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どうも、実技演習です
どうも、捜索です
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「さて、戻るよ。【転移】」
「待って、スイーツが…」
ちょっぴり不機嫌なルイスの有無を言わせない転移で、一行はギルドに達成報告をする。スイーツを逃した女子陣は膨れっ面だ。
仕方なく学園へ戻ると、最短で依頼を達成したアゲハたちのチームは他のチームの帰りを待つまで3年生の訓練に混ざることになった。
3年生は各自、魔力球の維持やアローを的に撃ち続けている。魔力コントロールと魔力量の底上げの訓練をしているようだ。
サバイバルでルイスに指導された通り、精密さの欠けるフレイとクレアは魔力球の維持、慣れの足りないリズはアローの連射に分かれた。
底力を見せつけたのにちびっ子とからかわれたばかりのペタは、校庭をランニングしながら牛乳を飲んでいる。
魔法の名前に疎いアゲハは、ルイスの実演付きで魔法の名前を覚えていく。
ルイスは自然系の属性をすべて持っていることが認知されているらしく、闇魔法を詠唱破棄でバンバン放っても誰も気にしていなかった。
ティティスとミケルは隅で寝ている。最近生徒会の仕事が増えて大変なのだそうだ。そういえば生徒会メンバーだった。
そこへシラがやって来た。
「アゲハと生徒会長のチーム、集合ー」
だるそうに言っただけで大きな声ではなかったが、寝ていた2人も目をこすりながらきちんと集まった。
「勇者チームの帰りが遅えんだよ。このままだと放課後まで食い込むし…全員戻るまで帰せないから、ちょっと見てきてくんね? 俺はここ離れらんないし」
シラにしては妙に教師らしい。
ということで、シラのめずらしい教師らしさに圧されて、他の生徒もポツポツと戻ってきているなか、アゲハたちは再度演習に出た。
「勇者たちの依頼って、近場の森でのアオキノコ採取なんだろ? なんか問題あったのかな?」
「まずメンツが問題だろ」
「依頼…しなそ…」
「ギルドとは縁遠いメンバーだものね」
無邪気な疑問を呈するフレイに答えるメンバーは毒だらけだった。
1Sクラスは実力者と貴族のクラス。特に女子は貴族令嬢が多い。そして貴族は、属性貴族でなければまずギルドに登録しない。
それでも魔法学園に通うのは、国力の底上げやら魔法に対する知識やらのためだ。
しかし今年は勇者がいるため、全員がギルドに強制登録という異例の事態となっている。一生ギルドとは縁のないと思っていた人間が突然送り出されたのだ。何が起こっても不思議ではない。
が、シラをはじめ全員が案じていたのは他の理由である。もちろん――
「やっぱり勇者の取り合いか…」
ペタの使い魔、ウォータードラゴンのドットの背に乗って、通称「近場の森」を上空から見ていたフレイたちが溜息をついた。
アゲハはもちろん、慣れているのでこの程度で溜息などつかない。
眼下では勇者を中心に、ビッチ王女や他の女子が勇の腕やらなんやらに巻き付いて奪い合いを繰り広げていた。まだ森の入口から数メートルしか離れていない。
これほど浅ければ一般住民が自力でキノコ採取できるため、高確率で取り尽くされている。依頼を達成するにはもっと奥へ進まなければ。
「引率は何をしているんだ…」
「あ、見つけた。あいつらだけで採取しとる」
生徒会長らしいルイスに即座に答えるミケル。初めて補佐らしいことをしている。
ミケルの指す方を見れば、離れた場所で3年生3人が黙々とアオキノコを採取していた。
「合同演習の意味がまるでわかっていないし……使い魔とはいえドラゴンがこれほど近づいても気つかない勇者もどうなんだ」
ルイスが呟く。聞こえたアゲハは良いことを思いついた。
魔王にとっての良いこととは、もちろん悪いことである。
「魔物をけしかければいいんじゃないか? 気が引き締まるぞ」
