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「万代橋での出来事。学んでないから繰り返される。」

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 2019年6月6日早朝。その時、大竹義成おおたけよしなり巡査は万代橋交番に居た。
万代橋交番は橋の下から万代橋のたもとに繋がる3階建ての小さな交番で、2階の正面口は国道七号線の道路に面している。背後には川並びにNTT電波塔がある。明け方の万代橋交番は夜の闇とビルの影に包まれ漆黒の黒に染まっていた。橋とビルの隙間にひっそりと佇み、一見するとそこに交番があるとは気が付かないほど小さな建物で、正面口から放たれる電灯の明かりにより、かろうじてその存在を示していたが、それは、黒い額縁に納められた絵のようにも見えた。
 
 大竹義成巡査は、この春に警察大学を卒業し、6月から万代橋交番の配属になった。今日で、6日目の勤務である。壁に掛けられた時計の針は午前4時をさしている。朝、8時には交代要員が来る。後、4時間で交代の時間だ。その後は、8日の朝までは休み。この交番に配属になってから、初めての公休を向かえる。特に何の予定もなかったが、休みは嬉しかった。慣れない状態で過ごす数日間は、平和に過ぎたとはいえ緊張の連続だった。事件らしいことは何もなかったが、それでも当直日誌を書かないわけにはいかない。過去に書かれた先輩たちの日誌を読み返しながら、何をどう書くか、文言を考えていた。ふと、机の手元から顔を上げて窓の外に目を向ける。交番の正面のガラス扉の外にはホテルオークラ前の街灯の明かりが見える。川側にある左の窓から橋の上から覗いて見える街灯と街並みの明かりの間に聳え立つ新潟日報ビルの照明灯が見えた。外は夜明け前の暗闇ではあったが、朝の始まりを告げるカラス達の騒がしい鳴き声と、雀たちの賑やかな歌声も聴こえ始めていた。

 交番内では、3階で仮眠をしている相方のいびきが、時計の秒針の音に割り込むように鳴り響き、一定のリズムを刻んでいる。大竹義成巡査の眼球は日誌を滑らせ、思考を巡らせながら、敏感に全ての音を捉えていた。大きな風圧を巻き起こし小刻みにガラス窓を叩きながら風が通り過ぎた。その風と共に交番前を通過して行く車やバイクのエンジン音と路面をこするタイヤの音が、室内の全ての音をかき消した。その後、一瞬の静寂がおとずれたように思えたのもつかの間、再び音は活力を取り戻し、大竹義成巡査の鼓膜を捉え頭をかき乱した。集中できない苛立ちで、何度も時計に目が走る。もとより文章を考えるのが苦手な大竹義成巡査だが、良い言葉が浮かばない苛立ちを、上の部屋で寝ている相方のいびきのせいだと考え始めたころ、左手側の川沿いの窓から見える空が白み始めた。

 大竹義成巡査は、朝の始まりを感じた。さっさと日誌を書き終え、朝の巡回と点呼に備えなければと気持ちが更に焦り始めたころ、外からカラス達のバカ騒ぎとは違う、大きな怒鳴り声が聞こえ始めた。何事かと思い、慌てて、交番の外に駆け出した。目の前の歩道に、朝日は、まだ届かず、外は暗くビルの合間は闇そのものだった。車は、何事もないように、次から次へと目の前を通過して行く。しかし、確かに激しい怒鳴り声が聞こえる。近所で、喧嘩でもしているのか、こんな夜明けに、どこのバカが騒いでいるのか、と大竹義成巡査はあたりを見回した。すると、万代橋の中央で、何かとてつもなく大きな黒い影が、朝靄の中でうごめ蠢いているのが見えた。大竹義成巡査は、交番を離れ、橋の上の状況を確認しに行くことを報告しようと、3階で寝ている相方に無線を入れた。

3階の部屋では、備え付けられている緊急ライトが点滅し、警報がなった。
その音に驚き、目覚めた相方は、枕元に置いてある無線機を手に取った。「こちら、万代橋交番の梶原祐司かじわらゆうじ巡査であります。どうぞ。」寝ぼけ眼で気が動転しているのか、もごもごと口ごもりながらも、相方の梶原祐司巡査が答えた。

梶原祐司巡査は、万代橋交番に勤務して3年目を迎える。大竹義成巡査の先輩である。大竹義成巡査は「梶原祐司巡査ですか、こちら、万代橋交番の大竹義成巡査です。不審者を万代橋の中央付近に確認。これから、橋の上に向かいます。追って連絡しますので、そのまま待機願います。どうぞ。」と言うと「了解。警察車両の準備をして連絡を待つ。どうぞ。」と返事があり、短いやり取りを交わした。

