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第三百五十六話苺狩り
しおりを挟む「では、一個ずつだけもらいましょうか」
エルハは一つと指を立てて提案した。
疾風に案内され赤々と実るその果実を真近に見る。
それはおよそ勇が地球で見たものよりつやつやした光沢のあるものだった。
「ゴクリ…………」
勇の喉は自然と鳴り目が光る。
苺狩りなんてものは初めてなので当然地球の果樹園にあるものもこうだろうと推測できた。
それを摘み口にとってみるとほどよい酸味と甘みが中の舌を襲ってくる。
「う、うまい…………」
自然とそういう言葉もでてしまうものであった。
「あんた、久しぶりにそういう顔するわね。あ、美味しい」
リンネもそう言いながら顔が綻んだ。
「そういうリンネこそ、にっひひ」
勇はリンネの顔を見て奇妙な笑みを浮かべる。
「お腹減った時にご飯食べてもそういう顔しなかったね」
エルハも意外そうに勇を見る。
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