迷い子の月下美人

エウラ

文字の大きさ
上 下
365 / 533

360 *熱気にさらされて 1

しおりを挟む
*最後の頃R18。背後注意。次はガッツリの予定*





グラウクスと竜王国の主要な面々との情報交換の後。

ノアとアークとヴァンは、農園の手伝いや『箱庭の迷宮』の探索、たまに魔王陛下の所に顔を出すなどしていたが、ノアが魔人国の暑い気候にあてられたのかここ数日熱っぽかったが、どうやら発情期だったらしく。

今朝、不意に発情期に入った。

相変わらずギルファームにテントを張って泊まっていた為、ギギ達やゾア達に事前に連絡をしてお籠もりに入る。

「ヴァンは自分のイッヌ小屋があるから大丈夫だと思うが・・・」
『おう、何時ものようにマジックバッグからノアの料理を出して食べるし、ギギ達にも屋台に連れて行って貰うから、気にするな』
「・・・・・・ごめんねぇ」

アークがヴァンの事をギギ達に頼んでいると、すでにトロンとしてきているノアが呟いた。

『おい、アーク! コッチは心配要らんからサッサとテントに籠もれ! コッチもあてられてヘンな気分になるわ!』
「そうそう! ヤバいよ」
「マジで色気が半端ねえ」
「ノアを見るな!」
「「『うわっ、独占欲と嫉妬丸出し』」」

それを聞いてアークは挨拶もそこそこにテントへと入って行った。

たまたま居合わせた農園の従業員達も、ちょっと前屈みになっている。

「・・・・・・アークに気付かれなくて良かったな。バレてたら絞められてるぞ」
「半殺しで済めば良い方」
「「「ヒエッ!!」」」

真っ青になって一気にアレを縮込ませた従業員達は、慌てて収穫に向かっていった。

「はっはっはっ。さあて、当分は出てこないから俺達も収穫に行くか」
「あっ、親父が東側の柵の修理してくれって言ってたよ」

ルルが思い出したように言ったのでギギは方向転換した。

「んじゃ、ソッチ優先で。何だろ、デカい魔物でも出たかな?」
「単なる老朽化じゃないの?」

そんな会話をしていると、目を逸らしたヴァンがバツが悪そうにぽそっと呟いた。

『---あー、すまん。・・・ソレ、我が勢い良く体当たりしたやつだ・・・』
「「---はあ?」」
『昨日、七つ子達と戯れてたら、脚が滑って、つい・・・な』
「・・・・・・ヴァンでも滑るんだ」
「ヴァンが滑ってゴスン・・・ウケる!」
『煩い! 我だってミスる時はあるわ!』

のしのし歩きながら二人と一頭は柵を直しに向かった。



一方その頃、テントに引き籠もったアークとノアはそうそうに服を脱ぎ去り、おざなりにシャワーを浴びる。

その時点でぐずぐずになっていたノアは、アークに横抱きで寝室に連れ込まれた。

「---んっ、アーク・・・熱いぃ・・・」
「・・・今回は何時もより蕩けるのが早いな。大丈夫か?」
「んー・・・分かんない」

魔人国の気候のせいか?
それとも何か媚薬的なモノでも口にしたかな?
大概は効かない竜人だが、ノアは兎人の混血だから意外な所で効果てきめんになるんだよな。

だからミドガルズオルムの酒とか飲ませるとあっという間に・・・。

---ん?

「・・・・・・ノア、そういえばこの前、ミドガルズオルムの酒が少なくなってるって言って作ってたよな?」
「んー、作ったよぉ」
「・・・・・・もしかして、試飲とかしたか?」
「・・・・・・あーうん・・・ちょびっと、味見、飲んだぁ」
「・・・・・・」

---ソレか---!!

おそらく元々発情期になる時期だったところに、滋養強壮ミドガルズオルムの酒を口にした事がキッカケだったんだろう。

兎人は媚薬系に弱いらしい。

元々感じやすい体質なんだろう。
繁殖力が強いって事は性行為に溺れやすいって事だ。

だからその血を半分引いているノアは竜人よりもそっち系の状態異常耐性が低いんだよな。

---まあ、意図せず状況で俺にとってはこの上ない状況だがな・・・。

「---アーク? ねえ、早く触ってよぉ」

アークが考え事をしている間にも、どんどん昂ってきているようで、もじもじしながら涙目でアークを見つめているノア。

ハッとしてノアに口付けをする。

「・・・んっ、お待たせ、ノア。すぐにとろとろにシてやるからな」
「アーク、んんっ・・・きもちい・・・もっと・・・」

ノアに乞われて口腔をクチュクチュと嬲りながら、ノアの裸の胸を撫でさするとふるふると震えた。

「んー」

相変わらず口付けを止めないので、喘ぎ声が上がらない。

「・・・んっ、ふ・・・・・・ぁふ・・・」

口付けの合間に鼻から抜けるような艶っぽい吐息が漏れる。

漸く口付けを止めると、銀色の糸を引いたノアの濡れた唇からはふはふと荒い息が・・・。

アークはペロリと唇を一舐めすると獰猛な顔で笑った。

「ノア、まだまだ序の口だぜ。満足するまでヤろうな」

ノアは酸欠でぽーっとしていたが、本能で恐れと期待で震えた。



・・・どれくらい経ったのか、いつの間にか解され、アークの指をやすやすと咥えた後孔からぐちゅぐちゅといやらしい粘着質な水音が引っ切りなしに聞こえる。

何度目かのナカイキで限界のノアは涙声でアークに乞うた。

「あっ・・・あん・・・・・・や、もう・・・アークの、はやく欲し・・・っ!」

言い終わる前にズボッと指を抜かれて軽くイッたノアのくぱっと開いた後孔に、熱くて太い剛直が添えられ・・・。

「行くぞ、ノア」
「---っ!! ハッ・・・、あ、あ、ぅあ・・・」

焦らすように押し込んでいくアーク。

ソレを無意識に腰を振って自ら飲み込もうと動くノアに、ギリギリ保っていたアークの理性の糸が切れた。

「---クッ・・・エロすぎんだろ・・・!!」
「ぅあああ---!!」

思わずガツッと一気に奥まで挿入してしまい、ぐぽっと音がした気がする。

衝撃で深いナカイキをしたノアは意識がトんでしまったが、アークも理性がトんでしまい、そのまま腰を動かし始めたのだった。






※次話に続きます。











しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・

青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。 「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」 私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・ 異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

処理中です...