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最終章 永遠の愛編
第81話 恋愛感情/亮二
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9月になった。8月もあっという間に終わり俺は少し寂しい気持ちになっていた。何故なら加奈子ちゃんは学校が始まり会える時間が激減したからだ。
加奈子ちゃんとはサワレル後もほぼ毎日会っていた。というか、毎日勉強を教えてもらっていたというのが正解だけど。
ほとんどが俺の部屋で勉強していたが土日は気分転換も兼ねて近くの図書館で勉強をして帰りにファミレスでお茶をするという日課……
俺は社会人ではあるが社長である隆おじさんが俺の身体を気遣ってくれて、勤務時間は15時までにしてくれていたので、家に帰ると夏休み中という事もあり、加奈子ちゃんは早めに家に来て俺の部屋で待ってくれていたのだ。
ちなみに俺の母さんとは本当の母娘のように仲良しになっている。お互いにコミュ力が高いからこうなるのは当然ではあるが……
勉強を教わっている中、加奈子ちゃんが作った問題を俺が簡単に解くと『りょう君、凄い!! 天才だわ!!』と大きな瞳を輝かせながら言ってくれるのが俺は凄く嬉しかった。
何にでも一生懸命で頑張り屋さんの加奈子ちゃん。性格も明るく誰にでも優しくて、そしてとても健気に俺なんかに尽くしてくれる加奈子ちゃん……
そんな加奈子ちゃんとの毎日の生活がいつの間にか俺にとって当たり前となり、その当たり前の日常をとても幸せに感じるようになっていた。
そして、この俺に対して懸命に勉強を教えてくれている加奈子ちゃんに対して俺はある感情が芽生え出し始める。
そう、俺は加奈子ちゃんに恋愛感情が芽生え始めたのだ。ただ、俺と加奈子ちゃんは歳の差がある。
まして俺は数年分の記憶をうしない身体もまだ完全ではなく定時まで仕事もできない中途半端な社会人で彼女は夢や希望に満ちたいつ見ても光り輝いている高校1年生だ。
なので到底釣り合わないとも思っている俺はそういった恋愛感情を消しては芽生え、消しては芽生えの繰り返しの日々が続き、毎日心の中で葛藤があり苦しかった。
それにしても記憶を無くす前の俺はマジで加奈子ちゃんとどんな付き合いをしていたのだろうか? 今と同じような葛藤があったのだろうか?
「はぁ……」
「りょう君、どうしたの? ため息なんかついて……」
「い、いや、何でもないよ……」
俺の部屋でも図書館でもそんな会話が次第に増えていった。
ある日、加奈子ちゃんが思いがけない話をしてきた。
「あのね、りょう君……」
「ん? どうしたんだい?」
「実はね、私……部活を始めようと思って……」
「え、部活? な、何の部活をやるんだい?」
俺は加奈子ちゃんから部活の話を聞いて内心、穏やかではなかった。本音を言えば部活動はしてほしくなかった。じゃないと今までみたいに毎日、顔を会わせることが出来ないかもしれないじゃないかという自分勝手な思いが沸いていたからだ。
加奈子ちゃんに対して夢や希望に満ちた女子高生と思っていながらも己の欲を優先してしまっている情けない俺だ。
「本当はね、少し前まで私は『目的を果たす為に』りょう君との思い出が詰まっているエキサイトランド跡地にできた水族館のサワレルでアルバイトをしようかなって思っていたの……でも、そうなると帰りの時間も遅くなるだろうし、りょう君と会う時間が無くなっちゃうしなぁって思ったら何だかする気が無くなってしまって……」
