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第13章 永遠の別れ編
第79話 初恋の人の最後の言葉
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あくる日、俺は他の部活の代表数名と石田に大会の結果を報告する為に病院に行った。
俺は十二日以来、一週間ぶりに石田の顔を見たが、あの時よりも顔色が悪いのがわかる。おそらく病状がかなり悪化しているのだろう。
しかし石田は俺達の事を精一杯の笑顔で迎えてくれている。
その姿を見て俺はとても胸が苦しくなった。
「み、みんな、凄いねぇ……本当に約束通りに良い成績を残してくれるなんて……とても感動したわ。私も頑張らないとって思う……でも今日はキシモは来てないのね? 少し残念だなぁ……」
それに対して石田と同じバレー部の川田が答える。
「そうよ、浩美!! 私達、凄く頑張ったんだから、浩美も病気なんかに負けちゃダメよ!! あとキシモは『秋の演劇コンクール』で優秀賞を取るまではお見舞いには来ないって宣言してたわ。あの子、頑固だから絶対にその日まで来ないかもしれないわ……」
「そ、そうなんだぁ……秋かぁ……」
「そうそう、川ちゃんの言う通りよぉぉ。浩美も病気なんかに負けちゃダメだからねぇ? 何てったて、あの『弱小女子バレー部』がベスト8までいったんだからぁぁ……」
「ちょっ、ちょっと、いなっち!? 『弱小』は余計よ!! それにもし浩美が一緒に大会に出場していたら優勝だってあり得たんだからねっ!!」
「ハハ、ゴメンなさ~い。つい本音が……」
「ほっ、本音って何よ~っ!?」
「ちょっと二人共、ここは病室なんだから静かにしないと……」
寿が困り果てた顔で二人をなだめる。
「久子もいなっちも個人戦、とても良い成績を残して凄いわぁ……」
「いえ、私なんてベスト16で負けちゃったし……でもいなっちは私と違って準優勝だし……」
「久子、そんな事ないよぉぉ!! ベスト16で私と対戦になってギリギリ私が勝ってしまっただけだし……もしクジ運が良ければ私と決勝戦を戦っていたかもしれないんだから……でも優勝したかったなぁ……」
「稲田も寿も凄いよ。大会が同じ日じゃなかったら俺も二人の試合観に行きたかったなぁ……」
「 「えっ、そうなの!? 私も応援に来て欲しかったなぁ……」 」
何故か二人共顔を赤くしながら同時に答えた。
すると石田が笑顔で二人に突っ込んだ。
「あれ? 久子は山田君に応援に来てもらいたかったんじゃないの? それにいなっちまで顔を赤くして変なのぉぉ……」
「そ、それはその通りよ!! でも山田君もサッカーの試合が同じ日だったしさ……せめて五十鈴君だけども……」
寿は少し焦り気味で言い訳にならない言葉を言っている。
その様子を俺は苦笑いをし、石田は何とも言えない笑顔で寿と俺の顔を交互に見ていた。
すると稲田が
「わっ、私は何となく久子につられて顔が赤くなっただけで……でも……五十鈴君が応援に来てくれていたら……優勝できたかもしれないけど……」
稲田は後半小声になり俺にはあまり聞き取れなかった。
「何それ~っ!? いなっちもしかして~?」
川田がニヤリとしながら稲田に言う。
「ちっ、違うからっ!! 川ちゃんはそれ以上、何も言わないで!!」
何かよく分からない雰囲気になっている病室の状況を変える為かどうかは謎だが石田が俺に話しかけて来た。
「と、ところで五十鈴君?」
「ん、なんだ?」
「卓球部は凄いことになったわね? 『団体戦優勝』なんて凄すぎるわ。創部して初めての事なんでしょ?」
「そ、そうらしいな。俺も森重から聞くまで知らなかったんだけどさ。でも本当に優勝出来て良かったよ。石田に『優勝のプレゼント』が出来たんだからなぁ……まぁ、石田のお陰で頑張れたんだけどな……」
