(仮)攫われて異世界

エウラ

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29 *まさに現実逃避 2

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*R18。背後注意。真っ昼間からすみません。でも前半はえっち少ないです。ちょっと説明くさい*




どうやらイッて意識がトんだらしい。

こんなこと初めてで、息を整えるためにハクハクと魚のように口を動かしていた。
イッたあとの脱力感で動きたくない僕は、ただボーッと横たわっていた。
そこに今度はあらぬところの刺激でハッとする。

「あっ! な、ナハト!?」

いつの間にか力の入らない僕をうつ伏せにして、お腹の下にクッションを敷き詰めてお尻を高くした状態にしていくと、丸見えになった僕のお尻の穴にさっきの潤滑油を塗り込んでいく。

「うん。いい感じに力が抜けてるから、コレならすぐに柔らかく解れそうだ」
「───いや、何が!?」

じっくり見られて、さすがの僕も顔が真っ赤になって熱い。力の入らない身体を何とか動かして、辛うじて首を回してナハトを見ると、淡々と話してるくせに顔は盛りのついた猛獣のオスのようにギラついていた。

「男はココを使うからな。初めてなら念入りに解さないと。痛いのはイヤだろう?」
「そりゃあそうだけど、何で急に!? ドコにこんなことする要因があった!? ていうかナハトは、こういうの経験あるの!?」

さっきも手慣れたように僕を翻弄して・・・・・・。

「イヤ? 俺も童貞処女だが? まぁ長いこと生きてるとそういう知識も豊富にはなるな。運命の番い以外に欲情はしないけど」
「───は?」

まさかの童貞処女宣言。

いや、ソレにしたって耳年増にも限度があるだろう。それで実践できるって、ヘンなところで才能を発揮してるな!?

「まぁ、俺のスキル使って気持ちよくしてやってもいいけど、たぶんスキルの影響で朦朧として記憶に残らないから初めては使いたくない」
「・・・・・・そういえば、僕、ナハトの種族知らないんだけど。あと帰ったら色々説明してくれるって・・・・・・」

一回イッて賢者タイムになったみたいでちょっと冷静になった僕は、いまだにお尻を高くした状態で力の入らない間抜けで恥ずかしい格好のまま、ナハトに尋ねた。

「───あー・・・・・・うん。そういえば言ってなかったな。俺は吸血鬼ヴァンパイアだ」

ちょっとソコまでお買い物的な軽いノリでナハトが告げた言葉に唖然とする。

「・・・・・・吸血鬼?」
「そうだ」
「・・・・・・一応聞くけど、この世界ココの吸血鬼って、皆、普通にお日様の下を歩けんの?」
「いや?」
「だよねー?」

───じゃあ何でナハトは平気なの!?
そんな僕の気持ちを読んだようにナハトは続けた。

「俺は吸血鬼の真祖でデイウォーカーなんだ。それで吸血鬼でただ一人、不老不死の存在」
「はぁ!? ツッコみどころ満載なんだけど!」
「いやツッコむのは俺でツッコむ場所はココ」
「何上手いこと言ってんだよ! そうじゃねえよ! はぁっ!? え、ナハトって何歳なわけ!?」

至極真面目な顔して上手い返しをしてきたナハトに思わずツッコんだ。
そしてその返答に再び唖然。

「うーん、覚えてないが、すでに万単位の歳はとってるかな?」

・・・・・・そんなに長く生きてるんだ?
僕だったらやってらんないね。でも不老不死って・・・・・・死で終わらせられないのも辛いよね。

「・・・・・・あの、その」
「ああ、今はユラがいてくれるから退屈じゃないよ」

急に気まずくなってしまって顔を伏せる僕。いや、もうこの体勢が一番気まずいんだけど。
でもその空気を変えるようにナハトが言った。

「そんなわけで、たかだか数十年、数百年待つことになっても俺には一瞬だから、急いで好きにならなくてもいいよ」

そう言うナハトはちょっと寂しそうではあった。僕はまだちょっと自分の気持ちに自信がないけど、ナハトのことは好き、なんだと思う。

だから少しならいいかな?

「今はもの凄く好き・・・・・・ってわけじゃないけど、ナハトとはこうしてても平気・・・・・・だから」
「───え、本当・・・・・・?」

そう言ったらパッと音がしそうな顔になって言った。

「やっぱり堕とすのがいいんだな。もうでろでろに甘やかして愛してやるからな! ついでに魔力も回復できるし」

「・・・・・・は?」

ちょっと意味不明なことをまた言ったぞ、ナハト。何、魔力も回復できるって?
まさかまた異世界あるあるで、精液に魔力が多く含まれてるから中出ししたら回復とかいう・・・・・・!?

一方的に宣言したナハトは、戸惑う僕を置いて後孔を解す手を動かし始めたのだった。

「あっ、やっ・・・・・・うぁ・・・・・・ちょっと中、汚いぃ・・・・・・!」
「大丈夫だ。寝てるうちに洗浄魔法で綺麗にしておいたから」
「は? え、ナニソレいつの間に!? ───あ、むりむりむりー! ひうっ!」

動きを再開したナハトは、種族ソレ以外のことには触れずに潤滑油を足しながら、容赦なく僕の後孔の拡張に勤しんでいくのだった。





※拡張までいかず、次話こそガッツリ!




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