上 下
495 / 499
第15部

第八章 二人の未来⑥

しおりを挟む
 激闘は続く。
 それは、まるで刃の嵐のようだった。
 紫色の鎧機兵――《パルティーナ》はその場で反転。竜尾と、頭部の飾りを大きく揺らして胴薙ぎを繰り出す!

『――くッ!』

 その斬撃を白い鎧機兵――《ホルン》が円盾で受け止める。
 しかし、膂力がまるで違う。攻撃を受け止めてなお、《ホルン》は後方に大きく吹き飛ばされてしまった。
 ――ガガガガッ!
 《ホルン》は両足で着地した。
 次いで、すぐさま攻撃に移ろうとするが、
 ――ブオンッ!
 一瞬の間もなく、長尺刀が振り下ろされた!

『――ッ!』

 咄嗟に《ホルン》は長剣をかざした。ガギンッと刃同士がぶつかり、火花が散った。
 途端、《ホルン》の両膝が深く沈み込む。このまま押し潰されそうな勢いだ。
 機体の関節部が、ギシギシと悲鳴を上げる。

(まずい!)

 サーシャは表情を険しくして、《天鎧装》の出力を最大にした。《ホルン》の全身から放出される不可視の怒涛に、《パルティーナ》は吹き飛ばされた。
 だが、《パルティーナ》は全く動じない。
 すぐさま着地すると、左手を勢いよく突き出した。
 その直後、《ホルン》が闘技場の壁際まで吹き飛ばされた。

 ――《黄道法》の放出系闘技・《穿風》だ。
 不可視の衝撃を受けた装甲に、微かな亀裂が奔る。直前に《天鎧装》を使用していたため、防御が間に合わなかったのだ。

『――あぐッ!』

 操縦席が大きく揺らされて、サーシャが呻いた。《ホルン》が数歩ほど後ずさり、ぐらりとその場に倒れそうになるが、どうにか体勢を整え直す。
 そこへさらに追撃が来る。
 胴薙ぎに、今度は《飛刃》を放ってきたのだ。
 サーシャは目を瞠った。

『――クウッ!』

 ――が、動揺で硬直することだけは抑え込む。《ホルン》は円盾を構えて、さらに《天鎧装》を放つことで、不可視の斬撃を受け切った。

(ぐ、う……ッ)

 大きく揺れる操縦席。《ホルン》の後ろの壁には、大きな裂傷が刻まれた。

「「「うおおお……」」」

 間近でその威力を目撃して、観客席にどよめきが湧き上がる。

「……はァ、はァ」

 そんな中、銀色の髪を垂らし、大きな胸を上下させて、サーシャは汗を零した。
 美しい顔にも、今は苦悶の表情が浮かんでいた。

(や、やっぱり、強い……)

 その膂力はまさに圧倒的だった。一撃一撃が非常に重い。
 《天鎧装》は、自動から手動に切り替えていた。
 最大出力でなければ、とても攻撃を受け止めきれないからだ。
 それに、自動のままでは、あっという間に恒力が尽きてしまう。
 使いどころを見極めるためにも、手動に切り替えていた。
 しかし、それも気休めにしかならないかもしれない。
 今のように、攻撃が凌げなくなっていた。

(このままだと、ダメ……)

 サーシャは顔を上げて、《パルティーナ》を見据えた。
 今はどうにか喰らいついているが、このままでは、すぐに押し切られてしまう。
 戦闘が始まって、まだ二分も経っていないというのに、サーシャの体力も、《ホルン》の機体も、恐ろしく消耗していた。
 《星系脈》は徐々に赤く染まり、サーシャの汗は止まらなくなっていた。
 このまま、防御に徹していてはダメだ。
 ここで、攻勢に打って出なければ、負けてしまう。

「………ふゥ」

 大きく息を吐き出す。
 サーシャは、強く操縦棍を握り直した。

「……行くよ。《ホルン》」

 主人の意志に呼応して、《ホルン》の両眼が輝いた。
 そして――。
 《ホルン》が大地を踏み抜いた。
 雷音が轟く!
 《黄道法》の闘技・《雷歩》だ。
 実質、サーシャが唯一使える闘技である。
 《ホルン》は、刺突の構えで突進した。
 風を切る白い機体。長剣は真っ直ぐ《パルティーナ》の頭部へと迫った。
 ――しかし。
 ――ガギンッッ!
 長剣は、長尺刀に弾かれた。
 《ホルン》は大きく仰け反った。その隙をついて《パルティーナ》が反転し、竜尾を叩きつけてきた。大きな火花が散る。再び《ホルン》は吹き飛ばされた。

