45 / 100
どうも、ワルプルギスです
どうも、招集です
しおりを挟む
「ひっ! って、なんだ、あんたかよ…」
「不敬だぞ人間。わざわざ我が迎えに来てやったというに」
「だからそれがいらないって言ってんだよ…」
「何か言ったか人間」
「いえ何も言ってません! わあ、魔王様が直々に迎えに来てくれるなんて光栄ダナー」
突如として寝所に現れたアゲハに、気配で飛び起きたタケルは眠い目をこすりながらもベッドの横に直立して敬礼した。
そしてすぐさま身なりを整える……暇をアゲハが与えるはずもない。冷や汗がダラダラ染み込んだ簡易な浴衣のまま強制転移を食らった。
「ったく、久しぶりだねぇ…」
到着したのは最果ての山と呼ばれる、和国の中でも極東に位置する山の頂上だ。もちろん立ち入り禁止区域。
山の頂上には、葉の一切生えていない真っ黒な木がぽつんと取り残されている。かなりの大樹で、幹の太さは人間5人が手をつないでも回りを囲みきれないほどだ。実も葉すらもならないため枯れていると勘違いされているが、実はそうではない。
「開け」
「ゴマ!」
アゲハが木の幹に手をかざして命じたところで、調子に乗ったタケルが割り込んでくる。
その嬉々とした顔が癪で、アゲハはタケルを顔面から地面にめり込ませた。
アゲハは和国での演習に勇者捜索に封印解放にと盛りだくさんな1日を過ごしたうえに、和国まで転移でタケルを迎えに来て疲れているのだ。精神的に。これ以上無駄に精神力を削られたくないのである。
タケルの無様な姿とは関係なしに、幹は黄色く発光し、奥の空間を覗かせた。
アゲハはタケルの襟首を左手に引きずって木を通過する。この大木こそ、和国にある魔界との連絡橋だ。
「待て待て! 歩くから! 自分で歩くから首がっ!」
首がもげる! ともがいているタケルを放り投げる。
タケルは円形の空間のど真ん中に放り出された。完全に見世物である。
「お待ちしておりました、我らが王よ」
四天王たちの唱和。
「ノワールくん! 帰ってきてくれたんだねー!」
涙ぐんだ声の冥王は正面のひとつ隣の席からこちらを見下ろしていた。
冥王は語調こそゆるいが、背中に3対の黒い羽、左右2つの赤い角、黒い鎧のような仮面と、見た目だけならどうにも話しかけにくいオーラを放っている。
「ああ、待たせたな。暇はしなかったか?」
「うん! 君のところの四天王くんが勇者の話をしてくれてたからねー」
「そうか。それなら良かった」
アゲハ……ノワールがめずらしく気を遣っている。同胞の魂を預けている相手だ。それなりに大切にしたい。
ノワールは椅子から降りて頭を垂れる四天王の間をすり抜け、階段を上り、冥王の隣に腰かけた。
これによりノワール、冥王、四天王がタケルを見下ろすように席に着く。席順は扉から時計回りに、イポス、ザガン、ノワール、冥王、バアル、バルバトスだ。
「ではワルプルギスを始めよう。ゲストはそこの人間…ミコトだったか?」
「タケルだ!」
「そうだった。そこの自殺志願の人間だ」
「名前関係ねぇ!」
「我が主、この寝間着の人間は黙らせましょうか?」
人間界ではボケとツッコミ、魔界ではただの不敬にあたる発言に怒ったバルバトスが、タケルに向かって既に弓を構えていた。
「いや、まだいい」
「ひえっ! だから怖ぇんだって…」
「バアル、この者が魔界にやって来た日を覚えているか?」
タケルの怯えようをつまみにお茶を飲む宴会が始まった。
「はっ! 勇者として、我々を除く城内の魔族を殲滅させたのち、魔王陛下の御前で『殺してくれ』と叫んでいたと記憶しております」
バアルはとても優秀だ。8年以上前のことを即答してみせた。
「違っ! あれは地球に戻れるからでっ!」
焦って否定するタケルは、9年か10年ほど前に召喚された元勇者だ。
地球に戻りたいがためにノワールに殺されることを望み、ひねくれ者のノワールに見逃された人間でもある。
それでも数年後、ノワールの気が向いた時に殺される予定だったが……意図しないノワールの転生により生き永らえていた。
「我が君、発言してもよろしいでしょうか?」
バアルが礼儀正しく挙手する。
「許可しよう」
ノワールはふんぞり返って腕を組みながらバアルの報告を待つ。
「そのタケルという人間は、我が君の恩情を賜り魔王城から人間界へ帰還したのち、『最後の英雄』と呼ばれるようになっております。我が君が転生させられたことにより、こちらの世界で我が君の魔力反応が途絶えたため、人間どもはそこの人間・タケルが魔王の輪廻を討ち破ったのだと考えた模様です」
「なるほど。我を屠った……魔王の継承を食い止めた英雄で、以降は勇者を召喚せずとも済むゆえ、最後の英雄か」
魔王は次世代の魔族のうち実力の最も高い者へ継承されるもので、封印はできても絶えることはない。ゆえに魔王の魔力反応は、薄れることはあっても消えることはない。それが世界の常識だ。
しかし強制転生により、完全にノワールの魔力反応が消失した。そして奇しくも、タケルの生還がタイミング的に合致してしまった。
