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56 心頭滅却すれば・・・
しおりを挟む「まずは俺からな」
そうアークが言って全ての項目を表示させた。
【名前:アルカンシエル・D・ヴァルハラ
年齢:32
種族:竜人
職業:ヴァルハラ大公家三男、冒険者
冒険者ランク:S
体力:SSS+
魔力:SS+
称号:疾風迅雷の虹、ノアの好一対、精霊王の義息子
備考:No.1】
・・・・・・。
えーと・・・・・・。
「・・・・・・やっぱり精霊王の加護がついてたか」
「・・・義息子ってなってるけど、やっぱり加護なの?」
「ああ。そのお陰だろうな、魔力はS+だったんだが増えてる。他にも何かあるのかも知れないな」
アークが、要検証だなと呟いていると。
「あの、備考のNo.1って、何?」
「---ああ、ソレは、ほら、俺ってSランクだから・・・」
「---ああ、なるほど、Sランクで一番凄い的な?」
「・・・・・・」
にっこり笑って無言のアーク。
だがノアは納得したようだった。
---あっぶな・・・・・・。
肯定も否定もせずに笑って誤魔化すアークに騙されるノア。
・・・本当に大丈夫か?
まあ、俺が絶対に護ってやるけども。
無茶苦茶心配になるアークだった。
「ところで、ヴァルハラ大公家三男って、職業なの?」
「うーん、そう表示されてるからそうなんだろう? 気にしなかったけど別に縁切りして冒険者やってるわけじゃないからな」
そういうもん?
「じゃあ次、ノア、よろしく」
「・・・・・・うええ・・・仕方ないなあ・・・はい」
普段無表情なノアにしたら滅茶苦茶渋い顔で開示した。
アークが苦笑しながら覗き込むと・・・。
【名前:ノア・D・ヴァルハラ
年齢:221
種族:竜人と兎人(と精霊王)の混血
職業:ヴァルハラ大公家三男の番い、冒険者、薬師、錬金術師
冒険者ランク:A
体力:SS+
魔力:SSS+(∞)
称号:孤独だった薬師、大賢者の義息子、アークの好一対、精霊王の義息子、精霊王の愛し子
備考:(精霊王の魔力との融合により魔力値は無限。括弧内は常時非表示)】
・・・・・・。
・・・・・・うん。
色々おかしいかな。
思わずスンッとして呟いた。
「・・・・・・アーク、俺っていつ名前がヴァルハラになったのかな?」
「そんなの、番った瞬間だろう」
「・・・年齢はもう諦めた。種族は一応竜人と兎人の混血、これは分かるけど、非表示でなんか書いてあるよねぇ・・・」
「あるな」
・・・アーク、笑ってない?
「・・・職業のヴァルハラ大公家三男の番いってのも、まあいいや」
「良いんだ?」
ぷって笑っ・・・もういいや。
「魔力もおかしいかな」
「・・・ああ・・・っ」
「称号・・・孤独だったって何?! そこはもっと違う言葉に変えようよ!!」
「---ぶはっ!!」
「ッアーク!! ちょっ、酷くない?!」
堪えきれずに噴き出して大笑いし出したアークに悪態をつくノア。
この後も暫く大笑いが止まらずに、以前と同じようにむくれたノアをアークが宥めるのに必死だった。
ちなみに、例によって名前(姓は非表示)と冒険者ランクのみ表示をして残りは非表示にしておいた。
心臓に悪いから、とノアはもうツッコまないで流す方向にいった。
それにアークが苦笑しながら同意していた。
「面倒事は全部、俺が引き受けるよ。ノアは俺に愛されていれば良い」
「---アーク・・・・・・大好きっ!!」
さすがスパダリ、さすが俺の旦那様!!
男前!!
そういってあっという間にご機嫌になって怒ってた事を忘れてしまった。
「そうだ。ノアはそうやって笑っているのが一番だよ」
それが俺の幸せでもあるからな。
※遅くなりましたが、何とか更新間に合いました!
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