巻き込まれて気づけば異世界 ～その配達員器用貧乏にて～

～ガーディアン～ 保護者って英語にするとこれなのね

呆れる見学者とテンプレ発動？

 俺はちびっ子たちに集合をかけて声をかける。やっぱりまだまだやね、基本の能力鍛えるとこから始めよか。そう伝えると４人は目をキラキラさせながら「ハイ！」と返事をしてくれた。

見学者たちのほうを見てみると…  なんだよ？  また珍しい物を見るような目でこちらを見ている。

イケメン「…やはり強いですね…」
光壁「私より受け流し巧いような…」
ショートは立ちながら寝てた
無口「…あれ、絶対無詠唱…」
ロリ&大メガネはただ唖然としている

なんだよ？  俺が戦えちゃおかしいのかよ。俺がそう思っていると入り口の方からガヤガヤと音をたてながら６人組が入ってきた。先頭に龍の頭の人、その後ろは虎と狼？  それに良くある耳長の特徴を持つエルフか？  その後ろから普通の人だと思われるのが２人現れた。

大メガネが小さな声で「ヤバッ」と言ったかと思うと虎と狼が騒ぐ。

「おいおい…  いつからここは子供の預り所になったんだ？  邪魔臭くてしょうがねぇ。さっさと目の前から消えてくんねぇか？  おい！」

「あ～、何か臭いと思ったら混じりの受付の他にガキもいんのかよ！  純血様のお通りだぜ？  さっさと場所あけろや！」

うわぁ…  これが話にあった純血至上主義ってやつか…   テンプレさんだわぁ。なんて考えてたら向こうのエルフはハーレム組に絡んでいた。

「そんな大したことない男と付き合ってもどうしようもないでしょう？  私の妾にでもなったほうがいいですよ？ 

 あぁ…  混じりが何人かいますね。そいつらはいりませんからそのままその男とどうぞ。」

その台詞を聞いたとたんハーレム組の女性陣からえげつない殺気が放たれる。超こえぇ…  子どもたちも震えている。なのにチャラエルフは何も感じていないようだ。コイツ馬鹿か？

「ここは共同の訓練所ですのであなたたちが独占できるところではありません！  文句があるのならさっさと出ていきなさい！」

大メガネのその言葉に反応して案の定ギャーギャーと騒ぎ立てる純血組。「混じりの行き遅れ」や「俺たちより弱い」だの…  俺の聞きたい台詞はそれじゃない。

「だったら俺たちにもご指導いただけまちゅか～？」と虎。

「逆に俺たちが稽古つけてやるよ！  代金は命かもしれねぇがな！」と狼。


「いいよ、お互いに稽古しよか。」俺はその台詞テンプレを待ってたんだ！