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新たな同士から新刊へ
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「み、密約!? 密約とは、どのようなことですの!?」
シルフィアがいつもの癖で無表情のまま、だが勢いは抑えきれず。魔力も溢れ、亜麻色の髪がふよふよと浮かんだままルーカスに迫る。
「魔導師になるため、聖女の弟子だったという過去と出自を隠し、王の妹の養子となることです。魔法を学ぶには貴族になる必要がありましたので」
「……それだけ、ですの?」
「それだけです」
あっさりとした返事に亜麻色の髪がふにゃりと下がり、翡翠の瞳から輝きが消える。
(寝室で寝ている若き王を暗殺するために忍び込み、刃をむけるルカ! それをやり過ごし、ベッドの上で自分のモノになれと口説く王! その密約をしぶしぶ了承。最初は野良猫のように警戒心丸出しだったけれど、少しずつ心を許し、距離を縮め……という展開を想像しておりましたのに!)
しょぼんと落ち込んだシルフィアにルーカスが訊ねる。
「ところで、口説かれるとは、どういうことです?」
「え?」
顔をあげれば、まっすぐ見つめてくる深紅の瞳。
「それは、その……」
口元だけで微笑みながらも、翡翠の瞳は逃げるように泳いでいて。
(同士以外に腐の存在を知られるわけにはいきません。どう誤魔化しましょう……)
シルフィアが悩んでいると、渋い笑い声が耳に触れた。
「口説く……か。なかなか面白い表現をする令嬢だ」
クックックッ、と先王が目尻のシワを深くして白い歯を覗かせる。
シルフィアが年齢を重ねた渋さと落ち着きに目を奪われていると、明るい声が飛んできた。
「お嬢様! 新刊です! あと、朗報もあります!」
視線を移せば、こちらに向かって走ってくるサラ。その手には見たことがない本。
その報告に今まで大人しくも上品に振る舞っていたシルフィアが素早くルーカスの膝から飛び降りる。そのまま、素早くスカートの裾を持ち上げ、宙を舞うように駆けた。
「どのような新刊ですの? それに、朗報とは!?」
力を込めながらも小声で迫るシルフィアに、サラも小声で応える。
「朗報は、新たな同士です。神に仕える方ですが、素晴らしい作品を書かれるそうです。すでに、いくつかの短編を書かれており、一読した同士が大絶賛しておりました」
その作者に心当たりがあるシルフィアは強く頷いた。
「やはり、才能がありましたのね」
聖女に毒を入れた罪に問われていた令嬢は宰相に利用されていたことが発覚。その後の状況から量刑が軽減され、国外追放になっていた家族は帰国が許された。爵位は侯爵から子爵と降格したが、国が没収していた領地も一部が戻されることが決定。
それでも本人は神に仕える道を選んだが、前より自由に動けるようになり、シルフィアはさっそく愛読書を差し入れた。すると、令嬢はすぐに読破して、執筆を開始。
これまで心の中に閉じ込められていた鬱憤を爆発させるように、すざましい速度な上に、その内容、完成度はとても高く、作品を読んだ同士が歓喜の涙を流したほど。
ただ、シルフィアは立場的に表立って接することができず、裏から支援をしているため、サラは知らなかった。
シルフィアが頷きながら次の質問をする。
「で、新刊はどのような内容ですの?」
ハッとしたようにサラが持っていた本の表紙を見せるように持ち上げる。
「新刊は、今まで謎とされていた魔導師団長と騎士副団長との本です!」
その組み合わせに翡翠の瞳が太陽よりも眩しく煌めく。
「まぁ! その卓越した統率力で曲者揃いと言われている魔導師団をまとめてきながらも、その容姿は一切不明の魔導師団長!? そこに、脳筋が多い騎士団の中でも貴重な頭脳派である副団長が! 騎士団長とは正反対のしなやかな外見で女性と見間違うばかりの美麗な副団長! そんな二人の! なんて素晴らしい組み合わせ! 作者の方は神ですわ!」
