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蜜月な箱庭
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アレから俺達は蜜月───いわゆる正式な番いとなるためにサイファの部屋に篭もった。今のところ期間は未定。
どうやらサイファが満足するまで続くらしい。
なんだそりゃ?
俺が満足してもサイファが満足しないと終わらないらしいよ?
まあいいけどね。俺は養って貰う立場だし?
ていうか、その満足度って何? 何の満足度?
「それは、もちろん───」
耳元で囁くサイファの吐息にゾクゾクッと背筋をナニかが走った。
「ええええと、ソレってつまり・・・・・・アレデスよね?」
この前話してたえっちのことデスよね!? え? ちょっと待って、俺の考えてた蜜月とちょっと違う!?
「もちろんラトナを満足させるために頑張るつもりだが、俺も当然こういうことは初めてでな。───始まったら暴走するかも」
真面目な顔で童貞宣言するサイファに驚く。
「そそそそうなの? あ、番い以外には性欲が薄いとかってヤツ?」
「まあ、なくはないが、大抵はたまに自己処理で出すくらいだな。今の俺が欲情するのは番いだけだ」
そう言って壮絶な色気を纏いだしたサイファの瞳がギラギラと捕食者の瞳になっていて、恐怖とは違うさっきのようなぞわっとする感情が走る。
───え、俺、もしかして期待してる?
サイファとのえっちを喜んでる。番いだからなのか、好きだからなのか───とにかくサイファと番えることを喜んでいる。
「・・・・・・う、俺も、サイファだから、サイファだけがいい。優しくしてくれる?」
顔を真っ赤にして俺がそう言うと、サイファは一瞬、ゴクッと喉を鳴らした。
「っもちろん。だからイヤなことはイヤと言ってくれ。もちろんその反対もだ。気持ちいいところはちゃんと口で教えてくれ」
「え、そっ・・・・・・うう・・・・・・が、頑張る」
そんなのめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど!
でも言わないとお互いすれ違ったり誤解するかもだから、なるべく言うようにしよう!
そうして寝室のベッドに横になると、お互い生まれたままの姿でゆっくりと愛し始めた。
二人とも初めて同士だから、一度目は手探りでお互いのいいところ、イヤなところを言い合いながら丁寧に前戯し、俺の無垢な身体を拓いていくサイファ。
ソレが比較対象がないから何とも言えないけど、長くてしつこくて、イヤって言っても『ココもイイところだろう?』って攻めてきて、善すぎて辛くて俺はもう息も絶え絶えでぐったり。
あまりにも疲れちゃって、一度カーバンクル姿に戻っちゃった。
「さすがにこれで挿入は出来ないな」
サイファにそう苦笑された。分かってるよ!
でも保たないんだもん、仕方ないでしょ。
数分息を整えて獣人の姿になると、えっちの間はせめて獣人の姿のままになるように魔法を考えて自分にかけてみた。
うん、俺が魔力枯渇にでもならない限りは何とかなりそう。
そもそも枯渇するほど消費しないんだけど、気が抜けるというか集中が切れるというか、つまり前後不覚になっちゃうと幻獣本来の姿に戻っちゃうんだよね。
要するにサイファが上手すぎて粘着質で俺がおかしくなっちゃうってことだよ!
サイファも童貞って言ってたのに、恐ろしい子!
そんなこんなでようやく挿入されたときにはやっとだというのとようやく正式に番いになれるという安堵と喜びで思わず涙が零れた。
「・・・・・・サイファ、これでやっと・・・・・・」
「ああ、あとはラトナの胎の中に精を注いでうなじを咬めば正式に番いとなる」
「・・・・・・うん・・・・・・うん?」
───待って?
俺も男だから出すためには擦らないとっていうのは分かる。
でも擦ってアレを出すってことは、今俺の中に挿入されてるサイファのアレをこの状態から抜き差ししないといけないわけで。
・・・・・・今、入ってるだけでギチギチで苦しくて、でも気持ちいいんだけど。
これで中を擦られたら俺、どうなっちゃうの!?
