30 / 67
第二部 乙女ゲーム?中等部編
8
しおりを挟む
月日が経つのは、あっという間だ。
とうとうオレは15歳を迎えた。
お父様やライバンが盛大に祝おうと言ってくれたけど。オレは丁重に断った。
貴族学校に入学して3年。いまや、すっかり学校内でも浮いた存在だ。スペッサやトンガリ君、ジェードとも距離が空いてる。
だから、呼べる友人もいない。寂しいけどね。
そして、更に月日は経ち、もうすぐ卒業パーティーを迎える。そこで婚約破棄をしてもらって。
オレはそのまま行方をくらますんだ。
その為の準備も沢山してきた。お金も貯めて、冒険者として生きる術も磨いた。
だから。少しでも未練は残したくないんだ。
◇◇◇
孤児院の扉を開けると、よう、とラナが手を上げて迎えてくれた。
今では、オレの居場所はココくらいしか無い。本当の自分でいられる、第二の家みたいだ。
「出発に必要な物はあらかた用意できたぜ」
「良かった。オレの方も予定通り、来週には出発出来るよ」
「あぁ、楽しみだな」
最近のラナとの話題は、2人で計画してる旅についてだ。ラナは17歳。オレは15歳。そろそろ、遠くへ旅をしてもおかしくない年だからな。
コンコンとノック音がして、孤児院に入って来た奴らがいた。
オレと同じ年頃の少年が3人と、数人の護衛騎士だった。
「リッチ…?」
ここ1、2年、この場所に姿を見せなかったリッチだった。
今ではすっかり逞しくなって、身長も170cm近い。顔立ちも凛々しさが備わってきていた。
「久しぶりリア。元気だった?」
泣きそうな、でも嬉しそうな笑顔で、リッチは近づいて来た。
リッチの。ジェードの笑顔を正面から見たのは本当に久しぶりで。オレは何だか胸がいっぱいで、言葉に詰まってしまった。
「おいおいリッチ、私達は紹介してくれないのか?」
聞き覚えのある声に、帽子越しに目線を向けると。茶髪に茶色目の意地悪そうな顔立ちのイケメン少年と、黒目黒髪のメガネの少年がいた。
ピカリと光るメガネがあまりにも特徴的なせいで、すぐに気づいた。メガネ君だって。なら側にいるのはネフリティス様だ。
オレは自然と身体が強張る。彼への苦手意識はいまだに拭えて無かった。
「悪かったよ。リア、ラナ。僕の友達を紹介するね。ネフとメガネだよ」
メガネ、に危うく吹き出しそうだった。多分偽名にしたかったんだろうけど。
「メガネ?そのまんまだな」
ラナの言葉に、また吹き出しそうになる。でもお陰で、緊張は解れた。
大丈夫。ココでは令嬢のヴィラトリアじゃない。普通のいつものオレでいいんだから。
「リアだ。よろしく」
「俺はラナだ。こっちのリアとパーティ仲間だ」
オレ達の名前を聞いてから、ネフとメガネもよろしくと言って来た。
「リッチ今日はどうしたの?」
「あ、ああ。オレの大事な…パーティ仲間を紹介したくて」
ほんのりリッチの頬が赤い。数年ぶりだからかパーティ仲間って言うのが恥ずかしいのかも。
「今日はこれから冒険に行くのか!?私はギルドも見たい!」
「ネフ落ち着け!」
興奮気味のネフを、メガネが抑えてる。多分、ギルドなんか行く機会が無いから興奮してるんだろう。
「いや、今日はー」
「これから向かうよ。な、ラナ」
オレは慌ててラナの言葉に被せた。本当は今日は買い物や打ち合わせに時間をあてるつもりだった。でも。オレが旅に出る事は、何となくリッチには内緒にしておきたかった。
止められたら、迷ってしまいそうだったから。
そんなオレの気持ちを察してくれたのか、ラナはじゃあ行くか、と腰を上げた。
そして、みすぼらしい少年のオレら2人と、立派な身なりの少年3人と、立派な護衛騎士というアベコベな組み合わせで、ゾロゾロとギルドに向かったのだった。
