19 / 26
<番外編>
<セドリック>
しおりを挟む世の中には、二種類の人間がいる。
『嘘吐き』と、『大嘘吐き』だ。
因みに私は、大嘘吐き。
幼馴染であるロザリンド・タウンゼントも、大嘘吐きだ。
何しろ彼女の二面性には、目を見張るものがある。
私やルーク、他の幼馴染である五公爵家の子息達の前では、傲慢で我儘な顔を隠しもしない。
幼い頃はまだ、ましだった。
欲しがるものは、お菓子であるとか、庭園で咲く薔薇であるとか、他愛もないものだったのだから。
だが、学園に入り、同世代の貴族令息令嬢の目がある中、彼女の要求はどんどんと加速していった。
階級意識を全く取り払うのは無理にしろ、「生徒は皆、平等」と、学園は建前に掲げている。
私達が王子であり、ロザリンドがいずれ婚約者となる公爵令嬢であったとしても、忖度する事は許されない。
だが、ロザリンドは違う。
クラス分けでもグループ分けでも、常に、私とルークの傍にいられるよう、働きかけていた。
目を伏せて、
「セディ(ルーク)が、わたくしと一緒ならばいいのに、って…あんなお顔を見せられたら、わたくしも切なくなってしまいますわ…」
と、ポツリ、と零すのだ。
その言葉を聞いた人間は、王子である私、もしくはルークが、ロザリンドと共に在る事を望んでいる、その願いを叶えねばなるまい、と考える。
結果として、学園に通う六年間、私達は常に三人、一緒だった。
それは決して、彼女が私かルークのどちらかに好意を持っていたから、ではない。
彼女は、「王子殿下に愛されている自分」が好きなのだ。
同世代の貴族にとって、私とルークは、最高の地位を持つ存在。
自分で言うのも何だけれど、歴代の国王随一と言われる父上の美貌を継いで、私もルークも、恵まれた容姿を持っている。
所謂、「お近づきになりたいけれど、容易に近寄れない憧れ」であるわけだ。
その「憧れ」に望まれて、常に傍らから離して貰えないご令嬢。
それが、ロザリンドが望んだ地位だった。
人々の称賛と羨望こそが、ロザリンドの望むもの。
彼女は常に、場の中心に立ち、注目を浴びていたい。
世界の中心でありたいのだ。
ところが。
ロザリンドと同じく、私達の婚約者となる存在が、もう一人いる。
リリエンヌ・アーケンクロウ。
私達より五つ年下の、可愛い女の子。
ハークリウス王国では珍しい銀髪に、紫水晶のような綺麗な瞳。
社交界の花と呼ばれたアーケンクロウ夫人に似た、清楚な容姿。
ロザリンドが太陽のように華やかで、人々を惹きつける美貌なら、リリエンヌは月のように儚げで、庇護欲をそそる美貌だ。
そんな彼女は、嘘吐きだ。
いつも微笑を浮かべて、決して本心を明かしはしない。
自分とは正反対のリリエンヌを、ロザリンドは激しくライバル視していた。
婚約者の交流の一環として、王宮での茶会を度々開いていたが、そんな時でも、場を仕切るのは常に、ロザリンドだった。
主催が私達である以上、本来、ロザリンドに主導権を渡してはいけない。
けれど、ロザリンドを阻み、リリエンヌに話し掛けると、決まって、次の茶会でリリエンヌの表情が乏しくなる。
いや、完璧な微笑を浮かべているのだが、その表情が一切、動かない。
リリエンヌの王子妃教育を担当している夫人を呼び出し、どのような教育を行っているのかと問うた事もあるのだが、
「王宮から指示された内容に沿っているだけ」
「教育内容に問題はない」
と、取り合われなかった。
王子、なんて身分には、思っていた程の力はない。
何故なのか。
王宮の全員とは言わない、だが、確実に一部の人間が、私とルークを取るに足らない者として扱っている。
周囲の環境を疑問に思うようになったのは、十歳の時。
初めて、両親の公務に付き添って地方に行った時の事だ。
特に何か功績を立てたわけでもない私達を、ただ「王子だから」、と尊び、顔を見ただけで涙を流した平民の姿を見て、本来ならば、王子とは民の希望である筈なのだ、と知った。
いや、実感した、と言った方がいい。
それまで、王宮でそれとなく下に見られていたのは、功績の有無のせいではなかった。
では、何故。
疑問に思った私は、ルークにも何も言わずに、一人で調べ始めた。
…結果として、判った事。
私達は、両親が愛し合って生まれた結果の子供ではない、と言う事。
子のない両親が、国王夫妻としての責を果たす為に、医療の力を用いて生まれた、と言う事。
下位貴族の夫人に、医療的に父の精を注入し、そのうちの二人が懐妊、生まれたのが私達である、と言う事。
私とルークは、双子ですらなかった。
お互い、父の子である事は確かだけれど、母が何処の誰なのかは判らない。
では、父にも母にも似ていない、と思っていた特徴こそが、生みの母のものなのか。
母とされる王妃アナスターシャに、愛されていない、と思った事はない。
それは、他に『母』を知らないせいかもしれない。
けれど。
その日を境に、私は、心の中で一歩、両親との距離を置くようになった。