「何か複雑な気持ちになるけど、ありがとね? でもアレね、中一の時にバスケ部にスカウトされたみたいだけど、そのまま卓球部に残って正解だったよね? 当時のキャプテンだけじゃなくて鬼顧問の高畑先生にもスカウトされたんでしょ? で、衝撃の事件が起こったのよね?」
「 「 「えーっ、そうなのぉぉ!!??」 」 」
石田の言葉に寿、稲田、川田の三人は凄く驚いている。
俺は中一の頃、一度当時のバスケ部キャプテンにスカウトされた事があったが、そのままスルーしていた。
しかし数日後、体育の授業でバスケットボールをする事になった時に俺の心の中だけではあるが『前の世界』でも経験をした『ある事件』が起こった。
俺は小学生の頃からドリブルに定評があり、俺も自信があった。そして体育の先生でありバスケ部顧問の高畑がウォーミングアップとして生徒全員にドリブルで体育館一周するように指示をだした。
俺は『前の世界』での経験上、『本気』でドリブルをしないと決めていたのに、バスケットボールを触った途端に『本気』を出さないと決めていた事をあっさりと忘れしまった。
まぁ、そこらへんが俺のダメダメなところでもあるんだろうが……
その時の俺はドリブルが出来る嬉しさのあまり周りが見えていなかったが、他の生徒達は俺のドリブル姿を『おーっ!!』と声をあげて驚いていたらしい。
一周するスピードが他の生徒よりも抜群に速かったらしい……
勿論、高畑もとても驚いたみたいだ。
だから俺がドリブルを終えると直ぐに俺のところに来てこう言った。
「おっ、おい、五十鈴!! お前は何か部活に入っているのか!?」
「え? ああ、はい……『卓球部』に入ってますが……」
すると高畑は『前の世界』の時よりも酷いセリフを言ってきた。
「たっ、卓球部だとぉぉ!? 何でだ!? お前のドリブルを見て直ぐに分かったが、バスケ経験者なんだろ!? それなのに何故、卓球部なんだ!? あんな地味な卓球部なんか直ぐに辞めてうちに来い!!」
『前の世界』の俺はその高畑の言葉にカチンとはきたが、怖さもあり、顔に出さずに苦笑いをしながら『有難うございます。考えておきます』と言いながらその場を逃れたが、『この世界』の俺はそうはいかなかった。
何故なら俺は『大人』だから……
本来、大人なら余計に我慢するべきかもしれないが、どうしても自分の感情を抑える事が出来なかった。ある意味、子供なのかもしれないが……
「高畑先生、先生はスポーツに差をつけるんですか? 体育の教師がそんな事を言って良いんですか!? 俺は好きで『卓球部』に入部したんです。それなのに体育の教師が卓球に対して『地味』だとか『卓球部なんか』とかを言うのはおかしくないですか!? バスケがどれだけ偉いんですか!?」
俺の言葉に高畑だけでなく周りの生徒達も氷づいていたのを今でも覚えている。
『前の世界』では言いたくても言えなかった事が言えて、俺はある意味スッキリはしたが、その事により後で俺はどれだけ高畑に叱られるんだろうと内心、不安でもあった。
しかしその時の高畑は
「す、すまん……俺が悪かった……」
とだけ俺に言うと何事も無かったかの様に授業を再開したのだった。
その事がキッカケで俺はその場にいた生徒達から『鬼教師に説教した男』として一目置かれる様になったのだった。
今、考えてみると常に俺は『子供役を演じる』のを頑張っているつもりであったが、前に石田に指摘された様に所々で『ボロ』を出している。
ほんと、俺は『大根役者』だと思う……
「そういえばバスケ部は一回戦で負けちゃったらしいわよ」
川田がそう言うと石田が
「五十鈴君がバスケ部だったらこんな事にならなかったかもね……」
「石田、バカな事を言うなよ? 俺は全然関係ないから……」
「 「 「ハハハハハ!!」 」 」
