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2.ヨドの街

じゅういち、スマホアプリ

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朝よ。また寝落ちしてたわ。ベッドね。魔王様かシーツおばけさんが運んでくださったのね、こんなにも運ばれていると重さが心配になるわ、痩せようかしら。にしても昨日はご飯を食べている最中に眠くなったなんて、なんか言いかけていたような?後で聞いてみましょ。あ、スマホ光ってるわ。…通知?

【新しいアプリがダウンロードされました】

してないんだけど、ダウンロード。というよりネット繋がらないとできないし、一瞬でできるわけがない、え、何故出来ているのかしら、怖いわ。
なんのアプリ…、えっと、翻訳アプリ!これは有り難いわね、文献は英語だろうし。留学したみたいな気分ね。あとは、カラオケアプリじゃない、昔インストールしてたやつだわ、何で、いや、助かるけどね?パサランの対価が歌だし。あとは、何これ、新しいショップアプリ?ネット通販のアプリじゃない。謎だわ…どうやって買うのよ。
んー、というよりもショップアプリの容量が重い!こんなにも空いてる容量あったかしらね、あー!!いくつかアプリが消えてるわ、いや、まあ、異世界にいたら使わないものも多数あるけど、勝手に消すのはどうかと思うわ、再インストールは電波ないと…なんで…もう朝から疲れたわ、もう一回寝ようかしら。

コンコンコンコン

…寝れないわね。今は6時よ。ちゃんとノックしてくれて素敵なんだけど、朝は早いわね。寝不足なことはないのだけど、いつもよりもダルいのよね、加齢、いえ、きっと疲れね。

「起きてます、どうぞ」

シーツおばけさんだわ。

「GoodMorning. キョうはサキニお風呂です。そのとき、ここCleaning。」

シーツおばけさん、どんどん気安くなっていくし、もしかして、英語のほうが得意なのかしら。私が英語苦手だから合わせてくれているのよね、きっと。

「おはようございます。ありがとうございます、お風呂にはいらせてもらいますね。お掃除よろしくお願いします」

かぽーん

今日もとってもいいお湯でした。今日のお洋服はマキシワンピースよ。リゾート風ね。下着が気になる人いると思うけど、ご想像におまかせするわ。
女性特有のアレがきたときはどうすればいいのかしら、穢れとかで隔離とかもありえる?周りにいる人たちはみんな男性だから、いや、ミィ様は女性?相談する人がいないわね…その時が来たら考えましょ。こういうの、転移した人どうしているのかしら。異世界ものは好んで読んでたけど書いてなかったわ。

お風呂からでて部屋に戻る途中でミィ様に会ったため、一緒に部屋に行く。

「似合ってるわね、その格好。今日はご飯を食べる前に出かけるわよ。護衛は私。お部屋にパサラン様はいるかしら。いたら私はここでご遠慮させてもらうけど。時間になったらマロウが呼びに行くわ。マロウに付いてきてちょうだい。あと、はい、これ。時間があるときに読んでおいて。分からない所は聞いてね」


本を数冊渡される。うーん、やっぱり英語ね。まぁ知らない言語よりはマシだと思って読みましょ。翻訳アプリもあることですし。

「ありがとうございます。なんか書くものももらえますか?あと、部屋にはパサランいないと思います」

そうそう、パサランは帰ってきてないのよね。お花畑のところにいるのかしら。うーん、あれから見てないのだけど、そんなミィ様が嫌だった?表情もないしよく分からないけど、、、ま、なんとなくまだ繋がってる感じがするし、また戻ってきてくれるはず。

「パサラン様がいないのならお部屋に一緒に行くわ」

・・・・・

シーツおばけさんはもういなくなっていて、お部屋には花が飾られていたりと華やかになっていた。
なんだか至れり尽くせりで悪いわね、なんというかこんな歓迎してもらっちゃっていいのかしら。ホテルにいる気分ね。
3日に1回、どこか指定された場所に行くだけのお仕事よね。その説明があるのかしら。

「これからここにいくことになるわ。3時間は最低でもそこで過ごしてもらうことになる。そうだな、ランチボックスももっていってそこでピクニックもいいかもしれない。ルルちゃんになにかあったらいけないから、私以外にも護衛として小隊がひとつ護衛として既に出発してるわ。一応国賓という扱いにはなっている。他所者エイリアンは国で管理がされるんだ。まあ、この場所は国というかなんというか、まあ、これはまた次回に話そう」

ミィ様が持ってた地図を指さしてくれるけど、さっぱり分からない。

「どこに行くのかは今いる場所もよくわかってないので、また今度教えてもらえますか。移動手段は乗り物ですか?私乗り物はあまり得意ではなくて…」

今いる場所もよくわかってないけど、それよりも移動手段よ!自分で運転する分には平気だけど乗り物酔いするのよね。新幹線はマシだけど、電車と飛行機はだめね、特に飛行機。

「なら寝てる間に移動するという手もある。荷物はこちらで運ぶが何か必要なものはあるか?その魔道具はどうする?」

「スマホをもっていっていいなら持ちたいです!あと、せっかくなので移動景色とかもみてみたいので寝て移動はあまり…」

「ふむ、では、神官ドクターもつけよう。この砂が落ちる頃にマロウが迎えに来る。では」

そういってミィ様は部屋から出ていったんだけど、砂時計ね?綺麗な砂ね。写真撮っておきましょ。
とりあえず荷物はお弁当バッグでいいわね、これにハンカチと貴重品は、、置いてきましょ。あとは飴とかも持って、砂時計の前に座ってスマホの確認っと。

誠さんたち、自撮り画像をみてくれたのね。子どもたちの動画だわ。あとでみましょ。これから行く場所はどんなところなのかしら。ワクワクするわ。
砂時計もまだあることだし、文献でも読みましょうか。
タイトルがDIARYなのは誰かの日記ってことかしら。筆記体あまり得意じゃないのよね、頑張るしかないわね。

コンコンコンコン

「マロウダ!イキマショウ!」

マロウ様だわ。読みふけっていたみたい。砂時計ももうそろそろ落ちそうだし、時間ぴったり。

「あ、今行きます」

忘れ物はないし、よし!
ドアを開けるとバスケットや荷物を背負ったマロウ様がいた。あれ、剣を腰にさしてる。マロウ様もご一緒かな。悪い人ではないんだろうけど、パーソナルスペースが近いのと声が大きいので少し苦手なのよね。身体も大きくて圧迫感が、、いえ、私は社会人なので対応はできるけどね。

「マタセタナ!ヨシ、イコウ!!」

手を差し出してる?え、手を繋ぐ?うーん、もしかして子ども扱い…?手を無視するのも、、、

「あの、付いて歩けるので繋がなくても大丈夫かと」

きょとんって顔もいけめんね!憎らしいわ!

「ハヤク!!」

分かってないし、仕方ないわ。これは浮気ではないわよ。
手を繋いで、初めてお城の外に出ることになった。

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