父上も母上も、嘘吐きだ。
知っているのに、教えてくれなかった。
愛する息子達、と呼ぶけれど、血の繋がりと親子関係は別の話なのだろうけれど、でも、実の子として、育てていたじゃないか。
…私とルークが、取るに足らない者として扱われていたのは、血の半分が、何処の誰の物ともしれない「半端者」だと思われているせいだったのに。
出生の秘密を知った私は、他にも王家に秘密があるのでは、と疑うようになった。
何しろ、信じていた両親は、嘘吐きだった。
嘘吐きの吐く嘘が、一つきりとは思えない。
そうしたら。
驚く位にドロドロした秘密が、ゴロゴロと転がり落ちて来る。
父上は三男で、本来ならば神職となり、王家を出る筈だった。
三男だからと言って、神職になる必要性は全くない。
神職になると言う事は、世俗から切り離され、王族としての権力を一切手離すと言う事。
父上が権力に拘泥していないのは、傍から見ていればよく判る。
けれど同時に、神霊への尊崇も、持ち合わせていないように見えていた。
単に王籍から離れたいだけならば、臣籍降下するなり、婿入りするなり、すれば良かっただけの話。
つまり、父上が神職を希望していたのは、王籍から離脱する事が目的ではない。
そう言う視点で過去の文書を調査しているうちに、見えて来たものがある。
父上付きの侍女や侍従、護衛騎士の入れ替わりが激しいのだ。
近年こそ、決まった顔ぶれで固定されているけれど、特に十歳前後から成人に向けて、なかなか定着していない。
辞めて行った者達のその後を調べた事で、一つの推論を得た。
父上は…恐らく、彼等に性的な悪戯を受けていた。
その内容が、どの程度のものだったのかは判らない。
けれど、少なくとも、父上が深く傷つき、脅えただろう事は確かだ。
父上は、穏やかな微笑の背後で、常に他者への警戒を怠っていない。
それは、王と言う責任ある立場故かと思っていたけれど、事情を知ってしまうと、違う意味合いが見えて来る。
美しい、と、ただ鑑賞されるのではなく、ある種の人の欲を刺激してしまう容貌に生まれてしまった故の悲劇だ。
幼い頃の経験から、性的関係への忌避感を抱くようになっても、不思議はないように思えた。
であるならば、両親の間に子供が生まれなかったのもまた、必然なのだろう。
幼馴染だけあって、二人は気心知れた関係に見える。
けれど、公務で外出する際に見掛ける平民夫婦のような接触は、一切ない。
エスコートしなければならない時も、夫婦と言うよりも、何処か儀礼的な距離感だ。
母上は、父上の事情をご存知の上で結婚し、自分以外の女性が王子を生む事を認めたのだろうか?
父上の秘密を知った後、母上についても調べ始める。
すると、母上は、父上の長兄の婚約者ではなく、配偶者だった事が判った。
兄嫁だった母上を、何故、父上が娶る事になったのか。
表向きは、婚約者のいなかった父上に、王子妃教育が済んでいる長兄の婚約者が紹介された形になっている。
だが、母上の気性を考えると、素直に頷いたとも思えない。
不審に思って調べた所、父上の長兄であるレジナルド殿下が亡くなった際、母上もまた流行り病に罹った事、そして、小さな棺が密かに王宮に持ち込まれていた事が判った。
小さな棺。
つまりは、赤ん坊用と言う事だ。
母上の妊娠は、当時の社交界で噂にすらなっていなかったようだから、恐らくは、生まれる前に亡くなってしまったのだろう。
結婚していただけではなく、妊娠経験のある女性が、死別とは言え実家に戻された後、良い縁談を受けられるとは限らない。
だから、母上は、父上と結婚したと言う事か。
結婚後、私達が生まれた時に担当したのと同じ医師が、母上の元に通っている。
恐らく、生みの母にしたものと同じ措置を、母上に施していたのだろう。
だが、それは実を結ばず、私達が生まれる事になったわけだ。
長年連れ添い、苦楽を共にしているにしては、両親の間にある感情は、淡白なものに見える。
互いに事情がある結婚だからなのか。
結婚とは、血を繋ぐとは、何なのか。
いずれ、私とルークは、ロザリンドかリリエンヌを娶らねばならない。
どう窘めようと、王子妃になれる令嬢は他にいないでしょう、と、我を通す事を止めないロザリンド。
王子妃としての教育内容を完璧にこなしているけれど、自意識がどんどん薄れているリリエンヌ。
彼女達が、私と心を交わす日が来ると、思えない。
同時に、私が彼女達を、心の底から愛しいと思う日が来るとも、思えない。
人なんて、どれだけ美しい外見をしていようと、一皮剥いたら、皆、血と肉と臓物で出来ている。
誰が相手であろうと、大差はない。
どうしても、そう思ってしまう。
表面上は、上手くやっていけるだろう。
女性の好みそうな甘い言葉を掛けて、自意識を擽るように褒め、にっこり笑顔を見せればいい。
けれど、そんなものは仮面だ。
私じゃない。
政略結婚だから、仕方がないのだろうか。
子供さえ、産んでくれればいいのだろうか。