何の目的を果たす為なのかはよく分からないけど、俺のせいでアルバイトをする気が無くなってしまったのは間違いない……俺は加奈子ちゃんの話を聞いて自分がとても恥ずかしくなると同時に申し訳無い気持ちでいっぱいになった。
「加奈子ちゃん、俺の事は気にせずに……」
俺がそう言うと途中で遮る形で加奈子ちゃんが話し出す。
「このまま帰宅部でもいいかなとも思ったけど……でも部活だったらアルバイト程は遅くはならないし、今までよりは会える時間は短くなるけど毎日少しでも会えると思うし……もしかしたら部活でも『目的を果たす』ことができるかもって……それに高校生の間でしか経験出来ない事もやっておきたいという思いもあるのは確かだし……」
そうだよ。加奈子ちゃんの大切な青春時代を俺なんかの為に犠牲にする必要なんて無い。加奈子ちゃんがやりたい事をするべきなんだ。
本当に俺が加奈子ちゃんの事を想っているのなら喜んで賛成してあげなくてはいけないんだ。もしそれで加奈子ちゃんが部活に熱中してしまって俺から離れて行ってしまったとしても俺は快く受け止めなければいけないんだ……
「加奈子ちゃん、俺は部活動、大賛成だよ。せっかくの高校生活なんだし、今しか出来ない事をたくさんやって欲しいと思う……俺の事は全然気にし無くていいからさ……」
「ありがとう、りょう君……」
「それで加奈子ちゃんは何部に入部するつもりなんだい? 運動部? それとも文化部かな?」
「うーん、どちらでもないような……どちらにも属するような……」
「え?」
「私が入部したい部活って今の青葉東高校には無いんだよねぇ……」
「へっ? じゃぁ、一体どうするんだい?」
俺は加奈子ちゃんが何を考えているのか分からなくなった。
「ヘヘヘ、だからね……私がやりたい部活を創ろうと思うんだ」
「つ、創る!? 加奈子ちゃんが部活を創るのかい!?」
「うん、私ね、中学の頃も部活というかサークルを創ったことがあるんだけど、中途半端な形で終わってしまって、いつの間にか廃部になってしまったの。それでずっと後悔していたというか……やり残したというか……だから今回、中学の時のリベンジをしたいなぁって思っているんだぁ」
「そ、そうなんだぁ……なんだか凄いねぇ……」
いや、マジで加奈子ちゃんって凄い子だよ。
「きっと今度こそは何年も続くような部活にしたいの。それに出来る事ならこの部活がキッカケになって私の目的も果たせたらなぁって……」
さっきから加奈子ちゃんの言う『目的を果たす』って何だろうか? 今俺がその目的を聞いてもいいのだろうか? でもその前に聞く事があるよな?
「それで加奈子ちゃんはどんな部活を創るつもりなんだい?」
「うん、私が創ろうと思っている部活はね、『ボランティア部』なの!!」
「ボ、ボランティア部!?」
「そうだよ。私はボランティア部を創って部活の仲間達と楽しくボランティア活動がやりたいの。それで休日にボランティア活動がある時はりょう君にも出来ればお手伝いしてもらいたいなぁと思っているんだけど、どうかな?」
「えっ、俺が!?」
「ダメかな……?」
加奈子ちゃんが少し甘えたおねだりする様な口調で聞いてくる。
「勿論、構わないよ。でもまだ身体が完璧じゃないからあまりお役には立てれないかもだけどね」
「そんなの気にし無くてもいいよ。でも、やったー!! りょう君が手伝ってくれれば百人力だわ!!」
「ハハハ、それは言い過ぎだよぉ……」
でも俺が加奈子ちゃんの創るボランティア部の手伝いをする事になれば、これからも加奈子ちゃんと接する時間ができるんだ。そう考えるだけで俺の身体は熱くなるのだった。
本当に俺は加奈子ちゃんの事を……
そしてボランティア部かぁ……
あまりそんな名前の部は聞いた事が無いけどなんだか懐かしさを感じるのは何故なんだろう……?
