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守護者の先は
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「はぁ、まだ下の階層があるのかよ」
ゴーレムを倒し、目の前に現れた階段を前に俺はため息をつく。
「まあまあ、何言ったって変わらないんですから、ご飯にでもしましょうよ。」
「ん、そうしようか。今日は何にする?」
「え~っと、今日は生姜焼きにしましょう。」
「なら、俺は戦利品確認するかー」
そう言って俺は広めの場所に向かった。
「ええっと、まずオークの肉を薄めに切って、少し塩をふって少し時間をおく。その間に、一緒に炒める玉ねぎをくし切りにして、フライパンに油を敷いて炒める、しんなりして透明になってきたらお肉を入れる。しっかり焼き色がついたら、タレを入れてっと。コレでよしあとはキャベツを切って、朝炊いたご飯を取り出して、これで終わりっと。」
マジックバックからアイテムを取り出しながら鑑定していく。
「えっと~、まずは『魔晶石』と『コア』これはゴーレムの中枢に使われてた奴か…これでゴーレム作れないのか?そうだ!タナトス、ゴーレムはどうやれば作れる?」
〈ゴーレムは、方向性を決める魔晶石とコア、そして素体となる素材があれば自動的に形成されます。〉
〈また、似たようなもので『オートマタ』と呼ばれるものも存在しています。〉
「へ~、オートマタってのはどんなのなんだ?」
〈オートマタは、ゴーレムと違い大量の魔力か、素体を一から人形のように組み立てる必要があります。〉
〈そのかわり、素材によって性能が左右され、込められる魔力によっても性能は左右されます。〉
〈他にも、かなりの年月が経ち自我が芽生えたり、大量の血を浴びた『妖刀』や大量の闇を祓った『聖剣』、大量の魔力を込め擬似的に人格を与えた武器などを使用し、その武器に合った素体を武器本体に造らせることも可能です。〉
「ふーん、それって永久的に維持出来るのか?」
〈可能です。それと、任意で解除も出来ますし、自我があるものであれば自立思考も出来ます。〉
「へぇ、便利だな。」
どんなものを作ろうかと思案し始めると、白華に呼ばれた。
「凪さーん、ご飯できましたよー」
「とりあえず、後にするか。」
1日置いてから、階段を降りるためにボス部屋に入った。
「「じゃあ、降りますか!」」
「100階の後なんて何が出てくるんでしょ…」
唐突に現れた影により、白華の言葉は遮られた。
『エラー、エラー。想定の30倍以上の者の侵入を確認』
目の前に、ステータスボードと同じようなウィンドウが現れそう表示されていた。
「どういうことだ?30倍って尋常じゃないぞ?」
そして、そんなことをつぶやいた瞬間、別の場所に飛ばされていた。そして、ウィンドウには、
『ダンジョンマスターの部屋に転移』
と、そう書いてあった。
「「えっ?」」
そうはハモりながら、今の状況の分析をしようとしたとき、目の前に人のホログラムのようなものが現れた。
「ふむ、最下層到達おめでとう。しかし、かなりの怪物を呼んだしもうたようじゃの。」
「「あなた誰?」」
俺たちは、そう問うしか無かった。
「ワシか?ワシは、エルフの大賢者じゃよ。しかし、擬似的な幽霊のような状態じゃから、そう長くは喋れんがな。」
老人は、そう笑いながら言った。
「まあ、手短に話そう。君たちは強すぎたため、クリア扱いにした。ゆえに、ここから出ることは出来る。」
「しかし、クリアしたのだから特典は必要であろう?じゃから、ささやかながらこのダンジョンの全てのアイテムとワシがアイテムを用意させてもらった。」
「あ、使い方は鑑定すれば分かるから。じゃあの」
………
「「えっ?」」
本日何度目か分からない、疑問を口にしたところで、老人は蜃気楼のように消え、目の前に大量のアイテムと、一つの魔法陣が現れた。
「「えぇ?」」
そのまま、自分たちをおいて。
「どうしましょう?」
白華がこっちを向く。
「とりあえず、戦利品確認だな。」
ひとつひとつ丁寧に見ていくが、アイテムの山のほとんどが魔石や魔晶石、コアなどで、武器や防具などはほとんどなかった。
そんなアイテムの山の中で1番気になった物が、一対の狐面と天使の輪のような装備である。
鑑定してみた結果は…
アイテム名:白と黒の狐面
追加スキル:認識阻害、位置情報発信、位置情報受信、威圧
概要:一対で作られた白と黒の狐面。相互に位置が分かる。
アイテム名:ヘイロー
追加スキル:不明
概要:装備者によって姿を変え、追加スキルも変わる。一度装備することで帰属装備になり、装備者が存在する状態で盗むことは不可能。
「「ほえー、なんかすごそう。」」
頭の悪い解答になってしまったが、本当にそう言うほかない。ちなみに、ヘイローはご丁寧に二つ用意されている。…絶対あの爺さんが用意した装備だよな、コレどっから取ってきたんだろ。
「確かヘイローって天使の輪って意味だったような気がするんだが。まぁ、どうでもいいか。」
ヘイローを頭の上に載せて遊んでいる白華を見て癒されていると、唐突にダンジョンの壁が崩れ始めた。同時に魔法陣が輝きを増し、目を開けるとそこは…
いつものように見ていた玄関だった。
ゴーレムを倒し、目の前に現れた階段を前に俺はため息をつく。
「まあまあ、何言ったって変わらないんですから、ご飯にでもしましょうよ。」
「ん、そうしようか。今日は何にする?」
「え~っと、今日は生姜焼きにしましょう。」
「なら、俺は戦利品確認するかー」
そう言って俺は広めの場所に向かった。
「ええっと、まずオークの肉を薄めに切って、少し塩をふって少し時間をおく。その間に、一緒に炒める玉ねぎをくし切りにして、フライパンに油を敷いて炒める、しんなりして透明になってきたらお肉を入れる。しっかり焼き色がついたら、タレを入れてっと。コレでよしあとはキャベツを切って、朝炊いたご飯を取り出して、これで終わりっと。」
マジックバックからアイテムを取り出しながら鑑定していく。
「えっと~、まずは『魔晶石』と『コア』これはゴーレムの中枢に使われてた奴か…これでゴーレム作れないのか?そうだ!タナトス、ゴーレムはどうやれば作れる?」
〈ゴーレムは、方向性を決める魔晶石とコア、そして素体となる素材があれば自動的に形成されます。〉
〈また、似たようなもので『オートマタ』と呼ばれるものも存在しています。〉
「へ~、オートマタってのはどんなのなんだ?」
〈オートマタは、ゴーレムと違い大量の魔力か、素体を一から人形のように組み立てる必要があります。〉
〈そのかわり、素材によって性能が左右され、込められる魔力によっても性能は左右されます。〉
〈他にも、かなりの年月が経ち自我が芽生えたり、大量の血を浴びた『妖刀』や大量の闇を祓った『聖剣』、大量の魔力を込め擬似的に人格を与えた武器などを使用し、その武器に合った素体を武器本体に造らせることも可能です。〉
「ふーん、それって永久的に維持出来るのか?」
〈可能です。それと、任意で解除も出来ますし、自我があるものであれば自立思考も出来ます。〉
「へぇ、便利だな。」
どんなものを作ろうかと思案し始めると、白華に呼ばれた。
「凪さーん、ご飯できましたよー」
「とりあえず、後にするか。」
1日置いてから、階段を降りるためにボス部屋に入った。
「「じゃあ、降りますか!」」
「100階の後なんて何が出てくるんでしょ…」
唐突に現れた影により、白華の言葉は遮られた。
『エラー、エラー。想定の30倍以上の者の侵入を確認』
目の前に、ステータスボードと同じようなウィンドウが現れそう表示されていた。
「どういうことだ?30倍って尋常じゃないぞ?」
そして、そんなことをつぶやいた瞬間、別の場所に飛ばされていた。そして、ウィンドウには、
『ダンジョンマスターの部屋に転移』
と、そう書いてあった。
「「えっ?」」
そうはハモりながら、今の状況の分析をしようとしたとき、目の前に人のホログラムのようなものが現れた。
「ふむ、最下層到達おめでとう。しかし、かなりの怪物を呼んだしもうたようじゃの。」
「「あなた誰?」」
俺たちは、そう問うしか無かった。
「ワシか?ワシは、エルフの大賢者じゃよ。しかし、擬似的な幽霊のような状態じゃから、そう長くは喋れんがな。」
老人は、そう笑いながら言った。
「まあ、手短に話そう。君たちは強すぎたため、クリア扱いにした。ゆえに、ここから出ることは出来る。」
「しかし、クリアしたのだから特典は必要であろう?じゃから、ささやかながらこのダンジョンの全てのアイテムとワシがアイテムを用意させてもらった。」
「あ、使い方は鑑定すれば分かるから。じゃあの」
………
「「えっ?」」
本日何度目か分からない、疑問を口にしたところで、老人は蜃気楼のように消え、目の前に大量のアイテムと、一つの魔法陣が現れた。
「「えぇ?」」
そのまま、自分たちをおいて。
「どうしましょう?」
白華がこっちを向く。
「とりあえず、戦利品確認だな。」
ひとつひとつ丁寧に見ていくが、アイテムの山のほとんどが魔石や魔晶石、コアなどで、武器や防具などはほとんどなかった。
そんなアイテムの山の中で1番気になった物が、一対の狐面と天使の輪のような装備である。
鑑定してみた結果は…
アイテム名:白と黒の狐面
追加スキル:認識阻害、位置情報発信、位置情報受信、威圧
概要:一対で作られた白と黒の狐面。相互に位置が分かる。
アイテム名:ヘイロー
追加スキル:不明
概要:装備者によって姿を変え、追加スキルも変わる。一度装備することで帰属装備になり、装備者が存在する状態で盗むことは不可能。
「「ほえー、なんかすごそう。」」
頭の悪い解答になってしまったが、本当にそう言うほかない。ちなみに、ヘイローはご丁寧に二つ用意されている。…絶対あの爺さんが用意した装備だよな、コレどっから取ってきたんだろ。
「確かヘイローって天使の輪って意味だったような気がするんだが。まぁ、どうでもいいか。」
ヘイローを頭の上に載せて遊んでいる白華を見て癒されていると、唐突にダンジョンの壁が崩れ始めた。同時に魔法陣が輝きを増し、目を開けるとそこは…
いつものように見ていた玄関だった。
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