157 / 186
八百万 斗真の一日とか色々
しおりを挟む
八百万は昼営業、そして休み時間を挟んでの夜営業。
昼には毎回出来るだけ違う料理を出す様に、休日も利用しながら魔道具や商業ギルドなど色々な人たちの手と魔法を駆使して、料理をストック貯蔵しながら、最初の頃こそ調理でお客さんを待たせることもあったが、時間の経過がないアイテムボックスが手に入ってからは、急いでドタバタと用意を急ぐこともなく、余裕をもって出す事が出来るようになった。
更には空間のエスメラルダ、魔道具師兼薬師兼錬金術師のフラメル・トリスメギストス、星詠みの図書館 マーリン・アンブロシウスの三人が合作する事によって、斗真のアイテムボックスを起点に、番号を割り振ったアイテムボックスに斗真が料理を入れるという離れ業が可能に、八百万宿や別館、冒険者ギルド、商業ギルドなどのギルドに設置する事で出前が可能となった。
長時間煮込みが必要な物も魔道具で一瞬!煮込み具合、圧力の入り方も調理人顔負けの現代調理器具すら軽く超越する料理道具を異世界でもたった一人だけ使う事が許されている。
夜の部の内臓料理や現代では生食禁止になったレバー、寄生虫が怖い生の魚、ノロウィルスが怖いカキなどなどの様々な美味いけど危ない食材も異世界人特典のスキルによって無害無毒、もしくは完全に綺麗に除去する加護があり、王族や貴族が真っ先に欲しそうな猛毒なども完全無毒にする加護を保有している。
八百万以外にも夜の部で店をみながら、ノートPCで在宅の仕事もこなし、月々の収入もあるが、現代世界でする事といったら現代の食材の発注やアルコールの大量購入などで、異世界の物を現代で売って現代世界の物を異世界で売って儲けようなどとは今の所考えてはいない。
ただ、酒に関しては瓶の美しさもあり欲しいと言う人が絶えない為、代理購入もしている。
八意斗真の区画整理能力や建物、外壁など街自体の拡張能力により、一大テーマパークといってもいい程巨大な宿や遊戯場があり、王都と港町に近くウェールズの街の奥は森が広がって他に街はないのだが、斗真の拡張機能により大陸自体が少し大きくなっている可能性もあるが、今の所は微々たるもので済んでいる。
八百万自体も大きく拡張され、大勢のお客様が一回で沢山来店する為、今ではリリ、ねねだけではなく街の孤児達にもお給料を払って配膳の手伝いをしてもらっている。
前よりも楽になった!確実に楽になったはずなのだが、斗真には暇がない。
3~5歳くらいのリンネ、子猫のキャス子、子龍のアリスがいる。
5歳くらいと言えば、もっと言葉も喋っていいと思うのだが、リンネは喋らない、あ~とかぅ~とか意思の疎通は出来て言るっぽいけど、教えても教わる気がないみたいに喋らない、子龍はどうかわからないが、子猫のキャス子も異常に成長しない、ず~っと子猫のまま、そしてこの二匹も俺の言葉を確実に理解している。
不思議の子組だ・・・・・・・・。
朝起きると、三人がべったり、朝ご飯もべったり、昼ご飯は手が空いてきたらみんなで食べるのだが、店に出る時は三人には居間で遊んでてもらう。
でも毎回離れる時が大変なのだ。
「リンネもあと二人もそろそろお昼だから離れて?」
ぐいぐいとしがみ付くリンネを引きはがそうとすると。
「いや!!!」
喋れるやないかい!?と思いつつも。
「仕事だから、三人で遊んでて」
「いあ!!!!」
「もうリンネは毎回しかたないなぁ」
そういってねねに引きはがしてもらうと、顔を真っ赤にして。
「ままあああああああああああああああああああああああああああ!!!!まんまああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
リンネの絶叫が家の中に響き渡る。
あとママじゃない、せめてパパと呼ばそうとしたが、ままと言って譲らなかった。
他二匹、二人?は聞き訳も良く、離れると泣き叫ぶリンネを必死にあやし始める。
昼も終わって、居間に戻るとスンスンいいながらも二匹と遊んでいたリンネは走ってきて俺にしがみ付く。
「おやつにしようか?何食べたい?」
「はぁ・・・(にっこり)ぷちん」
「プリンか、リンネはプリン好きだなぁ」
鳳凰の卵と宝石砂糖を使ったプリン、これが美味い!!!何度食っても常識が覆る音が脳内に響いて、寒気が出た時みたいに体がぶるっと震えるほど美味い!!!そこに宝石砂糖のキャラメリゼしたカラメルソースが死ぬほど美味い!!!何度も食った大人の俺でさえ美味いと思うのだ。
リンネの感動はきっと俺以上なのだろう。
最近では記録の魔道具にニーアさんが斗真が作ってくれたおやつ!!!っていってインスタ映えみたいな記録とって冒険者ギルドやクリスタさんに自慢しているらしい、クリスタさんの分は後でちゃんとお渡ししてる。
その後、夜の部がはじまり、店のお客にメニューを一通りだしたら、店側はほったらかしにして俺達の晩御飯が始まる。
だからこの間はメニューやお酒の追加は受け付けてないし、最初の頃はお代を払わず逃げるお客さんもいたけど、そんな客は二度とうちの飯も酒も飲めないし、何度もやろうものなら他の冒険者が俺より先に黙っていないのである。
その後リンネと二匹とお風呂にはいり、店に戻ってメニューと酒の追加注文を受け、ノーパソ広げ在宅の仕事しつつ店を見る。
リンネが眠りそうになったら、部屋に寝かせにいって夜の9時10時くらいには、もう客はちらほら、中には座敷で寝ている客が何人か・・・・・・・毛布と枕をとお水をもって酔いつぶれ組を介抱しながら、その人達は八百万の座敷に雑魚寝でおやすみ。
4~5人、多い時には10人くらいが、まだ飲みたいといってくるので、それに付き合う。
冒険者は過酷な職業だ。
最近では死人なんて出ない安全なダンジョンで通ってるけど、そうなるまでに沢山の人が亡くなった。
割と安全になったといっても、殺し合いの世界、いつイレギュラーな事が起こるか分からない油断できない世界。
遅くまで飲みたくなる時だってある。
泣き出したくなる時だってある。
寂しくって辛い夜もある。
思い出して悲しい時だってある。
ひとしきり話聞いて、さてお開きにするかってなったら、今日は別館に泊まって朝風呂でも浴びていきなって一言言って、朝には朝飯用意しといてやるから今日はのんびりしていきなって声をかけ。
宿側に通す。
少しでも慰めになればいいと、そして朝には酔いつぶれ組も起こして、なんてことはない朝の定食を出して、送り出す。
最近の俺の毎日は中々に充実している。
昼には毎回出来るだけ違う料理を出す様に、休日も利用しながら魔道具や商業ギルドなど色々な人たちの手と魔法を駆使して、料理をストック貯蔵しながら、最初の頃こそ調理でお客さんを待たせることもあったが、時間の経過がないアイテムボックスが手に入ってからは、急いでドタバタと用意を急ぐこともなく、余裕をもって出す事が出来るようになった。
更には空間のエスメラルダ、魔道具師兼薬師兼錬金術師のフラメル・トリスメギストス、星詠みの図書館 マーリン・アンブロシウスの三人が合作する事によって、斗真のアイテムボックスを起点に、番号を割り振ったアイテムボックスに斗真が料理を入れるという離れ業が可能に、八百万宿や別館、冒険者ギルド、商業ギルドなどのギルドに設置する事で出前が可能となった。
長時間煮込みが必要な物も魔道具で一瞬!煮込み具合、圧力の入り方も調理人顔負けの現代調理器具すら軽く超越する料理道具を異世界でもたった一人だけ使う事が許されている。
夜の部の内臓料理や現代では生食禁止になったレバー、寄生虫が怖い生の魚、ノロウィルスが怖いカキなどなどの様々な美味いけど危ない食材も異世界人特典のスキルによって無害無毒、もしくは完全に綺麗に除去する加護があり、王族や貴族が真っ先に欲しそうな猛毒なども完全無毒にする加護を保有している。
八百万以外にも夜の部で店をみながら、ノートPCで在宅の仕事もこなし、月々の収入もあるが、現代世界でする事といったら現代の食材の発注やアルコールの大量購入などで、異世界の物を現代で売って現代世界の物を異世界で売って儲けようなどとは今の所考えてはいない。
ただ、酒に関しては瓶の美しさもあり欲しいと言う人が絶えない為、代理購入もしている。
八意斗真の区画整理能力や建物、外壁など街自体の拡張能力により、一大テーマパークといってもいい程巨大な宿や遊戯場があり、王都と港町に近くウェールズの街の奥は森が広がって他に街はないのだが、斗真の拡張機能により大陸自体が少し大きくなっている可能性もあるが、今の所は微々たるもので済んでいる。
八百万自体も大きく拡張され、大勢のお客様が一回で沢山来店する為、今ではリリ、ねねだけではなく街の孤児達にもお給料を払って配膳の手伝いをしてもらっている。
前よりも楽になった!確実に楽になったはずなのだが、斗真には暇がない。
3~5歳くらいのリンネ、子猫のキャス子、子龍のアリスがいる。
5歳くらいと言えば、もっと言葉も喋っていいと思うのだが、リンネは喋らない、あ~とかぅ~とか意思の疎通は出来て言るっぽいけど、教えても教わる気がないみたいに喋らない、子龍はどうかわからないが、子猫のキャス子も異常に成長しない、ず~っと子猫のまま、そしてこの二匹も俺の言葉を確実に理解している。
不思議の子組だ・・・・・・・・。
朝起きると、三人がべったり、朝ご飯もべったり、昼ご飯は手が空いてきたらみんなで食べるのだが、店に出る時は三人には居間で遊んでてもらう。
でも毎回離れる時が大変なのだ。
「リンネもあと二人もそろそろお昼だから離れて?」
ぐいぐいとしがみ付くリンネを引きはがそうとすると。
「いや!!!」
喋れるやないかい!?と思いつつも。
「仕事だから、三人で遊んでて」
「いあ!!!!」
「もうリンネは毎回しかたないなぁ」
そういってねねに引きはがしてもらうと、顔を真っ赤にして。
「ままあああああああああああああああああああああああああああ!!!!まんまああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
リンネの絶叫が家の中に響き渡る。
あとママじゃない、せめてパパと呼ばそうとしたが、ままと言って譲らなかった。
他二匹、二人?は聞き訳も良く、離れると泣き叫ぶリンネを必死にあやし始める。
昼も終わって、居間に戻るとスンスンいいながらも二匹と遊んでいたリンネは走ってきて俺にしがみ付く。
「おやつにしようか?何食べたい?」
「はぁ・・・(にっこり)ぷちん」
「プリンか、リンネはプリン好きだなぁ」
鳳凰の卵と宝石砂糖を使ったプリン、これが美味い!!!何度食っても常識が覆る音が脳内に響いて、寒気が出た時みたいに体がぶるっと震えるほど美味い!!!そこに宝石砂糖のキャラメリゼしたカラメルソースが死ぬほど美味い!!!何度も食った大人の俺でさえ美味いと思うのだ。
リンネの感動はきっと俺以上なのだろう。
最近では記録の魔道具にニーアさんが斗真が作ってくれたおやつ!!!っていってインスタ映えみたいな記録とって冒険者ギルドやクリスタさんに自慢しているらしい、クリスタさんの分は後でちゃんとお渡ししてる。
その後、夜の部がはじまり、店のお客にメニューを一通りだしたら、店側はほったらかしにして俺達の晩御飯が始まる。
だからこの間はメニューやお酒の追加は受け付けてないし、最初の頃はお代を払わず逃げるお客さんもいたけど、そんな客は二度とうちの飯も酒も飲めないし、何度もやろうものなら他の冒険者が俺より先に黙っていないのである。
その後リンネと二匹とお風呂にはいり、店に戻ってメニューと酒の追加注文を受け、ノーパソ広げ在宅の仕事しつつ店を見る。
リンネが眠りそうになったら、部屋に寝かせにいって夜の9時10時くらいには、もう客はちらほら、中には座敷で寝ている客が何人か・・・・・・・毛布と枕をとお水をもって酔いつぶれ組を介抱しながら、その人達は八百万の座敷に雑魚寝でおやすみ。
4~5人、多い時には10人くらいが、まだ飲みたいといってくるので、それに付き合う。
冒険者は過酷な職業だ。
最近では死人なんて出ない安全なダンジョンで通ってるけど、そうなるまでに沢山の人が亡くなった。
割と安全になったといっても、殺し合いの世界、いつイレギュラーな事が起こるか分からない油断できない世界。
遅くまで飲みたくなる時だってある。
泣き出したくなる時だってある。
寂しくって辛い夜もある。
思い出して悲しい時だってある。
ひとしきり話聞いて、さてお開きにするかってなったら、今日は別館に泊まって朝風呂でも浴びていきなって一言言って、朝には朝飯用意しといてやるから今日はのんびりしていきなって声をかけ。
宿側に通す。
少しでも慰めになればいいと、そして朝には酔いつぶれ組も起こして、なんてことはない朝の定食を出して、送り出す。
最近の俺の毎日は中々に充実している。
71
お気に入りに追加
2,653
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
転生したら死にそうな孤児だった
佐々木鴻
ファンタジー
過去に四度生まれ変わり、そして五度目の人生に目覚めた少女はある日、生まれたばかりで捨てられたの赤子と出会う。
保護しますか? の選択肢に【はい】と【YES】しかない少女はその子を引き取り妹として育て始める。
やがて美しく育ったその子は、少女と強い因縁があった。
悲劇はありません。難しい人間関係や柵はめんどく(ゲフンゲフン)ありません。
世界は、意外と優しいのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる