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第四章 誰がために、その金は甦るのか

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 こんなに想い合っているのに。何故2人はまだ伴侶ではないんだろう。

 自分でもそう思う。少し前の自分ならむしろ自分から伴侶になりたいと願ったかもしれない。

 でも今太陽は簡単に踏み込めなくなってしまった。少しずつ自分の役割がわかってしまったから。

「タイヨウ…愛してる」
「は、ぁ、ルースさん」

 ルースが太陽の上に被さり、身体に触れてくる。服の中に入り込んだ手が太陽の身体をまさぐった。

 胸の粒を摘まれ思わず声をあげる。その声ごとルースに貪られる。

 深く口づけされながら、胸を弄られ、少しずつ快感で身体が疼いてくる。

 口から頬、首元と少しずつルースの口づけが下りてきて、服をたくし上げて粒を含み舐められた。甘い快感が広がって、また声が出た。
 吸われて今度はゾクゾクした快感が這い上がってくる。

「ルースさん…もっと、刺激が欲しいです」
「どんな?」
「…噛んで」

 ため息を吐き出す様に呟いた願い通り、恋人が粒に歯をたてた。思わずがまた声を上がった。

「タイヨウ、このまま君の中に僕の生命を注ぎたいっ」

 ルースが固くなったソレを服の上から太陽のソレに擦り合わせてくる。我慢出来ない様に腰を動かし太陽のモノに刺激を与えてくる。

「ん、ふ、まだダメです」

 だって…金の者は人間である事が前提だから。ルースの伴侶となり、普通の人間では無くなった時、もし金の力が無くなってしまったら。これからルースと2人でこの世界で生きて行くと決めたから、今の太陽にはそんな危険は冒せなかった。

 きっとルースだって分かってる筈なのに。こんなにも自分に夢中になってくれている彼が愛しい。

 ルースに答える代わりに、太陽はルースに口づけた。



 お互い全裸になり絡み合う。
 既にルースの愛撫に、身体中がもどかしい快感に包まれていた。優しい刺激が幸せで、でも物足りなくて。思わずねだる。

「…今日は縛らないんですか?」
「ああいう風にされるの好きなの?」
「ルースさんに愛されてるって感じがして好きなんです」

 太陽の言葉に、ルースに冷たい笑みが広がった。その瞳が昏い情欲に染まっていく。

「なら今日はしないよ」
「……」

 残念そうな表情の太陽を見て、歪んだ喜びがルースの胸を満たした。自分にこんな一面がある事をルースは今初めて知った。好きだから憎い。好きだから酷い事をしたい。こんな感情があるなんてー。

 太陽の片足を自分の肩に乗せ、ふくらはぎに舌を這わせた。わざと太陽に見せつける様にいやらしく。

 その光景を見て、太陽がたまらない表情を浮かべ、ソコが更に張り詰め高く立ち上がる。触って欲しそうに濡れて光り、腰が少し揺れていた。

 でもルースはあえてソコには触れ無かった。

 今まで太陽が望むなら彼の思うままに奉仕したし、自分の欲望をぶつけた事もある。でも、それだけじゃ、もう我慢出来なかった。

 太陽からもっと熱く激しく求められたい。
 そうでもしないとルースの中の焦燥感は埋まりそうに無かった。

「今日は…君をドロドロに溶かしてあげる。だけど挿れてあげない」
「…そんな」
「僕が欲しいなら…自分からして」

 そう言って、ルースは太陽の脚に再び唇を這わせた。



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