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戦い。殺し、殺され、生き抜く。

決闘試合の始まり。殺しの開幕。

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「それではここに、決闘裁判の奉納を行います。良いですね? これはあくまで裁判としての、戦いですので。神に見られて恥ずかしいような行いは、なさるな」





〝アジュアメーカー(蒼の聖典守護者)″が言う。



どうやら公正で中立な立場として、入り込んだようだ。









「はっ、はい……」



「……」



応える魔法士と、それをにらみつけるジキムート。



傭兵の姿は、完全に戦士のそれだ。











足も指先までも、しっかりとした金属で覆う鎧。



身を包む色は、灰。



顔の部分は出ている物の、ほぼ全身鋼に抱かれている。



ヨロイはかなり細工が凝った、重厚な様式が見られた。



黒くて鈍い灰の中、足元だけが少し明るく、塗装されている。



そして、腹部から腰にかけては、何かのベルト――。



ナイフだろうか?



大量に何かを刺した、『弾帯』とでも言うべき物をぶら下げていた。













「ちょっ……。あまり近づかないでくれ」



「あ~ん? 俺が悪いってのかよ」



傭兵が明らかに『メンチ』をきって、魔法士を威嚇していくっ!



それに恐怖し、魔法士の彼は、目をそらし続けている。



「そそっ、そんな事までは……。そのっ」



魔法士が怯えて口どもる。



鼻息がうるさい。



そう思えるほどに、近くで睨んで来るのだ。



怖いと断言できた。













「ペッ……。良いからよぉ。始めろよっ」



〝タン″を吐き捨て、試合の開始を促すジキムート。



「……良いだろう。では、両者離れ、あの指示してある場所で構えろっ」



その蒼の者の言葉にジキムートは、肩を鳴らし……。



「おっ……し?」











「術式起動。来たれ来たれ、我の命聞く可愛い子、可愛い子。我は汝の創造主なり。土くれを固めて、人としよう。人ならざる物を、人としよう。来たれ来たれ、我が最愛のバダム」



魔法士が唱えると、電撃が走ったっ!





ビシャンっ!





電撃が起こったのは、魔法士の近くに置いてあった、棺の様な物。



すると突然、特撮のロボットのように変形をしだすっ!





グギギ……。バキンっ!





組み上がっていくゴーレム。



足を増やし続け、4足歩行生物へと変化っ!



そして……。



「なるほど、ね。でけえクモだな」



傭兵の目に映るのは、土色をした、巨大で地面から2メートルはある、蜘蛛型のロボットっ!















彼はその姿をまじまじと見ながら、とある〝紙の絵″を思い出した。





「こいつには耐魔法、耐物質がかけてあります。攻撃力も……ほらっ!」



そう言ってやおら、取り出した盾。



それをひ弱な両腕でよっせと、ジーガに投げてやる魔法士。



すると……。



「ガギッ!」





ガゴンっ!





一本の足で、投げられた盾を殴りつけるジーガっ!













カララララララ……。





「へぇ……。穴空いてんじゃねえか」



カラカラと音を立て、転がる盾にはぼっこりと、たんこぶの様に凹んだ跡がっ!



深く大きく刻まれた、その威力。









「ふぅっ、やっべぇ。これはやべえぞ。どんな風になっちまうんだ~、あの傭兵はよぉっ。あ~昂ってきたっ。おいっ、魔法士っ! 手加減なんていらねえぞっっ! バッラバラの、グッチャグチャにしちまえよっ」





貧乏ゆすりのように、足を小刻みに震わせ、人間が苦しむ様を楽しみにする騎士団員。





「そうだそうだっ! おいお~い、そこのモヤシ傭兵っ。今のうちに母ちゃんに、泣きついたほうが良いんじゃないのかっ!? ってああ……。お前の母ちゃん今、仕事中か。男の上で腰振るのが、仕事だもんなっ!」





オウオウと腰を動かしながら、騎士団員がトドのように叫ぶ。



するとワッと、観客がはしゃぎたてたっ!











「……」



「ふふっ……。殺しはしませんよ。安心なさい」



先ほどとは打って変わって、魔法士は自信満々だっ!



するとジキムートが、指定の位置に立ち……。ゆっくりと地ならしをする。



そして、そこに書かれた白い線。



その上に立ってやおら、線に向かってつばを吹きかけながら、ゆっくりと聞く。











「……ところで審判」



地面を慣らしながら、ジキムートが言う。



「なんだ?」



「これって要は、2対1……。なんだよな?」



指さし睨むその先には、魔法士がいる。



それを審判が見やり……。











「いや、実際は1対1だ。魔法士は付き添いでしかない。攻撃は無いと聞いている」



「でも、付き添っている以上は、だ。〝弱いほう″。耐魔法も耐物質も無いのを狙うってのも当然……、ありだよな? なぁそうだろ。魔法しか使えない、ひ弱で足もとろそうな人間様よぉ」





ビクリっ!?





