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2章 愛される嫁

18、絶賛、禁欲中。

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あれから、数日が経過した。
禁欲生活・・・。性的なこと以外では触られるけど、触ればムラっとしてしまうのは、しょうがないと思う。そしてルークに触れ合うとすかさず、電気ショックが俺の身体を襲って、倒れてしまうのは、お約束。

ぐすん。

ちなみに、これは俺だけでは無い。ルークの肉体を味わったもの達は、全て餌食になった。
ブラッシング中、アソコが硬くなり始めた途端、電気ショックが走り、泣く神獣たち・・・。
普段のふれあいでも、欲が少しでも感知されれば、激しい痛みに見舞われる。

もちろん俺が1番食らっているけど、本当につらたん・・・。しくしく。

淫気を早く減らすためにルークと離れて生活した方がいいと思うんだけど、そんなことは我慢出来るはずもなく、電気ショックを毎日浴びている。もちろん、ルーク自身も!禁欲生活に耐えている。

切なそうに見てくる姿に、ムラッときて、抱きしめた途端、
「うぎゃあああああ!!」
全身に痛みが走って倒れた。抱きしめたときのルークの肉感的な肢体や匂いに包まれた俺は、全身に走る激痛に悶絶しながら、えへっと笑う。

ブラシャーしていなかった♡♡♡頬に当たる乳首♡最高♡♡

だが、そんなことを何度か繰り返すと、電流が強くなってしまって、そうそうに抱きつけなくなった。ぐすん。

性欲が溜まっていくため、日々風呂場でしこる。ローション手に取って、1人自慰するこのむなしさ。本来なら、ルークのアナルに入れて、全ての精液を流し込んでいたというのに・・・。ちなみに、自慰は禁止されなかった。これ自体の淫気は大したことはないらしい。


ジュブジュブ音をたて、竿を前後に扱きながら、コソッと今までのエッチな映像を脳内再生する。ちなみに、フェンとルークとの交尾の映像。これも何度も何度も再生しており、隅々まで目を見開いて網羅済みである。
騎乗位で自ら挿入するルークのエロさは、とてつもなく興奮して、何度射精してもなかなか収まらなかった♡


そんな風呂上がりの俺を、切なそうにみるルークに、グラッとくる。くそっ、すげぇエロい!
物欲しそうにため息を吐くその姿に、散々射精したというのにまた勃起してしまった。
・・・ルーク自身も、この現状に憂いている。

ううっ、腕に抱きしめているキラが羨ましい!血はつながっていないが、息子として可愛がっているキラにも嫉妬してしまう。


ちなみに、フェンたちや子どもたちとは現在離れて暮らしている。もちろん同じ庭園内にいるんだけど、物理的に距離を置くことで性欲を抑えようとしているってわけ。
子どもたちは、どうしたものかと思ったんだけど、神獣としての教育もあるから、ここには俺とルーク、キラだけだ。

ふう・・・どうしたものか。性的に触れ合わなかったらいいんだよなぁ。近くに居るのに、触れ合えないこのストレス!何かないか・・・。

・・・・・・っ!

あ、なんで思い出さなかった。アレがあったんだ!
ストレス発散ができる最適な場所を思いつき、ルークに駆け寄った。




「じゃーーん!ここだ、ここ!」
今俺たちがいるのは、異次元に作ったアスレチックやプール、温泉施設も完備したレジャーランド!
目の前には、ジャングルの中に作った遊具が、いっぱい!


その光景を嬉しそうに目を輝かせているルークとキラ。そして神獣たちの子どもたち。子どもたちは初めてじゃないだろうに、ルークと来れて嬉しいのか、耳や尻尾が忙しい。今にでも飛び出しそうにしている彼らに、ふふっと笑いが込み上げてくる。
そして、そんな彼らの様子とは真反対な陰気を背負った神獣たち。そう、それらは、フェン、メリーちゃん、タキだ。
俺たちとは少し離れたところから、ヨダレが垂れそうなぐらいギラギラとした瞳をしているのは、はっきりいって怖い。



「よ、みんな久しぶり!元気だったか?」
ルークを悶々と見つめているフェンたちに声をかける。俺のその問いに、澱んだ瞳を向けられた。特にフェンがヤバい・・・。

聖水で浄化されていっているというのに、ルークに触れ合えない禁断症状が出ているみたいだ。あははっ、ま、俺もなんだけど。銀色の毛並みが、ヘタってるし、キノコが生えそうなぐらい暗い。

まあ、他の神獣たちも、そこそこ暗いけどな。
タキは、毛並みのツヤツヤ感が減ったし、メリーちゃんは、いつもと変わらないけど蛇たちが、少し細くなっている。ベアは、ミルクジャムの消費が増えたらしい・・・。
「お前らなぁ、もちっとシャキッとしろ。そんな様子じゃルークが心配するぞ?」

『そんなん、無理やわぁ。リオンしゃんは、ようそんな平気そうや。わてなんか、夢にまでボインちゃん出てきて、むっちゃ寝不足や。・・・今日もボインボインさせとって、たまらへんわぁ。』

タキを持ち上げて、よしよしすると、気持ちよさそうにもたれかかってきた。
ちょっと回復させてからが、いいか。

哺乳瓶を取り出して、咥えさせると、元気にむぐむぐ飲んでいる。フェンたちも、俺も俺もと催促してきたから、哺乳瓶をあげた。
瞳から涙を流しながら、ミルクを飲む姿に、俺も涙が滲む。

少し元気になった彼らを連れて
ルークの元に戻ると、子どもたちと戯れてて、遊んでいた。

「お待たせ、ルーク。じゃ、みんな揃ったところで、今日は思う存分、遊ぼう!」
「おーーーー!」『おーーーー!!』
子どもたちも、元気に吠えてくれた。
成獣になっているが、まだまだ甘えたいみたいで構ってもらいたそうに尻尾を高速で振っている。
アスレチックに駆け出すルークとキラと、子どもたち。

ルークは、フェンたちの変わりように驚いていたが、今では嬉しそうに子どもたちを抱きしめたり、遊具で遊んだりしている。本来身体を動かすのが好きだから、楽しそうにはしゃいでおり、久しぶりに無邪気なその笑顔にホッとした。



「お前たちの今の気持ちはわかっているつもりだ。だからこそ、今は楽しもう。悶々とした日々を過ごすのは、もったいないぞ。
ここでしか遊べないものを作ったのだから、楽しい思い出を作るぞ!」
そう声をかけと、ミルクで元気を取り戻したベアが反応しただけ。

フェンとメリーちゃん、タキは、遊ぶルークを切なそうにみている。まったくもう!
「ほら、ベアは遊んでおいで。ルークが待っているぞ。」
そう声をかけると、ルークがおいでおいでしてたのを見たベアは、タキを気にしながらも、喜び勇んで、駆け出した。ぽふっとその身体に抱きつくと、嬉しそうに鳴いている。

羨ましそうに見てる3匹。
「だ、か、ら!お前たちも遊ぶんだよ!」



浮かない表情をしている彼らの前に、腰掛けると、話せと言わんばかりに、見つめた。

『・・・確かに、聖水に使って淫気はなくなっている。ルークと、触れ合えないのが、こんなにつらいものだなんて、思ってもいなかった。』
フェンが話したことでメリーちゃんも口を開く。
『ルークと交わったからこそ、その甘美な肉体を求めてしまう。淫気が祓われることで、この気持ちも薄らぐと思っていたが、違うのだな。』
最後にタキが、
『なんで聖水に浸っておるんのに、飢えてしまうん?』
不思議そうに首を傾げる。



「そうだな。サキュバスたちは、淫魔だ。性に奔放で、相手を誘惑して精気を吸い取る。
俺たちは格好の餌食だったんだろうな。

アイツらにルークに対する思いを無理矢理増幅させられ、本来の純粋な気持ちを歪められた。
今回聖水に浸ったことで、純粋な思いだけがお前たちの心の中に宿っている。ルークを愛するその気持ちは、とても大切なものだ。』

俺の言葉に耳を傾けている彼ら。ルークの甘美な肉体を知ったものたちには、今の禁欲生活は地獄だ。だが、俺たちは理性がある。彼らだけでなく自分自身きも言い聞かせながら、話す。

「人間は、好きな人のことを考えて、喜んでもらうために色々と計画をたてるんだ。
デートしたり、美味しいものを一緒に食べたり、好きなものをプレゼントしたりと色々とな。
セックスとかしなくても、愛を育んでいくことができる。
今は、その時間と思えないかな?身体を重なるだけが、愛することではないんだ。」

生前、彼女とかいなかったけど、リア友が熱心によく計画していたからな。デートスポットはどこどこがいいとか・・・。


その言葉に、ぱちぱちと瞼を瞬かせてから、目を輝かせた。
『主、そうか。人間は、そうやって仲を深めていくのだな。俺では、思いつかなかった。俺、ルークと一緒に遊びたい。フェン、行くぞ。』
メリーちゃんが立ち上がり、フェンに声をかけると、
『ありがとう。主人。思いっきり、遊んでくる。』
『よっしゃ!なんやスッキリしたわ。あんがとさん、リオンしゃん。遊んでくるわ!』
そういうと、遊んでいるルークに向かって、走っていった。

走ってくる彼らに、ルークが気づくと、嬉しそうに抱きしめている。久しぶりのもふもふに、満面の笑顔で楽しそうにしている姿に、安堵した。
俺にとって、何よりも大切なものはルークだ。

今回のことで1番、心を痛めている。サキュバスにいいように使われて、眷属であるリクすらその道具にされた。俺たちの大切な息子を・・・。その事に、悩み、涙する姿を何度みたことか。その度に、抱きしめて涙を拭った。


インキュバスにサキュバスか・・・まさか、鑑定に
細工されているとは気が付かなかった。俺の記憶が途切れたり、現状に疑問をもたなかったのは、彼らのせいだった。これ以上悪さしないように、保護してくれたそうだから、ひとまず安心か。
ただし、次にどういう手をうってくるか・・・。彼らの目的はなんなのだろうか。


神獣が増えることは、特に悪いことではない。世界の歪みを浄化するのだから。今までもルークがしてきたことだ。みっちゃんは、おそらく目的に気がついているようだが、教えてはくれなかった。ただ聖水に浸かりなさい、淫魔である彼らに、力を蓄えさせないようにと。

蓄えさせたら、どうなるのだろうか・・・・

とにかく俺たちの意思を無視して、あれこれ勝手にされるのは、気に食わない。絶対に、インキュバスたちの思い通りにはさせない!

頬をパンパンと打ち、気分を切り替える。


今は遊ぼう。まずは、俺たちに出来ることは、聖水に浸かり、淫気を祓うこと。これ以上彼らの思い通りにさせない為にも、淫魔法やサキュバス化も封印もしたからな。


俺が、合流すると、嬉しそうにルークが抱きついてきた。
「ありがとう、リオン。すっごい、楽しい!これなんてすごいな!リオンもやってみろ。」
ルークと一緒に、初めて遊ぶ遊具に夢中になりながら、その日は、思う存分、みんなで遊んだ。













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