愛のゆくえ【完結】

春の小径

文字の大きさ
上 下
11 / 13

後日談&補足(1)

しおりを挟む

・私(18)
幼馴染みの婚約者と婚約破棄を経て結婚。
二人の娘を生み育てた。
夫婦円満・家族円満で本人は幸せ。
しかし天然なところも多く、夫と娘たちはいつも振り回される。

偶然から奇跡の薬『涙の雫』をうみ出すキッカケとなった。
その結果、元王子と義両親となるはずだった人たちは簡単には死ねなくなったことを知らない。

「私、あなたを幼馴染みから愛する人だと自覚させてくれたあの女性を忘れないわ」



・婚約者(18)
公爵家嫡男、母は公爵家のメイド。
幼馴染みの《私》を純粋に愛してきた。
そのため、女性が近寄ってきても靡かず。
逆に仕組まれた計画に気が付いた。
自分がどうなっても構わないから愛する人を守りたいとの思いから、パーティー会場にて婚約破棄をした。
誰がどうみても何度聞いても「公爵家有責でしょ」となるように演じきった。
その結果、借金の一括返済と慰謝料の支払いを成功させた策士。

「私の愛は婚約者にある。いくら言い寄られてもあなたに心を向けることはない」



・女性(23)
家族を人質にされて婚約破棄の道具として王子に選ばれた気の毒な人。
なんとか婚約破棄までできたが、脅しに使われた『処刑命令書』が偶然書類に紛れ込んでしまったため、正式な命令書として家族を殺された。
女好きの公爵に言い寄られた際に、王都でおこなわれた公開処刑の記事をみせて「お前もこうなりたくなければ」と脅され、ショックで窓から身を投げた。
息を引き取ったのは、王子が公開で拷問を受け続けるという判決が公表された日。
亡骸は家族が眠る王都の外れの墓地で一緒に眠っている。
そこは整備されて公園になっている。

「王子の命令とはいえ、愛する人たちを救うために愛する人を裏切ることはできません。愛しているの。夫を、子供たちを」



・兄(25)
《私》の七歳離れた兄。
元は領地経営学の寵児。
両親の死で侯爵家の当主になった。
王子の来訪を不快に思っているのは、たとえ婚約者がいるとはいえ未婚の女性が住む家に遊びにきては何日も泊まっていくから。
まだ両親がいれば問題なかったが、兄妹二人きりの家に王子とはいえ関係のない者が泊まるのは礼儀がなっていない。
本来なら、領都の宿に泊まるのが道理である。

そんな堅物だが、女性には礼節を守る紳士として人気が高い。
ただ『イイ男は見ているだけで目の保養』と遠巻きにされている。

「理想の女性? どんな相手でも妹の天然より百万倍はましだろう?」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

旦那様はとても一途です。

りつ
恋愛
 私ではなくて、他のご令嬢にね。 ※「小説家になろう」にも掲載しています

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

最愛から2番目の恋

Mimi
恋愛
 カリスレキアの第2王女ガートルードは、相手有責で婚約を破棄した。  彼女は醜女として有名であったが、それを厭う婚約者のクロスティア王国第1王子ユーシスに男娼を送り込まれて、ハニートラップを仕掛けられたのだった。  以前から婚約者の気持ちを知っていたガートルードが傷付く事は無かったが、周囲は彼女に気を遣う。  そんな折り、中央大陸で唯一の獣人の国、アストリッツァ国から婚姻の打診が届く。  王太子クラシオンとの、婚約ではなく一気に婚姻とは……  彼には最愛の番が居るのだが、その女性の身分が低いために正妃には出来ないらしい。  その事情から、醜女のガートルードをお飾りの妃にするつもりだと激怒する両親や兄姉を諌めて、クラシオンとの婚姻を決めたガートルードだった……  ※ 『きみは、俺のただひとり~神様からのギフト』の番外編となります  ヒロインは本編では名前も出ない『カリスレキアの王女』と呼ばれるだけの設定のみで、本人は登場しておりません  ですが、本編終了後の話ですので、そちらの登場人物達の顔出しネタバレが有ります  想定よりも字数が超えそうなので、短編から長編に変更致します  申し訳ございません

愛されない女

詩織
恋愛
私から付き合ってと言って付き合いはじめた2人。それをいいことに彼は好き放題。やっぱり愛されてないんだなと…

旦那様は私より幼馴染みを溺愛しています。

香取鞠里
恋愛
旦那様はいつも幼馴染みばかり優遇している。 疑いの目では見ていたが、違うと思い込んでいた。 そんな時、二人きりで激しく愛し合っているところを目にしてしまった!?

だから言ったでしょう?

わらびもち
恋愛
ロザリンドの夫は職場で若い女性から手製の菓子を貰っている。 その行為がどれだけ妻を傷つけるのか、そしてどれだけ危険なのかを理解しない夫。 ロザリンドはそんな夫に失望したーーー。

旦那様には愛人がいますが気にしません。

りつ
恋愛
 イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。 ※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。

完結 婚約破棄は都合が良すぎる戯言

音爽(ネソウ)
恋愛
王太子の心が離れたと気づいたのはいつだったか。 婚姻直前にも拘わらず、すっかり冷えた関係。いまでは王太子は堂々と愛人を侍らせていた。 愛人を側妃として置きたいと切望する、だがそれは継承権に抵触する事だと王に叱責され叶わない。 絶望した彼は「いっそのこと市井に下ってしまおうか」と思い悩む……

処理中です...