巻き込まれて気づけば異世界 ～その配達員器用貧乏にて～

～エブリデイ１～ そんな毎日気をはってられん

ちょこちょこと漏れ始めるシンの職歴とあやめの趣味

「それでネット使えるようにして何をするつもりなんですか？」

あやめは俺にそう聞いてきた。そうだな…  俺は正直に答えた。

「暇なときに動画見たり、前の世界で見てた漫画とかネット小説も見たかったし。後はたまに調べもの？」

実はこのネット使用を能力にしようとしたのは完全に暇つぶしがメインであった。だって娯楽の少なそうなこの世界で新しい物を見つけるのなんて面倒くさかったからな！  ならばこっちの世界でもネットを使わせてくれないかなと思った訳だ。

こちらとしては動画見れれば良かったのに何故かネットショッピングの機能も着いちゃったりして…  これじゃ俺やりたい放題度がまたアップしちゃうよな。

買い物はどれくらいの物まで買えるのかなぁ？  某作品みたいに銃火器とかまで買えちゃったりするのかなぁ…  買っても使えなきゃ意味無さそうだけど。まぁ６４式なら使ったことあるし買えるなら練習してもいいかな…

なんてこれから先の事を考えていると、目の前で考え込んでいるあやめ。どうかしましたかね？

「…それって今まで通り前の世界の動画とか見れるって事なのよね？」

そう聞かれた。多分そうだと思いますよ？   向こうの世界と時系列がどうなっとるのかは知らないけど見れるように能力作ったつもりですから。

「じゃあこっちの世界でもアレやソレも見ることができるって事？   …その、何て言うか…  アニメとかも」

多分見れるんじゃないかと思うよ。まぁ…    色々と手続き必要そうだから面倒くさそうだし簡単に使えそうなとこだけ使うと思うけど。

俺がそう伝えると見るからに落ち込んでいくあやめ。どうした？羨ましいのか。

「羨ましいに決まってるでしょ！  私だって前の世界で思い残す事といったら(ピー)の続きとか、(ピー)の声あてたキャラはどんな感じなのかとか。(ピー)の新作はどっちが(ヘックショイ)なのかなのよ！」

うん…  何となく感じていたがこの女、かなりマニアック、そして腐っている。括弧の中身はテキトーに想像してください。よし、新しい能力の詳細も伏せておこう…

まぁなんやかんやで新しい能力は出来上がりましたとさ。