「───ラトナ。俺と一緒に、いっぱい気持ちよくなろうね」
「・・・・・・・・・・・・ぁい・・・・・・」
───俺、死ぬかもしれない。
蕩けて嬉しそうなサイファを見たらイヤとは言えなくて。俺も気持ちいいし。
「───まあいっかぁ」
たぶん死なないだろう。
一応神様公認なんだし、その辺りもコミコミでの番いなんだろう・・・・・・きっと。そう信じたい。
「一緒に気持ちよくなろうね、エルサイファルド」
そう言って無意識に自分の薄い腹を撫でた。
中のサイファが一段と質量を増した気がしてビクッとなった。
「───っ本当に君は・・・・・・ああ、もう、イヤと言っても止まれないぞラトナラジュ」
ギラついた瞳で獰猛に笑うサイファはそう言って俺の腰をガシッと掴んだ。
「・・・・・・え?」
「逃げないでな、ラトナラジュ」
「・・・・・・ひぇ」
───前言撤回。
俺、たぶん間違えた。
いくら神様でもそこまでサービスしてくれないかも。
でも腹上死だけは勘弁してー!
───詳しいことは割愛するが、あのあと中出しで二人でイッたときにうなじを咬まれて、そこからは快楽地獄と言っていいくらいに善がりまくって何度も気絶して。
気付くと口移しで何か飲まされて、体力が戻ると再び繫がって───。
サイファは時間とか分かってたんだろうけど、僕はもう昼夜も日にちも分からないまま、いつの間にかひと月過ぎていたらしい。
ある日、パタッと意識がハッキリして目が覚めたら、隣には俺を愛おしそうに見つめるサイファの顔があって。
「・・・・・・おはよう?」
「ああ、おはよう」
爽やかさに甘さもあるイケボで囁かれて顔が熱くなる。
俺は誤魔化すように確認をした。
「えと、アレ、俺達って今まだ蜜月中?」
「そうだね。でもひとまずは落ち着いたから、今日は着替えてテーブルで食事をしようか。そのあと久し振りに部屋の外に出よう」
「え、あ、うん」
ああ、なんかこうやって移動して食べるの久し振りかも。そもそも服も着てなかったような?
「・・・・・・ぅわぁ・・・・・・」
一気に全身が熱を持った。
そうだよ。なんとなく覚えてる。
素っ裸でサイファにお世話されながら爛れた性活を送っていた。
そんなことも気にならないほど蕩けた頭だったんだ。
「蜜月こわい」
「ふふ、甘えてとろとろのラトナは可愛かったぞ」
「───ぅうわー! なんてこと言ってんのこの男はー!!」
「はははっ!」
そんなやりとりをしながらも俺を着替えさせて抱っこで隣の部屋に移動するサイファ。
隣ではナージュが食事の用意をして控えていた。
「あ、ナージュ! 久し振り?」
「はい、御無沙汰しております。体調の方はよろしいのですか?」
「え、あ、うん? 特にいつもと変わらないよ?」
どこも痛くないし、ピンピンしてる。
「それはようございました。蜜月中はだいぶ曖昧なご様子でしたので、少々心配しておりました」
「・・・・・・? 曖昧?」
確かにあんまり記憶に残ってはいなかったかも?
俺が首を傾げているとサイファがバツが悪そうに言った。
「・・・・・・俺の性欲が強すぎて、その、だいぶ無理をさせたようだ。・・・・・・すまない」
「・・・・・・ああ。まあ、なんとなくそうかなとは思ってた。でもいいよ。俺もたぶん無意識に煽ったりノリノリだったんじゃないかなと思うし」
初めて同士、気持ちいいこと覚えちゃったら、そりゃあ盛り上がるよね。
しかもすでに夫夫なんだもん。遠慮もなくなるよ。
「・・・・・・やっぱりラトナだな」
「ラトナ様らしいですね」
ホッとしながら膝に乗せた俺に給餌をするサイファと、そつなく食事を差し出してくれるナージュに首を傾げながらも、久し振りのご飯に舌鼓を打つのだった。
※誤字脱字修正しました。たくさんあった。すみません。
どうやらサイファが満足するまで続くらしい。
なんだそりゃ?
