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第16章 美少女達の駆け引き編
第100話 美少女達の決意
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【放課後の美術室・伊達魔冬陣営】
「蕾ちゃん、今日は美術部お休みで良かったわ。ここなら誰にも話を聞かれないしね」
「で、でも本当は私用で美術室を使用するのは良くないんですよ……バレたら部長や顧問の先生に美術部員の私が怒られてしまいますので……」
「そうよね。で、魔冬? 今日は何の為に私達を集めたのよ?」
「忍ちゃんなら言わなくても分かるでしょ?」
「え? まぁね……どうせ竹中君と付き合う為の作戦会議なんでしょ?」
「フフ、ほら、よく分かっているじゃない」
「特に恋愛経験豊富な小町ちゃんの意見を聞きたいなぁって思っているんだけど……」
「えーっ? 私の意見を聞きたいですって? も、もう勘弁して欲しいんですけどぉぉ……後は魔冬が頑張るしか無いじゃないの」
「ど、どう頑張れば良いのかな……?」
「魔冬って勉強は出来るけど本当、こういった事はからっきしなのね?」
「だ、だって……でもボーリングは得意よ」
「 「 「それは知ってる!!」 」 」
「はぁ……仕方ないわねぇ……あのね? これからの行動はいたってシンプルで良いのよ。まずは今度の期末テストでも魔冬が学年一位になって更に学年中の注目を浴びるのよ。そしてその勢いで『学年人気投票』で一位か二位になる。まぁ、それには他のクラスの票も必須だから、そこは忍や蕾にも頑張ってもらわないといけないかもだけどさ……」
「えーっ!? 私も協力しないといけないのぉ!? 嫌だなぁ……私、クラスで結構浮いているからさぁ……クラス内で私が魔冬の宣伝をしても皆聞いてくれるかどうか分からないよ……」
「でも忍ちゃんのところの八組はまだやりやすいと思いますよ? そんなに目立つ人がいないですし。でも私のいる五組なんて徳川さんの友人で独特の雰囲気を持っている服部さんや上杉先輩の弟で超イケメンハーフのカイト君もいるし……魔冬ちゃんの宣伝がやりづらい状況なんですよぉ……」
「み、みんなゴメンね……クラス内での宣伝は無理のない程度でいいから……とりあえず私は今度の期末テストで連続学年一位になれるように勉強を頑張るわ!!」
【放課後の生徒会室・羽柴陽菜陣営の俊哉視点】
「あれ、陽菜ちゃん? 今日は織田会長も書記の平手さんもいないのかい?」
「うん、いないわよ。乃恵瑠は用事があるからって直ぐに帰っちゃったし、平手さんは今日は塾の日だしね。だから今日は俊哉達にここへ集まってもらったのよ~」
「なるほどねぇ……で、他の人達の事、俺全然知らないから紹介してくれないかい?」
「そうだね。まずこの子は二年生の宇喜多緋色ちゃん。お金持ちのお嬢様よ」
「陽菜ちゃん? お嬢様っていう紹介は止めてよねぇ? あっ、前田君よろしくね?」
「よ、よろしくお願いします……」
「そして緋色ちゃんの隣に座っているのが同じく二年生の黒田マーサちゃん。実は俊哉の担任の黒田先生の妹なのよ。でもマーサちゃんはお姉ちゃんと違って勉強は全然だけどね~」
「えーっ!? く、黒田先生の妹さんですか!?」
「よろしくね、前田君? っていうか陽菜!? ちょっと紹介の仕方が失礼じゃないの!? それにお姉ちゃんの事は言わない約束だったでしょ!?」
「まぁまぁマーサちゃん、そんなに怒ったらお肌に悪いわよ~? で、その隣に座っているのが……あれ? 俊哉は覚えていないの? 双子の弟の羽柴陽呂だけど……」
「えーっ!? ひっ、陽呂君なのかい!? 三年ぶりに会ったけど、凄くイケメンになっているじゃないか!? 身長も陽菜ちゃんの倍くらいあるし!!」
「ハハハ、倍ってのは大袈裟だけど、ここ数年で急激に身長が伸びたのは間違いないけどね……しかし久しぶりだね、俊哉君? 君がこの学園に外部入学したって陽菜から聞いた時はとても嬉しかったよ。まさかこんな『訳の分からない戦い』で再会するとは思っていなかったけどさ……」
「こら、陽呂っ!? 『訳の分からない戦い』って失礼な言い方をしないでくれるかな? 今回の私は久しぶりに本気なんだからね~」
「まぁ、陽菜に好きな男子ができたってのも驚いたけど、その恋を成就させる為にありとあらゆる手段を取ろうとするんだからなぁ……兄弟として少し引いちゃったよ……」
「私だってまさか颯君の事をこんなにも好きになるとは思わなかったし……それにライバルがめちゃくちゃこれだけ多くなるとも考えていなかったし……七人よ!! 私を含めて彼に告白しているのが七人って多過ぎない!? 乃恵瑠だけならどうにでもなったのにさ……」
はぁ……陽菜ちゃんの今の言葉は俺の心に突き刺さるよなぁ……
陽菜ちゃんは俺の気持ちを全然、分かってくれていないみたいだしな……
俺は陽菜ちゃんを生徒会長にする為に外部入学してきたのに……
その目的を達成してしまったら陽菜ちゃんは颯と……
ああ、めちゃくちゃ複雑な気持ちだぞっ!!
