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本編
34 テン氏降臨•*¨*•.¸¸♪✧
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おれが屋台にと推した焼きそば、お好み焼き、ケバブ、じゃがバター、かき氷、果物のジュース、フライドポテト。
射的、福引き、輪投げ、宝石すくい等の遊戯もある。
ほかの屋台はここの世界に元々あった串焼きや肉入りスープなどなど。
焼きそばとお好み焼きに使ったソースは、この世界にあった甘辛いソースが似ていたので使用してみたらとっても美味しかった!
それと宝石すくいのキラキラな石は、たまとハクの知り合いの精霊たちが集めてくれた。もちろんただの石だけど本当にキラキラしていて綺麗なんだ。
街の人達は見たことの無い食べ物に興味津々だけど、やっぱり未知の食べ物だからなかなか足が向かない。
そこでおれ達の出番!
ヴィジスタとディオーレンの目立つ容姿と無邪気に屋台の食べ物を強請るおれ!
さくらだけど本当に美味しいから全部買うんだ!
にこにこきゃっきゃと楽しそうに美味しそうに屋台の食べ物を食べるテンを見て、他のお客もそんなに美味しいのかな?と、どんどん新しい物を試し始める。
そうすると美味しさに驚き、それが口コミで広がり、またお客がお客を呼んでいく。
次はどの屋台に行くのか?とテンは注目を浴び始めた。
「よし、食べ物はコンプリートした!次は射的で勝負だ!」
「テン、浴衣が少し乱れてるよ。生足は見せちゃダメだよ」
「いやいや、俺の足なんて誰も見ないよ」
ヴィジスタは周りに見えないようにサッと浴衣の合わせを直してくれた。
でもこんなお子ちゃまの足に欲情する人はいないでしょ。…………目の前の2人以外は。
「危機感が薄すぎる。テンは自分を全く分かってないな」
ムッとした顔でディオーレンも窘める。
何かおれが悪いみたいになってる!?異議あり!!
ここが法廷なら圧勝だった!
ブーブーとむくれていたら、挨拶の後見回りをしていたおっちゃんがおれ達を見つけてしまった。
やべっ、会うつもり無かったのに!
めんどいから!
目が合ってしまって逃げられないから、仕方がなくにこやかにおっちゃんを迎えたのだが…。
「おおっこれはこれはテン氏!いやぁ素晴らしい御姿です!」
「……はぁ…ありがとうございます」
「この浴衣という衣服は素晴らしいですよ!テン氏に至ってはとても可愛らしくてまるで天界から降りてこられたような可憐さと清楚さもあります!さすがテン氏ですな!」
「ちょっ!声大きいですって!」
おっちゃんが大きな声で話すから周りの皆の目が一層こちらを注目している。
目立つのを覚悟してたけど、こんな目立ち方は嫌だ!
ざわ…ざわ…
天使…?
ねぇ天使って言ってたよお母さん!!
あのお方が天使?
わぁ可愛いなぁ!
確かに天使だ!!
ん?
んんん?
………………。
うおおおおぃ!!おっちゃんーーーーー!!
何か誤解されてるぅぅ!!
テン氏が天使に聞こえてるよ!!!!
だからおれにおっちゃんって呼ばれるんだよ!!!
おれが心の中で絶叫している間も、おっちゃんは「テン氏が!テン氏で!」とめちゃくちゃ連呼する。
ひぃぃぃやめろぉおおおおっっ!!
「ニール殿、そろそろいいか。俺達はこのお祭りを楽しみに来てるんだ。あなたもやる事は沢山あるのでは?」
テンパってるテンを庇うように、ディオーレンが立ち塞がって「さっさと仕事にいけよ」という言葉を含めて仕事に向かうよう促してくれた。
おっちゃんは確認事項がたくさんあるのを思い出して、慌ただしく去って行った。
おっちゃんめ……お前の残した爪痕は深いぞぉ…っ!!
ひそひそ声のはずなのにここまで聞こえてくる天使コール。
居た堪れない思いに、ディオーレンとヴィジスタの影にそっと隠れた。
射的、福引き、輪投げ、宝石すくい等の遊戯もある。
ほかの屋台はここの世界に元々あった串焼きや肉入りスープなどなど。
焼きそばとお好み焼きに使ったソースは、この世界にあった甘辛いソースが似ていたので使用してみたらとっても美味しかった!
それと宝石すくいのキラキラな石は、たまとハクの知り合いの精霊たちが集めてくれた。もちろんただの石だけど本当にキラキラしていて綺麗なんだ。
街の人達は見たことの無い食べ物に興味津々だけど、やっぱり未知の食べ物だからなかなか足が向かない。
そこでおれ達の出番!
ヴィジスタとディオーレンの目立つ容姿と無邪気に屋台の食べ物を強請るおれ!
さくらだけど本当に美味しいから全部買うんだ!
にこにこきゃっきゃと楽しそうに美味しそうに屋台の食べ物を食べるテンを見て、他のお客もそんなに美味しいのかな?と、どんどん新しい物を試し始める。
そうすると美味しさに驚き、それが口コミで広がり、またお客がお客を呼んでいく。
次はどの屋台に行くのか?とテンは注目を浴び始めた。
「よし、食べ物はコンプリートした!次は射的で勝負だ!」
「テン、浴衣が少し乱れてるよ。生足は見せちゃダメだよ」
「いやいや、俺の足なんて誰も見ないよ」
ヴィジスタは周りに見えないようにサッと浴衣の合わせを直してくれた。
でもこんなお子ちゃまの足に欲情する人はいないでしょ。…………目の前の2人以外は。
「危機感が薄すぎる。テンは自分を全く分かってないな」
ムッとした顔でディオーレンも窘める。
何かおれが悪いみたいになってる!?異議あり!!
ここが法廷なら圧勝だった!
ブーブーとむくれていたら、挨拶の後見回りをしていたおっちゃんがおれ達を見つけてしまった。
やべっ、会うつもり無かったのに!
めんどいから!
目が合ってしまって逃げられないから、仕方がなくにこやかにおっちゃんを迎えたのだが…。
「おおっこれはこれはテン氏!いやぁ素晴らしい御姿です!」
「……はぁ…ありがとうございます」
「この浴衣という衣服は素晴らしいですよ!テン氏に至ってはとても可愛らしくてまるで天界から降りてこられたような可憐さと清楚さもあります!さすがテン氏ですな!」
「ちょっ!声大きいですって!」
おっちゃんが大きな声で話すから周りの皆の目が一層こちらを注目している。
目立つのを覚悟してたけど、こんな目立ち方は嫌だ!
ざわ…ざわ…
天使…?
ねぇ天使って言ってたよお母さん!!
あのお方が天使?
わぁ可愛いなぁ!
確かに天使だ!!
ん?
んんん?
………………。
うおおおおぃ!!おっちゃんーーーーー!!
何か誤解されてるぅぅ!!
テン氏が天使に聞こえてるよ!!!!
だからおれにおっちゃんって呼ばれるんだよ!!!
おれが心の中で絶叫している間も、おっちゃんは「テン氏が!テン氏で!」とめちゃくちゃ連呼する。
ひぃぃぃやめろぉおおおおっっ!!
「ニール殿、そろそろいいか。俺達はこのお祭りを楽しみに来てるんだ。あなたもやる事は沢山あるのでは?」
テンパってるテンを庇うように、ディオーレンが立ち塞がって「さっさと仕事にいけよ」という言葉を含めて仕事に向かうよう促してくれた。
おっちゃんは確認事項がたくさんあるのを思い出して、慌ただしく去って行った。
おっちゃんめ……お前の残した爪痕は深いぞぉ…っ!!
ひそひそ声のはずなのにここまで聞こえてくる天使コール。
居た堪れない思いに、ディオーレンとヴィジスタの影にそっと隠れた。
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