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第1章
25.お互いを感じて
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口付けはやまないまま、ソウの掌が直接胸に触れる。そのまま優しく揉まれると、体の奥がじんじんと痺れていくような不思議な感覚におそわれる。
胸を触る手に意識を集中させてしまったら、この甘い痺れに支配されてしまいそうで、わたしは必死に意識を逸らそうと他のことを考えた。
そういえば、どうすれば胸が大きくなるのかな。鶏肉を食べればいいと、城内で侍女たちが話しているのを聞いたことがある。でも、料理に鶏肉を使ってほしいなんて料理長に言ったとしても、その理由はとても話せない。
トーヤに頼んで、城下でこっそり買ってきてもらおうか。ああでも、わたし一人じゃ調理できないんだった。ソウに頼んだら、理由を聞かれて、きっとものすごくからかわれるんだろうな。
「ユキちゃん、何考えてるん?」
「へっ!?」
「今、違うこと考えてたやろ」
「え、あ、いや……あ、あはは」
「……ずいぶん、余裕みたいやねぇ? ほな、優しくせんでも大丈夫やな」
怪しい笑みを浮かべながら、ソウが意地悪く言う。言葉に詰まっていると、胸の突起をぎゅっと強く握られた。
「ひゃっ! あ、ご、ごめんなさいっ」
「ほな、お願いしてみ? 優しくしてください、て」
「えっ……!」
「まあ、ボクはええんやけどね。好きなようにさしてもらうし」
そう言うと、また突起を強めにぐりぐりと押しつぶされた。痛みと、初めての感覚に戸惑いながら、わたしは涙目になって抗議する。
「い、いたいっ! こんな痛いことするなんて聞いてないっ……!」
「ユキちゃん次第やで? かわいーく、やさしくして、ってお願いされたら、ボクも優しくできるんやけどなぁ」
「や、やさしくしてよっ……!」
「そんな言い方やったら、優しくできひんなぁ」
意地悪く笑って、今度は人差し指と親指で、両方の突起を強くつままれる。ひっ、と息を詰めて痛みに耐えようとするが、自然と目尻に涙が溜まっていくのが分かる。その目でソウを睨み付けるが、気にも留めず責める手を緩めない。
「あ、や、やだぁっ……!」
「やだ、言うても…ユキちゃん、乳首固くなってきてんで? ああ、一つ教えたるけど、女の子は気持ちよくなってきたらここが固くなるんやで。ユキちゃん、気持ちいいんやろ?」
「ち、ちがう……! い、いたいっ!」
「ふう、強情やなぁ……ほな、こうしたるわ」
ぱっと手を離したかと思うと、息つく間もなく、固くなった突起を口に含まれた。声を上げることもできないまま、そのまま強く吸い上げられる。
「ひんっ……! あ、やだやだっ、吸わない、でっ…!」
「ほら、なんて言うんやったっけ? やさしくして、やろ?」
ぎゅっと固く口を結んで、抗議の目でソウを睨む。
素直にソウに従ったほうがいいとは思うが、言う通りにするのはなんとなく憚られてしまう。ソウは意地の悪い笑みを絶やさないまま、唾液で濡れた突起を再び強くつまみあげた。
「んんっ……! あ、そ、そうっ……!」
「んー?」
「や……やさしく、してくださいっ……!」
「……お願いします、は?」
「っ……お、おねがい、しますっ」
耐えきれなくなって、ついにソウの言いなりになってしまった。悔しさと恥ずかしさで、思わず顔を両の手で覆う。
ソウはくすっと笑ってから、ええ子やね、と優しく頭を撫でてくれた。ときどき、ソウはこうやってわたしのことを子ども扱いする。悔しいが、ソウの手が気持ちよくて、わたしも少しだけ肩の力を抜いた。
「ほな、今度は気持ちよくしたる。ああ、今のも気持ちよかったみたいやけど」
