138個の愛と煙
何でも出来るからこそ、何にも執着を持てなかった八月一日樹生。適度に遊んで、適度に欲を発散して、適度に笑う。その場限りの楽しさばかりを追い求めていた彼であったが、ある日視線を逸らした先に見つけてしまった。
一見すると何処にでもいるような平凡な男は、コマ送りのように浮かべる表情を切り替える。その移り変わりを追いかけて、気が付いたときには手を伸ばしていた。
男の名は五月七日理久。鼻に引っ掛かったような掠れた声に、両手のひらで回ると錯覚してしまいそうな細い腰。しつらえたかのようにぴったりとはまり込む体の相性に、男の全てが欲しいと願っていた。
何度も言葉で、身体で、態度で。自分のものだと伝えていく樹生に、流されるだけだった理久は無意識のうちに受け入れてしまっていた。
初めて覚えた他人への執着に樹生は、そうして抱き込まれてしまった理久は、いつしか互いだけに持ち得るピースを掴んでいた。
*****
執着さえも包み込む、お人好しとの愛のお話。
そういうシーンが微かにありますが、添える程度のものです。
一見すると何処にでもいるような平凡な男は、コマ送りのように浮かべる表情を切り替える。その移り変わりを追いかけて、気が付いたときには手を伸ばしていた。
男の名は五月七日理久。鼻に引っ掛かったような掠れた声に、両手のひらで回ると錯覚してしまいそうな細い腰。しつらえたかのようにぴったりとはまり込む体の相性に、男の全てが欲しいと願っていた。
何度も言葉で、身体で、態度で。自分のものだと伝えていく樹生に、流されるだけだった理久は無意識のうちに受け入れてしまっていた。
初めて覚えた他人への執着に樹生は、そうして抱き込まれてしまった理久は、いつしか互いだけに持ち得るピースを掴んでいた。
*****
執着さえも包み込む、お人好しとの愛のお話。
そういうシーンが微かにありますが、添える程度のものです。
あなたにおすすめの小説
婚約破棄をしたいので悪役令息になります
久乃り
BL
ほげほげと明るいところに出てきたら、なんと前世の記憶を持ったまま生まれ変わっていた。超絶美人のママのおっぱいを飲めるなんて幸せでしかありません。なんて思っていたら、なんとママは男!
なんとこの世界、男女比が恐ろしく歪、圧倒的女性不足だった。貴族は魔道具を使って男同士で結婚して子を成すのが当たり前と聞かされて絶望。更に入学前のママ友会で友だちを作ろうとしたら何故だか年上の男の婚約者が出来ました。
そしてなんと、中等部に上がるとここが乙女ゲームの世界だと知ってしまう。それならこの歪な男女比も納得。主人公ちゃんに攻略されて?婚約破棄されてみせる!と頑張るセレスティンは主人公ちゃんより美人なのであった。
注意:作者的にR15と思う箇所には※をつけています。
攻略対象5の俺が攻略対象1の婚約者になってました
白兪
BL
前世で妹がプレイしていた乙女ゲーム「君とユニバース」に転生してしまったアース。
攻略対象者ってことはイケメンだし将来も安泰じゃん!と喜ぶが、アースは人気最下位キャラ。あんまりパッとするところがないアースだが、気がついたら王太子の婚約者になっていた…。
なんとか友達に戻ろうとする主人公と離そうとしない激甘王太子の攻防はいかに!?
ゆっくり書き進めていこうと思います。拙い文章ですが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
彼の理想に
いちみやりょう
BL
あの人が見つめる先はいつも、優しそうに、幸せそうに笑う人だった。
人は違ってもそれだけは変わらなかった。
だから俺は、幸せそうに笑う努力をした。
優しくする努力をした。
本当はそんな人間なんかじゃないのに。
俺はあの人の恋人になりたい。
だけど、そんなことノンケのあの人に頼めないから。
心は冗談の中に隠して、少しでもあの人に近づけるようにって笑った。ずっとずっと。そうしてきた。