幻と呼ばれ、実在するのかも怪しまれている魔導師団長。その姿は魔導師団に所属している魔導師でも滅多に見ることがないという。そのため、腐の小説には登場することがなかった。
新たな供給にキャアキャアと小声で騒ぐ二人。
その光景を眺めながら、気配を消していた鳶色の魔導師が空になった先王のカップに紅茶を注ぐ。
「団長。大変なことになっているようですが、よろしいのですか?」
「令嬢たちの楽しみに役立っているならいい」
悠然とカップを手にする先王を、ルーカスが横目で睨む。
「まったく。どこに王が魔導師団長をする国があるのか」
その言葉に紅茶を飲みかけていた手が止まり、青い目が丸くなる。
「ここにあるではないか」
心外だ、と表情で表す先王をルーカスがキッパリと切った。
「開き直るな。で、宰相はどうなったんだ?」
「重罪人を収容する牢へ入れている。殺したいなら引き渡すぞ」
あっさりとした判断に深紅の瞳が鋭くなる。
「返った魔法を解除しないのか?」
「魔法を解除するのに、どれだけの魔力と魔導師が必要だと思っている? おまえが処分してくれるなら、それでいい」
その言葉にルーカスが肩を落とした。
「面倒だからいらん」
視線をずらせば、亜麻色の髪を風に遊ばせながら控え目に微笑んでいるシルフィア。だが、翡翠の瞳は宝石より輝き、前世の時より活き活きとしている。
ルーカスにとって、聖女はすべてだった。
何もなかった世界に彩りを、温もりを、光をくれた。聖女がいれば、あとは何もいらなかった。それなのに、突然奪われ、世界は闇より暗い世界へ堕ちた。
師匠を殺した犯人を見つける。それが、生きる理由になった。
毒を入れた令嬢はすぐに捕まえたが、その裏にいた人物が分からず。魔導師となり、王の手足となりながら情報を集める日々。
喜びも悲しみもなく、鬱々とした日々。
それが、あの社交界で一変した。
闇に閉ざされていた世界に光が差し、止まっていた時が動き出した。凍っていた体が温もりを思い出し、再び息ができるようになった。
乾いていた心が満たされ、潤っていく。ずっと探し、求めていた。
「師匠が幸せなら、それでいい。その幸せを守るためなら、オレは何でもする」
穏やかに細くなる深紅の瞳。その様子に口の端をあげた先王が頷きながら紅茶を飲んだ。
~後日談~
ルーカスの屋敷。
シルフィアは朝食を食べながらテーブルを挟んで反対側に座るルーカスへ訊ねた。
「王城で仕事はしないのですか? (一緒に王城へ行って、壁を調べたいのですが!)」
心の声は出さず、上品な仕草のまま食事を続ける。
「書類仕事は屋敷でも出来ますから(師匠の側から離れたくないので)」
「ですが、王城でしかできない仕事もありますよね? (王城へ行かないと、壁を調べられないのですが!?)」
「そういう仕事は他の者がしておりますから」
実際は書類仕事以外は他の魔導師に押し付けたような状態だが、ルーカスは食事の手を止めることなくニッコリと答えた。
しかし、これぐらいで食い下がるシルフィアではない。
「書類の提出をするために王城へ行かないといけないのでは? (早く壁を調べたいのです!)」
「そこは魔法で提出しておりますから」
爽やかな笑顔付きの答えに、亜麻色の髪を揺らしながら口の端を歪める。
(こうなりましたら……)
食事を止めたシルフィアが決断したように立ち上がった。
「ルカの(偽装)婚約者として魔法師団へ挨拶に行きます! (そして、王城の壁を調べます!)」
思わぬ言葉にルーカスが立ち上がって止める。
「なっ!? ダ、ダメです! (他のヤツらに師匠の姿を見せるなんて勿体ない!)」
「どうしてですか? (早く壁を調べたいのに!)」
「と、とにかくダメです! (他のヤツらに師匠を見せたくない!)」
頑なな返事にぐぅ、と黙るシルフィア。今のままではルーカスは動きそうにない。
(これでは、いつまで経っても王城の壁になれません! どうすれば!?)
無言のまま見つめ合う翡翠の瞳と深紅の瞳。亜麻色の髪の毛先は悩むようにウネウネと動き、襟足から伸びた漆黒の髪は警戒するようにピンと張っている。
二人の様子にメイド長のマギーはやれやれと肩を落とした。
シルフィアが王城で壁を調べるためのに偽装婚約作戦を練り直すのは、また別のお話。
シルフィアがいつもの癖で無表情のまま、だが勢いは抑えきれず。魔力も溢れ、亜麻色の髪がふよふよと浮かんだままルーカスに迫る。
「魔導師になるため、聖女の弟子だったという過去と出自を隠し、王の妹の養子となることです。魔法を学ぶには貴族になる必要がありましたので」
「……それだけ、ですの?」
「それだけです」
あっさりとした返事に亜麻色の髪がふにゃりと下がり、翡翠の瞳から輝きが消える。
(寝室で寝ている若き王を暗殺するために忍び込み、刃をむけるルカ! それをやり過ごし、ベッドの上で自分のモノになれと口説く王! その密約をしぶしぶ了承。最初は野良猫のように警戒心丸出しだったけれど、少しずつ心を許し、距離を縮め……という展開を想像しておりましたのに!)
しょぼんと落ち込んだシルフィアにルーカスが訊ねる。
「ところで、口説かれるとは、どういうことです?」
「え?」
顔をあげれば、まっすぐ見つめてくる深紅の瞳。
「それは、その……」
口元だけで微笑みながらも、翡翠の瞳は逃げるように泳いでいて。
(同士以外に腐の存在を知られるわけにはいきません。どう誤魔化しましょう……)
シルフィアが悩んでいると、渋い笑い声が耳に触れた。
「口説く……か。なかなか面白い表現をする令嬢だ」
クックックッ、と先王が目尻のシワを深くして白い歯を覗かせる。
シルフィアが年齢を重ねた渋さと落ち着きに目を奪われていると、明るい声が飛んできた。
「お嬢様! 新刊です! あと、朗報もあります!」
視線を移せば、こちらに向かって走ってくるサラ。その手には見たことがない本。
その報告に今まで大人しくも上品に振る舞っていたシルフィアが素早くルーカスの膝から飛び降りる。そのまま、素早くスカートの裾を持ち上げ、宙を舞うように駆けた。
「どのような新刊ですの? それに、朗報とは!?」
力を込めながらも小声で迫るシルフィアに、サラも小声で応える。
「朗報は、新たな同士です。神に仕える方ですが、素晴らしい作品を書かれるそうです。すでに、いくつかの短編を書かれており、一読した同士が大絶賛しておりました」
その作者に心当たりがあるシルフィアは強く頷いた。
「やはり、才能がありましたのね」
聖女に毒を入れた罪に問われていた令嬢は宰相に利用されていたことが発覚。その後の状況から量刑が軽減され、国外追放になっていた家族は帰国が許された。爵位は侯爵から子爵と降格したが、国が没収していた領地も一部が戻されることが決定。
それでも本人は神に仕える道を選んだが、前より自由に動けるようになり、シルフィアはさっそく愛読書を差し入れた。すると、令嬢はすぐに読破して、執筆を開始。
これまで心の中に閉じ込められていた鬱憤を爆発させるように、すざましい速度な上に、その内容、完成度はとても高く、作品を読んだ同士が歓喜の涙を流したほど。
ただ、シルフィアは立場的に表立って接することができず、裏から支援をしているため、サラは知らなかった。
シルフィアが頷きながら次の質問をする。
「で、新刊はどのような内容ですの?」
ハッとしたようにサラが持っていた本の表紙を見せるように持ち上げる。
「新刊は、今まで謎とされていた魔導師団長と騎士副団長との本です!」
その組み合わせに翡翠の瞳が太陽よりも眩しく煌めく。
「まぁ! その卓越した統率力で曲者揃いと言われている魔導師団をまとめてきながらも、その容姿は一切不明の魔導師団長!? そこに、脳筋が多い騎士団の中でも貴重な頭脳派である副団長が! 騎士団長とは正反対のしなやかな外見で女性と見間違うばかりの美麗な副団長! そんな二人の! なんて素晴らしい組み合わせ! 作者の方は神ですわ!」
幻と呼ばれ、実在するのかも怪しまれている魔導師団長。その姿は魔導師団に所属している魔導師でも滅多に見ることがないという。そのため、腐の小説には登場することがなかった。
新たな供給にキャアキャアと小声で騒ぐ二人。
その光景を眺めながら、気配を消していた鳶色の魔導師が空になった先王のカップに紅茶を注ぐ。
「団長。大変なことになっているようですが、よろしいのですか?」
