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第一章 フォレスター編
再生 或いは生まれ変わり
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*背後注意。R18な場面がぬるいですが後半あります*
無事に婚姻届が受理されて、夕方近く、身内でお祝いとなった。
俺的には特に変わり映えもなく、何時ものように過ごす気満々だったんだけど。
せっかくだからと邸内の皆(手の空いてる使用人達も)でパーティーをしようとなって、一応主役だからと盛装に着替えさせられた。
同じく盛装姿のクラビスが格好良すぎて、カッコいいを連発してた。俺の語彙力死んだ。
「お手をどうぞ、奥様」
なんて王子然としたクラビスにエスコートされる。
「あ、ありがとう・・・旦那様?」
照れながら言うと、クラビスは極まったのか、エスコートしてない方の手で口許を押さえて天を仰いだ。
耳まで真っ赤にして何かブツブツ言ってるが分からない。
そうしてお互い、初々しい新婚さんな感じでパーティー会場へ入ると、途端に目に入った横断幕に唖然となった。
『20歳のお誕生日おめでとう』
『結婚おめでとう アルカス&クラビス』
・・・・・・え?
「え?」
「誕生日おめでとう、アルカス」
クラビスが耳元で告げる。
よく見ると王都にいるはずの父さん達もいる。
「・・・え?」
俺は、え?しか言えてない。だって、え?
「今日、俺の、誕生日?」
呆然と聞けば。
「今日がアルカスの20歳の誕生日だよ。内緒にしててごめんね?」
クラビスがドッキリ成功みたいな顔で教えてくれた。
日本では拾われた日が誕生日とされていたから、まだ少し先だと思ってた。
まさか今日だったなんて欠片も思わなかった。
もしかして・・・・・・。
「だから、今日婚姻届を出したの?」
「うん、まあ、前から話は出てたんだけど、せっかくだから誕生日にしようと皆、アルカスに内緒で準備してたんだ。・・・・・・嫌だった?」
クラビスが少しへにょりとして言うのに慌てて否定した。
「ううん、全然! これっぽっちも、嫌じゃない! 嬉しくて、自分の誕生日に好きな人と結婚できて、こんなにお祝いしてくれる皆がいて・・・」
涙がぽろぽろ零れ落ちて、声にならない。
「アルカス(様)、お誕生日おめでとう(ございます)。そして婚姻おめでとう(ございます)!」
「っ、あり、ありがとうっ」
俺、こんなに幸せでいいのかな?
今までで一番の誕生日だよ。
そうして日付が変わる前にクラビスと部屋に戻ってきたら、クラビスが風呂に入ろうと言ってきた。
俺は嬉しくて気持ちが浮ついてた上に、日本では未成年だったから初お酒でほろ酔い気分で、ふわふわしながら言われるがままクラビスに甘えていた。
そんな頭でそういえば、今夜って、いわゆる『初夜』ってヤツでは? と思っていた。
案の定、最初にクラビスにこの世界の子作り事情を聞いたときに、俺が全くの未経験者なのをしっかりと覚えていたようで、お風呂に入りながら、言葉と実地で説明された。
アルコールのせいか、体の力が抜けていく。
クラビスの指が俺の後孔につぷっと入り、生活魔法の『浄化』で中をきれいにすると、いつ用意したのか、ビー玉ほどの大きさの丸い透明なモノを中に押し込んだ。
「ぁ、んっ」
更にぐぐっと奥に押し込まれ、思わず声が漏れた。
「ひ、・・・あ」
中でそれが弾けたようで、じわりと温かい。それが今度はちょっとじくじくする感じになった。
「クラビスッ、何? 今の・・・っ」
クラビスは穏やかな感じで、指を中でゆるゆると動かしながら言った。
「潤滑油の魔導具で、少し媚薬の成分が入ってるんだ。アルカスの初めてを辛いものにしたくないから。大丈夫。気持ちいいことだけ感じていて?」
「んっ、ああ、クラビス、お風呂もう、いいから。逆上せ、そ・・・」
言ってる間も指が動きつづけて、息が詰まる。
「そうだね、寝室に移動しようか。潤滑油も馴染んできたし」
そう言って指を抜いて『ドライ』で体を乾かしてガウンを着せてベッドへ横抱きで行く。
そつなく熟す様子に、『魔の一週間』はこうして世話を焼かれていたんだろうなとぼんやり考える。
ソッとベッドに降ろされ、灯りを少し暗くする。
「俺は明るくして全部見たいけど、アルカスが恥ずかしいでしょ?」
そう言って軽くキスをする。
当然!