◇◇◇
「はっはっは!そら行け!」
ネフから放たれた凄まじい炎の渦たちが、熊を丸こげにした。そこに、太い土槍が襲ブッ刺さって、熊は倒れた。
森に入るなり、護衛達の言う事も聞かず、ネフが魔法をぶっ放す。ぶっ放す。お前もやれと言われ、メガネ君も土魔法の中魔法をぶっ放してた。
「…これ俺らいらないだろう」
ラナが呆れてる。それもその筈。
貴族でも位の高い奴らなら、魔法の性能も魔力量も桁違いだ。魔法の使えないラナや、ショボイ魔法しか使えないオレなんかお呼びじゃ無い。
「ごめんね。あの2人も普段からウップンが溜まっててさ」
リッチが申し訳なさそうに謝ってきた。
その言葉に、オレはちょっとの違和感を感じる。
「見てる分にはネフはそんな気疲れしそうにないけど。メガネは何かこき使われてそうだね」
「ははっ、確かに」
リッチが思い当たる節があったみたいで、楽しそうに笑った。
「確かにメガネはこき使われてるかもね。でもネフも色々さ、僕の為とか、周りの為とか、意外に気遣いしてくれるんだ」
「ふーん」
正直、ネフやメガネの事は興味が無かった。オレから…ヴィラトリアから、親しかった人を奪って孤立させた人間。そんな風に見えてたから。
隣を歩くリッチが、でも、と話を続けてきた。
「それも、もうすぐ落ち着きそうなんだ。僕もやっと役割から解放される」
「役割?」
「うん。ずっと嫌で嫌で仕方なかったんだけどね。来週にはカタが付きそうなんだ」
ドキリとした。
来週、カタが付く。きっと婚約破棄の事だ。
『嫌で嫌で仕方なかった』
リッチの言葉が頭で反芻する。
そんなに嫌だった? 少なくともオレは、相手がお前で良かったと思ってた。
婚約解消の話をしたあの日から、勝手に同じ目的を持った戦友みたいな気持ちでいたし。目的の為とはいえ、学校内で距離ができた事に淋しさを感じてた。
でも、お前はそうじゃなかったんだな。
気持ちが暗く沈む。
「ねぇ来週、大事な話があるんだけどー」
リッチがまだ何か言ってたけど、頭には入って来なかった。
「王子!逃げて下さい!」
「それは魔物です!」
突然、護衛達が叫んだ。控えていた護衛騎士達が、ネフリティスを守る様に前に躍り出る。
正面には、土槍が刺さった状態にも関わらず、立った状態のウルフがいた。
いや、頭に歪な形で角が生えているから、正確には悪しきエネルギーから生まれた魔物だ。普通のウルフとは全然強さが違う!
「アイツ王子だったのかよ!」
ラナが呆れながら大剣を構えた。護衛のほとんどが王子とメガネの方を囲んだので、オレらはリッチを守る様に臨戦体制をとる。
騎士が魔物の相手をしている間に、ネフとメガネがこっち側へやって来た。見た事も無い魔物に、珍しく慌てふためいている。
「何で魔物がいるんだ!?この場所は安全じゃ無かったのか!?」
「本来はいませんでしたよ。多分、悪しきエネルギーが強まってるんです」
オレの言葉に、ネフは頭を抱える。
「まさか、本当に悪しきエネルギーが!?」
ネフの顔色は悪い。
逆にその言葉が不思議だった。一年の時に、シレネが聖属性を開花させた。それから彼女は『遣わされし聖なる乙女』の再来だと噂されていた筈だ。
「ネフ、とりあえず城に戻って報告しよう」
「あぁ。一度この場所を偵察させないと」
メガネ君と2人、頷きあってる。もう姿を偽る余裕も無いみたいだ。その時、騎士達が相手にしていた魔物が咆哮を上げた。
ビリビリ、と空気を振るわせる衝撃が走った。これは…この魔物特有のスキルで、咆哮を聞いた者の動きを止める技だ。
マズい、と思った時には遅かった。
魔物にはある特徴がある。
絶命する前に、 1番ヘイトを稼いだ奴を狙う、と言われている。
そして、この魔物も例外ではなかった。
護衛騎士達が奴を討ち取る寸前。魔物は頭を振りかぶって、角を飛ばして来た。
そしてそれは真っ直ぐ、ネフを狙って飛んだ。
オレは正直言うとネフリティスが嫌いだ。
権力を振りかざしてオレを脅して来たし。
大切な人達をオレから奪った。
だけど。
この国唯一の王子で。
ジェードにとって大事な従兄弟で。
そして、オレは闇属性で耐性があって。
多分この中で唯一動けるのがオレだけだったんだ。
「ゔっ、が…」
「リア!」
遠のく意識に悲痛なリッチの叫び声が聞こえた。背中が熱い。ごふっ、と口から何かが溢れ出た。
「其方…何故」
目の前には、信じられないとでも言う様に、愕然とした表情のネフがいた。
そう。オレは魔物の角がネフに届く前に、ネフの前に飛び出した。そして背中から突き刺さった角が、多分腹辺りを貫通してるだろう。
でも痛いというより、熱くて、意識が朦朧として眼前が暗くなってくる。
「おい!死ぬな、おい!」
「誰か、回復薬を!」
「リア!リア!」
馬鹿やろう。王族がこんな所にノコノコ来るんじゃない…みんなが、気を使うだろう…。
言いたい事を言う暇もなく。
オレは意識を手放した。
とうとうオレは15歳を迎えた。
お父様やライバンが盛大に祝おうと言ってくれたけど。オレは丁重に断った。
貴族学校に入学して3年。いまや、すっかり学校内でも浮いた存在だ。スペッサやトンガリ君、ジェードとも距離が空いてる。
だから、呼べる友人もいない。寂しいけどね。
そして、更に月日は経ち、もうすぐ卒業パーティーを迎える。そこで婚約破棄をしてもらって。
オレはそのまま行方をくらますんだ。
その為の準備も沢山してきた。お金も貯めて、冒険者として生きる術も磨いた。
だから。少しでも未練は残したくないんだ。
◇◇◇
孤児院の扉を開けると、よう、とラナが手を上げて迎えてくれた。
今では、オレの居場所はココくらいしか無い。本当の自分でいられる、第二の家みたいだ。
「出発に必要な物はあらかた用意できたぜ」
「良かった。オレの方も予定通り、来週には出発出来るよ」
「あぁ、楽しみだな」
最近のラナとの話題は、2人で計画してる旅についてだ。ラナは17歳。オレは15歳。そろそろ、遠くへ旅をしてもおかしくない年だからな。
コンコンとノック音がして、孤児院に入って来た奴らがいた。
オレと同じ年頃の少年が3人と、数人の護衛騎士だった。
「リッチ…?」
ここ1、2年、この場所に姿を見せなかったリッチだった。
今ではすっかり逞しくなって、身長も170cm近い。顔立ちも凛々しさが備わってきていた。
「久しぶりリア。元気だった?」
泣きそうな、でも嬉しそうな笑顔で、リッチは近づいて来た。
リッチの。ジェードの笑顔を正面から見たのは本当に久しぶりで。オレは何だか胸がいっぱいで、言葉に詰まってしまった。
「おいおいリッチ、私達は紹介してくれないのか?」
聞き覚えのある声に、帽子越しに目線を向けると。茶髪に茶色目の意地悪そうな顔立ちのイケメン少年と、黒目黒髪のメガネの少年がいた。
ピカリと光るメガネがあまりにも特徴的なせいで、すぐに気づいた。メガネ君だって。なら側にいるのはネフリティス様だ。
オレは自然と身体が強張る。彼への苦手意識はいまだに拭えて無かった。
「悪かったよ。リア、ラナ。僕の友達を紹介するね。ネフとメガネだよ」
メガネ、に危うく吹き出しそうだった。多分偽名にしたかったんだろうけど。
「メガネ?そのまんまだな」
ラナの言葉に、また吹き出しそうになる。でもお陰で、緊張は解れた。
大丈夫。ココでは令嬢のヴィラトリアじゃない。普通のいつものオレでいいんだから。
「リアだ。よろしく」
「俺はラナだ。こっちのリアとパーティ仲間だ」
オレ達の名前を聞いてから、ネフとメガネもよろしくと言って来た。
「リッチ今日はどうしたの?」
「あ、ああ。オレの大事な…パーティ仲間を紹介したくて」
ほんのりリッチの頬が赤い。数年ぶりだからかパーティ仲間って言うのが恥ずかしいのかも。
「今日はこれから冒険に行くのか!?私はギルドも見たい!」
「ネフ落ち着け!」
興奮気味のネフを、メガネが抑えてる。多分、ギルドなんか行く機会が無いから興奮してるんだろう。
「いや、今日はー」
「これから向かうよ。な、ラナ」
オレは慌ててラナの言葉に被せた。本当は今日は買い物や打ち合わせに時間をあてるつもりだった。でも。オレが旅に出る事は、何となくリッチには内緒にしておきたかった。
止められたら、迷ってしまいそうだったから。
そんなオレの気持ちを察してくれたのか、ラナはじゃあ行くか、と腰を上げた。
そして、みすぼらしい少年のオレら2人と、立派な身なりの少年3人と、立派な護衛騎士というアベコベな組み合わせで、ゾロゾロとギルドに向かったのだった。
◇◇◇
「はっはっは!そら行け!」
ネフから放たれた凄まじい炎の渦たちが、熊を丸こげにした。そこに、太い土槍が襲ブッ刺さって、熊は倒れた。
森に入るなり、護衛達の言う事も聞かず、ネフが魔法をぶっ放す。ぶっ放す。お前もやれと言われ、メガネ君も土魔法の中魔法をぶっ放してた。
「…これ俺らいらないだろう」
ラナが呆れてる。それもその筈。
貴族でも位の高い奴らなら、魔法の性能も魔力量も桁違いだ。魔法の使えないラナや、ショボイ魔法しか使えないオレなんかお呼びじゃ無い。
「ごめんね。あの2人も普段からウップンが溜まっててさ」
リッチが申し訳なさそうに謝ってきた。
その言葉に、オレはちょっとの違和感を感じる。
「見てる分にはネフはそんな気疲れしそうにないけど。メガネは何かこき使われてそうだね」
「ははっ、確かに」
リッチが思い当たる節があったみたいで、楽しそうに笑った。
「確かにメガネはこき使われてるかもね。でもネフも色々さ、僕の為とか、周りの為とか、意外に気遣いしてくれるんだ」
「ふーん」
正直、ネフやメガネの事は興味が無かった。オレから…ヴィラトリアから、親しかった人を奪って孤立させた人間。そんな風に見えてたから。
隣を歩くリッチが、でも、と話を続けてきた。
「それも、もうすぐ落ち着きそうなんだ。僕もやっと役割から解放される」
「役割?」
「うん。ずっと嫌で嫌で仕方なかったんだけどね。来週にはカタが付きそうなんだ」
ドキリとした。
来週、カタが付く。きっと婚約破棄の事だ。
『嫌で嫌で仕方なかった』
リッチの言葉が頭で反芻する。
そんなに嫌だった? 少なくともオレは、相手がお前で良かったと思ってた。
婚約解消の話をしたあの日から、勝手に同じ目的を持った戦友みたいな気持ちでいたし。目的の為とはいえ、学校内で距離ができた事に淋しさを感じてた。
でも、お前はそうじゃなかったんだな。
気持ちが暗く沈む。
「ねぇ来週、大事な話があるんだけどー」
リッチがまだ何か言ってたけど、頭には入って来なかった。
「王子!逃げて下さい!」
「それは魔物です!」
突然、護衛達が叫んだ。控えていた護衛騎士達が、ネフリティスを守る様に前に躍り出る。
正面には、土槍が刺さった状態にも関わらず、立った状態のウルフがいた。
いや、頭に歪な形で角が生えているから、正確には悪しきエネルギーから生まれた魔物だ。普通のウルフとは全然強さが違う!
「アイツ王子だったのかよ!」
ラナが呆れながら大剣を構えた。護衛のほとんどが王子とメガネの方を囲んだので、オレらはリッチを守る様に臨戦体制をとる。
騎士が魔物の相手をしている間に、ネフとメガネがこっち側へやって来た。見た事も無い魔物に、珍しく慌てふためいている。
「何で魔物がいるんだ!?この場所は安全じゃ無かったのか!?」
「本来はいませんでしたよ。多分、悪しきエネルギーが強まってるんです」
オレの言葉に、ネフは頭を抱える。
「まさか、本当に悪しきエネルギーが!?」
ネフの顔色は悪い。
逆にその言葉が不思議だった。一年の時に、シレネが聖属性を開花させた。それから彼女は『遣わされし聖なる乙女』の再来だと噂されていた筈だ。
「ネフ、とりあえず城に戻って報告しよう」
「あぁ。一度この場所を偵察させないと」
メガネ君と2人、頷きあってる。もう姿を偽る余裕も無いみたいだ。その時、騎士達が相手にしていた魔物が咆哮を上げた。
ビリビリ、と空気を振るわせる衝撃が走った。これは…この魔物特有のスキルで、咆哮を聞いた者の動きを止める技だ。
マズい、と思った時には遅かった。
魔物にはある特徴がある。
絶命する前に、 1番ヘイトを稼いだ奴を狙う、と言われている。
そして、この魔物も例外ではなかった。
護衛騎士達が奴を討ち取る寸前。魔物は頭を振りかぶって、角を飛ばして来た。
そしてそれは真っ直ぐ、ネフを狙って飛んだ。
オレは正直言うとネフリティスが嫌いだ。
権力を振りかざしてオレを脅して来たし。
大切な人達をオレから奪った。
だけど。
この国唯一の王子で。
ジェードにとって大事な従兄弟で。
そして、オレは闇属性で耐性があって。
多分この中で唯一動けるのがオレだけだったんだ。
「ゔっ、が…」
「リア!」
遠のく意識に悲痛なリッチの叫び声が聞こえた。背中が熱い。ごふっ、と口から何かが溢れ出た。
「其方…何故」
目の前には、信じられないとでも言う様に、愕然とした表情のネフがいた。
そう。オレは魔物の角がネフに届く前に、ネフの前に飛び出した。そして背中から突き刺さった角が、多分腹辺りを貫通してるだろう。
でも痛いというより、熱くて、意識が朦朧として眼前が暗くなってくる。
「おい!死ぬな、おい!」
「誰か、回復薬を!」
「リア!リア!」
馬鹿やろう。王族がこんな所にノコノコ来るんじゃない…みんなが、気を使うだろう…。
言いたい事を言う暇もなく。
オレは意識を手放した。
561
お気に入りに追加
1,218
あなたにおすすめの小説
繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
婚約者の恋
うりぼう
BL
親が決めた婚約者に突然婚約を破棄したいと言われた。
そんな時、俺は「前世」の記憶を取り戻した!
婚約破棄?
どうぞどうぞ
それよりも魔法と剣の世界を楽しみたい!
……のになんで王子はしつこく追いかけてくるんですかね?
そんな主人公のお話。
※異世界転生
※エセファンタジー
※なんちゃって王室
※なんちゃって魔法
※婚約破棄
※婚約解消を解消
※みんなちょろい
※普通に日本食出てきます
※とんでも展開
※細かいツッコミはなしでお願いします
※勇者の料理番とほんの少しだけリンクしてます
お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?
麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。
金の野獣と薔薇の番
むー
BL
結季には記憶と共に失った大切な約束があった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
止むを得ない事情で全寮制の学園の高等部に編入した結季。
彼は事故により7歳より以前の記憶がない。
高校進学時の検査でオメガ因子が見つかるまでベータとして養父母に育てられた。
オメガと判明したがフェロモンが出ることも発情期が来ることはなかった。
ある日、編入先の学園で金髪金眼の皇貴と出逢う。
彼の纒う薔薇の香りに発情し、結季の中のオメガが開花する。
その薔薇の香りのフェロモンを纏う皇貴は、全ての性を魅了し学園の頂点に立つアルファだ。
来るもの拒まずで性に奔放だが、番は持つつもりはないと公言していた。
皇貴との出会いが、少しずつ結季のオメガとしての運命が動き出す……?
4/20 本編開始。
『至高のオメガとガラスの靴』と同じ世界の話です。
(『至高の〜』完結から4ヶ月後の設定です。)
※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。
【至高のオメガとガラスの靴】
↓
【金の野獣と薔薇の番】←今ココ
↓
【魔法使いと眠れるオメガ】
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶のみ失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる