44 / 131
野外
しおりを挟む
深く浅く、アレンはキスを繰り返す。玲はいつしか、彼の背に腕を回していた。皆を待たせているのは、分かっている。それでも玲は、彼の口づけを拒めなかった。
――そろそろ、行かないと……。
ぼんやり薄目を開けかけて、玲はぎょっとした。アレンは何と、玲のシャツのボタンを外しかけていたのだ。
「ちょっ……。まさか、ここでする気じゃ?」
玲は焦ってアレンを跳ねのけようとしたが、アレンはどこ吹く風といった様子で、玲の素肌に手を這わせてくる。
「こんな所、誰も来ないよ」
「やだって……。万一人が通りかかったら、どうすんだよ……」
「そう? すごく、して欲しそうだけど?」
不意にジーンズの前を撫で上げられ、玲はかっと顔を熱くした。キスしているうちに、感じてしまったらしい。そこは、はっきりと分かるほどの膨らみを見せていたのだ。
「手早くしてあげるからね……」
アレンは玲の前に膝まづくと、器用にベルトを外し、ジーンズの前をくつろげる。勢いよく飛び出したそれを、彼はためらいも無く咥えた。
「んっ……」
焦りながらも、声だけは出してはいけないという理性が働き、玲は自らの手で口を覆った。ここが外であるという背徳感が興奮を誘い、玲はあっという間に果ててしまった。
「はっ、はっ……」
どうにか息を整えようとする玲の視界に、玲が放出したものをあっさり嚥下しているアレンの姿が映る。
「汚したら、まずいからね……」
最後の一滴まで飲み干して、平然とアレンは言う。一方の玲は、もはや立っていることすらおぼつかない。アレンは、力が抜けきった玲の身体を抱きかかえるようにして、壁の方を向かせた。
――まさか、最後までする気か?
「アレン! ダメだって!」
抵抗しようとしたが、ろくに力が入らない。アレンはやすやすと、玲のジーンズを下着ごと引き下ろした。後ろにぴたりと熱いものをあてがわれ、それだけでスイッチが入ったように、玲の躰も高ぶり始める。
「自分だけ気持ち良くなるつもりだったの? 大丈夫、早く済ませるから。皆が待っていることだしね……」
――自分が連れて来ておいて、今さら……。
――そろそろ、行かないと……。
ぼんやり薄目を開けかけて、玲はぎょっとした。アレンは何と、玲のシャツのボタンを外しかけていたのだ。
「ちょっ……。まさか、ここでする気じゃ?」
玲は焦ってアレンを跳ねのけようとしたが、アレンはどこ吹く風といった様子で、玲の素肌に手を這わせてくる。
「こんな所、誰も来ないよ」
「やだって……。万一人が通りかかったら、どうすんだよ……」
「そう? すごく、して欲しそうだけど?」
不意にジーンズの前を撫で上げられ、玲はかっと顔を熱くした。キスしているうちに、感じてしまったらしい。そこは、はっきりと分かるほどの膨らみを見せていたのだ。
「手早くしてあげるからね……」
アレンは玲の前に膝まづくと、器用にベルトを外し、ジーンズの前をくつろげる。勢いよく飛び出したそれを、彼はためらいも無く咥えた。
「んっ……」
焦りながらも、声だけは出してはいけないという理性が働き、玲は自らの手で口を覆った。ここが外であるという背徳感が興奮を誘い、玲はあっという間に果ててしまった。
「はっ、はっ……」
どうにか息を整えようとする玲の視界に、玲が放出したものをあっさり嚥下しているアレンの姿が映る。
「汚したら、まずいからね……」
最後の一滴まで飲み干して、平然とアレンは言う。一方の玲は、もはや立っていることすらおぼつかない。アレンは、力が抜けきった玲の身体を抱きかかえるようにして、壁の方を向かせた。
――まさか、最後までする気か?