俺以外の女子達は大笑いしていた。
そして時間が経ち、石田が申し訳なさそうな顔をしながら俺達に話し出す。
「みんな、今日は有難う。それと大変言いにくいことなんだけどさ……お見舞いはしばらくの間、お休みにしてくれないかな? 最近、体調があまり良くなくて、みんなの顔を見たいのはやまやま何だけど、そのあとに疲れが一気に来ちゃって……またみんなと元気に会える様に治療に専念したくて……」
それを聞いた寿が
「そうだったの!? 私達こそゴメンね!? 浩美がそこまでとは思わなかったから……分かったわ、しばらくお見舞いには来ない様にする。でも調子が良くなったら直ぐに教えてね? 私達、何が何でも浩美の顔を見に来るから!!」
「久子、有難う……」
最後は少し暗い雰囲気になってしまったが『二学期になったら浩美が嫌でもお見舞いに来る』という約束を無理矢理取り付けて俺達は帰る事にした。
一番最後に病室を出ようとしていた俺に石田が呼び止めてこう言った。
「五十鈴君……今日は有難う……そしてゴメンね……」
「いや、俺達の方こそ石田が疲れている時に大勢で押しかけてしまって……」
「ううん、そんなことないよ。みんなの顔が見れて本当に嬉しかったから……」
「二学期になったら直ぐにまた来るからな。それまで頑張れよ……」
「うん、有難う……頑張る……」
そして俺は病室をあとにした。
「みんな……五十鈴君……今まで有難う……私、とても幸せだったよ……」
石田が最後に言った言葉は誰も聞いていない。
そして石田との会話が今日で最後になるなんて誰一人思っていなかった……
――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
石田の病状が少しずつ悪化していく中、隆達は石田との会話を心の底から楽しんでいたが……
しばらくはお見舞いに行けない事に。
そして別れ際、隆は石田と会話をするが……
しかし石田の最後の言葉は誰も聞けていない。
そして……
次回も宜しくお願い致します。
俺は十二日以来、一週間ぶりに石田の顔を見たが、あの時よりも顔色が悪いのがわかる。おそらく病状がかなり悪化しているのだろう。
しかし石田は俺達の事を精一杯の笑顔で迎えてくれている。
その姿を見て俺はとても胸が苦しくなった。
「み、みんな、凄いねぇ……本当に約束通りに良い成績を残してくれるなんて……とても感動したわ。私も頑張らないとって思う……でも今日はキシモは来てないのね? 少し残念だなぁ……」
それに対して石田と同じバレー部の川田が答える。
「そうよ、浩美!! 私達、凄く頑張ったんだから、浩美も病気なんかに負けちゃダメよ!! あとキシモは『秋の演劇コンクール』で優秀賞を取るまではお見舞いには来ないって宣言してたわ。あの子、頑固だから絶対にその日まで来ないかもしれないわ……」
「そ、そうなんだぁ……秋かぁ……」
「そうそう、川ちゃんの言う通りよぉぉ。浩美も病気なんかに負けちゃダメだからねぇ? 何てったて、あの『弱小女子バレー部』がベスト8までいったんだからぁぁ……」
「ちょっ、ちょっと、いなっち!? 『弱小』は余計よ!! それにもし浩美が一緒に大会に出場していたら優勝だってあり得たんだからねっ!!」
「ハハ、ゴメンなさ~い。つい本音が……」
「ほっ、本音って何よ~っ!?」
「ちょっと二人共、ここは病室なんだから静かにしないと……」
寿が困り果てた顔で二人をなだめる。
「久子もいなっちも個人戦、とても良い成績を残して凄いわぁ……」
「いえ、私なんてベスト16で負けちゃったし……でもいなっちは私と違って準優勝だし……」
「久子、そんな事ないよぉぉ!! ベスト16で私と対戦になってギリギリ私が勝ってしまっただけだし……もしクジ運が良ければ私と決勝戦を戦っていたかもしれないんだから……でも優勝したかったなぁ……」
「稲田も寿も凄いよ。大会が同じ日じゃなかったら俺も二人の試合観に行きたかったなぁ……」
「 「えっ、そうなの!? 私も応援に来て欲しかったなぁ……」 」
何故か二人共顔を赤くしながら同時に答えた。
すると石田が笑顔で二人に突っ込んだ。
「あれ? 久子は山田君に応援に来てもらいたかったんじゃないの? それにいなっちまで顔を赤くして変なのぉぉ……」
「そ、それはその通りよ!! でも山田君もサッカーの試合が同じ日だったしさ……せめて五十鈴君だけども……」
寿は少し焦り気味で言い訳にならない言葉を言っている。
その様子を俺は苦笑いをし、石田は何とも言えない笑顔で寿と俺の顔を交互に見ていた。
すると稲田が
「わっ、私は何となく久子につられて顔が赤くなっただけで……でも……五十鈴君が応援に来てくれていたら……優勝できたかもしれないけど……」
稲田は後半小声になり俺にはあまり聞き取れなかった。
「何それ~っ!? いなっちもしかして~?」
川田がニヤリとしながら稲田に言う。
「ちっ、違うからっ!! 川ちゃんはそれ以上、何も言わないで!!」
何かよく分からない雰囲気になっている病室の状況を変える為かどうかは謎だが石田が俺に話しかけて来た。
「と、ところで五十鈴君?」
「ん、なんだ?」
「卓球部は凄いことになったわね? 『団体戦優勝』なんて凄すぎるわ。創部して初めての事なんでしょ?」
「そ、そうらしいな。俺も森重から聞くまで知らなかったんだけどさ。でも本当に優勝出来て良かったよ。石田に『優勝のプレゼント』が出来たんだからなぁ……まぁ、石田のお陰で頑張れたんだけどな……」
「何か複雑な気持ちになるけど、ありがとね? でもアレね、中一の時にバスケ部にスカウトされたみたいだけど、そのまま卓球部に残って正解だったよね? 当時のキャプテンだけじゃなくて鬼顧問の高畑先生にもスカウトされたんでしょ? で、衝撃の事件が起こったのよね?」
「 「 「えーっ、そうなのぉぉ!!??」 」 」
石田の言葉に寿、稲田、川田の三人は凄く驚いている。
俺は中一の頃、一度当時のバスケ部キャプテンにスカウトされた事があったが、そのままスルーしていた。
しかし数日後、体育の授業でバスケットボールをする事になった時に俺の心の中だけではあるが『前の世界』でも経験をした『ある事件』が起こった。
俺は小学生の頃からドリブルに定評があり、俺も自信があった。そして体育の先生でありバスケ部顧問の高畑がウォーミングアップとして生徒全員にドリブルで体育館一周するように指示をだした。
俺は『前の世界』での経験上、『本気』でドリブルをしないと決めていたのに、バスケットボールを触った途端に『本気』を出さないと決めていた事をあっさりと忘れしまった。
まぁ、そこらへんが俺のダメダメなところでもあるんだろうが……
その時の俺はドリブルが出来る嬉しさのあまり周りが見えていなかったが、他の生徒達は俺のドリブル姿を『おーっ!!』と声をあげて驚いていたらしい。
一周するスピードが他の生徒よりも抜群に速かったらしい……
勿論、高畑もとても驚いたみたいだ。
だから俺がドリブルを終えると直ぐに俺のところに来てこう言った。
「おっ、おい、五十鈴!! お前は何か部活に入っているのか!?」
「え? ああ、はい……『卓球部』に入ってますが……」
すると高畑は『前の世界』の時よりも酷いセリフを言ってきた。
「たっ、卓球部だとぉぉ!? 何でだ!? お前のドリブルを見て直ぐに分かったが、バスケ経験者なんだろ!? それなのに何故、卓球部なんだ!? あんな地味な卓球部なんか直ぐに辞めてうちに来い!!」
『前の世界』の俺はその高畑の言葉にカチンとはきたが、怖さもあり、顔に出さずに苦笑いをしながら『有難うございます。考えておきます』と言いながらその場を逃れたが、『この世界』の俺はそうはいかなかった。
何故なら俺は『大人』だから……
本来、大人なら余計に我慢するべきかもしれないが、どうしても自分の感情を抑える事が出来なかった。ある意味、子供なのかもしれないが……
「高畑先生、先生はスポーツに差をつけるんですか? 体育の教師がそんな事を言って良いんですか!? 俺は好きで『卓球部』に入部したんです。それなのに体育の教師が卓球に対して『地味』だとか『卓球部なんか』とかを言うのはおかしくないですか!? バスケがどれだけ偉いんですか!?」
俺の言葉に高畑だけでなく周りの生徒達も氷づいていたのを今でも覚えている。
『前の世界』では言いたくても言えなかった事が言えて、俺はある意味スッキリはしたが、その事により後で俺はどれだけ高畑に叱られるんだろうと内心、不安でもあった。
しかしその時の高畑は
「す、すまん……俺が悪かった……」
とだけ俺に言うと何事も無かったかの様に授業を再開したのだった。
その事がキッカケで俺はその場にいた生徒達から『鬼教師に説教した男』として一目置かれる様になったのだった。
今、考えてみると常に俺は『子供役を演じる』のを頑張っているつもりであったが、前に石田に指摘された様に所々で『ボロ』を出している。
ほんと、俺は『大根役者』だと思う……
「そういえばバスケ部は一回戦で負けちゃったらしいわよ」
川田がそう言うと石田が
「五十鈴君がバスケ部だったらこんな事にならなかったかもね……」
「石田、バカな事を言うなよ? 俺は全然関係ないから……」
「 「 「ハハハハハ!!」 」 」
俺以外の女子達は大笑いしていた。
そして時間が経ち、石田が申し訳なさそうな顔をしながら俺達に話し出す。
「みんな、今日は有難う。それと大変言いにくいことなんだけどさ……お見舞いはしばらくの間、お休みにしてくれないかな? 最近、体調があまり良くなくて、みんなの顔を見たいのはやまやま何だけど、そのあとに疲れが一気に来ちゃって……またみんなと元気に会える様に治療に専念したくて……」
それを聞いた寿が
「そうだったの!? 私達こそゴメンね!? 浩美がそこまでとは思わなかったから……分かったわ、しばらくお見舞いには来ない様にする。でも調子が良くなったら直ぐに教えてね? 私達、何が何でも浩美の顔を見に来るから!!」
「久子、有難う……」
最後は少し暗い雰囲気になってしまったが『二学期になったら浩美が嫌でもお見舞いに来る』という約束を無理矢理取り付けて俺達は帰る事にした。
一番最後に病室を出ようとしていた俺に石田が呼び止めてこう言った。
「五十鈴君……今日は有難う……そしてゴメンね……」
「いや、俺達の方こそ石田が疲れている時に大勢で押しかけてしまって……」
「ううん、そんなことないよ。みんなの顔が見れて本当に嬉しかったから……」
「二学期になったら直ぐにまた来るからな。それまで頑張れよ……」
「うん、有難う……頑張る……」
そして俺は病室をあとにした。
「みんな……五十鈴君……今まで有難う……私、とても幸せだったよ……」
石田が最後に言った言葉は誰も聞いていない。
そして石田との会話が今日で最後になるなんて誰一人思っていなかった……
――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
石田の病状が少しずつ悪化していく中、隆達は石田との会話を心の底から楽しんでいたが……
しばらくはお見舞いに行けない事に。
そして別れ際、隆は石田と会話をするが……
しかし石田の最後の言葉は誰も聞けていない。
そして……
次回も宜しくお願い致します。
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