真理の詩(ことわりのうた)

野田C菜

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第16話 <博愛>と<永遠>と人の世

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「人は継続ができんな」
高次元の世界から高次元の存在<永遠>が
外界を眺めていてつぶやいた。

「なんでも君のようにはいかないよ、<永遠>」

「なんとも愚かな。
<博愛>、きさまのように
真に広く人を愛しつづけることができれば、
人の世は平和に皆が幸せで
在りつづけられるというのに」

「人はオレとも違うさ。
皆、自己中心だ」

「そうして皆滅んでゆくか…」

「本当になんとも愚かだね。
君が望むように
人が正式に"扉"を開いて
この世界にやってくるのは
まだまだずいぶん先に
なるかもしれないねえ」

「かまわん。永遠に待ち続ける。
真の力の主が現れるまで」

「根気強いねえ」

「私は永遠だ。放っておけ」

「好きにするといいさ」

<博愛>は<永遠>にも
それ相応の優しさを見せた。
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