「アレン! ダメだって!」
抵抗しようとしたが、ろくに力が入らない。アレンはやすやすと、玲のジーンズを下着ごと引き下ろした。後ろにぴたりと熱いものをあてがわれ、それだけでスイッチが入ったように、玲の躰も高ぶり始める。
「自分だけ気持ち良くなるつもりだったの? 大丈夫、早く済ませるから。皆が待っていることだしね……」
――自分が連れて来ておいて、今さら……。
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説
王妃の手習い
桃井すもも
恋愛
オフィーリアは王太子の婚約者候補である。しかしそれは、国内貴族の勢力バランスを鑑みて、解消が前提の予定調和のものであった。
真の婚約者は既に内定している。
近い将来、オフィーリアは候補から外される。
❇妄想の産物につき史実と100%異なります。
❇知らない事は書けないをモットーに完結まで頑張ります。
❇妄想スイマーと共に遠泳下さる方にお楽しみ頂けますと泳ぎ甲斐があります。
僕は本当に幸せでした〜刹那の向こう 君と過ごした日々〜
エル
BL
(2024.6.19 完結)
両親と離れ一人孤独だった慶太。
容姿もよく社交的で常に人気者だった玲人。
高校で出会った彼等は惹かれあう。
「君と出会えて良かった。」「…そんなわけねぇだろ。」
甘くて苦い、辛く苦しくそれでも幸せだと。
そんな恋物語。
浮気×健気。2人にとっての『ハッピーエンド』を目指してます。
*1ページ当たりの文字数少なめですが毎日更新を心がけています。
継母の心得
トール
恋愛
【本編第一部完結済、2023/10〜第二部スタート ☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定☆】
※継母というテーマですが、ドロドロではありません。ほっこり可愛いを中心に展開されるお話ですので、ドロドロ重い、が苦手の方にもお読みいただけます。
山崎 美咲(35)は、癌治療で子供の作れない身体となった。生涯独身だと諦めていたが、やはり子供は欲しかったとじわじわ後悔が募っていく。
治療の甲斐なくこの世を去った美咲が目を覚ますと、なんと生前読んでいたマンガの世界に転生していた。
不遇な幼少期を過ごした主人公が、ライバルである皇太子とヒロインを巡り争い、最後は見事ヒロインを射止めるというテンプレもののマンガ。その不遇な幼少期で主人公を虐待する悪辣な継母がまさかの私!?
前世の記憶を取り戻したのは、主人公の父親との結婚式前日だった!
突然3才児の母親になった主人公が、良い継母になれるよう子育てに奮闘していたら、いつの間にか父子に溺愛されて……。
オタクの知識を使って、子育て頑張ります!!
子育てに関する道具が揃っていない世界で、玩具や食器、子供用品を作り出していく、オタクが行う異世界育児ファンタジー開幕です!
番外編は10/7〜別ページに移動いたしました。
道産子令嬢は雪かき中 〜ヒロインに構っている暇がありません〜
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「レイシール・ホーカイド!貴様との婚約を破棄する!」
……うん。これ、見たことある。
ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わったことに気づいたレイシール。北国でひっそり暮らしながらヒロインにも元婚約者にも関わらないと決意し、防寒に励んだり雪かきに勤しんだり。ゲーム内ではちょい役ですらなかった設定上の婚約者を凍死から救ったり……ヒロインには関わりたくないのに否応なく巻き込まれる雪国令嬢の愛と極寒の日々。
男は恋愛対象外なオレを、顔面国宝級の親友が溺愛してくる
神代シン
BL
国宝級のイケメン、難波優冴(なんばゆうご)の傍にい続け早5年。
オレが彼女ができないのはまあ、しょうがないとしても、コイツに彼女ができないのはしょうがなくない。
幼馴染みとの間に子どもをつくった夫に、離縁を言い渡されました。
ふまさ
恋愛
「シンディーのことは、恋愛対象としては見てないよ。それだけは信じてくれ」
夫のランドルは、そう言って笑った。けれどある日、ランドルの幼馴染みであるシンディーが、ランドルの子を妊娠したと知ってしまうセシリア。それを問うと、ランドルは急に激怒した。そして、離縁を言い渡されると同時に、屋敷を追い出されてしまう。
──数年後。
ランドルの一言にぷつんとキレてしまったセシリアは、殺意を宿した双眸で、ランドルにこう言いはなった。
「あなたの息の根は、わたしが止めます」
婚約者に傷付けられ捨てられた私ですが、新しい幸せを手にする事が出来ました!【短編集】
櫻坂 真紀
恋愛
大好きな人と婚約する事が出来て嬉しかったのは、私の方だけだったの?
浮気に走った婚約者、悪意に満ちた婚約者によって裏切られた令嬢達。
だけど彼女達は紆余曲折の末、新しい幸せを手にする事が出来ました──。
※こちらは婚約者に裏切られた、婚約破棄された女の子達のお話をまとめた短編集です。過去に掲載して居た恋愛系の婚約関係の破綻、婚約破棄にまつわるお話をまとめる事にしました(加筆・修正をしてある話があります)。今後も前編・(中編)・後編でまとまる文字数の新しいお話を書けば、随時こちらに追加して行きます。
さようなら、家族の皆さま~不要だと捨てられた妻は、精霊王の愛し子でした~
みなと
ファンタジー
目が覚めた私は、ぼんやりする頭で考えた。
生まれた息子は乳母と義母、父親である夫には懐いている。私のことは、無関心。むしろ馬鹿にする対象でしかない。
夫は、私の実家の資産にしか興味は無い。
なら、私は何に興味を持てばいいのかしら。
きっと、私が生きているのが邪魔な人がいるんでしょうね。
お生憎様、死んでやるつもりなんてないの。
やっと、私は『私』をやり直せる。
死の淵から舞い戻った私は、遅ればせながら『自分』をやり直して楽しく生きていきましょう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる