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第13章 グループ勧誘編
第69話 ライン交換大会
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「ひ、陽菜ちゃん!! 話しの続きだけど……」
「乃恵瑠、話しは後にして先に颯君とライン交換をした方が良いわよ。じゃないと私の後ろにいる武田さんや上杉さんがとても怖い顔をされているから」
「だっ、誰が怖い顔をしているのよ!? 人聞きの悪い事を言わないでくれるかな!? まぁ、ケイトは怖い顔かもしれないけどさ、私はいつだって優しい顔よ。ただ、羽柴さんと颯君がお互い下の名前で呼び合っている事に驚いただけだから……」
「静香!? あんただけ何を良い子ぶっているのよ!? わ、私だって驚いただけで別に怖い顔なんてしていないわよ!! それに私のこの美しい顔では努力しても怖い顔には絶対にならないわ!!」
綺麗な顔って……さすが上杉さん、凄い自信だな。
まぁ、実際この教室にいる人達は超美人揃いだけどな。
「でもさ、姉貴? なんで俺達までこんな『陰キャ野郎』とライン交換しなくちゃいけないんだよ?」
「カイト、口を慎みなさい!! は、颯君は将来あんたのお義兄さんになるかもしれないのよ!!」
「えーっ!?」
いや、マジで『えーっ!?』だよ!!
上杉さん、気が早過ぎるでしょ!?
「それじゃぁ私達女子は他人だし全然関係無いですよね? それなのに何故、私達まで竹中君とライン交換をしなくちゃいけないのですか?」
うん、そうだな。
直江カノンさんの言う通りだ。
「カノン、あなたも何も分かっていないみたいね? よーく考えてみて? あなたのお父様はどこで働いているの?」
「えっ? うちのパパはケイト先輩のお父様の会社で働いていますけど……あっ!?」
「フフフ……ようやく理解できたみたいね? そうよ。もし颯君が私の……私の……だ、だ、旦那様になったとしたら、将来『上杉建設』の社長になるかもしれないのよ。ってことはカノンのお父様の上司になるのよ……」
「はい、理解しました!! 私は喜んで竹中君とライン友達にならせて頂きます!! そして頻繁に彼にラインをさせて頂き、交流を深めていきます!!」
「い、いえ……カノンは頻繁にラインしなくていいし、別に交流を深めなくてもいいから」
「待ってくれ姉貴!! 将来、社長をやるのは長男の俺だろ!?」
「フッ……カイトの器では社長は無理よ。あんたは専務でいいじゃない?」
「えーっ!? な、何でだよぉぉ!?」
ワーッ ワーッ ワーッ
何を『上杉一派』だけで盛り上がっているんだ!?
ってか、俺が上杉さんと結婚なんてする訳ねぇだろ!!
「ケ、ケイト!? 今の話は聞き捨てならないわね!? どうしてあんたが竹中君と結婚するのよ!? た、竹中君は将来『武田金属グループ』のCEOになる男よ!!」
話の規模がデカくなってきてねぇか!?
というか、ここの学園の生徒はマジで大金持ちが多いよな?
「た、竹中君? そ、そろそろ私とライン交換してくれないかな……?」
「えっ? あっ、はい……分かりました……」
俺はラインのQRコード画面を織田会長に差し出し、織田会長は自分のスマホでそれを読み込んできた。
ピロロンッ
「うわーっ、やったー、やったー!! 遂に竹中君とライン友達になれたわぁああ!!」
す、凄い喜び方だな……これが学園一人気者で生徒会長とは思えないぞ。
クラスメイト達もめちゃくちゃ不思議そうな顔をしながらこっちを見ているよなぁ……まぁ、お前達の気持ちはよーく分かるぞ……
「乃恵瑠、良かったわね? それじゃぁ教室から出て行ってくれるかな?」
「えーっ!? な、何でよ、陽菜ちゃん!?」
「だって目的は達成したのだから教室から出て行くのは当然じゃない? それに乃恵瑠は会長だし目立ち過ぎるしさ……ですよね、平手さん?」
「うん、そうね……乃恵瑠ちゃんが出て行かないと、あとの『濃いキャラの人達』もなかなか教室から出て行かないと思うし……」
「 「平手さん聞こえているわよ!! 私達の事を『濃いキャラ』扱いしないでよ!?」 」
「あら、聞こえたの? ゴメンゴメン……」
「うーん……平手さんにまでそう言われるとなぁ……わ、分かったわよ。教室から出て行くわよ……でも二人がライン交換するまではここに居ても良いでしょ?」
「 「ダメ!!」 」
「えーーーっ!!?? ひ、ヒドイわ!!」
なんか三人の会話を聞いていたら……
あの三人は本当に仲が良いんだなぁ……
俺みたいな男のせいであの関係性を壊したく無いよなぁ……
「そ、それじゃぁ竹中君? わ、私帰るわね? ま、またラインするわね?」
「えっ? あ、はい……」
タッタッタッタ……
「ということでぇ……邪魔者、いえ、乃恵瑠が出て行ったし、次は私の番ね? ライン交換よろしくね颯君? ウフ……」
うわっ!!
ひ、陽菜さんが『女』の表情をしているぞ!!
「は、はい……どうぞ……」
ピロロンッ
「はーい、ありがとね? 私も颯君に直ぐラインしちゃうかもよぉぉ……ウフ」
その『ウフ』は止めていただけませんかね!?
他の人達から怪しまれますよ!!
「じゃぁ私も教室から出て行くわね? では次は平手さんの番ですよ?」
「うん、そうね……」
ピコンッ
「え?」
「颯君? 誰かからラインが来たんじゃない?」
「は、はい、そうですね。平手さん、ちょっとすみません。ラインを確認させてくださいね?」
「ええ、どうぞ……」
一体、誰からだろう?
えーっと……んっ!? こ、これは……
織田会長からかよ!!
『竹中君……いえ、は、颯君……今度からは私も颯君って呼ばせてもらってもいいかな? そ、それで颯君も私の事は乃恵瑠って呼んでくれて構わないからね♡』
はぁ……織田会長、可愛いのは可愛いんだけど、でもなぁ……
「はーい、皆さん、ゆっくり前に進んでくださいねぇ?」
「そ、外で並んでいる方も……教室に入れますよ……」
ん? この声は……?
いつの間にか酒井さんや榊原さんまで交通整理をしているじゃねぇか!?
―――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに(^_-)-☆
「乃恵瑠、話しは後にして先に颯君とライン交換をした方が良いわよ。じゃないと私の後ろにいる武田さんや上杉さんがとても怖い顔をされているから」
「だっ、誰が怖い顔をしているのよ!? 人聞きの悪い事を言わないでくれるかな!? まぁ、ケイトは怖い顔かもしれないけどさ、私はいつだって優しい顔よ。ただ、羽柴さんと颯君がお互い下の名前で呼び合っている事に驚いただけだから……」
「静香!? あんただけ何を良い子ぶっているのよ!? わ、私だって驚いただけで別に怖い顔なんてしていないわよ!! それに私のこの美しい顔では努力しても怖い顔には絶対にならないわ!!」
綺麗な顔って……さすが上杉さん、凄い自信だな。
まぁ、実際この教室にいる人達は超美人揃いだけどな。
「でもさ、姉貴? なんで俺達までこんな『陰キャ野郎』とライン交換しなくちゃいけないんだよ?」
「カイト、口を慎みなさい!! は、颯君は将来あんたのお義兄さんになるかもしれないのよ!!」
「えーっ!?」
いや、マジで『えーっ!?』だよ!!
上杉さん、気が早過ぎるでしょ!?
「それじゃぁ私達女子は他人だし全然関係無いですよね? それなのに何故、私達まで竹中君とライン交換をしなくちゃいけないのですか?」
うん、そうだな。
直江カノンさんの言う通りだ。
「カノン、あなたも何も分かっていないみたいね? よーく考えてみて? あなたのお父様はどこで働いているの?」
「えっ? うちのパパはケイト先輩のお父様の会社で働いていますけど……あっ!?」
「フフフ……ようやく理解できたみたいね? そうよ。もし颯君が私の……私の……だ、だ、旦那様になったとしたら、将来『上杉建設』の社長になるかもしれないのよ。ってことはカノンのお父様の上司になるのよ……」
「はい、理解しました!! 私は喜んで竹中君とライン友達にならせて頂きます!! そして頻繁に彼にラインをさせて頂き、交流を深めていきます!!」
「い、いえ……カノンは頻繁にラインしなくていいし、別に交流を深めなくてもいいから」
「待ってくれ姉貴!! 将来、社長をやるのは長男の俺だろ!?」
「フッ……カイトの器では社長は無理よ。あんたは専務でいいじゃない?」
「えーっ!? な、何でだよぉぉ!?」
ワーッ ワーッ ワーッ
何を『上杉一派』だけで盛り上がっているんだ!?
ってか、俺が上杉さんと結婚なんてする訳ねぇだろ!!
「ケ、ケイト!? 今の話は聞き捨てならないわね!? どうしてあんたが竹中君と結婚するのよ!? た、竹中君は将来『武田金属グループ』のCEOになる男よ!!」
話の規模がデカくなってきてねぇか!?
というか、ここの学園の生徒はマジで大金持ちが多いよな?
「た、竹中君? そ、そろそろ私とライン交換してくれないかな……?」
「えっ? あっ、はい……分かりました……」
俺はラインのQRコード画面を織田会長に差し出し、織田会長は自分のスマホでそれを読み込んできた。
ピロロンッ
「うわーっ、やったー、やったー!! 遂に竹中君とライン友達になれたわぁああ!!」
す、凄い喜び方だな……これが学園一人気者で生徒会長とは思えないぞ。
クラスメイト達もめちゃくちゃ不思議そうな顔をしながらこっちを見ているよなぁ……まぁ、お前達の気持ちはよーく分かるぞ……
「乃恵瑠、良かったわね? それじゃぁ教室から出て行ってくれるかな?」
「えーっ!? な、何でよ、陽菜ちゃん!?」
「だって目的は達成したのだから教室から出て行くのは当然じゃない? それに乃恵瑠は会長だし目立ち過ぎるしさ……ですよね、平手さん?」
「うん、そうね……乃恵瑠ちゃんが出て行かないと、あとの『濃いキャラの人達』もなかなか教室から出て行かないと思うし……」
「 「平手さん聞こえているわよ!! 私達の事を『濃いキャラ』扱いしないでよ!?」 」
「あら、聞こえたの? ゴメンゴメン……」
「うーん……平手さんにまでそう言われるとなぁ……わ、分かったわよ。教室から出て行くわよ……でも二人がライン交換するまではここに居ても良いでしょ?」
「 「ダメ!!」 」
「えーーーっ!!?? ひ、ヒドイわ!!」
なんか三人の会話を聞いていたら……
あの三人は本当に仲が良いんだなぁ……
俺みたいな男のせいであの関係性を壊したく無いよなぁ……
「そ、それじゃぁ竹中君? わ、私帰るわね? ま、またラインするわね?」
「えっ? あ、はい……」
タッタッタッタ……
「ということでぇ……邪魔者、いえ、乃恵瑠が出て行ったし、次は私の番ね? ライン交換よろしくね颯君? ウフ……」
うわっ!!
ひ、陽菜さんが『女』の表情をしているぞ!!
「は、はい……どうぞ……」
ピロロンッ
「はーい、ありがとね? 私も颯君に直ぐラインしちゃうかもよぉぉ……ウフ」
その『ウフ』は止めていただけませんかね!?
他の人達から怪しまれますよ!!
「じゃぁ私も教室から出て行くわね? では次は平手さんの番ですよ?」
「うん、そうね……」
ピコンッ
「え?」
「颯君? 誰かからラインが来たんじゃない?」
「は、はい、そうですね。平手さん、ちょっとすみません。ラインを確認させてくださいね?」
「ええ、どうぞ……」
一体、誰からだろう?
えーっと……んっ!? こ、これは……
織田会長からかよ!!
『竹中君……いえ、は、颯君……今度からは私も颯君って呼ばせてもらってもいいかな? そ、それで颯君も私の事は乃恵瑠って呼んでくれて構わないからね♡』
はぁ……織田会長、可愛いのは可愛いんだけど、でもなぁ……
「はーい、皆さん、ゆっくり前に進んでくださいねぇ?」
「そ、外で並んでいる方も……教室に入れますよ……」
ん? この声は……?
いつの間にか酒井さんや榊原さんまで交通整理をしているじゃねぇか!?
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