大竹義成巡査は、万代橋の中央に見える朝靄に包まれ宙に浮いたような大きな黒い影を凝視しながら、恐る、恐る橋の中央へ向かった。あたりの状況を見渡しながら、ゆっくりと、一歩一歩前進した。大竹巡査は、目の前に広がる暗闇の固まりのような影に絶句した。これは、現実ではないと自分の目に写ったものを疑った。しかし、間違いなく、そのものは、そこにいた。大竹巡査は、できれば、自分の見間違いであって欲しいと強く願った。

「ら、欄干の上に・・・デ、デカい、なんだ、あれは・・・人か?人間だよな・・・。」と大竹義成巡査は大きな巨大な生きものを目の当たりにして足が竦み動けなくなった。バスケかバレーボール、どこかのクラブの選手か、外人かな・・・飲みすぎてバカ騒ぎを起こしただけならいいんだけど・・・。とにかく、見たことがないデカさだ。声を掛けるにしても、あのデカい体で立ち向かわれたら、僕一人じゃ、敵わない、と大竹義成巡査は思った。そして、無線機で交番に居るであろう相方の梶原祐司巡査に再び連絡した。

 「こちら、万代橋交番の大竹義成巡査です。梶原巡査、応答願います。」と言うと、すぐに「こちら、万代橋交番、梶原祐司巡査です。どうぞ」と返事があった。大竹義成巡査は「万代橋の欄干の上に、巨大な人がいます。詳細はまだ確認できていませんが、私、1人では対応できそうにないので応援要請願います。大至急、万代橋の中央まで警察車両を1台回して下さい。」と連絡した。「了解。これから向かいます。念のため、回転灯は消して行きます。」と返事があり、無線は切れた。目の前では、巨大な人間が大声で怒鳴り散らしている。それを聞きながら、大竹義成巡査は、今か、今かと、梶原巡査が来るのを待った。空は、明るみを増し、橋の上から見える、新潟コンベンションセンターと北越コーポレーション新潟工場の紅白の煙突の間からは、光が差し始めた。闇の世界に、朝日が昇り始めたのだ。腕のデジタル時計は4:22と黄緑色の蛍光を放ち4時22分を示していた。そして、日が差す方向に向かい、大声を張り上げている、大きな黒い影の全貌も浮かび始めた。

 大きな暗闇からこぼれ出る太陽の光は、その姿の縁を浮かび上がらせた。太陽の光で、象られた大きな影は、光を放ち輝いているように見えた。大竹巡査は、その輝きを神々しくも思った。しかし、同時に、大きな暗闇の影が発する怒鳴り声に共鳴するように、鳴きわめく大量のカラスや雀の騒ぎ立てる様は、この世の終わりを暗示し、何か恐ろしいことが始まる前触れのようにも感じた。大竹義成巡査は、その状況に、思わず、身震いした。こんな時、時間が過ぎるのが、とてつもなく遅く感じる。相方の梶尾巡査は、まだ来ない。どうしたものか、と不安で心が押しつぶされそうになった。腰が引け、今にも逃げ出したい心境になったが、まだ、始まったばかりの警察官としての人生だ、こんなことで、ビビって逃げ腰になっている場合ではないと、鼻から大きく深呼吸をして、深く息を吸い込み、ゆっくりと、細く長く口から息を吐き出し、心の平常心を保とうとした。
 
 そこへダイハツミラージュの小さなパトカーに乗って梶原祐司巡査が現れた。巡回用に交番に備え付けられた警察車両は、その1台しか置かれていなかったので、その車に乗って来たのは理解できたが、目の前にいる、大きな人影に比べミラージュの小ささは際立って見え、何だか間抜けな登場に思えた。その小さなミラージュは大きな人影の背後に車を止めると、影の中にすっぽりおさまって見えなくなるほどだった。車が止まり中から梶原祐司巡査が真っ赤なスピーカーを片手に持ち降りてきた。梶原巡査は、車から降りると、目の前にいるあまりに大きな人影に驚嘆きょうたんした。後ろへ数歩、後ずさりをすると、足がすくみ動けなくなった。呆然と立ち尽くす梶原祐司巡査のもとに、大竹巡査が駆け付けた。梶原巡査は、駆け寄る大竹巡査に気が付き、我に返った。すぐに、2人は目で合図を交わすと、大きく頷き、2人そろって大きな人影の背後に回った。そして、梶原巡査が大きな人影に向かいスピーカーを片手に声を掛けた。

「そこの君、いったい何をしているのですか、我々は、万代橋交番の警察官です。危ないから欄干らんかんから降りなさい。もう一度、繰り返します。速やかに欄干から降りなさい。聞こえませんか!」と呼びかけた。しかし、大きな人影は、振り返ることも無く、こちらの声掛けに、まったく気が付かない様子だった。

