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第5章 祭りのあと編
第27話 チビだからって何よ!?
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演劇部が休み中の放課後のグラウンドで私達、四年一組のリレー選手男女合同で練習をしている。
そして今はバトンの受け渡しの練習を重点的に行っていた。
ちなみにリレー選手は誰かというと、まず男子はタイムがクラスで一番早かったスポーツ万能の村瀬君、そして二番目にタイムが良かった田尾新次郎君、この子は一学期途中からの転校生である。続いて三番だった大石君、そして四番目が彼である。
女子の方は私、久子、同じ『演劇部』でいつも木場君とラブラブの夏野さんと久子と同じ『家庭科部』で私よりも身長も女子力も高い『新見洋子さん』の四名だ。
この新見さんは『前の世界』では中学生になると『卓球部』に入部する。
当時、私はとても驚いたけど、後から理由を知って納得をした。
実はこの新見さん、今年の運動会でのリレーで、とてつもないスピードで走る村瀬君の姿を見て恋に落ちてしまうの。
それで五、六年生の時は久子と同じく『家庭科部』で女子力を高める努力をして、そして中学と同時に村瀬君を追いかけるように全然興味の無かった『卓球部』に入部してしまう、とても一途で可愛い女の子だ。
結局、一年生の途中で村瀬君に告白をしたけど『今は卓球のことしか考えたくない』と言われてフラれてしまい、新見さんは目標を失い『卓球部』を辞めてしまうのだけど……
私は二人の高校生時代を知らないけど、きっと新見さんはフラれたことを糧にして更に女子力を上げ、フッたことを村瀬君に後悔させるくらいの魅力的な女子になっていると思うわ。
ちなみに私も中学時代、まさか彼が『バスケ部』じゃなくて『卓球部』に入ると思ってもいなかったから凄く驚いたし、十五歳で死ぬことを知っていたら少しでも彼と同じ時間を過ごす為に『バレー部』じゃなくて『卓球部』に入っていたかもしれない。
私も新見さんや久子と同じくらいに一途な女の子なのだ。
「男子、しっかり練習しなさいよ――――――っ!!」
私が疲れ果てて座り込んでいる男子達にはっぱをかけると大石君が凄く嫌そうな顔をしながらも私に視線を合わせずに「うわぁ、石田さんこわ~」と呟いている。
私は少し怒り気味な表情をしながら男子達に近づいて行く。すると、
「石田さんも必死だね? 二組の岸本さんとはいつも仲良しだけどリレーの時だけは岸本さんがいる二組には負けたくないって言っていたよ」
そう村瀬君が彼に言っている声が聞こえてきた。
「村瀬君、聞こえているわよ。私と順子との勝負は別にいいの。今は当日、ちゃんとバトンを渡せれる様にしておかなくちゃいけないんだからね。でもまぁ、女子達も疲れているみたいだし少し休憩しましょうか?」
「 「 「賛成!!」 」 」
久子達も休憩をする事を賛成したと同時に座り込んでしまう。
やはり彼女達も相当疲れていたのだろう。
しかし私はあまり疲れていない。
学力は十歳だけどそれ以外は体力も含めて十五歳だから小四がやる練習くらいでは疲れないのかしら?
