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第2章 ネガティ部顧問登場編

第24話 大嫌いだ!!

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 いきなり何なんだ、この人はっ!?

 これで本当に顧問なのか!?
 っていうか、顧問というからには学園の教師でもあるんだよな?
 し、信じられないぜっ!!

「ルイルイ……お、お久しぶりです……」

「お~ミヨミヨ!! お前はいつも変わらず暗い顔した残念女子だな!?」

「は、はい……すみません……ルイルイに残念な思いをさせて申し訳ありません……」

「バーカ、残念なのは、お前なんだよ!!」

 うわぁ、この人、マジで口が悪いぞ!!

 で、でも美代部長も流石だな。

 『残念』やら『バカ』やら言われても笑顔で応対してるもんなぁ……
 やっぱり部長って凄いよな。っていうか『ミヨミヨ』って……

 フフッ……

 でも、『ミヨミヨ』ってなんか可愛いよな……って思ってる場合じゃ無いな。

「んで? 『ヤミヤミ』はまだ悩み事が二桁あるのか?」

「い、いえ……今は悩み事は一桁よ。でも、この瞬間に二桁に戻りそうになったわ!!」

「そっかそっか~、ハハハハ!! じゃあ、いっその事悩み事を三桁に増やしたらどうだ? その方が多過ぎて訳が分からなくなって、逆にどうでもよくなるんじゃないのか!? でも、下手をすれば『ヤミヤミ』なだけあって『闇』に落ちるかもな!! ハッハッハ!!」

 わ~ホントこの人、言いにくい事をズケズケと言うよな。

 で、『ヤミヤミ』って……?

 いくら『ナヤミ』だからって何故『ヤミ』をチョイスしたんだ!?
 まぁ、でも『ナヤナヤ』だったらもっと変だけどな!!

「で、『テルテル』はどこに居るんだ? 全然見えないぞ! っとぉ、こんなに下の方にいたのか? スッゲエ小っちゃくて、全然分からなかったよ、ハッハッハ!!」

「ル、ルイルイ……毎回来る度にその『ネタ』止めてくれないかしら? それに、『テルテル』って人前で呼ばれるのは凄く嫌だし、恥ずかしいから」

 わ~このルイルイ先生は、我が愛しのテルマ先輩に毎回そんなクソ面白くも無い『ネタ』でイジっているのか!?

 くそーっ、羨ましい!!

 いやっ、なんて奴だ!!
 俺がテルマ先輩を守らなければ!

 っていうか『テルテル』って……

 街の自転車屋かよっ!!


「それと、『シリシリ』はいるのかい!?」

「は、はい、ここにいますルイルイ!!」

 あれ―――――――――っ!?

 子龍先輩、ルイルイに対しては顔が正面向いてるじゃん!!

 な、何で??

 あと、何『シリシリ』って?

 まぁ実は分かっているんだが、分りたくないんだよ!!

 どうせ『シリュウ』の『シリ』を取ってるんだろ!?

 でもな……

 俺は最近の子龍先輩を観察していると『シリシリ』ってよりも『尻尻』に聞こえるんだよ!!

 なんか怖いんだよ!!
 
 そしてさ、そう連想してしまう俺自身も怖いんだよ!!

「しっかしお前達はさぁ…せっかくの美男美女なのにホント勿体無いよなぁ? もっと自分に自信を持って人生を楽しめば良いのにさぁ……」

 おっ!!

 ルイルイ先生、意外にも良い事言うじゃんか。
 
 その意見には俺も賛成だぜ。
 もしかして、口が悪いだけで中身はとても良い先生なのか?

「ホンッと、お前達は救いようのないクズだわ!!」

 ゴメン訂正!!

 アンタ最悪だわ!!!


「ところで、見かけない顔が二つあるが見習いか何かか?」

 み、見習いって何だよ!!??

 俺達はどこかのこだわり職人の弟子かよ!?

「初めまして『ルイルイ』!! 私は先日入部したばかりの『スシコウマイナ』と言います。どうぞ宜しくお願い致します」

 や、やっぱコイツ、順応性が超高いな!!

 もう先生のこと『ルイルイ』って呼んじゃってるよ。

「ほぉ~? 初対面で私の事を『ルイルイ』って呼んでくれるとは……なんか嬉しいねぇ……それに美人でスタイルも良いし……よしっ、『ワシ』の嫁になれ!!」

「えぇ―――っ!? ルイルイのお嫁さんにですか!? そ、それは……そのの……最初に良い顔しようと思って『ルイルイ』って呼んだら意外な返しが来てしまって……でも、それに返さないと私が今度は『できない女』と思われるのも嫌だし……『先生、女性ですがな~』って突っ込むのも超恥ずかしいし……ブツブツブツ……」

「『マイマイ』!! お前は『賢い』のか『バカ』なのか『天然』なのか『純粋』なのか『腹黒』なのか、よく分からん奴だな!! でも、私はそういう『よく分からん奴』が好きなんだ。これから期待してるぞ!!」

 なんちゅう意味の無いやり取りだ!!

 それに、舞奈の奴もいきなり『マイマイ』で確定しちゃったし……
 まぁ、この流れだったら俺が名前付けたとしても『マイマイ』にするけどな!!


「んで、この『普通』の彼も新入部員なのか?」

 い、いきなり『普通』って言いやがったぞコイツ!!

「あ、ハイ……『フツノヒトヤ』と言います。ルイルイ先生、どうぞ宜しくお願い致します」

「ほぉぉぉ、『フツノヒトヤ』君かぁ……?」

「はい、『フツノヒトヤ』です……」

「ヒトヤかぁ……そっかぁヒトヤかぁ……」

 な、何だよ!?

「プッ……フフッ……」

 なっ、この人、急に笑い出したぞ!!

「フ……フツ、ノ……ヒト……」

 あ、一瞬、真剣な表情になったような気がしたが……

「ふっ、普通の人や―――――――――ん!! ギャハハハハハハ!! ギャハハハハハ!! うーっ、腹いてぇ……」

 ブチッ…………

 こ、この女……一瞬、真剣な顔をしたかと思ったら、結局予想通りの事を言いやがって……

 それも今までにないくらいの大笑い……

 いくら大人しい、いや大人しくはないけど……
 顧問のクセこの態度はさすがに許せないぞ……

 俺はアンタの事が……


「おい、顧問の先生!! 俺はあんたが気に入らねぇ!! ハッキリ言って大っ嫌いだぁ―――――――――ッ!!!!」
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