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涙の溜まる瞳で睨み上げても、トビーには届かない。
両脚を広げられれば、壁を背にしていた身体は腰が前へと滑り、トビーの前へ秘部を突き出すような格好になる。
ルーカスにしか見せたことのないそこへ視線が向けられ、羞恥と屈辱に固く瞼を閉じる。
「後ろ、キレイな色してる。まだそんな使い込まれてないんだ。じゃ、僕が開発してあげるよ」
「な……っ」
トビーが掌を上へ向けると、紫色の禍々しい煙のようなものが出てきた。
徐々に煙は形を持ち始め、先が丸く短い棒のような物体ができた。まるで男性器を模したようなそれに息を飲む。
「ディルド、使ったことある? 僕からのプレゼントだよ」
トビーに握られたそれが、秘部に押しつけられる。冷たい感触に、逃げようと腰を引いたが逃げられるはずもない。
「そのまま突っ込んだら痛いかな?」
「やめ……あああっ」
裂けるようなひどい痛みが後ろから背中へ貫通する。息が上手くできず、喘ぐように叫んだ。
「あ、や……めろ、抜、いっ」
「足りないんじゃないの? もっと奥まで挿れてあげるよ、ほら」
「ひいっ、あ、や――ああ」
無理にディルドを押し込まれ、串刺しにされたのかと思うような衝撃が走る。
「ははっ、痛そうだね」
「ああっ、は、う……ぁあっ、い――」
「何嫌がってるの? ご主人様にもこうされてるんだろ?」
「違……ちがう、こんな……の」
やり方は強引だったが、ルーカスにこれほど乱暴にされたことはなかった。
根底に不器用な優しさがあったことに、ようやく気がつく。注ぎ込まれる快楽も何もない。ただ自分を痛めつけようとするトビーの手が、異形の者のように気持ちが悪かった。
「ご主人様、は……あなたとは、違う。あなたは……自分の、呪術がご主人様に、及ばないからって……僕を使って、八つ当たりしているだけ……っ」
不気味な笑みを浮かべていたトビーから表情が消える。据わった目がこちらを見つめた。
「可愛い顔して、可愛くないこと言うんだね」
「んんーーっ」
ぱちんと再び指を鳴らされると、口が引き結ばれ開かなくなった。
トビーがディルドを握り直し、激しく動かす。動きを増したそれの強い痛みで、後孔が切れるのではないかと恐ろしくなる。
「ん、んんっ! ん……ふっ」
「いいね、その屈辱にまみれた顔。ルーカスにもそんな顔をしてほしいな」
「んーーッッ!」
勢いよくディルドが引き抜かれた。口を塞がれたまま、シェルは必死で息をする。どうにかここから逃げなければ。でもその術が見つからない。
何かがカチャカチャと音がする。恐る恐る目を向けると、トビーがベルトを外そうとしていた。
「次は僕のを挿れてあげようかな」
「んんっ、んーー!」
「自分のペットが僕のおもちゃにされてるの見たら、ルーカスの奴どんな顔するかなあ? 寝取られて意外と興奮しちゃうかも? 獣人のオスと寝る奴だもんな。ははっ」
思い切り身体を捻ると、床に倒れ込んだ。縛られたままの腕で必死に床を這うが、腰を捕まれ引き戻される。
嫌だ、怖い、助けて……
――ご主人様!
両脚を広げられれば、壁を背にしていた身体は腰が前へと滑り、トビーの前へ秘部を突き出すような格好になる。
ルーカスにしか見せたことのないそこへ視線が向けられ、羞恥と屈辱に固く瞼を閉じる。
「後ろ、キレイな色してる。まだそんな使い込まれてないんだ。じゃ、僕が開発してあげるよ」
「な……っ」
トビーが掌を上へ向けると、紫色の禍々しい煙のようなものが出てきた。
徐々に煙は形を持ち始め、先が丸く短い棒のような物体ができた。まるで男性器を模したようなそれに息を飲む。
「ディルド、使ったことある? 僕からのプレゼントだよ」
トビーに握られたそれが、秘部に押しつけられる。冷たい感触に、逃げようと腰を引いたが逃げられるはずもない。
「そのまま突っ込んだら痛いかな?」
「やめ……あああっ」
裂けるようなひどい痛みが後ろから背中へ貫通する。息が上手くできず、喘ぐように叫んだ。
「あ、や……めろ、抜、いっ」
「足りないんじゃないの? もっと奥まで挿れてあげるよ、ほら」
「ひいっ、あ、や――ああ」
無理にディルドを押し込まれ、串刺しにされたのかと思うような衝撃が走る。
「ははっ、痛そうだね」
「ああっ、は、う……ぁあっ、い――」
「何嫌がってるの? ご主人様にもこうされてるんだろ?」
「違……ちがう、こんな……の」
やり方は強引だったが、ルーカスにこれほど乱暴にされたことはなかった。
根底に不器用な優しさがあったことに、ようやく気がつく。注ぎ込まれる快楽も何もない。ただ自分を痛めつけようとするトビーの手が、異形の者のように気持ちが悪かった。
「ご主人様、は……あなたとは、違う。あなたは……自分の、呪術がご主人様に、及ばないからって……僕を使って、八つ当たりしているだけ……っ」
不気味な笑みを浮かべていたトビーから表情が消える。据わった目がこちらを見つめた。
「可愛い顔して、可愛くないこと言うんだね」
「んんーーっ」
ぱちんと再び指を鳴らされると、口が引き結ばれ開かなくなった。
トビーがディルドを握り直し、激しく動かす。動きを増したそれの強い痛みで、後孔が切れるのではないかと恐ろしくなる。
「ん、んんっ! ん……ふっ」
「いいね、その屈辱にまみれた顔。ルーカスにもそんな顔をしてほしいな」
「んーーッッ!」
勢いよくディルドが引き抜かれた。口を塞がれたまま、シェルは必死で息をする。どうにかここから逃げなければ。でもその術が見つからない。
何かがカチャカチャと音がする。恐る恐る目を向けると、トビーがベルトを外そうとしていた。
「次は僕のを挿れてあげようかな」
「んんっ、んーー!」
「自分のペットが僕のおもちゃにされてるの見たら、ルーカスの奴どんな顔するかなあ? 寝取られて意外と興奮しちゃうかも? 獣人のオスと寝る奴だもんな。ははっ」
思い切り身体を捻ると、床に倒れ込んだ。縛られたままの腕で必死に床を這うが、腰を捕まれ引き戻される。
嫌だ、怖い、助けて……
――ご主人様!
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