いくら酔ってるっていっても理性は残ってるし、こちとらドッチも未経験!
「初めてなんだから、優しくしてよぅ」
そう言ったら、『ぐうっ』と喉の奥を鳴らして何かに耐えるような感じで動きが止まったが、復活したらしい。
「出来るだけ優しくする」
・・・絶対じゃないんだ。
「何にも分かんないから、よろしくね?」
そして再びのフリーズ。
「アルカスが俺を殺しにきてる」
なんてブツブツ言ってるが、してないぞ、そんなこと。
「と、とにかく、ゆっくり進めよう。痛かったり嫌だったら言うんだよ?(でも止められないけど)」
「ぅ? うん?」
なんか副音声が聞こえたような?
でも、クラビスがキスをしてきて、意識が逸れたからすっかり頭から消えてしまった。
後になって、嫌だと言っても止まらないって意味だと気付くが、遅かった。
体中、もう触れるところが無いってほどキスをされて、その間も絶え間なく指で中をほぐされた。
その時に見つけたイイところを執拗に捏ねられて何度目か分からないほどイかされてから、ようやくクラビスが挿入ってきて。
て言うか、もう俺が限界で、頭が溶けちゃって、自分から『挿れて』ってお願いしてた。
「アルカスからのお強請りなんて最高だ」
クラビスはそれはそれはいい笑顔で笑っていた。
そうして、明け方まで揺さぶられた俺は、もう無理って感じで気絶するように眠った。
実際、気絶していたと思う。
・・・・・・気持ちいいが過ぎると辛いって身を持って知りました。
そんでクラビス。絶倫過ぎ!
俺、初心者!
優しくしてって言っただろぉ?!
体格差を考えろ!
目ぇ覚めて声はガラガラ、喉痛いし腰も立たねえ。
疲労困憊で指先一つも動かせないって・・・。
そんな俺を嬉しそうに抱えて風呂に入れるクラビス。
されるがままの俺。抵抗する気力もない。
脱がされた寝衣の下は体中キスマークでドン引き。
一人満足そうなクラビスを横目に、ま、いっか。なんて許す俺も俺だな。
この世界で初めて迎えた誕生日は、俺にとって本当の意味でREBORN(生まれ変わり)だった。
無事に婚姻届が受理されて、夕方近く、身内でお祝いとなった。
俺的には特に変わり映えもなく、何時ものように過ごす気満々だったんだけど。
せっかくだからと邸内の皆(手の空いてる使用人達も)でパーティーをしようとなって、一応主役だからと盛装に着替えさせられた。
同じく盛装姿のクラビスが格好良すぎて、カッコいいを連発してた。俺の語彙力死んだ。
「お手をどうぞ、奥様」
なんて王子然としたクラビスにエスコートされる。
「あ、ありがとう・・・旦那様?」
照れながら言うと、クラビスは極まったのか、エスコートしてない方の手で口許を押さえて天を仰いだ。
耳まで真っ赤にして何かブツブツ言ってるが分からない。
そうしてお互い、初々しい新婚さんな感じでパーティー会場へ入ると、途端に目に入った横断幕に唖然となった。
『20歳のお誕生日おめでとう』
『結婚おめでとう アルカス&クラビス』
・・・・・・え?
「え?」
「誕生日おめでとう、アルカス」
クラビスが耳元で告げる。
よく見ると王都にいるはずの父さん達もいる。
「・・・え?」
俺は、え?しか言えてない。だって、え?
「今日、俺の、誕生日?」
呆然と聞けば。
「今日がアルカスの20歳の誕生日だよ。内緒にしててごめんね?」
クラビスがドッキリ成功みたいな顔で教えてくれた。
日本では拾われた日が誕生日とされていたから、まだ少し先だと思ってた。
まさか今日だったなんて欠片も思わなかった。
もしかして・・・・・・。
「だから、今日婚姻届を出したの?」
「うん、まあ、前から話は出てたんだけど、せっかくだから誕生日にしようと皆、アルカスに内緒で準備してたんだ。・・・・・・嫌だった?」
クラビスが少しへにょりとして言うのに慌てて否定した。
「ううん、全然! これっぽっちも、嫌じゃない! 嬉しくて、自分の誕生日に好きな人と結婚できて、こんなにお祝いしてくれる皆がいて・・・」
涙がぽろぽろ零れ落ちて、声にならない。
「アルカス(様)、お誕生日おめでとう(ございます)。そして婚姻おめでとう(ございます)!」
「っ、あり、ありがとうっ」
俺、こんなに幸せでいいのかな?
今までで一番の誕生日だよ。
そうして日付が変わる前にクラビスと部屋に戻ってきたら、クラビスが風呂に入ろうと言ってきた。
俺は嬉しくて気持ちが浮ついてた上に、日本では未成年だったから初お酒でほろ酔い気分で、ふわふわしながら言われるがままクラビスに甘えていた。
そんな頭でそういえば、今夜って、いわゆる『初夜』ってヤツでは? と思っていた。
案の定、最初にクラビスにこの世界の子作り事情を聞いたときに、俺が全くの未経験者なのをしっかりと覚えていたようで、お風呂に入りながら、言葉と実地で説明された。
アルコールのせいか、体の力が抜けていく。
クラビスの指が俺の後孔につぷっと入り、生活魔法の『浄化』で中をきれいにすると、いつ用意したのか、ビー玉ほどの大きさの丸い透明なモノを中に押し込んだ。
「ぁ、んっ」
更にぐぐっと奥に押し込まれ、思わず声が漏れた。
「ひ、・・・あ」
中でそれが弾けたようで、じわりと温かい。それが今度はちょっとじくじくする感じになった。
「クラビスッ、何? 今の・・・っ」
クラビスは穏やかな感じで、指を中でゆるゆると動かしながら言った。
「潤滑油の魔導具で、少し媚薬の成分が入ってるんだ。アルカスの初めてを辛いものにしたくないから。大丈夫。気持ちいいことだけ感じていて?」
「んっ、ああ、クラビス、お風呂もう、いいから。逆上せ、そ・・・」
言ってる間も指が動きつづけて、息が詰まる。
「そうだね、寝室に移動しようか。潤滑油も馴染んできたし」
そう言って指を抜いて『ドライ』で体を乾かしてガウンを着せてベッドへ横抱きで行く。
そつなく熟す様子に、『魔の一週間』はこうして世話を焼かれていたんだろうなとぼんやり考える。
ソッとベッドに降ろされ、灯りを少し暗くする。
「俺は明るくして全部見たいけど、アルカスが恥ずかしいでしょ?」
そう言って軽くキスをする。
当然!
いくら酔ってるっていっても理性は残ってるし、こちとらドッチも未経験!
「初めてなんだから、優しくしてよぅ」
そう言ったら、『ぐうっ』と喉の奥を鳴らして何かに耐えるような感じで動きが止まったが、復活したらしい。
「出来るだけ優しくする」
・・・絶対じゃないんだ。
「何にも分かんないから、よろしくね?」
そして再びのフリーズ。
「アルカスが俺を殺しにきてる」
なんてブツブツ言ってるが、してないぞ、そんなこと。
「と、とにかく、ゆっくり進めよう。痛かったり嫌だったら言うんだよ?(でも止められないけど)」
「ぅ? うん?」
なんか副音声が聞こえたような?
でも、クラビスがキスをしてきて、意識が逸れたからすっかり頭から消えてしまった。
後になって、嫌だと言っても止まらないって意味だと気付くが、遅かった。
体中、もう触れるところが無いってほどキスをされて、その間も絶え間なく指で中をほぐされた。
その時に見つけたイイところを執拗に捏ねられて何度目か分からないほどイかされてから、ようやくクラビスが挿入ってきて。
て言うか、もう俺が限界で、頭が溶けちゃって、自分から『挿れて』ってお願いしてた。
「アルカスからのお強請りなんて最高だ」
クラビスはそれはそれはいい笑顔で笑っていた。
そうして、明け方まで揺さぶられた俺は、もう無理って感じで気絶するように眠った。
実際、気絶していたと思う。
・・・・・・気持ちいいが過ぎると辛いって身を持って知りました。
そんでクラビス。絶倫過ぎ!
俺、初心者!
優しくしてって言っただろぉ?!
体格差を考えろ!
目ぇ覚めて声はガラガラ、喉痛いし腰も立たねえ。
疲労困憊で指先一つも動かせないって・・・。
そんな俺を嬉しそうに抱えて風呂に入れるクラビス。
されるがままの俺。抵抗する気力もない。
脱がされた寝衣の下は体中キスマークでドン引き。
一人満足そうなクラビスを横目に、ま、いっか。なんて許す俺も俺だな。
この世界で初めて迎えた誕生日は、俺にとって本当の意味でREBORN(生まれ変わり)だった。
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