ズキンッ
「うっ!!」
「りょう君、どうしたの!? もしかして頭が痛いの!?」
「い、いや、大丈夫だよ。一瞬、痛くなっただけだから。今はもう痛くないから心配しなくてもいいよ」
頭の痛みなんかどうでもいい。それよりもこれから加奈子ちゃんが創るボランティア部の事を考えるだけ、その中に俺がいる事を考えるだけでワクワクしている俺がいた。
――――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
加奈子ちゃんとはサワレル後もほぼ毎日会っていた。というか、毎日勉強を教えてもらっていたというのが正解だけど。
ほとんどが俺の部屋で勉強していたが土日は気分転換も兼ねて近くの図書館で勉強をして帰りにファミレスでお茶をするという日課……
俺は社会人ではあるが社長である隆おじさんが俺の身体を気遣ってくれて、勤務時間は15時までにしてくれていたので、家に帰ると夏休み中という事もあり、加奈子ちゃんは早めに家に来て俺の部屋で待ってくれていたのだ。
ちなみに俺の母さんとは本当の母娘のように仲良しになっている。お互いにコミュ力が高いからこうなるのは当然ではあるが……
勉強を教わっている中、加奈子ちゃんが作った問題を俺が簡単に解くと『りょう君、凄い!! 天才だわ!!』と大きな瞳を輝かせながら言ってくれるのが俺は凄く嬉しかった。
何にでも一生懸命で頑張り屋さんの加奈子ちゃん。性格も明るく誰にでも優しくて、そしてとても健気に俺なんかに尽くしてくれる加奈子ちゃん……
そんな加奈子ちゃんとの毎日の生活がいつの間にか俺にとって当たり前となり、その当たり前の日常をとても幸せに感じるようになっていた。
そして、この俺に対して懸命に勉強を教えてくれている加奈子ちゃんに対して俺はある感情が芽生え出し始める。
そう、俺は加奈子ちゃんに恋愛感情が芽生え始めたのだ。ただ、俺と加奈子ちゃんは歳の差がある。
まして俺は数年分の記憶をうしない身体もまだ完全ではなく定時まで仕事もできない中途半端な社会人で彼女は夢や希望に満ちたいつ見ても光り輝いている高校1年生だ。
なので到底釣り合わないとも思っている俺はそういった恋愛感情を消しては芽生え、消しては芽生えの繰り返しの日々が続き、毎日心の中で葛藤があり苦しかった。
それにしても記憶を無くす前の俺はマジで加奈子ちゃんとどんな付き合いをしていたのだろうか? 今と同じような葛藤があったのだろうか?
「はぁ……」
「りょう君、どうしたの? ため息なんかついて……」
「い、いや、何でもないよ……」
俺の部屋でも図書館でもそんな会話が次第に増えていった。
ある日、加奈子ちゃんが思いがけない話をしてきた。
「あのね、りょう君……」
「ん? どうしたんだい?」
「実はね、私……部活を始めようと思って……」
「え、部活? な、何の部活をやるんだい?」
俺は加奈子ちゃんから部活の話を聞いて内心、穏やかではなかった。本音を言えば部活動はしてほしくなかった。じゃないと今までみたいに毎日、顔を会わせることが出来ないかもしれないじゃないかという自分勝手な思いが沸いていたからだ。
加奈子ちゃんに対して夢や希望に満ちた女子高生と思っていながらも己の欲を優先してしまっている情けない俺だ。
「本当はね、少し前まで私は『目的を果たす為に』りょう君との思い出が詰まっているエキサイトランド跡地にできた水族館のサワレルでアルバイトをしようかなって思っていたの……でも、そうなると帰りの時間も遅くなるだろうし、りょう君と会う時間が無くなっちゃうしなぁって思ったら何だかする気が無くなってしまって……」
何の目的を果たす為なのかはよく分からないけど、俺のせいでアルバイトをする気が無くなってしまったのは間違いない……俺は加奈子ちゃんの話を聞いて自分がとても恥ずかしくなると同時に申し訳無い気持ちでいっぱいになった。
「加奈子ちゃん、俺の事は気にせずに……」
俺がそう言うと途中で遮る形で加奈子ちゃんが話し出す。
「このまま帰宅部でもいいかなとも思ったけど……でも部活だったらアルバイト程は遅くはならないし、今までよりは会える時間は短くなるけど毎日少しでも会えると思うし……もしかしたら部活でも『目的を果たす』ことができるかもって……それに高校生の間でしか経験出来ない事もやっておきたいという思いもあるのは確かだし……」
そうだよ。加奈子ちゃんの大切な青春時代を俺なんかの為に犠牲にする必要なんて無い。加奈子ちゃんがやりたい事をするべきなんだ。
本当に俺が加奈子ちゃんの事を想っているのなら喜んで賛成してあげなくてはいけないんだ。もしそれで加奈子ちゃんが部活に熱中してしまって俺から離れて行ってしまったとしても俺は快く受け止めなければいけないんだ……
「加奈子ちゃん、俺は部活動、大賛成だよ。せっかくの高校生活なんだし、今しか出来ない事をたくさんやって欲しいと思う……俺の事は全然気にし無くていいからさ……」
「ありがとう、りょう君……」
「それで加奈子ちゃんは何部に入部するつもりなんだい? 運動部? それとも文化部かな?」
「うーん、どちらでもないような……どちらにも属するような……」
「え?」
「私が入部したい部活って今の青葉東高校には無いんだよねぇ……」
「へっ? じゃぁ、一体どうするんだい?」
俺は加奈子ちゃんが何を考えているのか分からなくなった。
「ヘヘヘ、だからね……私がやりたい部活を創ろうと思うんだ」
「つ、創る!? 加奈子ちゃんが部活を創るのかい!?」
「うん、私ね、中学の頃も部活というかサークルを創ったことがあるんだけど、中途半端な形で終わってしまって、いつの間にか廃部になってしまったの。それでずっと後悔していたというか……やり残したというか……だから今回、中学の時のリベンジをしたいなぁって思っているんだぁ」
「そ、そうなんだぁ……なんだか凄いねぇ……」
いや、マジで加奈子ちゃんって凄い子だよ。
「きっと今度こそは何年も続くような部活にしたいの。それに出来る事ならこの部活がキッカケになって私の目的も果たせたらなぁって……」
さっきから加奈子ちゃんの言う『目的を果たす』って何だろうか? 今俺がその目的を聞いてもいいのだろうか? でもその前に聞く事があるよな?
「それで加奈子ちゃんはどんな部活を創るつもりなんだい?」
「うん、私が創ろうと思っている部活はね、『ボランティア部』なの!!」
「ボ、ボランティア部!?」
「そうだよ。私はボランティア部を創って部活の仲間達と楽しくボランティア活動がやりたいの。それで休日にボランティア活動がある時はりょう君にも出来ればお手伝いしてもらいたいなぁと思っているんだけど、どうかな?」
「えっ、俺が!?」
「ダメかな……?」
加奈子ちゃんが少し甘えたおねだりする様な口調で聞いてくる。
「勿論、構わないよ。でもまだ身体が完璧じゃないからあまりお役には立てれないかもだけどね」
「そんなの気にし無くてもいいよ。でも、やったー!! りょう君が手伝ってくれれば百人力だわ!!」
「ハハハ、それは言い過ぎだよぉ……」
でも俺が加奈子ちゃんの創るボランティア部の手伝いをする事になれば、これからも加奈子ちゃんと接する時間ができるんだ。そう考えるだけで俺の身体は熱くなるのだった。
本当に俺は加奈子ちゃんの事を……
そしてボランティア部かぁ……
あまりそんな名前の部は聞いた事が無いけどなんだか懐かしさを感じるのは何故なんだろう……?
ズキンッ
「うっ!!」
「りょう君、どうしたの!? もしかして頭が痛いの!?」
「い、いや、大丈夫だよ。一瞬、痛くなっただけだから。今はもう痛くないから心配しなくてもいいよ」
頭の痛みなんかどうでもいい。それよりもこれから加奈子ちゃんが創るボランティア部の事を考えるだけ、その中に俺がいる事を考えるだけでワクワクしている俺がいた。
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