何回か声を掛けたが、大きな人影は、2人の警官達に気づく様子もなく、相変わらず大声を張り上げ、怒鳴っている。大竹巡査と梶原巡査は、再び顔を見合わせ、お互い軽くうなずくと、目と目で合図を交わした。梶原巡査は右手の人差し指で、自分を指さし、その後に、大きな人影を指さした。先に突入するという合図だ。大竹巡査は梶原巡査が大きな影の足元に飛びつくのだと思った。大竹義成巡査の右手は警棒を強く握りしめた。そして、唾を呑み込むと、了解の意味を込めて、大きくうなずいた。

梶原巡査は、恐る恐る、大きな人影の背後から忍び寄った。そして、勢いよく、橋の上の欄干に乗っている人影の足元に飛びついた。と、次の瞬間、大きな人影は、バランスを崩し、川へ落ちそうになった。側で待機していた、大竹巡査は、慌てて、大きな人影の手を掴み橋の歩道に引っ張った。大きな人影が橋の欄干から転がり落ちる瞬間、その大きな人影の大きな目と大竹義成巡査の目が合った。それは、一瞬の出来事だった。しかし、その一瞬のはずの出来事は、なぜか時を刻んで進む走馬灯の輝きを大竹義成巡査の脳裏に叩きつけた、と同時に一秒という時間を非常に長いもののように感じさせた。大竹義成巡査は小柄な体ながらも子供のころから鍛え、非常に機敏だった。剣道教士七段の腕前で動体視力も非常に優れていた。その為、一瞬をコマ送りのように捉えることは容易いことだったが、この一瞬は何か特に違うものを感じた。コマ送りにされた映像と共に時間がずれたような、延びたような感じだった。そして、そのコマ送りの映像の中に、現実と重なる別の者を見た。それは、錯覚なのか、何なのか、大竹巡査には理解する暇はなかった。

 大竹義成巡査が掴んだ大きな手と梶原祐司巡査が掴んだ大きな影の両足と共に三人は万代橋の歩道に転がった。大竹巡査は、大きな影の手を引き転がった瞬間に、この仁王像のような者の、厚い胸板で、道路に押しつぶされると思った。しかし、意外なことに、この巨体の主は両腕で大竹巡査を抱え込み、大竹巡査に衝撃が行かないように、守る形で道路に転がった。

梶原祐司巡査が掴んだその足は、非常に長く強固で筋肉の固まりのような足だった。いつでも簡単に、しがみ付いた両腕を解き放ち、蹴りの一撃を警官達に食らわせることなど、たやすいように思った。しかし、大きな人影はいとも簡単に橋の上から転がり落ち反撃するでもなく、おとなしくされるままにしていた。梶原祐司巡査は掴んだ足を離すと、大竹巡査の上に覆いかぶさる仁王像のような大きな体の上に、飛び乗った。そして、大きな両手首を歩道にしっかりと押さえつけた。大竹巡査は梶原巡査が仁王像のような巨体を歩道にしっかりと道路に押さえつけるのを確認すると、その巨体からすり抜け、自分もその巨体が動かないように押さえつけた。大竹と梶原の両巡査は、二人で仁王像のような巨体を取り押さえたが、二人の意気込みとはかけ離れ、この仁王像のような巨体は暴れることもなくおとなしかった。

大竹巡査は自分の腕時計をちらりと見ると「令和元年6月6日午前4時44分、万代橋にて不審者確保」と声を張り上げて言った。2人の警察官は、転がった状態のまま、この大きな仁王像のような人間の手首を後ろに回し、大竹巡査が持っていた手錠をこの者の手首にかけようとした。しかし、この仁王像のような巨体の手首は思いのほか太かった。

「だめです。手首が太すぎて嵌りません。」と大竹巡査が言った。

「こ、このロープで縛ろう」と梶原巡査が絶句しながら、腰につけていたロープを渡した。

二人は仁王像のような巨体の手首に手錠をするのをあきらめ、二人係で後ろに回した両手首を縛った。仁王像のような人間の腕の太さと筋肉の逞しさに、大竹巡査は、殴り掛かられたら、助からなかったと思ったと、同時に暴れないことをありがたくも思った。しかし、抵抗しないことが、反って不気味に感じられ大竹巡査を不安にさせた。その後、大竹巡査に、起き上がるように促されると、仁王像のような巨大な者は素直に、立ち上がり従った。

 あたりは明るくなり、歩道には、見物人の人だかりが出来ていた。立ち上がり、朝日を受けた仁王像のような巨体は、ひときわ大きくその縁を浮かび上がらせ輝きを放った。日の光に照らされた、その巨大なものの全貌に、大竹、梶原の2人は愕然とした。目の前にいるその者は、まぎれもなく人間であるが、身の丈は、そこにいる自分たちの倍以上はあり、体の幅は人の3倍はあった。1本の腕が人、1人分はあるようにも見える。いつでも簡単に、その場から逃げられるような強靭な肉体を兼ね備えている。そんな者が意外にも素直に警官に従った。そして、梶原巡査が、その仁王像のような巨体を小さなミラージュの警察車両の後部座席に押し込むと、それは、おとなしく中に入った。
 
