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寂しい鳴き声

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「幻滅なんて…する訳がない…」

「私が好きな君の瞳、君の微笑み、君の困った顔、何一つ前の君とは変わりない…

 もし…君が…記憶を取り戻したいというなら 君と笑った話、君が好きな本、君が美味しいと言った食べ物…全部教えるよ…

 でもね…そんなことをするより私は君と新しい楽しい思い出を作りたい

 今のリリーの新しい好きなことを一緒に見つけよう
 好きなことをして、リリーが笑っている顔が私は一番好きなんだから…」


 リリーラはアッシュの告白を聞いて 少し考えてから、ふぅと息を吐く

「私の記憶は孤児院から出てから 止まっています
 今の自分の好きな食べ物、好きな本…好きなことは全部小さい頃のものです
 今の自分の好きな事を作りたいです
 あなたとの楽しい思い出を作りたいです
 アッシュ様一緒に作っていただけますか?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日 アッシュとリリーラは城の庭園にいた
アッシュがリリーラに どの花が好きか聞くと、ブルーのバラを指差した
 そのバラをそっとリリーラの髪に飾る
 その様子をセピアは城の窓から微笑ましくみていた








 1ヶ月の月日が流れ、リリーラはティアラと庭園を散歩をしていた
 
 ティアラは尻尾をフリフリしながらリリーラの先を歩いていく
 
 庭園の美しい花の香りに誘われ、色とりどりの蝶が集まってくる

 ティアラの鼻に紫の美しい蝶がそっと止まる

 しばらく止まった後、羽ばたいて行く蝶をティアラが追いかける
 リリーラが楽しそうに ティアラの後をついていく

 その様子を執務室からアッシュは微笑ましくみていた

 「もう、そろそろ肌寒くなってきたからリリーラ達を部屋に戻るように伝えてくれ」

 エイラーがリリーラを探しに行ったが リリーラの姿はどこにもなかった…
 ティアラが庭園の中を寂しそうに鳴きながらリリーラを探していた
  
 

♫♫♫♫♫
最近中々時間が取れず 短い話ですいません
明日は朝7時にUPします



 
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