『――まだだよ!』

 だが、それでも、サーシャの心は折れない。
 《ホルン》は再び跳躍した。

「……サ、サーシャ」

 その様子を、サーシャの父、アランは観客席で見つめていた。
 グッ、と強く両手の指を組む。
 アランの心境は、とても複雑だった。

 ――《夜の女神杯》の決勝戦。
 これは正直、予想していなかった。

 まさかの、愛娘と愛弟子の戦いとなったのである。
 とはいえ、それ自体は、とても嬉しいことだ。
 しかし、これは……。

(一体、どうなっているんだ?)

 アランは困惑する。
 サーシャの方はいい。
 あの子の成長ぶりは目を瞠るものだが、その戦いは想定内のものだ。
 だが、問題はシェーラの方だった。

(……シェーラ)

 アランは、眉をしかめる。
 彼の愛弟子であるシェーラ。
 彼女の力は、あまりにも想定外だった。
 一体、どうやって入手したのか、三万五千ジンもの高出力。
 それも謎だが、そんな高出力を自在に操るシェーラの実力にこそ困惑していた。
 あの子の実力は、よく知っている。
 それこそ、サーシャの実力よりも知っていた。
 あの子には素晴らしい才能がある。アランなど比較にならない才能だ。
 だが、それを踏まえたとしても、恒力値・三万五千ジンなど、あの子の今の力量で扱えるような出力ではない。
 だというのに、あの子は今、あの大出力を使いこなしている。

(一体、どうやって……いや)

 アランは、表情を険しくした。
 心当たりがある。
 短期間で劇的に強くなれる方法に。

(まさか、シェーラ。お前は……)

 ――愛する妻を失って以降。
 あの憎き怪蛇を殺すために、手を出した力だ。
 結果から言うと、それを実戦で使う機会は一度もなかった。
 アランの悲願は、愛娘と親友の娘、その友人たちが果たしてくれたからだ。
 しかし、使う機会こそなかったが、あの力ならば、三万超えの恒力値であっても使いこなせるかも知れないとも思う。

 ――ズガンッッ!
 その時、幾度目かの雷音が轟く。

 シェーラの愛機・《パルティーナ》が一気に間合いを詰めたのだ。
 そうして恐ろしいまでの速度の斬撃が、繰り出された。
 サーシャの操る《ホルン》は、咄嗟に後方へと跳んでどうにか回避したが、空を斬った長尺刀は、深々と大地を切り裂いた。

(……やはり《焦熱》を使っているのか)

 グッ、と強く唇を噛んだ。
 あの力は諸刃の剣だ。
 その力の代償は大きい。すでに戦闘を開始して二分も経っている。
 アランの推測通りなら、シェーラは今、異様な発熱に苦しめられているはずだ。
 あの現象が《焦熱》と呼ばれるのも、身を焦がすような発熱から来ているそうだ。
 恐らく、あと三分も経てば、限界が来るはずだ。

(……シェーラ)

 舞台では、愛娘が苦戦している。
 必死に攻撃を凌ぐその姿には、ハラハラする。
 だが、アランはシェーラの方も心配だった。

(大丈夫なのか? シェーラ……)

 指を組む手にも力が籠る。
 圧倒的な優勢の裏で、あの子は今、どれほどの苦しみに苛まされているのか。
 ビッグモニターを見やる。
 そこには、操縦席内の二人の姿が映し出されていた。
 亡き妻の生き写しのようなサーシャと、幼い日から見守り続けたシェーラの姿だ。
 やはり、劣勢のサーシャだけではない。
 優勢であるはずのシェーラも、玉のような汗をかいていた。
 肩は大きく上下し、息遣いも明らかに荒い。

 アランは懐中時計を取り出し、時間を確認した。
 丁度、試合開始から三分が経過したところだった。

 間違いなく、決着はニ分以内につく。
 サーシャが、このまま押し切られるのか。
 それとも、シェーラが先に力尽きるのか。

(……サーシャ。シェーラ……)

 父であり、師であるアランは、二人を見守ることしか出来なかった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

外れ婚約者とは言わせない! 〜年下婚約者様はトカゲかと思ったら最強のドラゴンでした〜

秋月真鳥
恋愛
 獣の本性を持つものが重用される獣国ハリカリの公爵家の令嬢、アイラには獣の本性がない。  アイラを出来損ないと周囲は言うが、両親と弟はアイラを愛してくれている。  アイラが8歳のときに、もう一つの公爵家で生まれたマウリとミルヴァの双子の本性はトカゲで、二人を産んだ後母親は体調を崩して寝込んでいた。  トカゲの双子を父親は冷遇し、妾腹の子どもに家を継がせるために追放しようとする。  アイラは両親に頼んで、マウリを婚約者として、ミルヴァと共に自分のお屋敷に連れて帰る。  本性が本当は最強のドラゴンだったマウリとミルヴァ。  二人を元の領地に戻すために、酷い父親をザマァして、後継者の地位を取り戻す物語。 ※毎日更新です! ※一章はざまぁ、二章からほのぼのになります。 ※四章まで書き上げています。 ※小説家になろうサイト様でも投稿しています。 表紙は、ひかげそうし様に描いていただきました。

地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件

フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。 だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!? 体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

愛されていないはずの婚約者に「貴方に愛されることなど望んでいませんわ」と申し上げたら溺愛されました

海咲雪
恋愛
「セレア、もう一度言う。私はセレアを愛している」 「どうやら、私の愛は伝わっていなかったらしい。これからは思う存分セレアを愛でることにしよう」 「他の男を愛することは婚約者の私が一切認めない。君が愛を注いでいいのも愛を注がれていいのも私だけだ」 貴方が愛しているのはあの男爵令嬢でしょう・・・? 何故、私を愛するふりをするのですか? [登場人物] セレア・シャルロット・・・伯爵令嬢。ノア・ヴィアーズの婚約者。ノアのことを建前ではなく本当に愛している。  × ノア・ヴィアーズ・・・王族。セレア・シャルロットの婚約者。 リア・セルナード・・・男爵令嬢。ノア・ヴィアーズと恋仲であると噂が立っている。 アレン・シールベルト・・・伯爵家の一人息子。セレアとは幼い頃から仲が良い友達。実はセレアのことを・・・?

王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?

木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。 これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。 しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。 それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。 事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。 妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。 故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。

婚約も結婚も計画的に。

cyaru
恋愛
長年の婚約者だったルカシュとの関係が学園に入学してからおかしくなった。 忙しい、時間がないと学園に入って5年間はゆっくりと時間を取ることも出来なくなっていた。 原因はスピカという一人の女学生。 少し早めに貰った誕生日のプレゼントの髪留めのお礼を言おうと思ったのだが…。 「あ、もういい。無理だわ」 ベルルカ伯爵家のエステル17歳は空から落ちてきた鳩の糞に気持ちが切り替わった。 ついでに運命も切り替わった‥‥はずなのだが…。 ルカシュは婚約破棄になると知るや「アレは言葉のあやだ」「心を入れ替える」「愛しているのはエステルだけだ」と言い出し、「会ってくれるまで通い続ける」と屋敷にやって来る。 「こんなに足繁く来られるのにこの5年はなんだったの?!」エステルはルカシュの行動に更にキレる。 もうルカシュには気持ちもなく、どちらかと居言えば気持ち悪いとすら思うようになったエステルは父親に新しい婚約者を選んでくれと急かすがなかなか話が進まない。 そんな中「うちの息子、どうでしょう?」と声がかかった。 ルカシュと早く離れたいエステルはその話に飛びついた。 しかし…学園を退学してまで婚約した男性は隣国でも問題視されている自己肯定感が地を這う引き籠り侯爵子息だった。 ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★8月22日投稿開始、完結は8月25日です。初日2話、2日目以降2時間おき公開(10:10~) ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

World of Fantasia

神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。 世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。 圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。 そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。 現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。 2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。 世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

処理中です...