俺が満足してもサイファが満足しないと終わらないらしいよ?
まあいいけどね。俺は養って貰う立場だし?
ていうか、その満足度って何? 何の満足度?
「それは、もちろん───」
耳元で囁くサイファの吐息にゾクゾクッと背筋をナニかが走った。
「ええええと、ソレってつまり・・・・・・アレデスよね?」
この前話してたえっちのことデスよね!? え? ちょっと待って、俺の考えてた蜜月とちょっと違う!?
「もちろんラトナを満足させるために頑張るつもりだが、俺も当然こういうことは初めてでな。───始まったら暴走するかも」
真面目な顔で童貞宣言するサイファに驚く。
「そそそそうなの? あ、番い以外には性欲が薄いとかってヤツ?」
「まあ、なくはないが、大抵はたまに自己処理で出すくらいだな。今の俺が欲情するのは番いだけだ」
そう言って壮絶な色気を纏いだしたサイファの瞳がギラギラと捕食者の瞳になっていて、恐怖とは違うさっきのようなぞわっとする感情が走る。
───え、俺、もしかして期待してる?
サイファとのえっちを喜んでる。番いだからなのか、好きだからなのか───とにかくサイファと番えることを喜んでいる。
「・・・・・・う、俺も、サイファだから、サイファだけがいい。優しくしてくれる?」
顔を真っ赤にして俺がそう言うと、サイファは一瞬、ゴクッと喉を鳴らした。
「っもちろん。だからイヤなことはイヤと言ってくれ。もちろんその反対もだ。気持ちいいところはちゃんと口で教えてくれ」
「え、そっ・・・・・・うう・・・・・・が、頑張る」
そんなのめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど!
でも言わないとお互いすれ違ったり誤解するかもだから、なるべく言うようにしよう!
そうして寝室のベッドに横になると、お互い生まれたままの姿でゆっくりと愛し始めた。
二人とも初めて同士だから、一度目は手探りでお互いのいいところ、イヤなところを言い合いながら丁寧に前戯し、俺の無垢な身体を拓いていくサイファ。
ソレが比較対象がないから何とも言えないけど、長くてしつこくて、イヤって言っても『ココもイイところだろう?』って攻めてきて、善すぎて辛くて俺はもう息も絶え絶えでぐったり。
あまりにも疲れちゃって、一度カーバンクル姿に戻っちゃった。
「さすがにこれで挿入は出来ないな」
サイファにそう苦笑された。分かってるよ!
でも保たないんだもん、仕方ないでしょ。
数分息を整えて獣人の姿になると、えっちの間はせめて獣人の姿のままになるように魔法を考えて自分にかけてみた。
うん、俺が魔力枯渇にでもならない限りは何とかなりそう。
そもそも枯渇するほど消費しないんだけど、気が抜けるというか集中が切れるというか、つまり前後不覚になっちゃうと幻獣本来の姿に戻っちゃうんだよね。
要するにサイファが上手すぎて粘着質で俺がおかしくなっちゃうってことだよ!
サイファも童貞って言ってたのに、恐ろしい子!
そんなこんなでようやく挿入されたときにはやっとだというのとようやく正式に番いになれるという安堵と喜びで思わず涙が零れた。
「・・・・・・サイファ、これでやっと・・・・・・」
「ああ、あとはラトナの胎の中に精を注いでうなじを咬めば正式に番いとなる」
「・・・・・・うん・・・・・・うん?」
───待って?
俺も男だから出すためには擦らないとっていうのは分かる。
でも擦ってアレを出すってことは、今俺の中に挿入されてるサイファのアレをこの状態から抜き差ししないといけないわけで。
・・・・・・今、入ってるだけでギチギチで苦しくて、でも気持ちいいんだけど。
これで中を擦られたら俺、どうなっちゃうの!?