「なっ……!」
「ユキちゃんがさっき言うてたみたいに、ボクのこと全部教えたる。そやから、ユキちゃんも痛いとか、気持ちいいとか、全部教えてな? 約束や」
そう言って、わたしに覆いかぶさりながら小指を差し出す。幼い頃も、よくこうして約束をした。
少し照れながらも、わたしも小指を差し出して、ソウのそれに絡ませた。懐かしい歌を口ずさみながら、約束を交わす。
「……ゆーびきった。はい、約束な?」
わたしの手を引き寄せて、そこに優しく口付ける。その仕草がなんだか妙に艶っぽく見えて、どきりとする。
今気づいたが、ソウのその瞳で見つめられると、息が止まってしまいそうなくらい胸が高鳴る。心の中を見透かされているような感覚に陥って、自分を取り繕うこともできない。
「ユキちゃん、どしたん? そんなうっとりした目で見つめられたら、照れてまうわ」
「あ……」
「ボクに見惚れてたん?」
「……うん」
照れながらも素直に頷くと、ソウが面食らった顔をした。素直になれと言ったのはソウのはずだが。
「……あかん。ユキちゃん、かわいすぎる」
「わっ!?」
そう言うや否や、横たわっていた体を抱き起こされて、そのままソウの膝に抱えられる形になる。
耳元にソウの息遣いを感じて身震いする。それに、なんだか既視感を覚えた。
「わたし……前も、ソウにこうやってされたことある?」
「……覚えてるん?」
「ぼんやり、だけど……いつ? 子どもの頃?」
はっきりとは思い出せないのだが、確かにこうしてソウの膝に抱えられて、ソウの息が耳元をくすぐったのを体が覚えている。思い出せないということは子どもの頃の記憶かと思っていたのだが、ソウの様子からするとどうやら違うらしい。
黙りこくってしまったソウを怪訝に思って、首をひねって振り返ろうとする。しかし、急にソウの手が太ももの間に忍び込んできて、それは阻まれた。
「ひゃっ! あ、ソウ……?」
「こうやって、ここ触ったん覚えてる?」
「えっ……?」
そう言って、下着越しに大事な所を撫でられる。無意識に体が跳ねてしまうが、それすらもソウに押さえつけられてしまう。
「あ、やだ、そんなところっ……」
「……結婚式の日の夜も、こうやってユキちゃんのここ、触ってん」
「へ……う、うそっ!」
「ほんまやで。もっと触ったら、思い出すんちゃう?」
戸惑いを隠せないわたしのことなど気にも留めず、ソウがさらにそこを擦る。
擦られるたびにびくびくと反応してしまう自分が恥ずかしくて、ぎゅっと目を瞑って耐えた。そのうち、少しずつそこから水音がしてきて、わたしは驚いてソウの手元を見やった。
「あ、なにぃ……?」
「濡れてきたな、ユキちゃん……ほら、思い出さへん? あの夜、催淫剤飲まされて、閨の間に行ったこと」
「ね、や……?」
うまく回らない頭で、必死に思い出そうとする。閨の間、という言葉には聞き覚えがあった。
確かあの日、湯浴みに行って、いつもと違う香りの入浴剤と湯上りに飲んだもののせいか、意識が朦朧として、気付いたら自室で朝を迎えていた。あのとき、リサには酒を飲んだから酔ってしまったのだと教えてもらった。
しかし、こうしてソウに抱えられながら触られていると、あやふやだった記憶がだんだんと鮮明になってくる。たしかあの日もこうやって、ソウに抱えられ、そして恥ずかしいところを触られて──。
「う、あ……な、なんでっ……!?」
「……思い出したみたいやね。もー、あのとき大変やったんやで? 我慢すんの」
「が、がまん、て……あ、んぅっ……!」
喋りながら、わたしを責める手は止まらない。水音はさらに大きくなって、くちゅくちゅと音を立てているのが分かる。濡れきった下着が肌に触れて冷たい。