「良いかもしれないね」
「会長!?」
同意したルイスにフレイとミケルが声を上げた。
「だって、考えてもみてみなよ。人間相手には戦わない勇者を鍛えるためには、魔物を使うしかないんだ。いつまでも鈍いと危険なのは勇者だし、これは勇者のためでもあるんだよ」
爽やかな笑顔で語るが、勇者のためというのは嘘だろう。どうせまた勇者がボコボコにされるのを望んでいるに違いない。
そう思えば、やはりルイスのほうが魔王らしいかもしれない。アゲハは勇がボコボコにされてほしいとは思っていないのだ。どう対応するのかを見物しようと思っているだけで、悪意はない。
…悪意がない分だけ、より悪質かもしれなかった。
「そうと決まれば…あの洞窟、大型の魔物がいるのか? 入口が封鎖されているようだが」
アゲハが指差したのは森の最奥部にある朽ちた祭壇の裏の岩肌だった。
「なんだ? 洞窟?」
フレイたちには見えないようだ。
「目に魔力を集めれば見えるはずだよ。でもアゲハ、あれは封印の洞窟なんだ。中に封印されている魔物は俺も知らないけど、あの魔物の魔力の波長が及んでいるからこの森は全域低レベルで済んでいるっていう話だよ」
魔力を目に集め「見えた!」と喜んでいるフレイたちの横でルイスが説明する。
「なら、だからこそ面白いのではないか?」
「…確かに、一理あるね」
「会長!?」
頷いたルイスに、今度はフレイとミケルだけでなく全員が声を上げた。
「だって封印だよ? 男のロマンじゃないか。それに、行ってみてまずそうならそのまま帰ればいいし」
笑顔が嘘くさい。きっと言い分も嘘である。
「……まずそうなら帰るで」
嘆息したのち、ミケルが渋々言った。
「ちょっとミック!」
「しゃーないやろ。こうなったルイスは止められへんねんから」
制止するティティスに力なく首を振るミケル。ティティスも心当たりがあるのか、ぐっと押し黙った。
「なんか、あれだな。ミケル先輩ってほんとに会長補佐なんだな」
「それを今言う残念さがフレイだよ」
クレアの苦言を最後に、ドットは封印の洞窟へ向かって急降下した。
「待って、スイーツが…」
ちょっぴり不機嫌なルイスの有無を言わせない転移で、一行はギルドに達成報告をする。スイーツを逃した女子陣は膨れっ面だ。
仕方なく学園へ戻ると、最短で依頼を達成したアゲハたちのチームは他のチームの帰りを待つまで3年生の訓練に混ざることになった。
3年生は各自、魔力球の維持やアローを的に撃ち続けている。魔力コントロールと魔力量の底上げの訓練をしているようだ。
サバイバルでルイスに指導された通り、精密さの欠けるフレイとクレアは魔力球の維持、慣れの足りないリズはアローの連射に分かれた。
底力を見せつけたのにちびっ子とからかわれたばかりのペタは、校庭をランニングしながら牛乳を飲んでいる。
魔法の名前に疎いアゲハは、ルイスの実演付きで魔法の名前を覚えていく。
ルイスは自然系の属性をすべて持っていることが認知されているらしく、闇魔法を詠唱破棄でバンバン放っても誰も気にしていなかった。
ティティスとミケルは隅で寝ている。最近生徒会の仕事が増えて大変なのだそうだ。そういえば生徒会メンバーだった。
そこへシラがやって来た。
「アゲハと生徒会長のチーム、集合ー」
だるそうに言っただけで大きな声ではなかったが、寝ていた2人も目をこすりながらきちんと集まった。
「勇者チームの帰りが遅えんだよ。このままだと放課後まで食い込むし…全員戻るまで帰せないから、ちょっと見てきてくんね? 俺はここ離れらんないし」
シラにしては妙に教師らしい。
ということで、シラのめずらしい教師らしさに圧されて、他の生徒もポツポツと戻ってきているなか、アゲハたちは再度演習に出た。
「勇者たちの依頼って、近場の森でのアオキノコ採取なんだろ? なんか問題あったのかな?」
「まずメンツが問題だろ」
「依頼…しなそ…」
「ギルドとは縁遠いメンバーだものね」
無邪気な疑問を呈するフレイに答えるメンバーは毒だらけだった。
1Sクラスは実力者と貴族のクラス。特に女子は貴族令嬢が多い。そして貴族は、属性貴族でなければまずギルドに登録しない。
それでも魔法学園に通うのは、国力の底上げやら魔法に対する知識やらのためだ。
しかし今年は勇者がいるため、全員がギルドに強制登録という異例の事態となっている。一生ギルドとは縁のないと思っていた人間が突然送り出されたのだ。何が起こっても不思議ではない。
が、シラをはじめ全員が案じていたのは他の理由である。もちろん――
「やっぱり勇者の取り合いか…」
ペタの使い魔、ウォータードラゴンのドットの背に乗って、通称「近場の森」を上空から見ていたフレイたちが溜息をついた。
アゲハはもちろん、慣れているのでこの程度で溜息などつかない。
眼下では勇者を中心に、ビッチ王女や他の女子が勇の腕やらなんやらに巻き付いて奪い合いを繰り広げていた。まだ森の入口から数メートルしか離れていない。
これほど浅ければ一般住民が自力でキノコ採取できるため、高確率で取り尽くされている。依頼を達成するにはもっと奥へ進まなければ。
「引率は何をしているんだ…」
「あ、見つけた。あいつらだけで採取しとる」
生徒会長らしいルイスに即座に答えるミケル。初めて補佐らしいことをしている。
ミケルの指す方を見れば、離れた場所で3年生3人が黙々とアオキノコを採取していた。
「合同演習の意味がまるでわかっていないし……使い魔とはいえドラゴンがこれほど近づいても気つかない勇者もどうなんだ」
ルイスが呟く。聞こえたアゲハは良いことを思いついた。
魔王にとっての良いこととは、もちろん悪いことである。
「魔物をけしかければいいんじゃないか? 気が引き締まるぞ」
「良いかもしれないね」
「会長!?」
同意したルイスにフレイとミケルが声を上げた。
「だって、考えてもみてみなよ。人間相手には戦わない勇者を鍛えるためには、魔物を使うしかないんだ。いつまでも鈍いと危険なのは勇者だし、これは勇者のためでもあるんだよ」
爽やかな笑顔で語るが、勇者のためというのは嘘だろう。どうせまた勇者がボコボコにされるのを望んでいるに違いない。
そう思えば、やはりルイスのほうが魔王らしいかもしれない。アゲハは勇がボコボコにされてほしいとは思っていないのだ。どう対応するのかを見物しようと思っているだけで、悪意はない。
…悪意がない分だけ、より悪質かもしれなかった。
「そうと決まれば…あの洞窟、大型の魔物がいるのか? 入口が封鎖されているようだが」
アゲハが指差したのは森の最奥部にある朽ちた祭壇の裏の岩肌だった。
「なんだ? 洞窟?」
フレイたちには見えないようだ。
「目に魔力を集めれば見えるはずだよ。でもアゲハ、あれは封印の洞窟なんだ。中に封印されている魔物は俺も知らないけど、あの魔物の魔力の波長が及んでいるからこの森は全域低レベルで済んでいるっていう話だよ」
魔力を目に集め「見えた!」と喜んでいるフレイたちの横でルイスが説明する。
「なら、だからこそ面白いのではないか?」
「…確かに、一理あるね」
「会長!?」
頷いたルイスに、今度はフレイとミケルだけでなく全員が声を上げた。
「だって封印だよ? 男のロマンじゃないか。それに、行ってみてまずそうならそのまま帰ればいいし」
笑顔が嘘くさい。きっと言い分も嘘である。
「……まずそうなら帰るで」
嘆息したのち、ミケルが渋々言った。
「ちょっとミック!」
「しゃーないやろ。こうなったルイスは止められへんねんから」
制止するティティスに力なく首を振るミケル。ティティスも心当たりがあるのか、ぐっと押し黙った。
「なんか、あれだな。ミケル先輩ってほんとに会長補佐なんだな」
「それを今言う残念さがフレイだよ」
クレアの苦言を最後に、ドットは封印の洞窟へ向かって急降下した。
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