「───ラトナ。俺と一緒に、いっぱい気持ちよくなろうね」
「・・・・・・・・・・・・ぁい・・・・・・」
───俺、死ぬかもしれない。
蕩けて嬉しそうなサイファを見たらイヤとは言えなくて。俺も気持ちいいし。
「───まあいっかぁ」
たぶん死なないだろう。
一応神様公認なんだし、その辺りもコミコミでの番いなんだろう・・・・・・きっと。そう信じたい。
「一緒に気持ちよくなろうね、エルサイファルド」
そう言って無意識に自分の薄い腹を撫でた。
中のサイファが一段と質量を増した気がしてビクッとなった。
「───っ本当に君は・・・・・・ああ、もう、イヤと言っても止まれないぞラトナラジュ」
ギラついた瞳で獰猛に笑うサイファはそう言って俺の腰をガシッと掴んだ。
「・・・・・・え?」
「逃げないでな、ラトナラジュ」
「・・・・・・ひぇ」
───前言撤回。
俺、たぶん間違えた。
いくら神様でもそこまでサービスしてくれないかも。
でも腹上死だけは勘弁してー!
───詳しいことは割愛するが、あのあと中出しで二人でイッたときにうなじを咬まれて、そこからは快楽地獄と言っていいくらいに善がりまくって何度も気絶して。
気付くと口移しで何か飲まされて、体力が戻ると再び繫がって───。
サイファは時間とか分かってたんだろうけど、僕はもう昼夜も日にちも分からないまま、いつの間にかひと月過ぎていたらしい。
ある日、パタッと意識がハッキリして目が覚めたら、隣には俺を愛おしそうに見つめるサイファの顔があって。
「・・・・・・おはよう?」
「ああ、おはよう」
爽やかさに甘さもあるイケボで囁かれて顔が熱くなる。
俺は誤魔化すように確認をした。
「えと、アレ、俺達って今まだ蜜月中?」
「そうだね。でもひとまずは落ち着いたから、今日は着替えてテーブルで食事をしようか。そのあと久し振りに部屋の外に出よう」
「え、あ、うん」
ああ、なんかこうやって移動して食べるの久し振りかも。そもそも服も着てなかったような?
「・・・・・・ぅわぁ・・・・・・」
一気に全身が熱を持った。
そうだよ。なんとなく覚えてる。
素っ裸でサイファにお世話されながら爛れた性活を送っていた。
そんなことも気にならないほど蕩けた頭だったんだ。
「蜜月こわい」
「ふふ、甘えてとろとろのラトナは可愛かったぞ」
「───ぅうわー! なんてこと言ってんのこの男はー!!」
「はははっ!」
そんなやりとりをしながらも俺を着替えさせて抱っこで隣の部屋に移動するサイファ。
隣ではナージュが食事の用意をして控えていた。
「あ、ナージュ! 久し振り?」
「はい、御無沙汰しております。体調の方はよろしいのですか?」
「え、あ、うん? 特にいつもと変わらないよ?」
どこも痛くないし、ピンピンしてる。
「それはようございました。蜜月中はだいぶ曖昧なご様子でしたので、少々心配しておりました」
「・・・・・・? 曖昧?」
確かにあんまり記憶に残ってはいなかったかも?
俺が首を傾げているとサイファがバツが悪そうに言った。
「・・・・・・俺の性欲が強すぎて、その、だいぶ無理をさせたようだ。・・・・・・すまない」
「・・・・・・ああ。まあ、なんとなくそうかなとは思ってた。でもいいよ。俺もたぶん無意識に煽ったりノリノリだったんじゃないかなと思うし」
初めて同士、気持ちいいこと覚えちゃったら、そりゃあ盛り上がるよね。
しかもすでに夫夫なんだもん。遠慮もなくなるよ。
「・・・・・・やっぱりラトナだな」
「ラトナ様らしいですね」
ホッとしながら膝に乗せた俺に給餌をするサイファと、そつなく食事を差し出してくれるナージュに首を傾げながらも、久し振りのご飯に舌鼓を打つのだった。
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