「ん、んっ……! ね、そ、そう、これ、なんで、あっ、濡れ、てるの……?」
「んー? ああ、女の子はな、気持ちいいとここが濡れてくるんや。もうびしょびしょやな……脱ごか?」
「あ、だ、だめっ……!」
わたしの抗議も虚しく、あっさりと下着をはぎ取られてしまう。不快な冷たさは取り除かれたが、濡れた箇所が露わになって、思わず体が縮こまる。手で寝間着を引き寄せて体を隠すように覆うが、それをソウが許すはずがない。
「ユキちゃん、今さらやで? はい、もう全部脱ごなー」
「あっ、ちょ、ちょっと……!」
簡単に腰紐を解かれ、するりと取り去られる。一糸まとわぬ姿になって、さらに頬が熱くなるのを感じた。ソウはきっちりと夜着を着込んだままだから、なおさら恥ずかしい。
「ほな、おしゃべりは一旦おしまいにしよ。集中して」
「えっ……? あ、うああっ……!」
わたしの足を開かせて、それを自分の足でがっちり押さえこんだかと思うと、ソウの指が秘所に入り込んでくるのを感じた。違和感が拭えないが、この感覚も少しだけ覚えがある。あれだけ恥ずかしい恥ずかしいと触れられるのを拒んでいたのに、すでにこんなところまで触られていたとは思いもしなかったが。
「あー……やっぱ、きっつきつやなぁ……あったかいし、ぬるぬるやし、ユキちゃんいやらしいわ……」
「や、やだっ、そんなこと、言わないでっ……!」
「なんで? 全部教えて、って言うたんユキちゃんやで?」
「お、おしゃべりは終わりって言ったじゃないっ……!」
「それとこれとは別や」
「な、なにそれぇ……!」
涙目で抗議したところで、ソウに通じるわけがなかった。
中に入れられた指が、何かを探るように動き回る。出し入れされるたびに室内に水音が響いて、耳をふさぎたくなる。
「んー、もう一本入りそやな」
「えぇっ……!? む、むりっ……!」
「大丈夫やって。ほら、力抜いてみ?」
「あ、あ、はいっ、ちゃうぅ……! んっ、んんっ……!」
ソウの骨ばった指が二本差しこまれる。さっきよりもずっと大きな異物感を感じて、思わず眉根を寄せた。
胸を触る手に意識を集中させてしまったら、この甘い痺れに支配されてしまいそうで、わたしは必死に意識を逸らそうと他のことを考えた。
そういえば、どうすれば胸が大きくなるのかな。鶏肉を食べればいいと、城内で侍女たちが話しているのを聞いたことがある。でも、料理に鶏肉を使ってほしいなんて料理長に言ったとしても、その理由はとても話せない。
トーヤに頼んで、城下でこっそり買ってきてもらおうか。ああでも、わたし一人じゃ調理できないんだった。ソウに頼んだら、理由を聞かれて、きっとものすごくからかわれるんだろうな。
「ユキちゃん、何考えてるん?」
「へっ!?」
「今、違うこと考えてたやろ」
「え、あ、いや……あ、あはは」
「……ずいぶん、余裕みたいやねぇ? ほな、優しくせんでも大丈夫やな」
怪しい笑みを浮かべながら、ソウが意地悪く言う。言葉に詰まっていると、胸の突起をぎゅっと強く握られた。
「ひゃっ! あ、ご、ごめんなさいっ」
「ほな、お願いしてみ? 優しくしてください、て」
「えっ……!」
「まあ、ボクはええんやけどね。好きなようにさしてもらうし」
そう言うと、また突起を強めにぐりぐりと押しつぶされた。痛みと、初めての感覚に戸惑いながら、わたしは涙目になって抗議する。
「い、いたいっ! こんな痛いことするなんて聞いてないっ……!」
「ユキちゃん次第やで? かわいーく、やさしくして、ってお願いされたら、ボクも優しくできるんやけどなぁ」
「や、やさしくしてよっ……!」
「そんな言い方やったら、優しくできひんなぁ」
意地悪く笑って、今度は人差し指と親指で、両方の突起を強くつままれる。ひっ、と息を詰めて痛みに耐えようとするが、自然と目尻に涙が溜まっていくのが分かる。その目でソウを睨み付けるが、気にも留めず責める手を緩めない。
「あ、や、やだぁっ……!」
「やだ、言うても…ユキちゃん、乳首固くなってきてんで? ああ、一つ教えたるけど、女の子は気持ちよくなってきたらここが固くなるんやで。ユキちゃん、気持ちいいんやろ?」
「ち、ちがう……! い、いたいっ!」
「ふう、強情やなぁ……ほな、こうしたるわ」
ぱっと手を離したかと思うと、息つく間もなく、固くなった突起を口に含まれた。声を上げることもできないまま、そのまま強く吸い上げられる。
「ひんっ……! あ、やだやだっ、吸わない、でっ…!」
「ほら、なんて言うんやったっけ? やさしくして、やろ?」
ぎゅっと固く口を結んで、抗議の目でソウを睨む。
素直にソウに従ったほうがいいとは思うが、言う通りにするのはなんとなく憚られてしまう。ソウは意地の悪い笑みを絶やさないまま、唾液で濡れた突起を再び強くつまみあげた。
「んんっ……! あ、そ、そうっ……!」
「んー?」
「や……やさしく、してくださいっ……!」
「……お願いします、は?」
「っ……お、おねがい、しますっ」
耐えきれなくなって、ついにソウの言いなりになってしまった。悔しさと恥ずかしさで、思わず顔を両の手で覆う。
ソウはくすっと笑ってから、ええ子やね、と優しく頭を撫でてくれた。ときどき、ソウはこうやってわたしのことを子ども扱いする。悔しいが、ソウの手が気持ちよくて、わたしも少しだけ肩の力を抜いた。
「ほな、今度は気持ちよくしたる。ああ、今のも気持ちよかったみたいやけど」
「なっ……!」
「ユキちゃんがさっき言うてたみたいに、ボクのこと全部教えたる。そやから、ユキちゃんも痛いとか、気持ちいいとか、全部教えてな? 約束や」
そう言って、わたしに覆いかぶさりながら小指を差し出す。幼い頃も、よくこうして約束をした。
少し照れながらも、わたしも小指を差し出して、ソウのそれに絡ませた。懐かしい歌を口ずさみながら、約束を交わす。
「……ゆーびきった。はい、約束な?」
わたしの手を引き寄せて、そこに優しく口付ける。その仕草がなんだか妙に艶っぽく見えて、どきりとする。
今気づいたが、ソウのその瞳で見つめられると、息が止まってしまいそうなくらい胸が高鳴る。心の中を見透かされているような感覚に陥って、自分を取り繕うこともできない。
「ユキちゃん、どしたん? そんなうっとりした目で見つめられたら、照れてまうわ」
「あ……」
「ボクに見惚れてたん?」
「……うん」
照れながらも素直に頷くと、ソウが面食らった顔をした。素直になれと言ったのはソウのはずだが。
「……あかん。ユキちゃん、かわいすぎる」
「わっ!?」
そう言うや否や、横たわっていた体を抱き起こされて、そのままソウの膝に抱えられる形になる。
耳元にソウの息遣いを感じて身震いする。それに、なんだか既視感を覚えた。
「わたし……前も、ソウにこうやってされたことある?」
「……覚えてるん?」
「ぼんやり、だけど……いつ? 子どもの頃?」
はっきりとは思い出せないのだが、確かにこうしてソウの膝に抱えられて、ソウの息が耳元をくすぐったのを体が覚えている。思い出せないということは子どもの頃の記憶かと思っていたのだが、ソウの様子からするとどうやら違うらしい。
黙りこくってしまったソウを怪訝に思って、首をひねって振り返ろうとする。しかし、急にソウの手が太ももの間に忍び込んできて、それは阻まれた。
「ひゃっ! あ、ソウ……?」
「こうやって、ここ触ったん覚えてる?」
「えっ……?」
そう言って、下着越しに大事な所を撫でられる。無意識に体が跳ねてしまうが、それすらもソウに押さえつけられてしまう。
「あ、やだ、そんなところっ……」
「……結婚式の日の夜も、こうやってユキちゃんのここ、触ってん」
「へ……う、うそっ!」
「ほんまやで。もっと触ったら、思い出すんちゃう?」
戸惑いを隠せないわたしのことなど気にも留めず、ソウがさらにそこを擦る。
擦られるたびにびくびくと反応してしまう自分が恥ずかしくて、ぎゅっと目を瞑って耐えた。そのうち、少しずつそこから水音がしてきて、わたしは驚いてソウの手元を見やった。
「あ、なにぃ……?」
「濡れてきたな、ユキちゃん……ほら、思い出さへん? あの夜、催淫剤飲まされて、閨の間に行ったこと」
「ね、や……?」
うまく回らない頭で、必死に思い出そうとする。閨の間、という言葉には聞き覚えがあった。
確かあの日、湯浴みに行って、いつもと違う香りの入浴剤と湯上りに飲んだもののせいか、意識が朦朧として、気付いたら自室で朝を迎えていた。あのとき、リサには酒を飲んだから酔ってしまったのだと教えてもらった。
しかし、こうしてソウに抱えられながら触られていると、あやふやだった記憶がだんだんと鮮明になってくる。たしかあの日もこうやって、ソウに抱えられ、そして恥ずかしいところを触られて──。
「う、あ……な、なんでっ……!?」
「……思い出したみたいやね。もー、あのとき大変やったんやで? 我慢すんの」
「が、がまん、て……あ、んぅっ……!」
喋りながら、わたしを責める手は止まらない。水音はさらに大きくなって、くちゅくちゅと音を立てているのが分かる。濡れきった下着が肌に触れて冷たい。
「ん、んっ……! ね、そ、そう、これ、なんで、あっ、濡れ、てるの……?」
「んー? ああ、女の子はな、気持ちいいとここが濡れてくるんや。もうびしょびしょやな……脱ごか?」
「あ、だ、だめっ……!」
わたしの抗議も虚しく、あっさりと下着をはぎ取られてしまう。不快な冷たさは取り除かれたが、濡れた箇所が露わになって、思わず体が縮こまる。手で寝間着を引き寄せて体を隠すように覆うが、それをソウが許すはずがない。
「ユキちゃん、今さらやで? はい、もう全部脱ごなー」
「あっ、ちょ、ちょっと……!」
簡単に腰紐を解かれ、するりと取り去られる。一糸まとわぬ姿になって、さらに頬が熱くなるのを感じた。ソウはきっちりと夜着を着込んだままだから、なおさら恥ずかしい。
「ほな、おしゃべりは一旦おしまいにしよ。集中して」
「えっ……? あ、うああっ……!」
わたしの足を開かせて、それを自分の足でがっちり押さえこんだかと思うと、ソウの指が秘所に入り込んでくるのを感じた。違和感が拭えないが、この感覚も少しだけ覚えがある。あれだけ恥ずかしい恥ずかしいと触れられるのを拒んでいたのに、すでにこんなところまで触られていたとは思いもしなかったが。
「あー……やっぱ、きっつきつやなぁ……あったかいし、ぬるぬるやし、ユキちゃんいやらしいわ……」
「や、やだっ、そんなこと、言わないでっ……!」
「なんで? 全部教えて、って言うたんユキちゃんやで?」
「お、おしゃべりは終わりって言ったじゃないっ……!」
「それとこれとは別や」
「な、なにそれぇ……!」
涙目で抗議したところで、ソウに通じるわけがなかった。
中に入れられた指が、何かを探るように動き回る。出し入れされるたびに室内に水音が響いて、耳をふさぎたくなる。
「んー、もう一本入りそやな」
「えぇっ……!? む、むりっ……!」
「大丈夫やって。ほら、力抜いてみ?」
「あ、あ、はいっ、ちゃうぅ……! んっ、んんっ……!」
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