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オダマキ
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昼休み
宮脇達はカレカノ水入らずと、余計な配慮をし
鮎巳と昼を一緒にする事になった。
普段、鮎巳はあの4人にパシられてる時間だが、
今は何食わぬ顔して、
私の前で弁当を食べている。
いじめられないように、
嫌いな私を利用してるんだろうな…
七川「あぁ、嫌いだから、
何の遠慮もせずに利用出来るって事ね」
鮎巳「オダマキって花、知ってます?
数乃ちゃんにピッタリですよ」
オダマキの花言葉を検索すると…
七川「【愚か】ねぇ…」
まじで図太い神経してるな鮎巳。
言葉にはされてないが、花言葉で
愚かって言って来てムカつく。
こんな奴の顔見て、昼とか無理だわと
私はパンを持って立ち上がる。
鮎巳「どこに行くんですか?」
七川「鮎巳が居ないとこかな」
鮎巳「周りに配慮して貰ったなら、
それを無碍にしたら駄目ですよ」
七川「…」
私はため息を吐き、再び椅子に座る。
七川「で、このまま嫌いな私と
付き合ったフリをするつもり?」
鮎巳「一言も嫌いだなんて言ってないですけど」
七川「今更、誤魔化すの?
いちいち花言葉調べるの面倒なんだけど」
鮎巳「調べなければいいんです」
七川「そもそも、花の名前出さなきゃいい話でしょ」
鮎巳「僕は花が好きだから」
七川「だから、何」
鮎巳「数乃ちゃんに花を贈る事はやめません」
七川「…」
私が腹立っている事はガン無視なんだなと、
相当図太い神経してる鮎巳は口角を上げた。
何の笑みだよ…
七川「こんなの長く続かないと思うけど?」
鮎巳「続きますよ、ずっと」
七川「私が否定すれば、終わるからね」
鮎巳「終わらない」
七川「じゃあ何?
卒業まで鮎巳がいじめられないように
大嫌いな私を利用するって?」
鮎巳「そうですよ」
七川「よくソレを本人目の前で肯定するね」
私は諦めてパンを齧る。
鮎巳「数乃ちゃんは、毎日パンみたいですけど
お弁当とか作らないんですか?」
七川「話し切り替わり過ぎでしょ、
どんな神経してんだよ」
鮎巳「質問に答えてください」
七川「…はぁ、弁当は作らない」
鮎巳「作れないんじゃなくて?」
七川「人の事馬鹿にし過ぎ。
弁当作ったら、荷物になるし洗わないと
いけないから、あえて作らないだけ」
鮎巳「なら、僕が明日から作ってきますね」
七川「毒とか入れそうだから、要らない」
嫌い嫌い言ってくる鮎巳から
食べ物受け取るとか、無理な話である。
鮎巳「そんな事はしませんよ。
数乃ちゃんこそ、僕を馬鹿にし過ぎ
じゃないですかね」
七川「馬鹿にしてない、ムカついてる」
鮎巳「とにかく、明日からお弁当作ってくるので
パンは買って来ないでください」
私が怒ってんのを
『とにかく』済ますなよ…
七川「強要しないでくれない、
本当持って来ても食べないから」
鮎巳「僕は数乃ちゃんの彼氏なので、
数乃ちゃんの健康管理もしないと」
絶対、毒とか洗剤とか入れて
嫌いな私に嫌がらせする魂胆だろ。
鮎巳「僕、結構料理得意なんですよ」
何でこんなんに絡まれ続けないといけないんだ…
鮎巳「料理を人に振る舞う事は、
数乃ちゃんが初めてです」
朝の段階で付き合ってないと
否定すれば良かったのに…
鮎巳「気合い入れて作らないとな」
こんなムカつく奴がいじめられても、
どうって事ない…
鮎巳「まず、数乃ちゃんのお弁当箱を買って…
あとは…」
むしろ、清々するだろう…
鮎巳「好きな食べ物は何ですか?」
七川「…卵焼き」
なのに…
私って、心底甘いな…
鮎巳「分かりました」
オダマキか…
確かに、私は愚かだわ…
宮脇達はカレカノ水入らずと、余計な配慮をし
鮎巳と昼を一緒にする事になった。
普段、鮎巳はあの4人にパシられてる時間だが、
今は何食わぬ顔して、
私の前で弁当を食べている。
いじめられないように、
嫌いな私を利用してるんだろうな…
七川「あぁ、嫌いだから、
何の遠慮もせずに利用出来るって事ね」
鮎巳「オダマキって花、知ってます?
