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祝福日 9

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まずは8歳の子たちから。年に一度しかないから7歳のうちに受けられない子もいる

王子もそうだ1歳年上なのよねえ。
前世は私を処刑した張本人ノア王太子殿下、愛していたからこそ辛かったし…今回も少しでもその可能性があるのならばあんまり関わりたくない気がする。

初めは王子であるノアからだ。

「それではこれより祝福を始める!ノア・ステラ王太子殿下、泉へ」

「はい」

ぱしゃり、歩みを進める殿下、殿下は2個の祝福を授かっていて、確か水色…と王族が授かることのできる水色と緑が混ざったような色の魔力持ちだった。

…アース、地球かな? やっぱりここは乙女ゲームの世界観に似ているでもあんまり思い出せない。

「タステリア、我に祝福を…」

泉にうつっている星たちがキラキラと三色に光出すなんとも幻想的だ、…青緑、水色、金…?

「おおおおお!三色持ち!しかも光の魔力!」周りから歓声が上がる

金…?三色???? え?三色持ちだったっけ?いやそんなはずがねえですぜ!

おっとキャラが崩壊しそうだ…

今回と前はちょっと違うよ~ってこと?んんんー
でもまあ喜ばしいことだ。一国の…というか帝国の王太子が三色持ちというのは本当に、素晴らしいこと、それに以前は聖女である婚約の私に引け目を感じていたようだし、おめでとうノア

そして、金…光の魔力、あまり発現することのない稀有な魔力だ、王太子の魔力は相当だから今回はもしかしたら闇魔法…魅了魔法にかかることはないかもしれない。

少し希望が見えてきたぞ! 




その後も何事もなく無事に祝福が進められた、私は最後だ。一昨日誕生日を迎えたばかりだからね。

はあ…緊張する これから起こることは想定できる、でも、それでもだ、ここから全てが始まったんだ。

「ルナティア・ラ・フルムーン公爵令嬢!泉へ」

ぱしゃ、ちゃぷ、ちゃぷと足を進める、いつやっても水の上を歩くのは不思議な感覚、私の足からキラキラと水紋が広がる

「ここまできて…」私の頭に透き通るような声が響く

月がうつっているところまでいき月に足をつける

「おいっ!何をしている」

神官の焦った声 焦りと怒りの混じった声

そりゃそうだろう月の中まで足を入れているのだ、水に映った月とはいえそれを踏むなんてあり得ないことだろうね 公爵令嬢でも許されない

でも私は聖女…かもしれない、まだわかんないけど、2度目もそうだとは限らないけど…やばい不安になってきたぞ…

家族も目を丸くしている


「ふう…」

「タステリア!我に祝福を!!!」 気合入れて叫ぶ。周りはギョッとしてる


とたんに泉全体が七色に輝きだす。

周りがざわめき経つ

眩しさに目を細めながら空を見上げる  前は眩しすぎて見上げてなかったなあ…

夜空の星たちも花火のように散りきらきらと輝く、月も眩いばかりに輝く
ああ、なんて幻想的なのかしら。誰かが呟いた…いや私かもしれない

今回もやっぱり聖女かあああああ!あああああ、アーメン

泉に女神の如く美しい女性がったてるぞ!!

「誰っ!」いや、明らかに女神だろ、透けてるしちょっと、立ってるというか浮いてね?

「ルナティア…こなたの愛し子」

前の生では辛い思いをさせた 何もできなかったこなたを許してほしい
今世こそ帝国を救ってほしいのだ、

そんな!またネロたちに不幸にされるのは嫌よ!

それでも…すまないそれが運命だ。時間が戻ったのも、ノアが光の魔力を持っているのも全部あなたが? 

光の魔力はそうだ…でも時を戻したのはこなたではない。

ではそれは誰????

…いずれわかる

そんなまって!!

そのうちまた会えよう。…思い出せ…その記憶は救国の鍵ともなろう。

「…っ!」 鍵のかけられていた一部の記憶が頭に入ってきた

時が動き出す。私の意識が遠のいた、女神のことも、周りの様子も気になるが



倒れる瞬間、一番に私が思ったことは思ったのは「私、悪役令嬢じゃんっっ!」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ついに聖女誕生ですねえ。
どうやらルナちゃんは意外な事実に気づいたようです。

さてさて乙女ゲームの世界?それとも乙女ゲームの世界?

次編お楽しみに!

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