「……」



魔法士が、薄ら笑いでにらみつけてくるジキムートに、恐怖の目を向ける。



「当然だ」

「しかも、攻撃はしない、か。へへっ、殺しはしませんよ。安心しなさい。ナイフ投げは――。得意なんでね」













ヒュンっ!





スパンっ!









何かが観客席に飛んできたっ!



「なっ!?」



「な……。なんだっ!?」



騎士団員達のみならず、その場にいた人間全員が、遠くから飛んできた『何か』にクギ付けになるっ!













彼らの目に映るのは、旗に刺さったナイフ。



「ケツにキスするのはお断りだが、代わりに掘っておいてやったぜ」





ボボキっ! ボキっ!





静まりかえる聴衆の中、傭兵の肩の鳴る音が響く。



彼が投げたであろうナイフは、間違いなく、男の尻絵が描かれた穴部分。



肛門の入り口を見事、射貫いていたっ!







「あいついつ、ナイフを抜いた?」



「そ、そんな事よりっ! あ……あんな場所から、だと? 嘘、だよな?」



おおよそ50メートル先。



その場から精確に傭兵は、たなびく旗を射抜いたのだ。



全員が信じられないと言った顔で、旗に刺さったナイフに集中している。











「おい魔法士。俺はお前とは反対で、魔法はからっきしだ。だが、世界に飛び道具は、いくつもあるんだぜ? 特に、ナイフ。ナイフは小さい上に、詠唱がねえってのは、いかすよなぁ?」



「――ひぃ、ひぃ。」



知らず知らずに漏れる吐息。



魔法士の顔色が、ドンドン悪くなっていく。



ジキムートが投げたナイフ。



そして魔法士。



2つを観客席の人間たちは、目線を右往左往させて見比べていた。











「物の2秒で試合は終わっちまうが、しっかりコントロールするし。殺しは……」



言葉の途中少し首をひねり、考えこむ傭兵。



すると、小型のスティレットナイフ――。



城からしこたま、ガメておいた物を取り出すジキムート。



「いや? 手が滑っちまったらしょうがねえよな? あぁ~、結構肩が痛いんだよな、俺さ。あと、てめえのツラが気に食わねえ。投げた時に頭にぶっ刺さっちまったら、ごめんな。先に言っとくぜ?」









ナイフを指で遊びながら、魔法士を目線で殺していく。



そして、手の中で器用に2本目を取り出し、ジキムートは左手に2本共握ったっ!



「……っ」



鼻をピピクッと震わせ、その邪悪な笑みに睨まれたカエルは、危険を察知する。













「では良いな、2人とも」



「……」



「あぁ……。良いぜっ」



2人はにらみ合いそして……。



「始めっ!」



「いっけぇっ、殺せーーーっ!」



歓声が上がったっ!











「風よ……。つむげっ!」



試合開始と同時っ!



叫んですぐ、魔法を一気に展開する魔法士っ!



「くくっ、準備成功だっ。ジーガ、奴を殺せっ!」



魔法士は卑劣にも、試合が始まる前にすでに、詠唱に入っていたっ!



それに全員、気付いてはいたのだ。



何せ、体がうっすらと光るのだから。



そう、気づいてはいたが――。



傭兵ごときに公平な戦いの場など、用意されるハズがなかったっ!











(この編み込まれた風の盾ならば、ナイフを弾くなど造作もないっ! 土がジーガの維持で使えないなら、風だっ!)



防御魔法にも特性がある。



火は浄化と攻勢。



水は、衝撃吸収と重ね掛けのしやすさ。



大地は防御。



風は即効性と相手の足止め。











(よし、じゃあ後はジーガに任せて、私は……っ!)





バキッ!





「ぐっ、ひぃっ!?」



突然の衝撃に魔法士は、大声で倒れ伏してしまったっ!



そして魔法士の首元には、鋼の気配っ!



「ひっひぃっ!?」









自分の魔法壁に突きやぶって、眼前に迫るジキムートの主武器っ!



あまりに重く、弓矢やナイフなど比較にならないその重み。



魔法士は汗を流し、体を強張らせてしまったっ!



「やっぱり、バスタードソードじゃなきゃなっ!」



傭兵は長年の勘で、魔法の障壁が如何ほど力を加えれば、壊れるか?



その大体の所を掴んでいた。









とびぬけた力と才覚を持たなければ、バスタードソード位がちょうどいい威力だと、導き出していたのだっ!



そして剣の先、うっすらと魔法士が目にしたのは……最悪の光景。



「はっ、早いっ!?」



シャルドネと騎士団長が叫んだっ!



