上 下
64 / 132
第六章 反逆の迅雷と戦火の都

第六十四話 丁建陽の最期

しおりを挟む

目元を赤く染めながら、玲華は黙って彼女を見下ろしている奉先を見詰めていた。
風が辺りの草木を強く揺さ振り、木の葉が渦を巻いて彼らの足元を吹き抜ける。

「あたしが此処へ来たのは…叔父様に、危険が迫っている事を知らせる為なの…!」

玲華は声を震わせながらそう語り始めた。

故郷くにへ戻った後、密かに雒陽らくようへ送り込んだ偵諜ていちょうに、董仲穎の周りを探らせていたの。仲穎は刺客を叔父様の元へ送り、その暗殺は表面上は失敗したかに見えていた… でも、実は刺客は既に叔父様のすぐ近くにまで迫っている…!」

「!?」
その話に、文遠と奉先は瞠目し思わず息を呑んだ。

「あたし…まさか奉先がと驚いたけど…やっぱり、あなたでは無かったのね…」
「その刺客とは、一体誰なのだ!?」
奉先は俯く玲華に鋭く迫った。

「それは、まだ分からない。ただ、叔父様はこうなる事を予測していたんだと思う…!」
玲華の長い黒髪が風に吹かれ、彼女の表情を暗く陰らせる。

『玲華、お前は何があっても…奉先を信じると誓えるか…?』

腕の中に玲華を強く抱き締めながら、昨夜、建陽が呟いた言葉を思い出していた。

『叔父様…?それは、どういう事なの…!?』
玲華は戸惑いを瞳に宿し、建陽を見上げた。

『あいつは、やがて此処を去るだろう…そうなった時、黙ってあいつに付いて行け…!』

動揺する玲華の肩を強く掴み、何処か悲しげな眼差しを向ける建陽の言葉は、その時の玲華には不可解でしか無かった。

『そして、決して此処へ戻っては成らぬ…!』

建陽の言葉が玲華の胸に木霊こだまする。

「叔父様は、それ以上何も話してくれなかった。でも、きっと今の状況を予測していたのよ…!あなたを、敵に悟られぬよう自分の元から去らせた。あなたにとって、良くない事が起こると知っていたんだわ…」

玲華は潤んだ瞳を上げ、奉先を見詰める。
強く歯噛みをし、俯いた奉先は低く唸った。

「…!父上に危険が迫っていると分かっている以上、俺は戻らぬ訳には行かぬ…!」
奉先は立ち塞がる玲華の肩を押し退け、前へ進もうとした。

「これは、叔父様の"意志"なの…!あなたは彼の息子である以上、父の意志に逆らうべきでは無い!」
玲華は潤んだ瞳のまま、素早く奉先の腕を掴み、睨み付ける様にして叫んだ。

「玲華殿、父上を見殺しにせよと申すのか…!?」
「そうじゃ無いわ…!」
強くかぶりを振る玲華の瞳から、遂に涙が溢れ出した。

「あたしは、叔父様を…あなたを信じてる!だから、叔父様の選んだ道が最善であると信じるわ!例えそれが、残酷な結果になっても…!」

「玲華殿…」
奉先は目元を赤くして瞳を見開き、涙で濡れる玲華の顔を見詰めた。
冷たさを増して行く強風が、立ち尽くす彼らの長い外套がいとうの裾を激しくなびかせている。

やがて、愛おしい目付きで玲華を見詰めた奉先は、彼女の肩を優しく撫で下ろし、紅く染まった頬を伝うその涙を、そっと指で払った。

「残酷な運命なら、受け入れよう…!だが、父上がたおされるのを黙って見過ごせば、俺は一生後悔するだろう…」

玲華は咄嗟に彼の胸に飛び込み、強く抱き付いた。
「奉先…お願い、行かないで!!」

肩を震わせ、胸の中で泣いている玲華を強く抱き締めながら、奉先は彼女のつややかな黒髪を撫でた。

「玲華殿、文遠と共に行ってくれ。文遠は、俺よりずっとあなたの事を想ってくれている…!」
そう耳元で囁くと、奉先は目を上げて立ち尽くす文遠に視線を送る。

「………!」
文遠は戸惑いを顔に現しながらも、黙って彼の瞳を見詰め返した。


幕舎の外では、まだ兵士たちの怒号が飛び交い、騒がしく走り回っていたが、燃え盛る炎の勢いは衰えを見せない。
建陽は薄暗い舎の中、黙したまま瞑座めいざし、静かにその音を聴いていた。
目の前の卓の上には、運命を占う""が置かれている。

不意に、背後の幔幕まんまくが風に揺らめいたかと思うと、突然切っ先が幕を切り裂き、建陽の背に迫った。

剣は、建陽の背中を貫いたかに見えた。が、建陽は素早く身をかわしながら立ち上がり、切り裂かれた外套を脱ぎ捨てた。

破かれた幔幕が揺らめき、そこからゆっくりと現れた人影を鋭く睨み付け、建陽は剣を構えた。

「…送り込まれた刺客は、貴様であったか…!」

その人影は口の端をゆがめると、

流石さすがは、武勇に名高い丁将軍ですね…」
そう言ってにやりと笑う。

薄暗い燭台のあかりに照らし出されたのは、玲華の従者としてやって来た男、かんである。
貫は細めた目から、黒目がちな瞳をぎょろりと動かして建陽を睨み付ける。

「あの男に、あなたを斬ってもらう積もりでしたが…残念ながら失敗していまいました。まあ、結果的には邪魔者は消えてくれたので、随分とやりやすくなりましたがね…!」

「玲華を騙して、従者としてもぐり込んでおったか…!あの書簡を、奉先の舎に隠したのも貴様であろう!」
怒りをたたえた瞳で剣を構え、建陽は鋭く貫を睨み据えた。

「ご推察すいさつの通りですよ。あの男をめたのも、兵舎に火を放ったのも、この私です…!!」

再び口元を歪めた貫は、次の瞬間、握った拳を顔の前で開き、素早く息を吹き掛けた。

「うっ…!?」
咄嗟に身を反らしたが、貫の掌から一瞬にして散布さんぷされた黄色い砂塵の様な粉は、建陽の目や喉を襲った。
目を閉じた瞬間、貫は鋭く剣を突き出し、建陽の心臓を狙う。

だが、その攻撃を素早く躱し、突き出された剣刃を右手に握った剣で受け止めた。
「くっ…!」
建陽は強く歯を食いしばったが、右腕には力が入らない。
額から脂汗が浮かび、眉間から滝の様に流れた。

「ほう、まだそんな余力が有るとは驚きですね…!これは、即効そっこう性の猛毒なのですよ。やがて全身が麻痺し、動かなくなるのです…!」
そう言って、再びにやりと笑いを浮かべた貫は、震える建陽の手から剣を跳ね上げると同時に、その右腕を斬り付けた。

「はぁ、はぁ、はぁ…!」
腕を斬られた建陽は傷口を押さえ、その場に片膝を突いて激しく肩で息をした。
次第に視界がかすみ、建陽の顔は見る間に青褪あおざめて行く。

貫は「くっくっ…」と不気味な笑い声を上げながら建陽に歩み寄り、目を三日月の様に細めて、ぞっとする様な微笑を作って彼を見下ろす。

血の付いた剣を頭上にかざし、それを建陽の首を目掛けて一気に振り下ろした。

「!?」

その時、貫は咄嗟に振り返り、幕舎の外から飛び込んで来た矢を素早く剣で払い落とす。

矢は三本同時に放たれたものであったが、貫は目にも止まらぬ速さで、全てをたくみに叩き斬っていた。
足元に切断された矢が、ばらばらと落ちる。

「ほう、三本同時に打てると言うのは、嘘では無かったようですね…!」
顔を上げた貫は、幕舎の入り口に立つ者を鋭い目で睨み付けながら、不敵な笑みを浮かべた。

幕舎の入り口に立った奉先は、矢筒やづつから残った一本の矢を抜き取り、弓につがえる。

「放てる矢は、三本だけと言ったか…!?」

奉先のその言葉に貫はいぶかしげに眉をひそめたが、次の瞬間、彼は「かっ」と口から血を吐き出した。
「くっ…!」
見ると、腹部に矢が突き立っている。

「な、何だと…!!」
貫は青褪め、よろめいた。

「これで終わりだ…!!」

奉先が放った矢は貫の胸を貫き、その体は後方へ弾かれて燭台と共に倒れた。
倒れた燭台の炎が彼の体へと燃え移り、忽ち激しい炎を立ち上らせて、幕舎を火の海へと変える。

「父上…!」
奉先が叫んで走り寄ろうとすると、建陽はそれを手で制し声を振り絞って叫んだ。

「来るな!今すぐ此処から立ち去れ、奉先…!」

「し、しかし…!」
奉先は狼狽うろたえ、その場に立ち尽くす。
ゆっくりと青褪めた顔を上げた建陽は、虚ろな眼差しを奉先に向け、やがて僅かに微笑した。

「わしの命数めいすうは、既に尽きておる…わしの事は、もう良いのだ…何故戻った?お前は、此処へ戻るべきでは無かった…」

「父上を、見捨てて行く訳には参りません…!」
奉先は赤い目を潤ませ、建陽を真っ直ぐに見詰めた。

「そうか…わしは少し、お前を見縊みくびっていたようだな…お前は誰かを見殺しにして、我が身を護るような男では無かった… 」

建陽が悲しげな瞳で、立ち尽くす奉先を見詰め呟いた時、突然、背後の炎から人影が浮かび上がり、いきなり建陽の背中へ飛び付いた。

「父上!!」

その瞬間、奉先は悲鳴にも似た叫び声を上げた。



「ぐっ…!がは…!」

突然、建陽は大量の血を吐き出した。

血走る瞳を動かし、建陽が自分の胸を見ると、焼けたどす黒い剣刃が鮮血をまとって突き出している。
死んだと思われた貫が、背後から建陽を襲い、背中から彼の体を貫いていたのである。

「はーっはっはっはっ…!これで策は成った!馬鹿め、共に地獄へ堕ちろ…!」
貫は、焼けただれたおぞましい顔を歪め、勝ち誇った様に声を上げて笑う。

咄嗟に走り寄った奉先が腰の剣を抜き放ち、貫の体を一刀両断に斬り伏せた。
真っ二つに切り裂かれた貫の体は、血飛沫ちしぶきを上げながら、再び燃え盛る炎の中へと消えて行く。

「父上!!」
その場へ崩れ落ちた建陽へ駆け寄り、奉先は彼の体を抱きかかえて絶叫した。
建陽は血の気の無い顔のまま、まぶたを重そうに持ち上げ奉先の顔を見上げる。

奉先の瞳は真っ赤に染まり、瞼に大粒の涙を溜めていた。
血にまみれた震える手を、手探りで彼の頬へと伸ばし、建陽は何かを呟く様に唇を動かす。
その手を強く握り締めた時、奉先の目から涙が溢れ出し、せきを切った様に流れ落ちた。

「わしが…愚かであった…」
消え入りそうなかすれた声で、息も絶え絶えとなりながらも建陽は呟いた。

「お前に、辛い運命さだめを背負わせてしまったな…赦してくれ…」

声を震わせながら吐き出したその言葉を最後に、建陽は大粒の涙を流して静かに瞼を閉じた。
やがて握った建陽の手から、握り返す力が失われる。


「父上…!父上ーーーっ!!」


止めどなく流れる涙を拭う事すらせず、絶命した建陽の体を強く抱き締めながら、ただただそう叫んで奉先は泣き続けた。

空に立ち込めていた暗雲から、やがて大粒の雨が落ち始め、乾いた地面を濡らした。
次第に強くなる雨が、燃え盛っていた炎を鎮火する。
雨は激しく降り注ぎ、気付けば陣営からすっかり火の手を消し去っていた。

何時いつしか建陽の幕舎の炎も消え、燃え落ちた天幕の間から雨が降り注いでいる。
冷たくなった建陽の体を床の上に横たえ、奉先は深く項垂うなだれたまま、その前にひざまづいていた。

頬を伝う涙は雨と共に流れ落ち、既に枯れ果ててしまった様に思えた。
赤くらした目で虚ろに建陽を見下ろしていたが、やがて床に落ちた剣に腕を伸ばし、血塗ちまみれの手に掴み取った。

火事が収まった事で、指揮官たちは兵士たちに指示を出し、燃え落ちた兵舎の片付けを始めていた。
「おい、丁将軍はどうした?どちらにおられるのか…!」
この混乱の間、建陽の姿を見た者は誰も居ない。
雅敬がけいは不吉な予感を胸に抱きつつ、周りの兵士たちを捕まえては問い掛けていた。

その時、背後から兵士たちのざわめきが上がり、雅敬は振り返って彼らの視線の先を追った。
兵士たちを掻き分けながら前へ出ると、焼け落ちた建陽の幕舎の入り口に立つ奉先の姿が目に映る。

彼は血塗れた剣を握り締め、そこへ立ち尽くしていた。

「奉先、貴様…!まさか…!」
雅敬は青褪め、彼の右手に握られた包みに目を留めた。
それは破かれた建陽の外套がいとうであり、包みの底からは、まだ凝固すらしていない鮮血がしたたり落ちている。

「………」
奉先は答えず無言のまま、取り囲んだ兵士たちを睨み付けている。

「お、おのれ…!この裏切り者、よくも丁将軍を…!」
雅敬は強く歯噛みをすると剣を抜き放ち、立ち尽くす奉先に斬り掛かった。

しかし、その攻撃は奉先の片腕に握られた剣に防がれ、雅敬の剣は弾き返された。思わずよろけた彼の腹部に、奉先の蹴りが入る。
「うぐっ…!」
雅敬は幕舎の床から転げ落ち、土砂の中へ倒れた。
体を起こして立ち上がろうとする雅敬を更に足蹴あしげにし、奉先は彼の体を踏み付けて土砂の中へ押し付ける。
そして鋭く赤い目を上げ、唖然あぜんとしながら取り囲む兵士たちを睨み付けると、

「俺の邪魔をする者は、誰であろうと斬り捨てる…!!」

そう凄みのある声を放ち、悪鬼あっきの如き表情で血濡れた剣の切っ先を彼らに向けた。
兵士たちは皆おののき、歩き去る彼を誰一人止める事が出来なかった。


冷たい雨の中、項垂うなだれて馬を進めていた玲華は、ふと濡れた顔を上げて後ろを振り返った。

「玲華殿、どうなされた?大丈夫か?」
前を進んでいた文遠は馬を止め、心配そうな表情で玲華に問い掛ける。

遠い空を見上げる玲華は、落ちて来る冷たい雨粒を暫し無言で見詰めていたが、やがて赤い瞳に涙を浮かべ小さく呟いた。

「奉先…あたしは、何があっても…あなたの事を信じてる…!」

遥か遠くに連なる山々と、暗雲の立ち込める黒い空との間を激しい稲妻が走るのが見えた。
辺りは既に漆黒の闇となり、時折激しく光る雷光だけが辺りの闇を照らしている。

降りしきる雨は次第に強くなる暴風にあおられ、何時しか横殴りの豪雨へと変わり、雒陽らくようの城門を激しく打ち付けていた。
再び雷光がひらめいた時、城門の真下に立つ黒い人影を照らし出す。

轟く雷鳴の中、泥と血に塗れたその人物は、城門の上から訝しげに見下ろす門兵を鋭く睨み付けながら、大声たいせいを放った。

「俺は、丁建陽配下の呂奉先である!相国に土産みやげがあると伝えよ!!」

やがて豪雨の中に立ち尽くす彼の目前で、重い城門がゆっくりと開かれると、彼は無言のまま門を足早に潜った。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

KAKIDAMISHI -The Ultimate Karate Battle-

ジェド
歴史・時代
1894年、東洋の島国・琉球王国が沖縄県となった明治時代―― 後の世で「空手」や「琉球古武術」と呼ばれることとなる武術は、琉球語で「ティー(手)」と呼ばれていた。 ティーの修業者たちにとって腕試しの場となるのは、自由組手形式の野試合「カキダミシ(掛け試し)」。 誇り高き武人たちは、時代に翻弄されながらも戦い続ける。 拳と思いが交錯する空手アクション歴史小説、ここに誕生! ・検索キーワード 空手道、琉球空手、沖縄空手、琉球古武道、剛柔流、上地流、小林流、少林寺流、少林流、松林流、和道流、松濤館流、糸東流、東恩流、劉衛流、極真会館、大山道場、芦原会館、正道会館、白蓮会館、国際FSA拳真館、大道塾空道

鈍亀の軌跡

高鉢 健太
歴史・時代
日本の潜水艦の歴史を変えた軌跡をたどるお話。

マッシヴ様のいうとおり

縁代まと
ファンタジー
「――僕も母さんみたいな救世主になりたい。  選ばれた人間って意味じゃなくて、人を救える人間って意味で」 病弱な母、静夏(しずか)が危篤と聞き、急いでバイクを走らせていた伊織(いおり)は途中で事故により死んでしまう。奇しくもそれは母親が亡くなったのとほぼ同時刻だった。 異なる世界からの侵略を阻止する『救世主』になることを条件に転生した二人。 しかし訳あって14年間眠っていた伊織が目覚めると――転生した母親は、筋骨隆々のムキムキマッシヴになっていた! ※つまみ食い読み(通しじゃなくて好きなとこだけ読む)大歓迎です! 【★】→イラスト有り ▼Attention ・シリアス7:ギャグ3くらいの割合 ・ヨルシャミが脳移植TS(脳だけ男性)のためBLタグを付けています  他にも同性同士の所謂『クソデカ感情』が含まれます ・筋肉百合要素有り(男性キャラも絡みます) ・描写は三人称中心+時折一人称 ・小説家になろう、カクヨム、pixiv、ノベプラにも投稿中!(なろう先行) Copyright(C)2019-縁代まと

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

劉禅が勝つ三国志

みらいつりびと
歴史・時代
中国の三国時代、炎興元年(263年)、蜀の第二代皇帝、劉禅は魏の大軍に首府成都を攻められ、降伏する。 蜀は滅亡し、劉禅は幽州の安楽県で安楽公に封じられる。 私は道を誤ったのだろうか、と後悔しながら、泰始七年(271年)、劉禅は六十五歳で生涯を終える。 ところが、劉禅は前世の記憶を持ったまま、再び劉禅として誕生する。 ときは建安十二年(207年)。 蜀による三国統一をめざし、劉禅のやり直し三国志が始まる。 第1部は劉禅が魏滅の戦略を立てるまでです。全8回。 第2部は劉禅が成都を落とすまでです。全12回。 第3部は劉禅が夏候淵軍に勝つまでです。全11回。 第4部は劉禅が曹操を倒し、新秩序を打ち立てるまで。全8回。第39話が全4部の最終回です。

剣客居酒屋 草間の陰

松 勇
歴史・時代
酒と肴と剣と闇 江戸情緒を添えて 江戸は本所にある居酒屋『草間』。 美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。 自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。 多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。 その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。 店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。

異世界日本軍と手を組んでアメリカ相手に奇跡の勝利❕

naosi
歴史・時代
大日本帝国海軍のほぼすべての戦力を出撃させ、挑んだレイテ沖海戦、それは日本最後の空母機動部隊を囮にアメリカ軍の輸送部隊を攻撃するというものだった。この海戦で主力艦艇のほぼすべてを失った。これにより、日本軍首脳部は本土決戦へと移っていく。日本艦隊を敗北させたアメリカ軍は本土攻撃の中継地点の為に硫黄島を攻略を開始した。しかし、アメリカ海兵隊が上陸を始めた時、支援と輸送船を護衛していたアメリカ第五艦隊が攻撃を受けった。それをしたのは、アメリカ軍が沈めたはずの艦艇ばかりの日本の連合艦隊だった。   この作品は個人的に日本がアメリカ軍に負けなかったらどうなっていたか、はたまた、別の世界から来た日本が敗北寸前の日本を救うと言う架空の戦記です。

処理中です...