだけど、なんでわかんないかなぁ?

僕、今ザイル隊長に大事な報告しようとしてるでしょう?

ねぇ、僕の仕事の邪魔するくらいなら、君達死んでくんない?」


さっきからずっとアカンサスが気になったニュースをザイル隊長に報告しようとするも

テルとトードがザイル隊長も巻き込んで

モデルごっこに拍車をかけて、ついに隊長にまで感想を聞く始末

話しかけようとするのに 

テルが邪魔ばかり。

とうとうキレて声を荒げたアカンサスに、さっきまで盛り上がっていた一同は一瞬で固まった。


「おぉ…すまん、アカンサス君。トード君の大人姿がカッコ良いので…つい悪のりしてしまった…。」

「あんま固い事言いっこないっすょアカンサスぅ。」

ヘラヘラとした態度のテルとは違い、謙虚なトードはすっかり凹んで小さくなってしまった。

「ご…ごめんね。」

しょんぼりと肩を落とす。


「まぁまぁ、私も悪かった。

ところで、アカンサス君は私に報告があるという事だが

その大事な報告とやらを聞かせてくれないか?」

ザイルはアカンサスに報告を促した。


「はぁ~。」

ため息をつくと、2人を睨みながら手にした書類をザイル隊長に渡した。

「資料書類を渡すだけて地球時間20分もかかったよ!」

テルを睨みつけながらボヤく

ザイルが目でテルにで謝る様促した。

小さく肩をすくめながらテルが謝る。

「はい、ハイ悪かった。アカンサス、ごめんねー。」

「ちっ…。」

テルの心の込もらない謝罪に舌打ちをしたアカンサス。

これ以上喧嘩にならない様にザイルがアカンサスの肩を叩いた。


「アカンサス君、報告お願いするよ。」


「…はい、ここ最近、怪盗コレクターという宝石泥棒が宝石を盗んでは持ち主に返すとういう

意味のわからない事件が続いているそうなのです。

気になる点は、その異常な手際の良さと、かなり広い行動範囲…。

単独犯なら、とても地球人仕業とは思えませんがトレモロなら1人でも簡単かと…。

一度怪盗コレクターがトレモロなのか、地球人なのか

他の宇宙人なのか、確かめて見た方が良いかと…。」


「…ふむ、それは確かに、一度確認した方が良いな…。」

「怪盗コレクターは予告状を送りつけるそうなので、張り込みしやすいかと思います。」

「ふむ、現在怪盗予告されている宝石はあるかな?」

「はい、今現在イギリスとイタリア、それぞれ一箇所ずつ。」

「テル君すまないが…エル君を呼んできてくれ。」

「はい。」

返事をするとテルがリビングを出て行った。

「アカンサス君、今、家にいるメンバーが揃ってからで良い。詳しく聞かせてくれ。」

「はい。」

「その後、作戦会議だな。」



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