 橋の上には、ものみ見たさで足を止めている通行人がいた。東の空は明け、朝日が橋の上に差し込んでいる。大竹巡査は、なんという、朝だ。これじゃ、8時には帰れないという思いと、初めての体験に興奮しながら、車のドアを閉め、ほっと一息ついた。と同時に、初めての犯人確保で手錠を使えなかったことを少し残念にも思った。現実は、ドラマとは違う、とも思った。そして、新潟港警察署に初動報告の連絡をした。
 
「こちら、万代橋交番の大竹義成巡査です。本日、午前4時22分頃、万代橋の歩道で叫ぶ不審者を見つけ、同日、午前4時44分頃、梶原祐司巡査と共に確保いたしました。これから、万代橋交番へ搬送後、尋問致します。追って、連絡致します。どうぞ」「こちら、新潟港警察署の飯田千代巡査です。了解しました。後ほど、報告願います。」と新潟港警察署から返事が来た。本署への初動報告を済ませた二人は安堵し、顔を見合わせた。お互い、かける言葉が見つからず、大きく息を吐くと、黙って、衣服の汚れを振り払い車に乗ろうとした。梶原祐司巡査が運転席に、大竹義成巡査は後部座席に座っている犯人の隣に座るつもりで、2人は車のドアに手を掛けた。が、ドアが開かない。こともあろうか、運転席も後部座席も車のドアが開かなくなっていた。2人とも何度も繰り返しドアを引いた。しかし、車のドアはロックされ開かない。2人の警官は慌てて車の中を覗いた。車の窓ガラスは白く曇り中の様子が見えない。すると、突然、車が大きく揺れ始めた。

「な、なんだ、地震か!」と大竹義成巡査が叫んだ。警察官達はあまりの揺れの大きさに地震が起きたと思ったのか、互いにあたりを見渡し、確認し合った。「いや、地震じゃない、車が揺れているだけだ」と梶原祐司巡査が言い、2人は車の窓ガラスを叩きながら、中にいるであろう仁王像のような人間に声を掛け、再度、車内を覗いた。「おい、なにやっているんだ、おとなしくしろ。ドアを開けるんだ。」と梶原巡査は車を叩き叫んだ。しかし、車の中から返事はなく、車はさらに大きく左右に揺れた。
 
 「署に連絡して、応援を要請します。」と大竹義成巡査は言い、 再び、新潟港警察署に連絡をした。「こちら、万代橋交番の大竹義成巡査です。先ほど、万代橋で確保したものが警察車両に立てこもりました。犯人は非常に体格が良く、2人だけでは対応できません。数人の応援を要請します。」と連絡した。「新潟港警察署の飯田千代巡査です。了解しました。至急、手配し万代橋まで行かせます。」と返事が来た。すると、まもなくして、3台の警察車両が万代橋に駆け付けた。3台の警察車両から2人ずつ、計6人の警官が降りて来た。警官たちは事前に状況を知らされており、状況は呑み込めていたが、この平和な新潟で、それも、朝の万代橋で、得体のしれない、巨大な者の警察車両への立てこもり事件という前代未聞の出来事が起きたことに身震いしていた。警官達は、これからどう動くべきか思考を巡らせ息をのんで佇んだ。先に居た、大竹義成巡査と梶原祐司巡査と合わせて8人の警官達が橋の上で、仁王像のような人間を乗せた車を囲んだ。警官たちは互いに目くばせをしあった。そして、梶原祐司巡査がスピーカーを持つと、車に向かい大きな声で説得を始めた。「我々、新潟港警察があなたを包囲しました。抵抗せずに、速やかに車のドアを開けて、車から降りなさい。聞こえていますか!車から降りて来なさい。」と繰り返し、ドアを開けて降りてくるように促した。しかし、仁王像のような人間は、梶原祐司巡査の語り掛けに反応するでもなく、車は相変わらず、大きく左右に揺れ続けた。

 万代橋が通行禁止になり閉鎖されると、橋のたもとには、この様子を見に来た見物人が大勢集まって来た。橋周辺のマンションの窓やベランダから見ている人たちも大勢いた。どこから情報を聞きつけたのか、カメラや撮影機材を持った報道陣も集まり始めた。朝の万代橋は、車に立てこもった仁王像のような人間を囲んだ四台の警察車両と八人の警官、大勢の見物人が集まり、空にはヘリコプターやドローンが飛び交い大騒ぎとなった。そして、立てこもった仁王像のような人間への警察官達の説得が続いた。




























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