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第5章 祭りのあと編
第24話 彼の叫び
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あくる日の四年一組
「五十鈴君、高山君おはよっ」
私は気持ちを切り替えて彼に元気に挨拶をした。
「えっ? ああ、うん、おはよう石田……」
「石田さん、おはよう」
彼は昨日、私が後半全然、口を利かなかった事を気にしてくれていたのだろうか?
少しホッとした表情を見せてくれたので私としてはとても嬉しかった。
「昨日は疲れたわねぇ? でも、あんな大変な事を文化祭でもやらないといけないと思うとゾッとするわ」
私が笑顔でそう言うと彼は、
「そうだよな。もう脚本はコリゴリだよ」
「そうそう、俺も次は木の役を頼まれても絶対に断るぞ~」
高山君も笑顔で話している。
「なんか演劇部、楽しそうだよなぁ? ほんとに理科部辞めて演劇部に入ろうかな……」
二人の近くにいた森重君がそう言ってきたので私はすかさずこう言った。
「じゃぁ森重君、演劇部に入ったら木の役か犬の役よろしくね!?」
「え――――――っ!? それは嫌だよっ!! 特に木はなっ!!」
「きっ、木をバカにするんじゃないよ!」
高山君が即答したので私と彼は思わず笑ってしまった。
「でもたしか部活って途中で辞めれなかったんじゃなかったかな? 余程の理由があれば別だけど」
前にそんな事を聞いた事があった私が少し自信なさげに言うと、
「そうなの? じゃぁ俺、何があっても一年間は理科部じゃないとダメなのか?」
森重君はそう言いながら残念そうにうなだれた。
「しかし隆の考えた昨日の劇、本当に面白かったよなぁ。隆って、そういう才能あるんじゃないの?」
同じく近くにいた村瀬君がそう言うと彼の横にいる大石君が、
「たまたまだろ? それか何か本に似たような話があったとか?」
大石君の嫌味っぽい言葉に反応した彼は少し怒り口調で、
「ちゃんと自分で考えたさ!!」
「へぇ、そうなんだ~!! じゃぁ、やっぱり才能あるんじゃない?」
村瀬君が再び彼を褒めている。
すると久子も話に入って来て大石君に強い口調で話しだした。
「大石君は何か五十鈴君に恨みでもあるのかな? あんまり嫌味っぽいことは言わない方が良いと思うわ」
久子は言い終わると彼の方を見てニコッと微笑んでいる。
きっと久子なりの彼に対するアピールだったのだろう。本当に可愛らしい子だなぁ……
だから久子にフォローされた彼は嬉しそうな表情をしていたけど、クラスのマドンナに叱られてしまった大石君は逆にショックだったのか茫然としていた。
そんなやり取りをしているうちに隣のクラスの順子と写真部の浜口亮太郎君がやって来た。
浜口君は見た目、ガリガリに痩せていて、顔色が悪く、目の下に常に隈のある少年である。
そして順子が私達に説明を始める。
「あのね。実は写真部の顧問の山本先生が病気で長期入院になったらしくて、その間、写真部として活動できないから写真部の四年生はとりあえず他の文化部に入ることになったらしいの。で、うちのクラスの浜口君は今日から演劇部に入ることになったんで五十鈴君、高山君、浩美よろしくお願いね?」
すると突然、彼がしゃがみこんだ。
と同時に森重君が呟いた。
「余程の理由が来てしまった……浜口、いいなぁ……」
しゃがみこんでいる彼はなかなか立ち上がらない。
みんな不思議そうに見ていたけど私は次に出てくる彼のセリフが何となく分かった。
久子が心配して彼に話しかけようとした瞬間、彼はスクッと立ち上がり浜口君に対してこう言った。
「なっ、何でもっと早く『演劇部』に入部してくれなかったんだよ――――――っ!?」
彼の理不尽とも思える叫び声が教室中を駆け巡り、おそらく私と同じく理解していた高山君は大爆笑、他のメンツは口をポカーンと開けて彼の『意味不明なセリフ』を理解しようと努力していたみたいだったけど、おそらく誰も理解できていないだろう。
特に浜口君は何が起こったのか全然分からないといった表情をしていた。
でも、この浜口君が『ドジな幽霊役』を演じてくれていたら、昨日の劇は終始、爆笑の渦だったんだろうなぁ……
月日は経ち、今は八月で夏休み真っ只中!!
私は久子、順子そして彼、高山君、村瀬君、大石君、森重君、そして夏休み前に演劇部に途中入部した浜口君の九名で近くの市民プールに来ていた。
「木場や夏野さん、ついでに田中は誘わなくて良かったのかな?」
村瀬君がそう言うと彼が、
「一応誘ったけど田中はプール嫌いだって言うし、木場と夏野さんは今日は二人で出かけるって言っていたからさ……」
「ほんと木場と夏野さんと仲いいよなぁ。いつも一緒にいるもんなぁ……」
森重君が羨ましそうに言っている。
「しかし、夏休みだから人が多いよなぁ? 人が多過ぎて水もなんか温いし、温水プールみたいになってるぞ!!」
大石君がいつものようにぼやいている。
「向こうの大人用プールはまだ人が少なくて水も冷たいんじゃない?」
高山君がそう言うと森重君が、
「でも向こうのプールは身長制限があるからなぁ。隆と高山と大石は大丈夫なのか? たしか去年は身長が足らなくて入れなかったんじゃなかったっけ?」
「う―――ん、どうかなぁ? 去年よりは身長伸びたとは思うけど……」
彼が不安そうに答えると
「俺はたぶん、大丈夫だぜ!! 去年でもギリギリ無理だっただけだし、隆より五センチくらいは身長高いから絶対大丈夫だ!! でも隆と高山は微妙だよなぁ……」
大石君が自信ありげな顔でそう言った。
「俺は別にここでいいよ。泳ぐのは好きじゃないし、大人用は深いし、もし足が届かなかったら怖いしさ。で、隆はどうする?」
高山君がそう言い、彼に問いかける。
「あぁ、俺もここでいいや。俺と高山はここにいるからお前等だけ大人用に行ってこいよ」
「ぼ、僕もここに残っていいかなぁ? 大人用は僕もちょっと怖いしさ。そ、そんなに体も強くないし……」
色白でやせ細っている浜口君が彼と高山君に、か細い声で言ってきた。
「石田達はどうするんだ?」
彼が聞いてきたので私が答えようとしたけど、先に久子が答えてしまう。
「わ、私も五十鈴君達と一緒に子供用プールで遊ぶわ。でも浩美や順子は背も高いし、私に遠慮しないで大人用プールに行ってくれてもいいのよ」
久子は私達を彼から遠ざける為にも大人用プールに行けと言わんばかりの口調で言ったけど、順子が『泳ぐの得意じゃないから私も子供用でいい』と言ったことにより久子の作戦はあっさりと失敗に終わってしまう。
こうして子供用プールに私、順子、久子そして彼、高山君、浜口君の六名が残り、大人用プールには村瀬君、森重君、大石君の三名が行くことになった。
「はぁ……結局ここに残ったのは私以外、演劇部の人達ばかりね……」
久子がそんなことを言っていると、背後から私達を呼ぶ声がする。
「あら、みんなも来ていたのね?」
こ、この声は……
私達は慌てて声の方を振り向くと同時に驚いた。
そこには立花部長を中心に影の副部長こと高田瑞穂さん、女優志望の大浜楓さん、先日の演劇で酔っ払いOLを演じた安達加奈子さんと轟睦美さんの六年生五人組が私達に手を振りながら近づいて来るのであった。
――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
七夕祭り終了後に幽霊役にピッタリの浜口が演劇部に入部することになりガクッとなる五十鈴、そんな彼の思いを理解できるのは浩美と高山だけであった。
そして夏休み
浩美達は皆でプールに来ている。
そして子供用プールで遊ぼうとした最中、
まさかの面子が浩美達の前に現れる!!
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆
「五十鈴君、高山君おはよっ」
私は気持ちを切り替えて彼に元気に挨拶をした。
「えっ? ああ、うん、おはよう石田……」
「石田さん、おはよう」
彼は昨日、私が後半全然、口を利かなかった事を気にしてくれていたのだろうか?
少しホッとした表情を見せてくれたので私としてはとても嬉しかった。
「昨日は疲れたわねぇ? でも、あんな大変な事を文化祭でもやらないといけないと思うとゾッとするわ」
私が笑顔でそう言うと彼は、
「そうだよな。もう脚本はコリゴリだよ」
「そうそう、俺も次は木の役を頼まれても絶対に断るぞ~」
高山君も笑顔で話している。
「なんか演劇部、楽しそうだよなぁ? ほんとに理科部辞めて演劇部に入ろうかな……」
二人の近くにいた森重君がそう言ってきたので私はすかさずこう言った。
「じゃぁ森重君、演劇部に入ったら木の役か犬の役よろしくね!?」
「え――――――っ!? それは嫌だよっ!! 特に木はなっ!!」
「きっ、木をバカにするんじゃないよ!」
高山君が即答したので私と彼は思わず笑ってしまった。
「でもたしか部活って途中で辞めれなかったんじゃなかったかな? 余程の理由があれば別だけど」
前にそんな事を聞いた事があった私が少し自信なさげに言うと、
「そうなの? じゃぁ俺、何があっても一年間は理科部じゃないとダメなのか?」
森重君はそう言いながら残念そうにうなだれた。
「しかし隆の考えた昨日の劇、本当に面白かったよなぁ。隆って、そういう才能あるんじゃないの?」
同じく近くにいた村瀬君がそう言うと彼の横にいる大石君が、
「たまたまだろ? それか何か本に似たような話があったとか?」
大石君の嫌味っぽい言葉に反応した彼は少し怒り口調で、
「ちゃんと自分で考えたさ!!」
「へぇ、そうなんだ~!! じゃぁ、やっぱり才能あるんじゃない?」
村瀬君が再び彼を褒めている。
すると久子も話に入って来て大石君に強い口調で話しだした。
「大石君は何か五十鈴君に恨みでもあるのかな? あんまり嫌味っぽいことは言わない方が良いと思うわ」
久子は言い終わると彼の方を見てニコッと微笑んでいる。
きっと久子なりの彼に対するアピールだったのだろう。本当に可愛らしい子だなぁ……
だから久子にフォローされた彼は嬉しそうな表情をしていたけど、クラスのマドンナに叱られてしまった大石君は逆にショックだったのか茫然としていた。
そんなやり取りをしているうちに隣のクラスの順子と写真部の浜口亮太郎君がやって来た。
浜口君は見た目、ガリガリに痩せていて、顔色が悪く、目の下に常に隈のある少年である。
そして順子が私達に説明を始める。
「あのね。実は写真部の顧問の山本先生が病気で長期入院になったらしくて、その間、写真部として活動できないから写真部の四年生はとりあえず他の文化部に入ることになったらしいの。で、うちのクラスの浜口君は今日から演劇部に入ることになったんで五十鈴君、高山君、浩美よろしくお願いね?」
すると突然、彼がしゃがみこんだ。
と同時に森重君が呟いた。
「余程の理由が来てしまった……浜口、いいなぁ……」
しゃがみこんでいる彼はなかなか立ち上がらない。
みんな不思議そうに見ていたけど私は次に出てくる彼のセリフが何となく分かった。
久子が心配して彼に話しかけようとした瞬間、彼はスクッと立ち上がり浜口君に対してこう言った。
「なっ、何でもっと早く『演劇部』に入部してくれなかったんだよ――――――っ!?」
彼の理不尽とも思える叫び声が教室中を駆け巡り、おそらく私と同じく理解していた高山君は大爆笑、他のメンツは口をポカーンと開けて彼の『意味不明なセリフ』を理解しようと努力していたみたいだったけど、おそらく誰も理解できていないだろう。
特に浜口君は何が起こったのか全然分からないといった表情をしていた。
でも、この浜口君が『ドジな幽霊役』を演じてくれていたら、昨日の劇は終始、爆笑の渦だったんだろうなぁ……
月日は経ち、今は八月で夏休み真っ只中!!
私は久子、順子そして彼、高山君、村瀬君、大石君、森重君、そして夏休み前に演劇部に途中入部した浜口君の九名で近くの市民プールに来ていた。
「木場や夏野さん、ついでに田中は誘わなくて良かったのかな?」
村瀬君がそう言うと彼が、
「一応誘ったけど田中はプール嫌いだって言うし、木場と夏野さんは今日は二人で出かけるって言っていたからさ……」
「ほんと木場と夏野さんと仲いいよなぁ。いつも一緒にいるもんなぁ……」
森重君が羨ましそうに言っている。
「しかし、夏休みだから人が多いよなぁ? 人が多過ぎて水もなんか温いし、温水プールみたいになってるぞ!!」
大石君がいつものようにぼやいている。
「向こうの大人用プールはまだ人が少なくて水も冷たいんじゃない?」
高山君がそう言うと森重君が、
「でも向こうのプールは身長制限があるからなぁ。隆と高山と大石は大丈夫なのか? たしか去年は身長が足らなくて入れなかったんじゃなかったっけ?」
「う―――ん、どうかなぁ? 去年よりは身長伸びたとは思うけど……」
彼が不安そうに答えると
「俺はたぶん、大丈夫だぜ!! 去年でもギリギリ無理だっただけだし、隆より五センチくらいは身長高いから絶対大丈夫だ!! でも隆と高山は微妙だよなぁ……」
大石君が自信ありげな顔でそう言った。
「俺は別にここでいいよ。泳ぐのは好きじゃないし、大人用は深いし、もし足が届かなかったら怖いしさ。で、隆はどうする?」
高山君がそう言い、彼に問いかける。
「あぁ、俺もここでいいや。俺と高山はここにいるからお前等だけ大人用に行ってこいよ」
「ぼ、僕もここに残っていいかなぁ? 大人用は僕もちょっと怖いしさ。そ、そんなに体も強くないし……」
色白でやせ細っている浜口君が彼と高山君に、か細い声で言ってきた。
「石田達はどうするんだ?」
彼が聞いてきたので私が答えようとしたけど、先に久子が答えてしまう。
「わ、私も五十鈴君達と一緒に子供用プールで遊ぶわ。でも浩美や順子は背も高いし、私に遠慮しないで大人用プールに行ってくれてもいいのよ」
久子は私達を彼から遠ざける為にも大人用プールに行けと言わんばかりの口調で言ったけど、順子が『泳ぐの得意じゃないから私も子供用でいい』と言ったことにより久子の作戦はあっさりと失敗に終わってしまう。
こうして子供用プールに私、順子、久子そして彼、高山君、浜口君の六名が残り、大人用プールには村瀬君、森重君、大石君の三名が行くことになった。
「はぁ……結局ここに残ったのは私以外、演劇部の人達ばかりね……」
久子がそんなことを言っていると、背後から私達を呼ぶ声がする。
「あら、みんなも来ていたのね?」
こ、この声は……
私達は慌てて声の方を振り向くと同時に驚いた。
そこには立花部長を中心に影の副部長こと高田瑞穂さん、女優志望の大浜楓さん、先日の演劇で酔っ払いOLを演じた安達加奈子さんと轟睦美さんの六年生五人組が私達に手を振りながら近づいて来るのであった。
――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
七夕祭り終了後に幽霊役にピッタリの浜口が演劇部に入部することになりガクッとなる五十鈴、そんな彼の思いを理解できるのは浩美と高山だけであった。
そして夏休み
浩美達は皆でプールに来ている。
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