「令嬢たちの楽しみに役立っているならいい」
悠然とカップを手にする先王を、ルーカスが横目で睨む。
「まったく。どこに王が魔導師団長をする国があるのか」
その言葉に紅茶を飲みかけていた手が止まり、青い目が丸くなる。
「ここにあるではないか」
心外だ、と表情で表す先王をルーカスがキッパリと切った。
「開き直るな。で、宰相はどうなったんだ?」
「重罪人を収容する牢へ入れている。殺したいなら引き渡すぞ」
あっさりとした判断に深紅の瞳が鋭くなる。
「返った魔法を解除しないのか?」
「魔法を解除するのに、どれだけの魔力と魔導師が必要だと思っている? おまえが処分してくれるなら、それでいい」
その言葉にルーカスが肩を落とした。
「面倒だからいらん」
視線をずらせば、亜麻色の髪を風に遊ばせながら控え目に微笑んでいるシルフィア。だが、翡翠の瞳は宝石より輝き、前世の時より活き活きとしている。
ルーカスにとって、聖女はすべてだった。
何もなかった世界に彩りを、温もりを、光をくれた。聖女がいれば、あとは何もいらなかった。それなのに、突然奪われ、世界は闇より暗い世界へ堕ちた。
師匠を殺した犯人を見つける。それが、生きる理由になった。
毒を入れた令嬢はすぐに捕まえたが、その裏にいた人物が分からず。魔導師となり、王の手足となりながら情報を集める日々。
喜びも悲しみもなく、鬱々とした日々。
それが、あの社交界で一変した。
闇に閉ざされていた世界に光が差し、止まっていた時が動き出した。凍っていた体が温もりを思い出し、再び息ができるようになった。
乾いていた心が満たされ、潤っていく。ずっと探し、求めていた。
「師匠が幸せなら、それでいい。その幸せを守るためなら、オレは何でもする」
穏やかに細くなる深紅の瞳。その様子に口の端をあげた先王が頷きながら紅茶を飲んだ。
~後日談~
ルーカスの屋敷。
シルフィアは朝食を食べながらテーブルを挟んで反対側に座るルーカスへ訊ねた。
「王城で仕事はしないのですか? (一緒に王城へ行って、壁を調べたいのですが!)」
心の声は出さず、上品な仕草のまま食事を続ける。
「書類仕事は屋敷でも出来ますから(師匠の側から離れたくないので)」
「ですが、王城でしかできない仕事もありますよね? (王城へ行かないと、壁を調べられないのですが!?)」
「そういう仕事は他の者がしておりますから」
実際は書類仕事以外は他の魔導師に押し付けたような状態だが、ルーカスは食事の手を止めることなくニッコリと答えた。
しかし、これぐらいで食い下がるシルフィアではない。
「書類の提出をするために王城へ行かないといけないのでは? (早く壁を調べたいのです!)」
「そこは魔法で提出しておりますから」
爽やかな笑顔付きの答えに、亜麻色の髪を揺らしながら口の端を歪める。
(こうなりましたら……)
食事を止めたシルフィアが決断したように立ち上がった。
「ルカの(偽装)婚約者として魔法師団へ挨拶に行きます! (そして、王城の壁を調べます!)」
思わぬ言葉にルーカスが立ち上がって止める。
「なっ!? ダ、ダメです! (他のヤツらに師匠の姿を見せるなんて勿体ない!)」
「どうしてですか? (早く壁を調べたいのに!)」
「と、とにかくダメです! (他のヤツらに師匠を見せたくない!)」
頑なな返事にぐぅ、と黙るシルフィア。今のままではルーカスは動きそうにない。
(これでは、いつまで経っても王城の壁になれません! どうすれば!?)
無言のまま見つめ合う翡翠の瞳と深紅の瞳。亜麻色の髪の毛先は悩むようにウネウネと動き、襟足から伸びた漆黒の髪は警戒するようにピンと張っている。
二人の様子にメイド長のマギーはやれやれと肩を落とした。
シルフィアが王城で壁を調べるためのに偽装婚約作戦を練り直すのは、また別のお話。
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今回は執筆時間の関係でここまでになりましたが、もし時間とネタがまとまれば、そこら辺を含めた続きを書けたらと考えています。
感想ありがとうございました!
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頑張って書いて良かったです!
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感想ありがとうございました!