すでにジキムートが、魔法士のすぐそこまで迫っているという事実。











「あぁ……」



砂を……。



緊張のあまり、地面の砂を目いっぱい――。



爪の間に土が入り、爪が割れてしまう程握りしめた魔法士っ!



「たっ助けてーっ!」



「ががっ」



迎撃態勢に入っていた〝ジーガ″が、無理に軌道を変え、魔法士を庇うコースに入り込んでくるっ!













「……待ってたぜっ!」



叫ぶとジーガの、いまだおぼつかない足元。



そこに一気にスライディングをかけ、下に入り込む傭兵っ!



「これ……かっ!」



弱点である腹部めがけ思いっきり、ナイフを刺したっ!



「ギャガァアア」









そのスティレットナイフは、特別だ。



すさまじく細く加工され、直径が1センチあれば……小さな穴でも突き通すっ!



瞬間クモは体をすくめ、動きが鈍ってしまうっ!



「よっし、殺しはしねえぜぇっ。殺しはよぉーーっ!」



雄たけび。そして、ジーガをなんと……っ!









「うそ……だろ。あいつっ!?」



「なんだよあの力っ!? 人間業じゃねえぞっ」



重さ150キロっ!



クモの図体を持ち上げ始める傭兵っ!









「へっ……。えっ!?」



「早めにぃ……。言えよぉ……魔法士ぃ。死んでるか……ぐっ。どうか……。分からねえからなぁーーーっ」



目の前で時間と筋肉をかけて、巨大な蜘蛛を持ち上げる化け物っ!



ゆっくり、ゆっくりとその影が大きくなりそして、ついにっ!



「うらぁっ!」



ひっくり返したっ!





ヒュンっ、ガシャーーン!













「ガヶっっ……」



「ぎゃあっ!?」



魔法士めがけて、ジーガをぶん投げたジキムートっ!



悲鳴を上げて魔法士が、弾き飛ばされるっ!



ジキムートは、倒れて無力の2つの影に目を這わし――。



「まずはお前だ土人形っ! それでダメなら」



「うひぃ!?」









こちらをにらむ殺人鬼に、恐れ縮こまる魔法士っ!



それを横目に、ゴーレムの手足を押えたジキムート。



ナイフを口にくわえ、ジーガのマウントに入るっ!



頭突いてでも壊す目をしている、その傭兵。



「待て待て待てーっ。壊すなっ。壊させるなーーっ!」



「それまでっ!」



シャルドネの悲鳴にも似た声に、すぐさま反応した〝アジュアメーカー(蒼の聖典守護)″は、軍配を上げたっ!













シャルドネの血相変えた顔に、ジキムートが笑う。



(へへっ……。金貨100枚、ねぇ。良い情報聞けたぜ。やっぱ、そうなるよな。)



この勝負、ジーガを壊す必要は無い。



ジキムートは『壊す可能性』さえ見せれれば、勝負は勝ちである。



何せ3億円ですから。



こんな遊びでロストできる金額では、なかった。









「じょっ……冗談だろ」



「……」



静まり返る場内。



試合時間、たったの30秒。



これを秒殺と言わずして、なんという。だが……。









「……。あれは、ほら……っ。その。まっ、魔法士を狙っただけだから。俺ら訓練じゃ、狙えないじゃん?」



祝福の声は一切、聞こえては来ない。



「そっ……、そうだよな。そりゃそうだ」



騎士団が、その光景に油汗を流す。



ざわざわ……ざわざわと、声が漏れるだけ。



「……」



会場の空気がおかしい最中、騎士団長がジキムートをにらむ。













「なんだあの、尋常じゃない速さはっ」



「魔法では……なくて?」



同じく唖然としたレナが、聞き返した。



「いえ、そんなはずは。光は見えませんでした。しかし主武器を投げてあまつさえ、ジーガを転がすとは、な。これこそ間違いなく、戦場の中の怖さか……」



荒々しい、訓練などでは見れない、勝利『だけ』を目指した戦い方。



騎士団長がジキムートを考察する。



そして……。









「だがあ奴め、どうやってジーガの駆動系を知ったのか」



「想定外の強さ。しかしローラ……。うまくやったみたいね」



ほくそ笑むヴィエッタ。



「……クソっ! 面白くねえ。なんであんな傭兵ごときがっ」



騎士団が、我が事のように屈辱に染まる。



あの旗……。



男のケツに、キスしな旗を持っていた騎士団員。



それがスッと、何事もなかったかのように、旗を下げた。











「すっ、すごいよ。ジキムートさんっ」



「へへっ……」



そんな中、2階に上がっていたケヴィンが呑気に、傭兵に手を振ってくる。



それに腕をあげ、応えるジキムート。



ケヴィンは騎士団とは違い、給仕としてせっせと、雑用係として働いていた。



彼は城の中に居たので残念ながら、勝利の現場は見れていなかったりもする。



(まぁ、実際はあの〝紙″がなきゃ、こんなにすんなりとは勝てなかったがな。)









昨日のあの、ポケットにいつの間にか入れられた紙。



そこにはしっかりと、クモの絵とそして――。



「……」



ジキムートは取り返した剣。



今回は投げただけで終わった、彼の主武器。



それを手の中で遊ばせながら、ヴィエッタを見る。



彼女は決して、こちらを見ないが。









「ふん、狐め。まぁ良い、これでお膳立ては整ったんだからよ。持ちつ持たれつだよな」



傭兵は上機嫌で所定の、始まりの位置に立つ。



そこにはすでに、ジーガを使役していた魔法士――。



頭から血を流し、憔悴している。



試合の始まりと同じように、3人で並び……。



「では……。この決闘裁判はっ」



今まさに、〝アジュアメーカー(蒼の聖典守護)″が勝ちどきを発しようとしたその、瞬間っ!













「どうだお前らっ、これなら資格があるろだろう? 俺が〝神の水都ディヌアリア″で活躍する資格がよーーっ!」



……。



傭兵が叫んだ言葉。



その意味が理解できるまでに少し、時間がいった。



突然ジキムートは大声で勝利を吠え、最大の目的を果たそうとしたのだっ!











「なっ、……」



その言葉の意味を理解した騎士団の顔。



それが、憤怒に代わるっ!



「なっ、なめるなーっ、傭兵っっ! 貴様ごときが神の土地で活躍するなどとっ」



「おごるのもいい加減にしろっ、低能の分際でっ! この〝フリっティング・ドンキ(ひらひら舞うロバ)〟風情がーっ!」



神に関する言葉を口にしたとたん、聴衆の目の色が変わるっ!



大多数の観客が今にも、ジキムートに殺到しそうである。









「やはり――。あの男」



ヴィエッタが険しい顔になる。



「どっ、どうかしたのか、ヴィエッタ?」



「いっ……。いえ」



その顔は、レナとの確執をずっと見てきたはずのシャルドネですら、『異変』だと認識するほどである。



ヴィエッタはその後も、じっとジキムートを見つめ、何やら考え込んでいた。









「じゃあ騎士団ども、直接俺にかかってくるか? どうだ。ど・う・な・ん・だ・よっ!」



剣を高々と掲げ、挑発する傭兵っ!



その姿に騎士団が……っ。



静まり返る。











「初めはそういう話だったもんな。なんだったら今から100回、連戦と行こうぜっ! ほらほらっ」



わざと大きな素振りで、騎士団を煽り立てるジキムートっ!



それは意趣返しでもありそして、自分を大きく見せるためでもある。



功績の強調はこの場では必要であるし、最低限の戦争のマナーだった。



この程度もできないなら、戦場へはおもむけない。











「くそ……。薄汚い娼婦の子め」



「捨て子っ。この神の捨て子ごときがっ!」



口々に悪態をつくも、誰もその場から動けなかった。



何せ、ジーガを転がす男だ。



まともではない。



逆に傭兵は、それを知らしめるために、魔法士ではなくジーガを壊そうとしたのだ。



「……」



静まる会場。



どうやら戦わずして、信任を得たようだ。



同意のない信任を。













「よろしいんじゃありません? 試験は問題なくパスしました」



あきらめたようにレナが、ペッとブドウの皮を吐き捨てながら言う。



実につまらなそうだ。



「……」



「良いだろうジキムート。お前を神の水都〝ディヌアリア″への派遣を認める」



ジキムートに向け、2階のベランダから大声で、シャルドネが宣言したっ!



「おっし。これで結婚相談――。もとい、俺の世界を知る奴と会えるっ! これが還る為の一歩目だっ!」



実質の完全勝利。











ジーガにしろ、馬鹿にしてきた騎士団に対しても、だ。



そしてこの勝利は、全てにおいてジキムートの、最低条件でもあった。



(ヴェサリオへの裏道。そいつを知っているのは神だけのハズ。神への道、それが最もリスキーでそして、最短で確実だからなっ。待ってろよ、クソッタレの神様っ! お前の足、バッチリ舐めてやるぜっ。)





彼は、この世界から還るための最重要人物に、思いをはせる。



「人間は嘘つきだ……。俺みたいにな。でも神様は、嘘はつかないよな」



少し、自身の言葉を自嘲する傭兵。



そんなわけがない……、と心の中で思っていた。











だが単純に、会ってみたくもある。



『人を愛する神』なぞという生き物に。



「よし、頃合いかっ」



影が叫ぶ。すると……っ!







ビシャっ!





「ガヶっっ!?」

いきなり倒れていた〝ジーガ〟に、閃光が走ったっ!
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