それゆえ、タケルはノワールと互角にすら戦えていないにも関わらず、魔王の継承を止めた英雄として、身に余る栄誉を受けていた。
これでダサいあだ名の由来がわかった。
「勝手に祀り上げられただけで、オレは何もしてねぇ! だから頼む今は殺さないでくれ!」
我らが王を勝手に死んだことにしておいて、と四天王の視線は冷ややかだ。冥王の視線は仮面で見えないが、黙っているのが怖い。いやそもそも居るだけで怖い。トゲトゲした黒い鎧なのだ。魔王以外は絶対に仲良くできない。
「ほう…。こちらに未練ができたのか」
合掌しながら土下座する斬新なスタイルで懇願するタケルに、ノワールは紅茶カップをソーサーに置きながら言う。
これは「その未練とはなんなのか言え」と同義である。
ちなみに酒ではなくお茶が提供されているのは、ノワールが魔族でいう成人の25歳に達していないからである。魔族だって未成年飲酒はしないのだ。
さらにちなみに、タケルに茶は供されていない。ゲストといえど所詮はつまみ。つまみの飲む茶はないのである。
ノワールが気まぐれで探すよりも早く、自ら会いに来てしまったのが運の尽きということだろう。
「不敬だぞ人間。わざわざ我が迎えに来てやったというに」
「だからそれがいらないって言ってんだよ…」
「何か言ったか人間」
「いえ何も言ってません! わあ、魔王様が直々に迎えに来てくれるなんて光栄ダナー」
突如として寝所に現れたアゲハに、気配で飛び起きたタケルは眠い目をこすりながらもベッドの横に直立して敬礼した。
そしてすぐさま身なりを整える……暇をアゲハが与えるはずもない。冷や汗がダラダラ染み込んだ簡易な浴衣のまま強制転移を食らった。
「ったく、久しぶりだねぇ…」
到着したのは最果ての山と呼ばれる、和国の中でも極東に位置する山の頂上だ。もちろん立ち入り禁止区域。
山の頂上には、葉の一切生えていない真っ黒な木がぽつんと取り残されている。かなりの大樹で、幹の太さは人間5人が手をつないでも回りを囲みきれないほどだ。実も葉すらもならないため枯れていると勘違いされているが、実はそうではない。
「開け」
「ゴマ!」
アゲハが木の幹に手をかざして命じたところで、調子に乗ったタケルが割り込んでくる。
その嬉々とした顔が癪で、アゲハはタケルを顔面から地面にめり込ませた。
アゲハは和国での演習に勇者捜索に封印解放にと盛りだくさんな1日を過ごしたうえに、和国まで転移でタケルを迎えに来て疲れているのだ。精神的に。これ以上無駄に精神力を削られたくないのである。
タケルの無様な姿とは関係なしに、幹は黄色く発光し、奥の空間を覗かせた。
アゲハはタケルの襟首を左手に引きずって木を通過する。この大木こそ、和国にある魔界との連絡橋だ。
「待て待て! 歩くから! 自分で歩くから首がっ!」
首がもげる! ともがいているタケルを放り投げる。
タケルは円形の空間のど真ん中に放り出された。完全に見世物である。
「お待ちしておりました、我らが王よ」
四天王たちの唱和。
「ノワールくん! 帰ってきてくれたんだねー!」
涙ぐんだ声の冥王は正面のひとつ隣の席からこちらを見下ろしていた。
冥王は語調こそゆるいが、背中に3対の黒い羽、左右2つの赤い角、黒い鎧のような仮面と、見た目だけならどうにも話しかけにくいオーラを放っている。
「ああ、待たせたな。暇はしなかったか?」
「うん! 君のところの四天王くんが勇者の話をしてくれてたからねー」
「そうか。それなら良かった」
アゲハ……ノワールがめずらしく気を遣っている。同胞の魂を預けている相手だ。それなりに大切にしたい。
ノワールは椅子から降りて頭を垂れる四天王の間をすり抜け、階段を上り、冥王の隣に腰かけた。
これによりノワール、冥王、四天王がタケルを見下ろすように席に着く。席順は扉から時計回りに、イポス、ザガン、ノワール、冥王、バアル、バルバトスだ。
「ではワルプルギスを始めよう。ゲストはそこの人間…ミコトだったか?」
「タケルだ!」
「そうだった。そこの自殺志願の人間だ」
「名前関係ねぇ!」
「我が主、この寝間着の人間は黙らせましょうか?」
人間界ではボケとツッコミ、魔界ではただの不敬にあたる発言に怒ったバルバトスが、タケルに向かって既に弓を構えていた。
「いや、まだいい」
「ひえっ! だから怖ぇんだって…」
「バアル、この者が魔界にやって来た日を覚えているか?」
タケルの怯えようをつまみにお茶を飲む宴会が始まった。
「はっ! 勇者として、我々を除く城内の魔族を殲滅させたのち、魔王陛下の御前で『殺してくれ』と叫んでいたと記憶しております」
バアルはとても優秀だ。8年以上前のことを即答してみせた。
「違っ! あれは地球に戻れるからでっ!」
焦って否定するタケルは、9年か10年ほど前に召喚された元勇者だ。
地球に戻りたいがためにノワールに殺されることを望み、ひねくれ者のノワールに見逃された人間でもある。