それはつまり、「半端者」である私達もまた、王家の為の道具である、と認めると言う事。
ただ、王家の血を繋ぐ為、その為に、父上も、母上も、私も、ルークも、ロザリンドも、リリエンヌも…己が求めたわけではない、希望とは違う場所に、立っているのか。
「セディ!」
ルークが、練習用に刃を潰した模擬刀を片手に、駆け寄って来る。
「また、勉強に行ってたのか?」
ルークには、王族しか入れない資料室に通っている事を、「過去の資料から勉強したい事があって」と説明していた。
「うん」
「何か、興味深いものはあったか?」
「そうだね。花祭りなんだけどさ、昔は色指定がなかったらしいよ」
「へぇ」
ルーク。
私の兄弟。
本当は双子ではない事も、両親に男女の関係がない事も、何も知らないルーク。
世界でたった一人、私と同じ場所に立っている人間。
なのに、ルークは私と違う。
人を疑わない。
善意を信じている。
真っ直ぐに、前だけを見ている。
愚かなまでに、純粋だ。
その純粋さは、私が彼に、汚い物を見せまいと隠して来たが故でもある。
私と同じ所まで、堕ちて来てしまえばいいのに、と思った事は、一度や二度じゃない。
この世界は、汚い。
人間は、汚い。
己の理想ばかりを押し付けて、与えられた役割から逃れる事を許さない。
そんな世界の枠組に、気づいてしまったから、私はこんなにも、絶望しているのに。
…けれど。
同時に、ルークは私の希望だ。
そのままでいて。
汚れないでいて。
この世界は、そこまで悪いものじゃない、と、思わせていて。
そうすれば私は、どんなに絶望したとしても、人を辞めずに済むだろうから。
世の中には、二種類の人間がいる。
『嘘吐き』と、『大嘘吐き』だ。
本当はもう一つ、別種の人間がいる。
それが、ルークだ。
ルーク、私の希望。
もう一人の、私。
大嘘吐きの私でも、幸せになれる未来があるのだと、どうか、夢を見させて。
514
お気に入りに追加
7,597
あなたにおすすめの小説
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】公女が死んだ、その後のこと
杜野秋人
恋愛
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞しました!】
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。
◆この作品は小説家になろうでも公開します。
◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
今さら後悔しても知りません 婚約者は浮気相手に夢中なようなので消えてさしあげます
神崎 ルナ
恋愛
旧題:長年の婚約者は政略結婚の私より、恋愛結婚をしたい相手がいるようなので、消えてあげようと思います。
【奨励賞頂きましたっ( ゚Д゚) ありがとうございます(人''▽`)】 コッペリア・マドルーク公爵令嬢は、王太子アレンの婚約者として良好な関係を維持してきたと思っていた。
だが、ある時アレンとマリアの会話を聞いてしまう。
「あんな堅苦しい女性は苦手だ。もし許されるのであれば、君を王太子妃にしたかった」
マリア・ダグラス男爵令嬢は下級貴族であり、王太子と婚約などできるはずもない。
(そう。そんなに彼女が良かったの)
長年に渡る王太子妃教育を耐えてきた彼女がそう決意を固めるのも早かった。
何故なら、彼らは将来自分達の子を王に据え、更にはコッペリアに公務を押し付け、自分達だけ遊び惚けていようとしているようだったから。
(私は都合のいい道具なの?)
絶望したコッペリアは毒薬を入手しようと、お忍びでとある店を探す。
侍女達が話していたのはここだろうか?
店に入ると老婆が迎えてくれ、コッペリアに何が入用か、と尋ねてきた。
コッペリアが正直に全て話すと、
「今のあんたにぴったりの物がある」
渡されたのは、小瓶に入った液状の薬。
「体を休める薬だよ。ん? 毒じゃないのかって? まあ、似たようなものだね。これを飲んだらあんたは眠る。ただし」
そこで老婆は言葉を切った。
「目覚めるには条件がある。それを満たすのは並大抵のことじゃ出来ないよ。下手をすれば永遠に眠ることになる。それでもいいのかい?」
コッペリアは深く頷いた。
薬を飲んだコッペリアは眠りについた。
そして――。
アレン王子と向かい合うコッペリア(?)がいた。
「は? 書類の整理を手伝え? お断り致しますわ」
※お読み頂きありがとうございます(人''▽`) hotランキング、全ての小説、恋愛小説ランキングにて1位をいただきました( ゚Д゚)
(2023.2.3)
ありがとうございますっm(__)m ジャンピング土下座×1000000
※お読みくださり有難うございました(人''▽`) 完結しました(^▽^)
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。