休憩の中、彼が私に話しかける。
「そういえば二組の女子は岸本さんも足が速いけど深井さんがめちゃくちゃ足速いらしいから大変だろうなぁ……」
「そうなのよ。あの深井さんには誰にも勝てないわ。去年はたまたま深井さんが風邪を引いてしまってリレーに出場できなかったから勝てたようなものなんだから」
「そうよね。それなのに何故か順子はリレーに負けたことにこだわっているというか、浩美に負けたくないっていう気持ちが強いというか……昔はあんな負けず嫌いじゃなかったのになぁ……」
久子がそう言いながら私達の会話に入ってきて彼の隣にチョコンと座る。
ちょっと久子、彼に近すぎない? もう少し離れた方が……
「こ、寿? もう少し離れて座ってくれないか?」
「えーっ、私が横に座るのが嫌なの、五十鈴君?」
「いや、そんなことは無いけどさ……お、俺の身体、汗臭いから少し恥ずかしいというかさ……」
「ハハハ、別にいいよ。私だって汗臭いんだし……気にしない、気にしない」
はぁ……二人のこんな会話を聞くのはもう慣れたと思っていたけど、やっぱり辛いなぁ……胸が苦しいなぁ……
「じゃぁ、俺も汗臭いけど、寿さんの横に座ってもいいよな? どっこいしょっと!」
大石君がそう言いながら久子の隣に座ると、久子は一瞬、嫌そうな表情をしたけど、そこはさすが学年のアイドルね。直ぐにニコッと微笑みながら大石君に「私の事、汗臭いって言わないでよぉぉ」と可愛らしい口調で話すのだった。
勿論、大石君の顔は緩みっぱなしだった。
はぁ……男の子って……
「ところで田尾は五年になったら何部に入るんだ?」
彼が転校生の田尾君に質問している。
「俺は前からサッカーが大好きだからサッカー部に入るよ」
「へぇ、そうなんだぁ。でも田尾はめちゃめちゃ足が速いから田尾のドリブルだったら誰も止めれないかもな?」
「そんなことはないと思うけど……でもドリブルは得意なほうだよ。また今度、サッカーの授業の時に俺のドリブル見てくれよ」
実は田尾君はクラスで一番身長が低い子だ。
転入した時は体が小さいので男子からも女子からも「可愛い、可愛い」と言われていた。
しかし体育の授業の時にトラックを走り出した途端、『可愛い田尾君』は消えてしまう。
田尾君は走っている時、ちょっと怒り気味の表情で走るのである。
そんな姿を見てからは誰も田尾君を『可愛い』と言わなくなった。
足の回転が他の人よりも速く、足が短いから余計に速く回転しているように見えるのかもしれないけど、ただ特にスタートダッシュは私も驚いた。
もし村瀬君と同じくらいの身長だっらどうなんだろう?
とても良い勝負になるのでは? と、私は勝手に想像してしまう。
男子のリレーの順番は第一走者は勿論スタートダッシュが凄い田尾君、第二走者が彼、第三走者は大石君、そしてアンカーは学年で三本の指に入る足の速さの村瀬君がつとめることになっており凄くバランスの取れたチームだと私は思う。
「このメンバーで一位とりたいなぁ……」
田尾君が少し思いふけた表情で呟いたので私は少し気になり問いかけてみた。
「ん? 田尾君、どうしたの? なんか思いふけた感じがしたんだけど……」
「実は俺さぁ、リレーの選手に初めて選ばれたんだよ」
「えっ、そうなの? あんなに足が速いのに……」
「うん……前の学校ではリレー選手を先生が決めずにクラス全員で決めることになっていてさ、俺は凄く自信があったけど周りの奴からは『お前はチビだから無理』って言われていたんだ……」
「そ、それはヒドイわね?」
久子が驚きと怒りが混ざった感じの口調で言う。
「それで毎回、クラスのリーダーみたいな奴と仲良しの子が選ばれていたんだよ」
「えーっ? そんな決め方おかしいじゃん!!」
私も腹が立ち、少し興奮気味に言ってしまう。
「うん、おかしいよね。でも文句を言って喧嘩をしても勝てる相手では無かったし……凄く悔しかったよ……」
田尾君がとても暗い表情で話している。
「でもさ、この青六小は最高だよ!! だって速い人がちゃんとリレーの選手になれるだろ? 今回生まれて初めてリレーの選手に選ばれたのが嬉しくて……せっかく夢にまで見たリレー選手として出るんだから、やっぱ勝ちたいなぁって思ってさ……」
その時、田尾君の話を一緒に聞いていた彼や大石君、村瀬君の目の色が変わったのが私には分かる。そして彼が二人に言う。
「よしっ、田尾の夢を叶える為にも絶対に一位になろう!!」
「 「おーっ!! 絶対に一位になろう!!」 」
「それじゃ、休憩はこれくらいにして、そろそろ練習を始めようぜ!!」
こういう時の男の子ってカッコいいなぁ……と思いながら彼等の……いえ、彼の姿を見つめていた私がふと校舎の方に目を向けると四階の窓から微笑ましい笑顔で風に黒髪をなびかせながら私達を見つめている立花部長の姿があった。
――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
リレーの練習をしている浩美達
そんな中、色々な人間模様が見えてくる。
中でも前の学校の頃の田尾の話を聞いていた浩美達は驚く。
そして『チビ』とう理由だけで誰にも認めてもらえなかった田尾の夢を叶える為、男子達は気合いが入り、その光景を微笑ましく見つめる浩美、そして眺めている立花部長がいるのだった。
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆
そして今はバトンの受け渡しの練習を重点的に行っていた。
ちなみにリレー選手は誰かというと、まず男子はタイムがクラスで一番早かったスポーツ万能の村瀬君、そして二番目にタイムが良かった田尾新次郎君、この子は一学期途中からの転校生である。続いて三番だった大石君、そして四番目が彼である。
女子の方は私、久子、同じ『演劇部』でいつも木場君とラブラブの夏野さんと久子と同じ『家庭科部』で私よりも身長も女子力も高い『新見洋子さん』の四名だ。
この新見さんは『前の世界』では中学生になると『卓球部』に入部する。
当時、私はとても驚いたけど、後から理由を知って納得をした。
実はこの新見さん、今年の運動会でのリレーで、とてつもないスピードで走る村瀬君の姿を見て恋に落ちてしまうの。
それで五、六年生の時は久子と同じく『家庭科部』で女子力を高める努力をして、そして中学と同時に村瀬君を追いかけるように全然興味の無かった『卓球部』に入部してしまう、とても一途で可愛い女の子だ。
結局、一年生の途中で村瀬君に告白をしたけど『今は卓球のことしか考えたくない』と言われてフラれてしまい、新見さんは目標を失い『卓球部』を辞めてしまうのだけど……
私は二人の高校生時代を知らないけど、きっと新見さんはフラれたことを糧にして更に女子力を上げ、フッたことを村瀬君に後悔させるくらいの魅力的な女子になっていると思うわ。
ちなみに私も中学時代、まさか彼が『バスケ部』じゃなくて『卓球部』に入ると思ってもいなかったから凄く驚いたし、十五歳で死ぬことを知っていたら少しでも彼と同じ時間を過ごす為に『バレー部』じゃなくて『卓球部』に入っていたかもしれない。
私も新見さんや久子と同じくらいに一途な女の子なのだ。
「男子、しっかり練習しなさいよ――――――っ!!」
私が疲れ果てて座り込んでいる男子達にはっぱをかけると大石君が凄く嫌そうな顔をしながらも私に視線を合わせずに「うわぁ、石田さんこわ~」と呟いている。
私は少し怒り気味な表情をしながら男子達に近づいて行く。すると、
「石田さんも必死だね? 二組の岸本さんとはいつも仲良しだけどリレーの時だけは岸本さんがいる二組には負けたくないって言っていたよ」
そう村瀬君が彼に言っている声が聞こえてきた。
「村瀬君、聞こえているわよ。私と順子との勝負は別にいいの。今は当日、ちゃんとバトンを渡せれる様にしておかなくちゃいけないんだからね。でもまぁ、女子達も疲れているみたいだし少し休憩しましょうか?」
「 「 「賛成!!」 」 」
久子達も休憩をする事を賛成したと同時に座り込んでしまう。
やはり彼女達も相当疲れていたのだろう。
しかし私はあまり疲れていない。
学力は十歳だけどそれ以外は体力も含めて十五歳だから小四がやる練習くらいでは疲れないのかしら?
休憩の中、彼が私に話しかける。
「そういえば二組の女子は岸本さんも足が速いけど深井さんがめちゃくちゃ足速いらしいから大変だろうなぁ……」
「そうなのよ。あの深井さんには誰にも勝てないわ。去年はたまたま深井さんが風邪を引いてしまってリレーに出場できなかったから勝てたようなものなんだから」
「そうよね。それなのに何故か順子はリレーに負けたことにこだわっているというか、浩美に負けたくないっていう気持ちが強いというか……昔はあんな負けず嫌いじゃなかったのになぁ……」
久子がそう言いながら私達の会話に入ってきて彼の隣にチョコンと座る。
ちょっと久子、彼に近すぎない? もう少し離れた方が……
「こ、寿? もう少し離れて座ってくれないか?」
「えーっ、私が横に座るのが嫌なの、五十鈴君?」
「いや、そんなことは無いけどさ……お、俺の身体、汗臭いから少し恥ずかしいというかさ……」
「ハハハ、別にいいよ。私だって汗臭いんだし……気にしない、気にしない」
はぁ……二人のこんな会話を聞くのはもう慣れたと思っていたけど、やっぱり辛いなぁ……胸が苦しいなぁ……
「じゃぁ、俺も汗臭いけど、寿さんの横に座ってもいいよな? どっこいしょっと!」
大石君がそう言いながら久子の隣に座ると、久子は一瞬、嫌そうな表情をしたけど、そこはさすが学年のアイドルね。直ぐにニコッと微笑みながら大石君に「私の事、汗臭いって言わないでよぉぉ」と可愛らしい口調で話すのだった。
勿論、大石君の顔は緩みっぱなしだった。
はぁ……男の子って……
「ところで田尾は五年になったら何部に入るんだ?」
彼が転校生の田尾君に質問している。
「俺は前からサッカーが大好きだからサッカー部に入るよ」
「へぇ、そうなんだぁ。でも田尾はめちゃめちゃ足が速いから田尾のドリブルだったら誰も止めれないかもな?」
「そんなことはないと思うけど……でもドリブルは得意なほうだよ。また今度、サッカーの授業の時に俺のドリブル見てくれよ」
実は田尾君はクラスで一番身長が低い子だ。
転入した時は体が小さいので男子からも女子からも「可愛い、可愛い」と言われていた。
しかし体育の授業の時にトラックを走り出した途端、『可愛い田尾君』は消えてしまう。
田尾君は走っている時、ちょっと怒り気味の表情で走るのである。
そんな姿を見てからは誰も田尾君を『可愛い』と言わなくなった。
足の回転が他の人よりも速く、足が短いから余計に速く回転しているように見えるのかもしれないけど、ただ特にスタートダッシュは私も驚いた。
もし村瀬君と同じくらいの身長だっらどうなんだろう?
とても良い勝負になるのでは? と、私は勝手に想像してしまう。
男子のリレーの順番は第一走者は勿論スタートダッシュが凄い田尾君、第二走者が彼、第三走者は大石君、そしてアンカーは学年で三本の指に入る足の速さの村瀬君がつとめることになっており凄くバランスの取れたチームだと私は思う。
「このメンバーで一位とりたいなぁ……」
田尾君が少し思いふけた表情で呟いたので私は少し気になり問いかけてみた。
「ん? 田尾君、どうしたの? なんか思いふけた感じがしたんだけど……」
「実は俺さぁ、リレーの選手に初めて選ばれたんだよ」
「えっ、そうなの? あんなに足が速いのに……」
「うん……前の学校ではリレー選手を先生が決めずにクラス全員で決めることになっていてさ、俺は凄く自信があったけど周りの奴からは『お前はチビだから無理』って言われていたんだ……」
「そ、それはヒドイわね?」
久子が驚きと怒りが混ざった感じの口調で言う。
「それで毎回、クラスのリーダーみたいな奴と仲良しの子が選ばれていたんだよ」
「えーっ? そんな決め方おかしいじゃん!!」
私も腹が立ち、少し興奮気味に言ってしまう。
「うん、おかしいよね。でも文句を言って喧嘩をしても勝てる相手では無かったし……凄く悔しかったよ……」
田尾君がとても暗い表情で話している。
「でもさ、この青六小は最高だよ!! だって速い人がちゃんとリレーの選手になれるだろ? 今回生まれて初めてリレーの選手に選ばれたのが嬉しくて……せっかく夢にまで見たリレー選手として出るんだから、やっぱ勝ちたいなぁって思ってさ……」
その時、田尾君の話を一緒に聞いていた彼や大石君、村瀬君の目の色が変わったのが私には分かる。そして彼が二人に言う。
「よしっ、田尾の夢を叶える為にも絶対に一位になろう!!」
「 「おーっ!! 絶対に一位になろう!!」 」
「それじゃ、休憩はこれくらいにして、そろそろ練習を始めようぜ!!」
こういう時の男の子ってカッコいいなぁ……と思いながら彼等の……いえ、彼の姿を見つめていた私がふと校舎の方に目を向けると四階の窓から微笑ましい笑顔で風に黒髪をなびかせながら私達を見つめている立花部長の姿があった。
――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
リレーの練習をしている浩美達
そんな中、色々な人間模様が見えてくる。
中でも前の学校の頃の田尾の話を聞いていた浩美達は驚く。
そして『チビ』とう理由だけで誰にも認めてもらえなかった田尾の夢を叶える為、男子達は気合いが入り、その光景を微笑ましく見つめる浩美、そして眺めている立花部長がいるのだった。
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