それでも数年後、ノワールの気が向いた時に殺される予定だったが……意図しないノワールの転生により生き永らえていた。
「我が君、発言してもよろしいでしょうか?」
バアルが礼儀正しく挙手する。
「許可しよう」
ノワールはふんぞり返って腕を組みながらバアルの報告を待つ。
「そのタケルという人間は、我が君の恩情を賜り魔王城から人間界へ帰還したのち、『最後の英雄』と呼ばれるようになっております。我が君が転生させられたことにより、こちらの世界で我が君の魔力反応が途絶えたため、人間どもはそこの人間・タケルが魔王の輪廻を討ち破ったのだと考えた模様です」
「なるほど。我を屠った……魔王の継承を食い止めた英雄で、以降は勇者を召喚せずとも済むゆえ、最後の英雄か」
魔王は次世代の魔族のうち実力の最も高い者へ継承されるもので、封印はできても絶えることはない。ゆえに魔王の魔力反応は、薄れることはあっても消えることはない。それが世界の常識だ。
しかし強制転生により、完全にノワールの魔力反応が消失した。そして奇しくも、タケルの生還がタイミング的に合致してしまった。
それゆえ、タケルはノワールと互角にすら戦えていないにも関わらず、魔王の継承を止めた英雄として、身に余る栄誉を受けていた。
これでダサいあだ名の由来がわかった。
「勝手に祀り上げられただけで、オレは何もしてねぇ! だから頼む今は殺さないでくれ!」
我らが王を勝手に死んだことにしておいて、と四天王の視線は冷ややかだ。冥王の視線は仮面で見えないが、黙っているのが怖い。いやそもそも居るだけで怖い。トゲトゲした黒い鎧なのだ。魔王以外は絶対に仲良くできない。
「ほう…。こちらに未練ができたのか」
合掌しながら土下座する斬新なスタイルで懇願するタケルに、ノワールは紅茶カップをソーサーに置きながら言う。
これは「その未練とはなんなのか言え」と同義である。
ちなみに酒ではなくお茶が提供されているのは、ノワールが魔族でいう成人の25歳に達していないからである。魔族だって未成年飲酒はしないのだ。
さらにちなみに、タケルに茶は供されていない。ゲストといえど所詮はつまみ。つまみの飲む茶はないのである。
ノワールが気まぐれで探すよりも早く、自ら会いに来てしまったのが運の尽きということだろう。
33
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~
名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」
「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」
「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」
「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」
「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」
「くっ……」
問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。
彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。
さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。
「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」
「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」
「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」
拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。
これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ダンジョン菌にまみれた、様々なクエストが提示されるこの現実世界で、【クエスト簡略化】スキルを手にした俺は最強のスレイヤーを目指す
名無し
ファンタジー
ダンジョン菌が人間や物をダンジョン化させてしまう世界。ワクチンを打てば誰もがスレイヤーになる権利を与えられ、強化用のクエストを受けられるようになる。
しかし、ワクチン接種で稀に発生する、最初から能力の高いエリート種でなければクエストの攻略は難しく、一般人の佐嶋康介はスレイヤーになることを諦めていたが、仕事の帰りにコンビニエンスストアに立ち寄ったことで運命が変わることになる。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる