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第1話 誰と会話してるの?
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幼い頃はよく幽霊を見やすいと言いますが、当時14歳の中学生だった僕はその日、母方のおばあちゃんが経営する居酒屋のお店で、それは本当だと実感したお話。
-----------------------------
お店は宴会などができるような2階建の造り。
宴会がない時は1階だけが使われており、僕ら子供はご飯を食べにいくと2階に行きテレビを見ながらご飯を食べることが日常でした。
そんなある日。
「今日もおばあちゃんのお店行くよー」
と、母の発言でいつものように車に乗って行くことに。
30分くらいゆらゆら揺られ到着。
お店にはいると、いつものようにおばあちゃんに食べたいご飯を注文して5歳の弟と2階へ行きました。
いつものようにテレビをつけ、弟はまだちゃんと会話はできないが、なにをしているのか単語や言葉は話せるので日々成長している弟とやりとりしながらご飯が出来るまで待っていると。
と、1階から
「下にきて~」
これがご飯ができた合図。
僕が弟の分も代わりにトットットッと下に降りる。
自分でご飯をよそい、お味噌汁をお椀に注ぎ。
「今日のご飯は生姜焼き~♪」
全てそろったので、トレーに乗せる。
もう、お腹ペコペコな僕…
トレーいっぱいになったご飯を見ながら限りなく早く2階の階段をあがる。
タンタンタンっと。
すると、階段の中間くらいで2階の部屋にいる弟の声が微かに聞こえる。
…
「ん?」
それはテレビに向かって言葉を発しているようではなく・・
会話しているような弟の声。
あれ?と思った僕は階段で立ち止まり、よーく声に耳を傾ける。
…
「そこでなにしてるの~一緒に遊ぼう~!」
と、話している弟の声。
「ん?ん??」
たまに独り言を発しているのは知っているが、明らかに”誰か”と話をしているような声色。
「なにしてるんだろう?」
不思議に思った僕は階段をのぼりきり弟の部屋へ。
「ガチャっ」
部屋にはいると当たり前だが、テレビと弟しかいない。
が
弟がテレビではなく、部屋の襖《ふすま》に体をむけている。
「…」
「…お前なにしているの?」
「え~今お友達をお話ししているの~」
と。
…もちろん誰もいない。
「…えっと、どうゆうこと?」
聞き返す。
「さっきお友達になってくれたんだ~」
「だから遊んでるの~」
…
怖くなった僕は持っているトレーを置き、下にいる母のもとへ。
ダッダッダッ。
「あのさ、あいつがなんか襖《ふすま》に向かって話してるの!!」
「ん?」
「いやなんかお友達ができたから遊んでるって!!」
すると。
「あ~したら、今日は遊べないからバイバイしなさいって言いな」
と、母が一言。
なにがなんだか分からない。。
が、その時はそれしかないと思った僕はすぐに2階へ。
そして弟に
「今日は遊べないからバイバイって」
「え~・・・わかった~」
誰も居ない襖《ふすま》に向かって手を振りながら
「今日はもう遊べないからバイバ~イ」
僕のほうに振り返る弟はいつものような顔をして
「お腹すいた~」
って。
それから弟は襖《ふすま》に向かって話すことはなくなった。
あれは、なんだったんだろう・・・・
当時はまったく分からないし、僕だけ怖い記憶。
だけど
今思うとその日は8月の中頃。
お盆の時期だった。
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お読みくださいましてありがとうございます。
お気に入り登録、評価などをしていただけたら今後の参考と活力にさせていただきます!
よろしくお願いします。
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お店は宴会などができるような2階建の造り。
宴会がない時は1階だけが使われており、僕ら子供はご飯を食べにいくと2階に行きテレビを見ながらご飯を食べることが日常でした。
そんなある日。
「今日もおばあちゃんのお店行くよー」
と、母の発言でいつものように車に乗って行くことに。
30分くらいゆらゆら揺られ到着。
お店にはいると、いつものようにおばあちゃんに食べたいご飯を注文して5歳の弟と2階へ行きました。
いつものようにテレビをつけ、弟はまだちゃんと会話はできないが、なにをしているのか単語や言葉は話せるので日々成長している弟とやりとりしながらご飯が出来るまで待っていると。
と、1階から
「下にきて~」
これがご飯ができた合図。
僕が弟の分も代わりにトットットッと下に降りる。
自分でご飯をよそい、お味噌汁をお椀に注ぎ。
「今日のご飯は生姜焼き~♪」
全てそろったので、トレーに乗せる。
もう、お腹ペコペコな僕…
トレーいっぱいになったご飯を見ながら限りなく早く2階の階段をあがる。
タンタンタンっと。
すると、階段の中間くらいで2階の部屋にいる弟の声が微かに聞こえる。
…
「ん?」
それはテレビに向かって言葉を発しているようではなく・・
会話しているような弟の声。
あれ?と思った僕は階段で立ち止まり、よーく声に耳を傾ける。
…
「そこでなにしてるの~一緒に遊ぼう~!」
と、話している弟の声。
「ん?ん??」
たまに独り言を発しているのは知っているが、明らかに”誰か”と話をしているような声色。
「なにしてるんだろう?」
不思議に思った僕は階段をのぼりきり弟の部屋へ。
「ガチャっ」
部屋にはいると当たり前だが、テレビと弟しかいない。
が
弟がテレビではなく、部屋の襖《ふすま》に体をむけている。
「…」
「…お前なにしているの?」
「え~今お友達をお話ししているの~」
と。
…もちろん誰もいない。
「…えっと、どうゆうこと?」
聞き返す。
「さっきお友達になってくれたんだ~」
「だから遊んでるの~」
…
怖くなった僕は持っているトレーを置き、下にいる母のもとへ。
ダッダッダッ。
「あのさ、あいつがなんか襖《ふすま》に向かって話してるの!!」
「ん?」
「いやなんかお友達ができたから遊んでるって!!」
すると。
「あ~したら、今日は遊べないからバイバイしなさいって言いな」
と、母が一言。
なにがなんだか分からない。。
が、その時はそれしかないと思った僕はすぐに2階へ。
そして弟に
「今日は遊べないからバイバイって」
「え~・・・わかった~」
誰も居ない襖《ふすま》に向かって手を振りながら
「今日はもう遊べないからバイバ~イ」
僕のほうに振り返る弟はいつものような顔をして
「お腹すいた~」
って。
それから弟は襖《ふすま》に向かって話すことはなくなった。
あれは、なんだったんだろう・・・・
当時はまったく分からないし、僕だけ怖い記憶。
だけど
今思うとその日は8月の中頃。
お盆の時期だった。
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