【完結】息子の親友が、なぜか俺の乳首を吸っている。

そば太郎

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22、ご褒美

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(ジレジレ?表現できてます?)



遂に期末試験が無事に終わった。やり遂げたという顔で帰宅してきた司を、抱きしめて頭を撫でる。自分が好きなことにしか熱中しない子だったから、まさか勉強をこれほどまで頑張るなんて思いもしなかった。

頭を撫でながら、陽斗くんを見ると複雑そうな顔をしている。俺が見ていることが分かると引き攣った笑顔を見せた。引き剥がしたいのを我慢しているらしい。


その日の夕飯は、いつもより豪華にして2人とも美味しい、美味しいと言いながら綺麗に食べてくれる。その日の夜は、司は疲れたと早々に就寝した。そして、いつもの時間より早めに、コンコンとドアがノックされる。

扉を開けると、案の定陽斗くんがいた。

「今日は、来ないかと思った。」
そう言うと、
「ちゃんとご褒美について話したかったですし。中に入れてくれますか?」
部屋に招き入れると、今日はベッドに飛び込まれた。ドサッと音がして、
「はぁあ~~~、本当、疲れたぁ。」
突っぶして、脱力している。そんな陽斗くんを初めてみたから驚いてしまった。それだけ司の勉強が大変だったのか。
「お疲れ様。ありがとう、陽斗くん。感謝してる。」
「うううっ、本当に頑張ったんですよぉ。司、やる気がなかなか出なかったから、色々先生とかにも根回しして、多分結構いい点数を取ると思いますが。」
顔を上げないで、吐き出すように言ってきた。

本当に申し訳ない、ありがとうという意味もこめて、頭を撫でる。もぞもぞ動いて腰掛けている俺の腹に抱きついてきた。そのままヨシヨシしてあげると、気持ちよさそうにしている。それが可愛くみえて、つい、
「ご褒美何がいい?」
自分からそう言っていた。

「・・・・・・ボソッ」
俺の腹に顔を埋めたまま、何か呟いてくるが、聞き取れなかった。
「ごめん、聞こえなかった。もう1回お願い。」
「・・・僕とデートしてください。」
・・・?デート?
「俺と?」
「はい。飛鳥さんの1日僕にください。」
なんか無茶なお願いをされると思っていたから、可愛いお願いに頬が緩む。

「いいぞ。じゃ、今度の日曜日だな。」
そう言うと、ガバッと顔を上げて、
「い、いいんですか!?」
目を見開いて聞いてくる。自分から言っておきながら、驚く陽斗くん。
「断ってもいいのか?」
「だ、駄目です!絶対、ダメです!でも、本当にいいんですか?」
ちゃんと逃げ道を用意してくる陽斗くんに笑いが零れる。

「ああ。俺が、陽斗くんとデートしたいんだよ。」
可愛くて思わずそう言ってしまうと、
かぁぁあーーーーーっと、顔がみるみるうちに、真っ赤に染まっていく。元々色白だから、その変化はわかりやすい。
恥ずかしくなったのか、俺の腹に再び顔を埋めて、
「楽しみにしてます。」
と一言、言った。

ぷはっと笑うと、頭を撫でてやる。陽斗くんの耳は、トマトのように真っ赤だった。


◇◇◇◇◇◇◇◇


そして日曜日。司の部活がもう再開した。試験期間中は、自分で起きれていた司は、またいつものお寝坊さんに戻ってしまった。今日もバタバタして、出かけて行った。嵐のような息子だな。

毎週土曜日は、陽斗くんが家に帰る日だ。だから、今日のデートも、10時に駅で待ち合わせにしている。それまでに家事を終わらせないと。バタバタと一通り洗濯、掃除を済ませると、今度はどんな服を着ていこうか迷う。いや、デートなんて久しぶりすぎて、何を着て行っていいのか分からない。

あの様子からしていつもの服では、いけない気がする。司とは違って、俺は空気を読むことができるんだ。うううっ、もうちょっと図太かったら、こんなに悩まなくてすんだのにぃ。夏だから、涼しい白シャツに紺のパンツスタイルにするか。着替えて全身鏡に写すと、むっちりとした胸がシャツを押し上げている。

・・・なんか胸あたりがキツイ?
これ、俺の服だぞ。そっと胸を障るとふわっとした弾力が手に触れた。むっちりふわふわな雄っぱい。しかも白いシャツの下から、うっすらピンク色が見える気がする。

それを見てしまい、赤面してしまった。絶対、陽斗くんのせいだ。俺は比較的伸縮性のあるパーカーを着ることに。

いやだって、持ってる服がキツくなっていたんだ!いつも着る服じゃないからきっと大丈夫!

服新調しないとダメみたいだな。

髪をセットして、余裕を持って駅に向かうと、既に陽斗くんは待っていた。うっ、太陽の下嬉しそうに立っている陽斗くんが眩しくて目を細める。陽斗くんの周りには、チラチラと見ている男連中が多い。本当に、こう見ると可愛くて美人だよなぁ。女の子じゃないけど、中性的で、なんというか華がある。

ジッと観察していると目が合った。ぱぁあと嬉しそうに目を輝かせて駆け寄ってくる。
「おはようございます!飛鳥さん!」
か、可愛い!目が潰れそうだ。おもわず、手をかざしてしまった。

「お、おはよう。ごめん、待たせた。」
「いえ、大丈夫です。僕が、早く来てしまったんで。でも今日のデートが楽しみで楽しみで。さ、早く行きましょう!行きたいところがあるんです!」
俺の手を持って、早く早くと腕を引っ張っていく。

チラリと周りを見ると、周りの男たちからは嫉妬の籠った目で、女性陣からはキラキラ目を輝かせて見られていた。

日曜日だからか、まだそこまで人は多くない。電車の中もそこまで窮屈じゃなくて安心する。陽斗くんに言われるがまま、電車に乗ったが、どこにいくのだろうか?
「これ、どこに向かっているんだ?」
「ふふっ、今日のデートは僕に任せてください。バッチリ完璧にエスコートするので!」
拳を握って張り切っている。ふんすっと少し鼻息荒くしているのが、可愛い。

「今日の格好、かっこいいね。凄く似合ってる。」
陽斗くんの私服はあまり見た事ない。基本的には制服だし、家にいる時も部屋着だから、こうやって2人で出かけることは初めてだ。白シャツに黒のパンツそして夏用のジャケットを着ている。シックな装いを意識しているようで、今日は可愛いというより美人という印象が強いかな。

美人とか言うときっと怒るから、カッコいいと伝える。嘘じゃないし。そう言うと、恥ずかしそうにしながら、
「あ、ありがとうございます。飛鳥さんに少しでも釣り合いたくて、色々頑張りました。」
指を交差させてモジモジしている姿は、一気に陽斗くんのバックに花が咲き、可憐さが際立つ。

まだ高校1年というのに、そんな表情と仕草をすると、ヤバい。威嚇するように周りに目を光らせると、バッと目を逸らす乗車客。今日の陽斗くん、注目集めすぎている。

被っていたキャップを脱ぐと、陽斗くんの頭にスポッと被せた。驚く陽斗くんに被っててと言うと、嬉しそうにはいと小さく呟く。だから、そう言うことだって!
いつも自信満々で時々意地悪で、狡猾な陽斗くんとは違って、俺の行動ひとつに一喜一憂する可愛すぎる陽斗くんに、ドキマギしてしまう。

そうして辿り着いた場所は、動物園だった。
「ここ?」
「はい!僕、こういう所来たことないので、初めてのデートはこういう定番に来てみたかったんです!」
嬉しそうにニコニコいう陽斗くんが、可愛い。チケットを購入しようとすると、ボクが出します!って言ってくるけど、これはお礼なんだから俺に出してと伝え、サッサと支払う。

「僕が、飛鳥さんをエスコートしたいのに。」
悔しそうにそう言う陽斗くんに、笑った。年相応な
陽斗くんが可愛くてしょうがない。機嫌を取るために、俺の方が手を差し出すと、
「しょうがないですね。これで許してあげます。」
そう言いながら、嬉しそうに手を握ってくる。手を引っ張られながら、あっち見に行きましょう!あ、ライオンが居ますよ!とか、大はしゃぎだった。

本当に初めてなんだなと、幼少期の陽斗くんを思うと抱きしめたくなる。ギュッと握っている手に力を込めると、嬉しそうにほほえまれる。ポリポリと頬をかいて、
「あっちに、触れ合い広場があるらしい。」
と伝えると、すぐさま行きましょう!と即答する。

ぷはっと吹き出すと、急かす陽斗くんと一緒に向かった。

うさぎやとモルモット、なんと山羊といて、満面の笑みを浮かべて恐る恐る手を伸ばす陽斗くん。めぇーと鳴かれると、ビクッと飛び跳ねる姿に笑いが零れる。

それから園内のレストランでランチを食べて、今は芝生の上で休憩中だ。ここは園の端のほうだから人がおらず、大木の木陰で並んで腰掛けている。
「誰もいないな。」
「ふふっ、日曜だから家族連れがいっぱいでしたね。ライオンが、かっこよくて最高でした。それにあの猿、驚いちゃいましたね。」 
クスクス笑っている。

「あれには、飼育員さんも驚いていたぞ。」
「まさか、猿にプレゼントされるとは、思いませんでした。」
そう陽斗くんは、猿山のボスに果物をプレゼントされたのだ。柵がなかったら絶対襲われていたと思う。

お互い顔を見合わせると、ふはっと吹き出した。


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