数乃ちゃんにピッタリですよ」
オダマキの花言葉を検索すると…
七川「【愚か】ねぇ…」
まじで図太い神経してるな鮎巳。
言葉にはされてないが、花言葉で
愚かって言って来てムカつく。
こんな奴の顔見て、昼とか無理だわと
私はパンを持って立ち上がる。
鮎巳「どこに行くんですか?」
七川「鮎巳が居ないとこかな」
鮎巳「周りに配慮して貰ったなら、
それを無碍にしたら駄目ですよ」
七川「…」
私はため息を吐き、再び椅子に座る。
七川「で、このまま嫌いな私と
付き合ったフリをするつもり?」
鮎巳「一言も嫌いだなんて言ってないですけど」
七川「今更、誤魔化すの?
いちいち花言葉調べるの面倒なんだけど」
鮎巳「調べなければいいんです」
七川「そもそも、花の名前出さなきゃいい話でしょ」
鮎巳「僕は花が好きだから」
七川「だから、何」
鮎巳「数乃ちゃんに花を贈る事はやめません」
七川「…」
私が腹立っている事はガン無視なんだなと、
相当図太い神経してる鮎巳は口角を上げた。
何の笑みだよ…
七川「こんなの長く続かないと思うけど?」
鮎巳「続きますよ、ずっと」
七川「私が否定すれば、終わるからね」
鮎巳「終わらない」
七川「じゃあ何?
卒業まで鮎巳がいじめられないように
大嫌いな私を利用するって?」
鮎巳「そうですよ」
七川「よくソレを本人目の前で肯定するね」
私は諦めてパンを齧る。
鮎巳「数乃ちゃんは、毎日パンみたいですけど
お弁当とか作らないんですか?」
七川「話し切り替わり過ぎでしょ、
どんな神経してんだよ」
鮎巳「質問に答えてください」
七川「…はぁ、弁当は作らない」
鮎巳「作れないんじゃなくて?」
七川「人の事馬鹿にし過ぎ。
弁当作ったら、荷物になるし洗わないと
いけないから、あえて作らないだけ」
鮎巳「なら、僕が明日から作ってきますね」
七川「毒とか入れそうだから、要らない」
嫌い嫌い言ってくる鮎巳から
食べ物受け取るとか、無理な話である。
鮎巳「そんな事はしませんよ。
数乃ちゃんこそ、僕を馬鹿にし過ぎ
じゃないですかね」
七川「馬鹿にしてない、ムカついてる」
鮎巳「とにかく、明日からお弁当作ってくるので
パンは買って来ないでください」
私が怒ってんのを
『とにかく』済ますなよ…
七川「強要しないでくれない、
本当持って来ても食べないから」
鮎巳「僕は数乃ちゃんの彼氏なので、
数乃ちゃんの健康管理もしないと」
絶対、毒とか洗剤とか入れて
嫌いな私に嫌がらせする魂胆だろ。
鮎巳「僕、結構料理得意なんですよ」
何でこんなんに絡まれ続けないといけないんだ…
鮎巳「料理を人に振る舞う事は、
数乃ちゃんが初めてです」
朝の段階で付き合ってないと
否定すれば良かったのに…
鮎巳「気合い入れて作らないとな」
こんなムカつく奴がいじめられても、
どうって事ない…
鮎巳「まず、数乃ちゃんのお弁当箱を買って…
あとは…」
むしろ、清々するだろう…
鮎巳「好きな食べ物は何ですか?」
七川「…卵焼き」
なのに…
私って、心底甘いな…
鮎巳「分かりました」
オダマキか…
確かに、私は愚かだわ…
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