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24、初々しい恋人?!

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あれから、陽斗くんとは、こ、恋人になった俺たち。
今まで陽斗くんから、ちょっかいを掛けられていたからか、性的な接触が増えている。主に、陽斗くんからだが。

そう今も、学校から帰ってくるとバタバタと手を洗い、ただいまのキスをされる。しかも濃厚でねっとりとしたディープキスだ。
「んっ、ちょっ、あ、あ、ンンンッ、はっ、はっ、んぁっ!」
グチュグチュと水音を立てながら、舌を絡められる。俺の方が背が高いのに、後頭部を引き寄せられて貪られてしまう。立っていられなくなって、ズルズルと床に座り込むと一緒になって座り込み、更に口付けを深くされる。

やっと唇が離れた時は、吸われすぎて唇がヒリヒリしてしまう。はふはふと荒い呼吸をすると、また唇を奪われてしまった。

恋人になって数日経過していたけど、俺たちは一線を交えてはいない。陽斗くんは、早く俺とセックスしたいみたいなんだけど、やっぱり司もいるから嫌だと断っている。

その代わり、隙をみては俺を襲ってくるのだ。セックス出来ない代わりに、司がテレビを見ている後ろで俺の唇を奪い、エプロンの隙間から雄っぱいを揉まれる。ギュッと乳首を摘まれると、声が出てしまいヒヤッとした事が何度もあるが、その度に睨みつけてもニコッと笑って誤魔化されてしまう。

特に司が部屋でゲームをしていると、片付けを手伝うっていう名目でやって来て俺の体を好き勝手触ってくる。1回キッチンで洗い物をしていると、尻を撫で回され、ズボンの上からアナルを刺激されてイったことがあった。

触られる度にどんどん体が敏感になっていく。

夜、司が寝入ると寝室にやってきて、もう本当にこのまま犯されるんじゃないかと思うぐらい触ってくる。
服をはだけさせられ、両手で雄っぱいを揉まれ、中央に寄せられた乳首をレロレロ激しく舐めしゃぶられてしまう。乳輪や胸の谷間、至る所にキスマークを付けられ、1回首筋に付けられた時は、誤魔化すのに苦労した。

司に指摘された時、蚊に刺されたんだと言う俺の視界の先には笑いを堪える陽斗くんが居て、心の中でお前のせいだろっ!と叫んだのは仕方ないと思う。

それに雄っぱいだけじゃなくて、アナルを本格的に開発しだした。今までも舐められたり舌を入れられたりしてたけど、恋人になったその日の夜、指を入れられた。陽斗くんの細くて長い綺麗な指を・・・。
ローションを纏わせてグチュグチュと音を奏でながら、胎内に入れられる。それをマングリ返しになって、全て見させられるという。

恥ずかしくて恥ずかしくて嫌だと言うのに、誰の指が入っているかちゃんと分かってもらうためですとか、アイツに対抗してくるんだから!

多分、ローションを箱から取り出す時に、玩具を見られれたのが原因だとおもう。アイツが使っていたコンドーム、ローター、ディルドなどなど。しつこくどうやって使われたの?とか、気持ちよかった?とか。
でも絶対喋らなかった。あれは、俺とアイツの大切な思い出だからだ。

それからだとおもう。陽斗くんが、自分に愛撫される姿を見せつけるようになったのは。

玩具は、あのまま箱の中に収まっている。あれに興味を持ってくれなくて良かったと胸を撫で下ろしたのは内緒だ。あれはあれで気持ちいいが、訳分からなくなる強烈な快感は恐ろしい。イってもイっても終わらない快感は、狂うかと思うぐらいヤバい。思い出に取っているけど、いつかは捨てよう。うん!それに絶対もうひとつの収納しているアレは、見られたら本当に死ぬ!


そうして夏休みを控えていたある日のこと、期末テストの結果が返ってきた。陽斗くんは、なんと学年3位で、さすがとしか言いようがない。実は目立ちたくなくて敢えてミスをしているらしい。

本題の司はというと、俺たちと一緒に見たかったとまだ見ていない。学校から帰ってきて俺たちの前で成績表を開いた。すると、大幅に順位が上がっていて歓声をあげる。前回の中間テストは、後ろから数えた方が早かったのに、今回は50位以内に入っていた!

司は、号泣。俺も号泣した。陽斗くんだけは、僕が教えるのだから当然だって顔をしていたけど、すっごくいい笑顔をしていた。本当に素直じゃないんだから。

今回の件で、勉強する大切さとやりがいが分かったらしく、真面目に授業を聞いているらしい。小テストも、く90点ぐらい毎回取れるようになったと。三者面談時にそう教えて貰った。

先生が今回の期末テストの順位を泣きながら褒めてくれる。司は恥ずかしそうにしていたけど、先生がプリント作ってくれたおかげだよとか言ってお礼を言っていうと更に号泣された。
事前に陽斗くんから聞いていたため、お礼の菓子折りを渡す。恐縮して断られたけど、皆さんで召し上がってくださいと伝えると、受け取ってくれた。司がにこにこして、先生ありがとうって最後にお礼をして、退室する。

「司は、高校を卒業したら、どうしたい?夢とかあるのか?」 
「・・・うーん。今のとこ全然考えていないけど、今回勉強した時に結構面白いって思ったから、色々考えてみたいかな。」
そう口にする司の顔は、なんとなく将来を見据えてているようでカッコよかった。

「いいんじゃないか。1つしかない人生、楽しんだものが勝ちだ。応援してる。」
そう言うと、嬉しそうに、

「うん。ありがとう!父さんは、これからの人生、再婚しないの?」
突然そんなことを言われたから、焦ってしまった。


「な、な、な、な?!さ、再婚?!」
「ははっ、父さん驚きすぎ。父さんだってまだ若いんだから、好きな人とかいないのかなって。
俺、いいと思うよ。親父が死んでもう8年。父さんそろそろ幸せになっても。」
少し寂しそうにしながらもそう言う。

「・・・ありがとう。父さんのこと考えてくれて。アイツのことを俺は忘れない。アイツと出会って、結婚して幸せな結婚生活を送ったこと。そしてこんなにも愛おしい息子を授かったことを。

一生アイツを愛し続けるよ。

たとえ俺がアイツの他に好きな人が出来ても、再婚しても、アイツと過した時間は忘れない。アイツは俺の愛する夫で司の大切な父親だからな。」

俺の言葉にホッと嬉しそうに笑うと、再婚する時は俺がしっかり見極めるから!って言って、バタバタと家の中に入って行った。その後ろ姿をははっと笑う。

・・・再婚か。

その言葉を聞いて頭に思い浮かべたのは、陽斗くんだった。俺は、陽斗くんとどうなりたいのだろうか。若い時なら、まずは付き合ってそのままゴールインするか、別れるかだけど、この歳になると、やっぱり将来を考えてしまう。

結婚したい訳じゃないけど、陽斗くんはどう思っているのか知りたいような知りたくないような。

空を見上げると、熱い夏がもうすぐそばまで迫っているのが分かった。

陽斗くんも今日三者面談だから、今日はこっちには帰ってこない。それが少しさびしいと思ってしまう。いつも一緒にいたからか、陽斗くんの温もりが恋しかった。

夕ご飯を食べて、いつもはゲームしにいく司が、俺と一緒に居たいらしく、家事を手伝ってくれる。俺が洗った食器を拭いて片付けてくれた。助かるというと、これから手伝うからと言ってくれる。

「大丈夫だよ。司はいっぱい遊んで、高校生活を楽しんでくれるほうが何よりも嬉しい。卒業したら絶対懐かしくなるから、色々経験しておいで。夏休み部活だろ?休みはないのか?」
「あ、そう言えば合宿があるんだった。」
「は?合宿?」
突然そういう司に驚く。いやいや、そんな簡単に言わないでくれる?
カバンをゴゾゴゾすると、1枚のプリントを見せてくれた。

なになに?
陸上部の強化合宿?期間は1週間、お金がかかるのか。
「司、これに行きたいのか?」
「うん。出来たら参加したい。有名な選手も指導で来てくれるみたい。いいかな?お金がかかるんだけど。」
そう申し訳なさそうに言う司に、
「子供がそんなこと気にするもんじゃない。大丈夫だよ。父さんも仕事しているんだし、アイツも残してくれたお金もあるんだから、大丈夫。行ってこい。」
そうエールをかける。

嬉しそうにありがとう、頑張ってくるって言った司の顔は、とても輝いて見えて眩しかった。その日の夜、アイツの遺影に向かって、今日のことを報告する。
司が、大人びて見えたこと。誇らしかったこと。とても嬉しかったこと。

しかし、何故か再婚のことは、報告しなかった。
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