「そ、それでもう一人いるけど……ん? この子の制服って中等部の制服じゃないのかい?」
それにしてもこの子、美人だけど冷たい雰囲気をしているなぁ……
「ああ、この子は中等部三年で現在は生徒会副会長をやっている石田美月ちゃんっていうのよ。今後の作戦にはこの子の能力が必要不可欠になるの。それと後、二人ほど一年生にも協力者がいるんだけど……その子達は次の機会に紹介するわね~?」
「初めまして、前田さん。石田美月と申します。どうぞ宜しくお願い致します。これから陽菜様の為にお互いに頑張りましょう!!」
ひっ、陽菜様!?
「あ、ああ……よろしくねぇ……」
―――――――――――――――――――
ここね、颯君のお家は?
今まで何で気付かなかったのかしら?
颯君と私は小学校が同じなんだからお互いの家が同じ校区内のはずだし、会おうと思えばいつでも会えたのに……
まさか颯君のお家が歩いて来れる距離にあっただなんて……
よしっ、インターホンを押すわよ……ドキドキ……
「あら、どちら様かしら?」
えっ? も、もしかして颯君のお母様!?
めちゃくちゃ美人なんですけど!!
「と、突然申し訳ありません!! 私は颯君と同じ高校に通っています織田乃恵瑠と申します!! 颯君はもう帰られていますか!?」
「あら~ゴメンなさいね~? 颯は毎日学校帰りにそのままアルバイトに行って帰りは遅くなるのよぉ。徳川さんって知っているかしら? 彼女の自宅で雑用係みたいなアルバイトをしてから引き続き、徳川さんのお家で勉強会もやっているみたいなの……」
「そ、そうなんですか……」
と、徳川伊緒奈……
やはり陽菜ちゃんが言っていた通りあの子は『タヌキ』だわ……
―――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
遂に『恋愛戦国』も100話となりました。
記念すべき100話に主人公が登場していませんが(笑)
これだけ続けてこれたのも皆様の応援のお陰です。
感謝させて頂きます。
これからも『恋愛戦国』を宜しくお願い致します。
次回から新章『学年人気投票編』が始まります。
どうぞ新章もお楽しみに(^_-)-☆
「蕾ちゃん、今日は美術部お休みで良かったわ。ここなら誰にも話を聞かれないしね」
「で、でも本当は私用で美術室を使用するのは良くないんですよ……バレたら部長や顧問の先生に美術部員の私が怒られてしまいますので……」
「そうよね。で、魔冬? 今日は何の為に私達を集めたのよ?」
「忍ちゃんなら言わなくても分かるでしょ?」
「え? まぁね……どうせ竹中君と付き合う為の作戦会議なんでしょ?」
「フフ、ほら、よく分かっているじゃない」
「特に恋愛経験豊富な小町ちゃんの意見を聞きたいなぁって思っているんだけど……」
「えーっ? 私の意見を聞きたいですって? も、もう勘弁して欲しいんですけどぉぉ……後は魔冬が頑張るしか無いじゃないの」
「ど、どう頑張れば良いのかな……?」
「魔冬って勉強は出来るけど本当、こういった事はからっきしなのね?」
「だ、だって……でもボーリングは得意よ」
「 「 「それは知ってる!!」 」 」
「はぁ……仕方ないわねぇ……あのね? これからの行動はいたってシンプルで良いのよ。まずは今度の期末テストでも魔冬が学年一位になって更に学年中の注目を浴びるのよ。そしてその勢いで『学年人気投票』で一位か二位になる。まぁ、それには他のクラスの票も必須だから、そこは忍や蕾にも頑張ってもらわないといけないかもだけどさ……」
「えーっ!? 私も協力しないといけないのぉ!? 嫌だなぁ……私、クラスで結構浮いているからさぁ……クラス内で私が魔冬の宣伝をしても皆聞いてくれるかどうか分からないよ……」
「でも忍ちゃんのところの八組はまだやりやすいと思いますよ? そんなに目立つ人がいないですし。でも私のいる五組なんて徳川さんの友人で独特の雰囲気を持っている服部さんや上杉先輩の弟で超イケメンハーフのカイト君もいるし……魔冬ちゃんの宣伝がやりづらい状況なんですよぉ……」
「み、みんなゴメンね……クラス内での宣伝は無理のない程度でいいから……とりあえず私は今度の期末テストで連続学年一位になれるように勉強を頑張るわ!!」
【放課後の生徒会室・羽柴陽菜陣営の俊哉視点】
「あれ、陽菜ちゃん? 今日は織田会長も書記の平手さんもいないのかい?」
「うん、いないわよ。乃恵瑠は用事があるからって直ぐに帰っちゃったし、平手さんは今日は塾の日だしね。だから今日は俊哉達にここへ集まってもらったのよ~」
「なるほどねぇ……で、他の人達の事、俺全然知らないから紹介してくれないかい?」
「そうだね。まずこの子は二年生の宇喜多緋色ちゃん。お金持ちのお嬢様よ」
「陽菜ちゃん? お嬢様っていう紹介は止めてよねぇ? あっ、前田君よろしくね?」
「よ、よろしくお願いします……」
「そして緋色ちゃんの隣に座っているのが同じく二年生の黒田マーサちゃん。実は俊哉の担任の黒田先生の妹なのよ。でもマーサちゃんはお姉ちゃんと違って勉強は全然だけどね~」
「えーっ!? く、黒田先生の妹さんですか!?」
「よろしくね、前田君? っていうか陽菜!? ちょっと紹介の仕方が失礼じゃないの!? それにお姉ちゃんの事は言わない約束だったでしょ!?」
「まぁまぁマーサちゃん、そんなに怒ったらお肌に悪いわよ~? で、その隣に座っているのが……あれ? 俊哉は覚えていないの? 双子の弟の羽柴陽呂だけど……」
「えーっ!? ひっ、陽呂君なのかい!? 三年ぶりに会ったけど、凄くイケメンになっているじゃないか!? 身長も陽菜ちゃんの倍くらいあるし!!」
「ハハハ、倍ってのは大袈裟だけど、ここ数年で急激に身長が伸びたのは間違いないけどね……しかし久しぶりだね、俊哉君? 君がこの学園に外部入学したって陽菜から聞いた時はとても嬉しかったよ。まさかこんな『訳の分からない戦い』で再会するとは思っていなかったけどさ……」
「こら、陽呂っ!? 『訳の分からない戦い』って失礼な言い方をしないでくれるかな? 今回の私は久しぶりに本気なんだからね~」
「まぁ、陽菜に好きな男子ができたってのも驚いたけど、その恋を成就させる為にありとあらゆる手段を取ろうとするんだからなぁ……兄弟として少し引いちゃったよ……」
「私だってまさか颯君の事をこんなにも好きになるとは思わなかったし……それにライバルがめちゃくちゃこれだけ多くなるとも考えていなかったし……七人よ!! 私を含めて彼に告白しているのが七人って多過ぎない!? 乃恵瑠だけならどうにでもなったのにさ……」
はぁ……陽菜ちゃんの今の言葉は俺の心に突き刺さるよなぁ……
陽菜ちゃんは俺の気持ちを全然、分かってくれていないみたいだしな……
俺は陽菜ちゃんを生徒会長にする為に外部入学してきたのに……
その目的を達成してしまったら陽菜ちゃんは颯と……
ああ、めちゃくちゃ複雑な気持ちだぞっ!!
「そ、それでもう一人いるけど……ん? この子の制服って中等部の制服じゃないのかい?」
それにしてもこの子、美人だけど冷たい雰囲気をしているなぁ……
「ああ、この子は中等部三年で現在は生徒会副会長をやっている石田美月ちゃんっていうのよ。今後の作戦にはこの子の能力が必要不可欠になるの。それと後、二人ほど一年生にも協力者がいるんだけど……その子達は次の機会に紹介するわね~?」
「初めまして、前田さん。石田美月と申します。どうぞ宜しくお願い致します。これから陽菜様の為にお互いに頑張りましょう!!」
ひっ、陽菜様!?
「あ、ああ……よろしくねぇ……」
―――――――――――――――――――
ここね、颯君のお家は?
今まで何で気付かなかったのかしら?
颯君と私は小学校が同じなんだからお互いの家が同じ校区内のはずだし、会おうと思えばいつでも会えたのに……
まさか颯君のお家が歩いて来れる距離にあっただなんて……
よしっ、インターホンを押すわよ……ドキドキ……
「あら、どちら様かしら?」
えっ? も、もしかして颯君のお母様!?
めちゃくちゃ美人なんですけど!!
「と、突然申し訳ありません!! 私は颯君と同じ高校に通っています織田乃恵瑠と申します!! 颯君はもう帰られていますか!?」
「あら~ゴメンなさいね~? 颯は毎日学校帰りにそのままアルバイトに行って帰りは遅くなるのよぉ。徳川さんって知っているかしら? 彼女の自宅で雑用係みたいなアルバイトをしてから引き続き、徳川さんのお家で勉強会もやっているみたいなの……」
「そ、そうなんですか……」
と、徳川伊緒奈……
やはり陽菜ちゃんが言っていた通りあの子は『タヌキ』だわ……
―――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
遂に『恋愛戦国』も100話となりました。
記念すべき100話に主人公が登場していませんが(笑)
これだけ続けてこれたのも皆様の応援のお陰です。
感謝させて頂きます。
これからも『恋愛戦国』を宜しくお願い致します。
次回から新章『学年人気投票編』が始まります。
どうぞ新章もお楽しみに(^_-)-☆
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